神戸牛を徹底解説!神戸牛の定義から歴史、おいしい食べ方までご紹介

神戸牛を徹底解説!神戸牛の定義から歴史、おいしい食べ方までご紹介

「神戸牛」という名称は聞いたことがあっても、どのような牛が神戸牛と呼ばれているのか知らない方もきっと多いことでしょう。

神戸牛には定義があり、認定されたものだけが神戸牛を名乗れます。

この記事では神戸牛がどのような牛なのかや、おいしい食べ方について詳しくご紹介します。

兵庫県の県庁所在地である神戸市。関西を代表する地方都市で、全国の魅力度ランキングでは毎年上位をキープするほど人気のあるまちです。 そんな魅力たっぷりな神戸の特産品やふるさと納税をした際の寄附金の使い道をご紹介します。

神戸牛とは?

神戸牛とは?

兵庫県で生産された「但馬牛(たじまうし)」の中で、生育環境や肉質において一定の基準を満たし厳選された希少な牛肉を『神戸牛』と呼びます。

神戸牛は和牛の中でも格式高いブランド牛であり、以下の4つの名称が用いられています。

  • 神戸ビーフ(コウベビーフ)
  • 神戸肉(コウベニク)
  • 神戸牛(コウベギュウ)
  • KOBE BEEF

神戸牛の認定基準は?

神戸牛を名乗るには、以下のような厳しい認定基準を満たす必要があります。

  • 兵庫県で生産されている
  • 但馬牛を素牛としている
  • 未経産牛または去勢牛である
  • 月齢28ヶ月以上60ヶ月以下である
  • 平均月齢は32ヶ月である
  • 歩留等級はA等級またはB等級である
  • 肉質等級は4等級以上である
  • BMS(12段階で評価する牛脂肪交雑基準)がNo.6~12である
  • 未経産牛の場合、重量が規定の270以上499.9kg以下の枝肉である
  • 去勢牛の場合、重量が規定の300以上499.9kg以下の枝肉である

以前は但馬牛のうち約半数しか神戸牛として認定を受けていませんでしたが、近年では但馬牛のほとんどが神戸牛として認定されています。

これは肥育※1農家の努力や、品種改良による成果だといわれています。

以下の表は、但馬牛の認定数と神戸牛の認定数の一覧です。

年度但馬牛認定頭数神戸ビーフ認定頭数
平成20年度5,727頭2,955頭
平成21年度5,705頭2,892頭
平成22年度6,074頭3,093頭
平成23年度6,434頭3,584頭
平成24年度6,943頭3,948頭
平成25年度7,160頭4,679頭
平成26年度6,983頭5,077頭
平成27年度6,605頭4,947頭
平成28年度6,653頭5,302頭
平成29年度6,771頭5,557頭
平成30年度6,415頭5,383頭
令和元年度6,470頭5,640頭
令和2年度6,790頭6,120頭

<引用:神戸ビーフ・神戸肉流通推進協議会『「神戸肉・神戸ビーフ」の定義』>

また、農林水産省の登録産品一覧では「登録番号 第3号 神戸ビーフ」は以下のように登録されています。

特定農林水産物等の区分第6類 生鮮肉類 牛肉
特定農林水産物等の生産地兵庫県内
登録生産者団体神戸肉流通推進協議会
特定農林水産物等の特性兵庫県北部の但馬地方の山あいで長い歳月をかけ改良が重ねられた
但馬牛を素牛として肥育し、A・B4等級以上でBMSがNo.6以上に
格付けされた枝肉であり、最高級の霜ふり肉。

<引用:農林水産省ホームページ>輸出・国際>地理的表示保護制度(GI)>登録産品一覧>登録産品一覧(第1~30号)>「登録産品紹介(登録番号第3号)」>

このほか、神戸牛には指定認証マークが交付されています。

指定認証マークは、12枚の花弁のある花の真ん中に「神戸肉」という文字が書かれたデザインで、枝肉の4つの部位に押印されています。

※1 縄文時代後期以降に大陸から日本に伝わった和牛の祖先は偶然にも、肥満にするとサシが入り霜降りになる遺伝形質を備えていた。肥育とは、和牛の肉が霜降りになるように、肥満の状態に育てることを指す。

神戸牛の歴史とブランド化

神戸牛の歴史は、昭和58年に神戸肉流通推進協議会が設立されたことによって始まります。

それまでは、神戸牛という名称は知られていても定義が明確化されておらず、流通している牛肉が本当に神戸牛であるか証明する方法がありませんでした。

現在は定義も明確化され、消費者は安心して神戸牛を楽しめるようになりました。

神戸肉流通推進協議会とは

神戸肉流通推進協議会は「神戸牛のブランド管理」及び「消費拡大」を目的に、以下の3者によって設立されました。

  • 生産者
  • 食肉流通業者
  • 消費者

平成23年以降は、兵庫県・神戸市の観光局・神戸国際観光コンベンション協会の3社が実施している「神戸観光事業」の取り組みにも参加しています。

現在、神戸肉流通推進協議会は以下の活動を行っています。

  • 「神戸肉之証」を発行して、神戸牛であることを証明する
  • 販売店を指定する
  • 生産者を指定する
  • 神戸牛の指定店にブロンズのモニュメントを設置して、消費者に神戸牛取扱店であることを知らせる
  • 神戸牛に関する情報を発信する
  • 神戸ビーフオフィシャルレストランガイドの制作・運営をする
  • 「神戸ビーフ」に関する研修会を実施する

神戸肉流通推進協議会によるさまざまな活動や工夫によって、神戸牛のブランドは今日も守られ続けています。

世界に輸出される神戸牛

神戸牛を初めて輸出する際にわかったことは、海外で「神戸ビーフ」と呼ばれていた牛肉はすべて偽物であるということでした。

江戸時代に日本に住んでいた外国人のあいだで、「神戸ビーフ」という名称はおいしい牛肉の代名詞として使われ、そこからすでに世界中に広まっていました。

輸出により本物と偽物の区別を海外の消費者に理解してもらうのは難しい課題でしたが、神戸肉流通推進協議会の努力により、本物の神戸牛は海外で広く認知してもらえるようになります。

現在は神戸牛のブランドを守るために枝肉のDNA検体の採取と保管をはじめ、神戸ビーフ公式ウェブサイトの「輸出肉について」から、以下の7つの項目がホームページで公開されています。

  • 輸出日
  • 個体識別番号
  • 輸出先
  • 重量
  • 生産者
  • 取扱指定登録店
  • 輸出先取扱指定登録店

神戸牛の輸出は平成24年2月から開始され、以下を含む23ヶ国が主な輸出先です。

  • アメリカ
  • カナダ
  • メキシコ
  • EU
  • 香港
  • 台湾
  • マカオ
  • シンガポール
  • オーストラリア
  • ベトナム
  • ニュージーランド

年数を重ねるごとに神戸牛の輸出量は増加傾向にあり、近年も神戸牛の輸出拡大のため海外でプロモーション活動が実施されています。

ふるさと納税で神戸牛を探す

【豆知識】神戸牛のおいしい食べ方

【豆知識】神戸牛のおいしい食べ方

神戸牛をおいしく食べるには、ご家庭で食べる以外にも神戸牛の取り扱いがあるレストランや専門店で食べるのがおすすめです。

神戸牛の取り扱いがあるレストランや専門店は「指定登録店」に指定され、以下の3つの掲示がされています。

  • 神戸肉之証
  • 指定証
  • ブロンズのモニュメント

ここではご家庭でも指定登録店でも楽しめる以下の4つのおいしい食べ方をご紹介します。

  • ステーキ
  • すき焼き
  • しゃぶしゃぶ
  • 焼肉

おいしい食べ方①ステーキ

ステーキは神戸牛の一般的な食べ方です。

肉厚の神戸牛をフライパンや鉄板の上で焼き、塩・コショウで味付けをします。

焼き加減はレア・ミディアム・ウェルダンの中からお好みで選ぶとよいでしょう。

焼きあがったら、ステーキソースをかけていただきます。

おいしい食べ方②すき焼き

柔らかい神戸牛をたっぷり使用したすき焼きは格別です。

すき焼きの作り方は、関西風と関東風がありますが、生産地が兵庫県のため、関西風でいただくとよいでしょう。

すき焼きをおいしく作るコツは、神戸牛を常温に戻しておくことです。

おいしい食べ方③しゃぶしゃぶ

しゃぶしゃぶは神戸牛の旨味をダイレクトに感じられる食べ方です。

出汁が沸騰したら、神戸牛をしゃぶしゃぶして、ポン酢やごまだれなどお好みのタレにつけていただきます。

神戸牛を食べるときの一番簡単な食べ方です。

おいしい食べ方④焼肉

カットした神戸牛を焼いて食べる焼肉は、さまざまな部位を楽しめる食べ方です。

指定登録店の焼肉屋で食べる場合は、希少部位などの取り扱いがあるため、バラエティに富んだ神戸牛を味わえます。

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まとめ 

神戸牛はいくつもの厳しい認定基準をクリアした希少なブランド牛です。

神戸肉流通推進協議会や農家、流通・小売業者などの努力により、今では世界中で愛されており、日本が誇る牛肉といえます。

手間ひまをかけて育てられた旨味たっぷりの神戸牛をご家庭や指定登録店でぜひおいしくいただいてみてください。

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この記事では、松阪牛の基本情報から、格付けの違いや美味しい食べ方までを説明しています。
はじめまして!ふるなび営業担当、新卒1年目のiyoです。 生まれてからずっと大阪で育った正真正銘の“関西人”です…! 現在は大好きな地元大阪を含む、近畿地方の自治体様を担当させていただい...