NISAとは|小額投資非課税制度の仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説!

NISAとは|小額投資非課税制度の仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説!

将来、年金だけでは不安だと感じている人は多いのではないでしょうか。

預金や積立保険のほかに、資産を増やす方法の一つとして注目されている「NISA(ニーサ)」。

言葉はよく耳にするけど、内容はよく知らないという人やNISAで投資を始めてみようと考えている人のために、改めてNISAの基礎知識やメリット・デメリットなどを解説します。

名前はよく聞くけれど、内容をよく知らないという人のために、改でiDeCoとは何か、どんなメリット・デメリットがあるのか分かりやすく解説します。

NISA(少額投資非課税制度)とは

NISA(少額投資非課税制度)とは

NISA(少額投資非課税制度)とは、投資に関する税金の優遇制度です。

そもそも投資とは、これから成長の見込みのある会社へ資金として株式や投資信託を購入し、一定期間後会社に利益がでた場合、利益から配当金を受け取る、株式を売却するなどして資産を増やす方法です。

預金として口座に入れておくよりも、資産を増やせる可能性があり、資産運用の一つとして投資をしている人もいます。

通常の投資であれば、投資で得られた利益は課税対象(税率20.315%)なのですが、NISAの制度を利用すると一定金額の利益が一定期間非課税で受け取ることができます。

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NISAの種類と違い

NISAの種類と違い

NISAには現在、下記の3つの種類がありそれぞれに特徴があります。

■NISAの種類

種類 対象 特徴
一般NISA 日本に住んでいる
20歳以上
  • 株式・投資信託等を年間120万円まで購入可能
  • 最大5年間非課税で保有可能
つみたてNISA 日本に住んでいる
20歳以上
  • 長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託を年間40万円まで購入可能
  • 最大20年間非課税で保有可能
ジュニアNISA 日本に住んでいる
20歳未満
  • 株式・投資信託等を年間80万円まで購入可能
  • 最大5年間(2023年以降が終了期間の場合は20歳まで)非課税で保有可能

参考: NISAとは?|金融庁

これら3種類のNISAがありますが、併用することはできないため、いずれか1種類を選ぶ必要があります。

どのNISAを利用するかは、個人の判断やニーズによって異なるため、違いを理解し用途に応じて選べるようにしておきましょう。

一般NISAとは

一般NISAは20歳以上の成人向けの制度で1年間の非課税枠は120万円、非課税期間は最長5年、非課税投資枠は最大600万円です。

投資できる金融商品は株式や上場投資信託、外国株式など幅広いことも特徴です。

メリット

  • いつでも引き出せる
  • いつでも投資できる
  • 対象の投資商品の種類が多い

デメリット

  • ロールオーバーする際は手続きが必要
  • 手続きや、税制改正後のしくみが複雑

■一般NISAの概要

投資可能期間2014年~2023年
利用できる方日本国内に住む20歳以上
非課税対象 配当金、値上がり益
口座開設可能数1口座
非課税投資枠年間120万
非課税期間最長5年
備考 資金に余裕がある人におすすめ

参考:一般NISAの概要|金融庁

一般NISAは、投資対象の種類が多く株式などが含まれているため、大きな配当金や値上がり益が期待できます。

もちろんその逆の可能性もありますが、値上がり時点などの自由なタイミングで現金化できる点も魅力です。

また非課税期間は5年ですが、この期間を過ぎた後でも翌年の非課税投資枠へ移動させることができることもメリットでしょう。

こうしたことから、一般NISAは投資経験がある人や投資資金がある人におすすめです。

つみたてNISAとは

つみたてNISAは一般NISAと同じく成人向けの制度ですが、大きな違いは、1年間の非課税枠が40万円、非課税期間は最長20年間かと長く、非課税投資枠は最大800万円です。

名前の通り、毎月積み立てで購入するもので、少額から投資を始めることができるため、資金があまりたくさんない人や投資が初めてで不安な人におすすめです。

投資対象商品は金融庁が選定した投資信託なので、長期的に安心して商品を選ぶことができます。

メリット

  • 少額で投資ができる
  • いつでも引き出すことができる
  • 非課税枠を長期間利用できる
  • 金融庁が選定した商品なので安心

デメリット

  • 投資可能な商品の種類が少ない
  • 投資のタイミングが決まっている

■つみたてNISAの概要

投資可能期間2018年~2042年
利用できる方 日本国内に住む20歳以上
非課税対象 配当金、値上がり益
口座開設可能数1口座
非課税投資枠 年間40万
非課税期間 最長20年
備考投資初心者におすすめ

参考:つみたてNISAの概要|金融庁

これまで投資期間は2018年から2037年まででしたが、5年延長されて、現在は2042年まで期間が伸びています。

20年間非課税になるため、コツコツと少しずつ資産を増やしていけます。

ジュニアNISAとは

ジュニアNISAとは、20歳未満を対象にした制度で、1年間の非課税枠は80万円、非課税期間は最長5年間、非課税投資枠は最大400万円です。

一般NISAと同じように上場株式・公募株式投資信託などが投資対象です。

ジュニアNISAは親族が代理で運用することができるため、子どもの将来のための資金などとして利用するケースが多いでしょう。

メリット

  • 最大400万円分の教育資金を非課税で運用することができる
  • 相続税対策として利用できる

デメリット

  • 口座開設者が18歳になるまでは原則引き出し不可
  • 18歳以前に払い出しをする際は、過去の利益に対して課税される
  • 口座廃止手続きをしなければ金融機関の変更ができない

■ジュニアNISAの概要

投資可能期間2016年~2023年まで
利用できる方 日本に住む20歳未満
非課税対象 配当金、値上がり益
口座開設可能数1口座
非課税投資枠 年間80万
非課税期間 最長5年
備考 子供用の投資におすすめ

参考:ジュニアNISAの概要|金融庁

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2024年から新しいNISAが始まりジュニアNISAは終了する

2024年から新しいNISAが始まりジュニアNISAは終了する

2020年度制度改正において、一般NISAとジュニアNISAが見直されることになり、2024年から新しいNISAが始まることが決まっています。

またジュニアNISAは2023年をもって終了するため、利用したい人は早めに始めましょう。

現在のNISAは、120万円枠内で回数に制限もないため、分散してさまざまな銘柄に投資することができます。

しかし2024年の新しいNISAは、20万円の枠内で金融庁の基準を満たした投資信託(つみたてNISAの対象商品)から選ぶ必要があります。

そのうえで、102万円の枠内でこれまでとおおよそ同じ商品から自由に投資先を決めることができます。

このことによって、非課税枠は年間122万円(2万円増加)、5年間で最大610万円(10万円増加)になります。

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NISAのメリット

NISAのメリット

NISAには以下のようなメリットがあり、資産を運用して少しでも将来の資産を増やしたい人には、利用価値が高いと言えるでしょう。

  • 全ての利益が非課税
  • 確定申告する必要がない

全ての利益が非課税

一定期間ではありますが、全ての利益が非課税であることが大きなメリットです。

通常であれば、課税対象となり利益の20%は税金として納める必要があります。

仮に1年間の運用利益が20万円だった場合、4万円は税金として支払う必要がありますが、NISAの場合は20万円がそのまま手元に残ります。

確定申告する必要がない

通常の投資で得た利益は確定申告を行う必要があります。

税金関連の書類に記入したり、計算したりと作業が難しくなることもあり、確定申告を苦手だと感じる人は多いです。

しかしNISAは非課税のため、得た利益・配当金は確定申告する必要はありません。

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NISAのデメリット

NISAのデメリット

一方でNISAには以下のようなデメリットがあるため、デメリットも理解したうえで始めるようにしましょう。

  • 利益が出なくても課税される可能性がある
  • 損失が出た場合の税金対策ができない

利益が出なくても課税される可能性がある

NISAでは非課税がメリットの一つですが、以下の場合には利益が出なくても課税される可能性があるため注意してください。

【NISAで税金がかかるパターン】

  • NISAから課税口座に移管した場合
  • ジュニアNISAで18歳になる前に引き出した場合
  • 配当金の受け取りを株式数比例配分式にしなかった場合

配当金の受け取りはゆうちょ銀行や銀行口座、証券会社などで受け取ることができますが、ゆうちょや銀行口座で受け取ると非課税とはならずに税金が源泉徴収されてしまうのです。

そのため、受け取る際は証券会社の取引口座を指定するようにしましょう。

せっかく非課税になることがNISAのメリットなのにも関わらず、受け取り方法を知らなかっただけで税金がかかってしまってはもったいないです。

しっかり覚えておきましょう。

損失が出た場合の税金対策ができない

投資は必ずしも利益が出るとは限りません。

仮に損失が出た場合、税金対策ができないことがデメリットでとも言えます。

通常の投資では複数の投資用口座間で、利益がでた口座と損失がでた口座を合わせて相殺する「損益通算」ができます。

しかしNISAでは、NISA以外の課税対象となる投資用口座を使って相殺することはできません。

NISAの口座では損失していたとしても、NISA以外の課税口座で利益が出ていたらその利益に対して、税金を支払う必要があるのです。

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 NISAを始めるのに向いている人の特徴

NISAを始めるのに向いている人の特徴

NISAは以下のような人におすすめです。

  • 投資資金にゆとりがある人
  • 初めて投資を始める人
  • 将来の資金が心配な人
  • 預金を運用してみたい人
  • 子どものためのお金を増やしたい人

NISAという制度が普及したために、投資が身近に感じられるようになったかもしれませんが、NISAで投資を始めるから利益が出るというわけではないことは理解しておきましょう。

ジュニアNISAは引き出しのタイミングを選ぶことはできませんが、一般NISAやつみたてNISAはいつでも引き出すことができます。

もちろん長期的に投資することで資産が増える可能性は高いですが、値上がりした時に売却するなどタイミングもある程度大切です。

初心者向けのつみたてNISAだからといっても、ある程度の投資の知識を勉強するようにしましょう。

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NISAの始め方

NISAの始め方

NISAを始める場合は以下の5ステップで始めることができます。

  1. 金融機関でNISA用の口座を開設する
  2. 本人確認書類・マイナンバー確認書類の提出
  3. 審査を受ける
  4. 口座開通の通知を受ける
  5. 投資したい金融商品を選ぶ

NISAに対応している金融機関は、証券会社や各種銀行などがあります。

証券会社ではネット証券窓口なども設定されており、簡単に行えるうえ、少額から始められるといったメリットもあります。

とはいえ、初心者なので窓口で相談しながらゆっくり進めたい場合は、銀行や総合証券会社などを利用するといいでしょう。

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まとめ

NISAは3種類ありますが、いずれも一定期間、一定の投資金額において非課税になる制度です。

初心者向けや未成年向けなど、扱いやすい制度もありますが、NISAを利用しておけば、確実に資産が増えるという性質のものではありません。投資である以上、多少のリスクが伴うことは理解しておきましょう。

将来の資金をコツコツ増やしていきたい、比較的低リスクな投資を始めてみたいという人は、この機会にNISAを活用してみるといいでしょう。

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言葉はよく耳にするけど、内容はよく知らないという人やNISAで投資を始めてみようと考えている人のために、改めてNISAの基礎知識やメリット・デメリットなどを解説します。
今回は、NISAのメリット・デメリットを深掘りしますので、NISAの運用を迷っている人、デメリットを理解した上で対応したい人はぜひ参考にしてください。