個人事業主のふるさと納税控除上限額や納税するメリット

個人事業主のふるさと納税控除上限額や納税するメリット

個人事業主のふるさと納税控除上限額や、納税控除上限額の計算方法や確認方法などをご紹介します。

ふるさと納税のメリットやデメリットも掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。

ふるさと納税を利用して返礼品を受け取り、税金控除で得をしたい方は少なくないでしょう。 お得な制度であることはたしかですが、知らないと損をすることもあるので注意が必要です。 せっかくなら存...

個人事業主のふるさと納税控除上限額

個人事業主のふるさと納税控除上限額

個人事業主がふるさと納税する場合、控除上限額の目安は「住民税決定通知書」に書かれている「住民税所得割額」の2割ほどです。

控除上限額とは、実質負担額が2,000円に収まる最大の金額のことを指します。上限以内の寄附額に抑えれば、控除を除いて実質負担する費用が2,000円になります。

上限を越えて寄附した場合、控除の対象にならず、2,000円以上の実質負担が発生する可能性があります。

控除上限額は人によって変動するため、1人1人計算する必要があります。自身の上限額を計算するのに必要な書類は、次の2つです。

  • 確定申告書の控え
  • 住民税課税決定通知書(納税通知書)

早見表

納税控除上限額は、課税所得額によって計算方法が変わります。課税所得額ごとに、限度額の計算方法をまとめました。

課税所得額納税控除上限額
194万9千円まで住民税所得割額 × 23.559% + 2,000円
195万円~329万9千円まで住民税所得割額 × 25.006% + 2,000円
330万円~694万9千円まで住民税所得割額 × 28.774% + 2,000円
695万円~899万9千円まで住民税所得割額 × 30.068% + 2,000円
900万円~1799万9千円まで住民税所得割額 × 35.520% + 2,000円
1800万円~3999万9千円まで住民税所得割額 × 40.683% + 2,000円
4000万円以上住民税所得割額 × 45.398% + 2,000円

※住民税所得割額は「課税所得額 × 10%」で計算できます。課税所得額は、確定申告書の控えで確認できます。
※上記の納税控除上限額はあくまで目安です。

前年度から収入に大きな変化が無ければ、前回の住民税決定通知書を元に上限の目安額を確認できます。

納税控除上限額の計算方法

上記の早見表の計算式の「住民税所得割額 × 23.559% + 2,000円」は、内訳で表すと以下のようになります。

(課税所得額 × 10%) × 課税所得額によって変動する割合 + 自己負担金

課税所得額によって変動する割合を含めて、この計算式は以下の4項目に分解できます。

4項目それぞれの細かい式を統合して計算した結果が、上記の早見表に記載してあります。

  • ① 所得税からの控除
  • ② 住民税からの控除 (基本分)
  • ③ 住民税からの控除 (特例分)
  • ④ 自己負担金2000円

①~③について、以下の項目で詳しく解説します。

ちなみに、①と②の控除額は、ふるさと納税額が所定の金額を越えている場合適用されません。所定の金額は以下です。

  • 所得税からの控除:総所得金額等の40%
  • 住民税からの控除(基本分):総所得金額等の30%

個人事業主のふるさと納税による控除額の確認方法

個人事業主のふるさと納税による控除額の確認方法

納税控除上限額の計算方法を、項目ごとに詳しく説明します。

所得税の計算方法

所得税からの控除額は、以下の計算式で計算されます。

(ふるさと納税の寄附額 – 2,000円) × 所得税の税率

所得税の税率は、課税所得の増加に合わせて高くなります。課税所得額と税率の早見表は以下です。

課税所得額税率
194万9千円まで5%
195万円~329万9千円まで10%
330万円~694万9千円まで20%
695万円~899万9千円まで23%
900万円~1799万9千円まで33%
1800万円~3999万9千円まで40%
4000万円以上45%

課税所得金額は、確定申告書の控えにある「課税される所得金額」の項目で確認できます。

住民税の計算方法

住民税からの控除は、基本分と特例分の2種類に分けられます。それぞれ解説します。

基本分は、以下の式で計算されます。

(ふるさと納税の寄附額 – 2,000円) × 10%

特例分は、以下の式で計算されます。

(ふるさと納税の寄附額 – 2,000円) × (100% – 10% – 所得税の税率)

ただし、上記の計算結果が住民税所得割額の2割を超える場合、適用されるのは以下の計算式に変わります。

住民税所得割額 × 20%

適用される計算式が変わった場合、実質負担額は2,000円を超える計算になります。

ふるさと納税した金額から、自己負担額の2,000円を除いて①~③の金額が控除されることになります。図解すると以下のようになります。

住民税の計算方法
住民税の計算方法

個人事業主のふるさと納税には確定申告が必要

個人事業主のふるさと納税には確定申告が必要

個人事業主のふるさと納税には、確定申告が必要です。

申告漏れがあると、控除されなくなってしまうので注意しましょう。

通常、ふるさと納税をした場合は「ワンストップ特例制度」を利用すれば、確定申告せずに控除を受けられます。

ただ、個人事業主の場合は、ふるさと納税の有無に関わらず確定申告が必要なので「ワンストップ特例制度」はそもそも利用できません。

個人事業主でふるさと納税した場合、確定申告には「寄附金受領証明書」が必要です。寄附金受領証明書は、ふるさと納税した自治体から送付されます。

通常は納税から2ヶ月くらいで送られてくることが多いです。

複数回に分けて納税した場合でも、全ての寄附金受領証明書が必要です。誤って捨ててしまわないよう、きちんと保管しておきましょう。

個人事業主の場合、確定申告書Bを使います。ふるさと納税に際して記入が必要な項目は、以下の4つです。

  • 寄附金控除⑯(第一表)
  • 寄附先の所在地・名称(第二表)
  • 寄附金(第二表)
  • 都道府県、市区町村分(第二表)

寄附金控除⑯は「寄附金額 – 2,000円」か「所得金額の合計 × 40%」のうち、金額が少ないほうを記載します。

ふるさと納税以外の寄附もある場合、合算した数字になります。

第二表に書く項目は、全て寄附金受領証明書に記載されている内容です。

計算や項目が不安な場合、税務署の職員に教わりながら書くと良いでしょう。

ネットで確定申告するなら、税務署のサイトにある確定申告のページ利用をおすすめします。

個人事業主でふるさと納税するメリット

個人事業主でふるさと納税するメリット

個人事業主でふるさと納税するメリットを紹介します。

名産品などの返礼品がもらえる

ふるさと納税では返礼品がもらえるという特徴があり、返礼品は自治体の名産品などが多いです。

普段の生活では買わないような豪華な食べものや、その自治体に行かないと味わえない特産品があります。

他にも、ゲームソフトの専用ケースやボードゲーム、釣り竿など、ユニークな品が受け取れる自治体もあります。

ダイビングや乗馬体験など、商品以外の体験を受けられることもあります。

寄附金の使い道が選べる

通常の税金とは違い、ふるさと納税は税金の使い道を選べるものがあります。

例えば、福島県の地震災害支援、佐賀県の棚田の保護活動、青森県の特産品のブランド化を促進する費用など、地域ごとの特色ある使用方法を選べます。

生まれた土地や育った土地ではない、ゆかりの無い自治体にもふるさと納税は適用できるので、関心がある地域の活動に貢献できます。

所得税・住民税が控除される

限度額内であれば2,000円を除いた金額は控除されるため、実質、所得税と住民税が減額されます。

一度費用を支払うため、厳密には出費が減っているわけではありませんが、先に紹介した2つのようなメリットを受け取れることを考えると、特があるとと言えます。

クレジットカード等を利用すればポイントが貯まる場合がある

ふるさと納税の返礼品をまとめたポータルサイトが多くありますが、サイト経由で納税すればクレジットカードを利用できる場合があります。

上手に利用すれば、返礼品を受け取り、納税しながらポイントも貯められます。

個人事業主でふるさと納税するデメリット

個人事業主でふるさと納税するデメリット

個人事業主でふるさと納税するデメリットを紹介します。

控除上限額が一定でないので注意が必要

控除上限額は収入によって前後します。そのため、きちんと確認してから納税しないと、控除額を超えてしまう可能性があります。

計算した金額より8割低いくらいが上限と考えておくと、寄附額が控除額を上回ってしまうリスクを軽減できます。

前述した計算方法はあくまで目安であり、実際の控除額とは異なる可能性があるので、可能であれば税理士など、専門の機関に相談して計算したほうが良いです。

先払いなので一時的にお金が減る

一度費用を支払って、後から申請し、控除を受けるという仕様上、どうしても一時的にお金は減ってしまいます。

また、支払った費用はあくまで住民税や所得税から控除されるだけなので、返金されるわけではありません。

節税対策になるとはいえ、現実的に可能な納税額をしっかり考えて利用するべきです。

まとめ

この記事では、個人事業主がふるさと納税する際の控除上限額の目安や、上限額の計算方法、ふるさと納税するメリットとデメリットについて解説しました。

重要なポイントをまとめますので、再度ご覧ください。

  • 控除上限額の目安は「住民税所得割額」の2割ほど
  • 上限額内の納税なら、自己負担金は実質2000円
  • 控除上限額は人によって違うため、計算が必要
  • ふるさと納税の控除は住民税と所得税に適用される
  • 個人事業主のふるさと納税には確定申告が必須
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