企業版ふるさと納税とは|目的・メリット・注意点などを解説!

企業版ふるさと納税とは|目的・メリット・注意点などを解説!

企業が行うふるさと納税の制度として注目の高まる「企業版ふるさと納税」は、税制上のメリットが大きくCSRのPRにもつながる仕組みから今後も広がっていくことが予想されます。

参加にあたっては個人によるふるさと納税との違いや注意点を確認しておく必要があります。

具体的な取り組み例や方法なども紹介するので、企業版ふるさと納税参加を検討している場合は是非参考にしてください。

ふるさと納税は、好きな地域を支援して「お礼の品」がもらえ、税控除もできるという、メリットが多い制度で、賢く利用している人が増えています。しかし、不確かな知識のまま始めて「こんなはずじゃなかった」とがっかりする人もいます。今回は、ふるさと納税の6つのデメリットとその回避方法について紹介します。

企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)とは

企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)とは

企業版ふるさと納税は自治体の地方創生に関わる事業に対して企業が寄附を行い、税額控除を受けられる制度です。

ふるさと納税といえば個人が地域活性化や文化・スポーツ振興などの分野で「応援したい」と思う自治体に寄附する制度として知られていますが、企業版は内閣府から地域再生計画として認定された事業が対象です。

また税額控除の仕組みも違っていたり自治体からの返礼品もないなど、個人の納税とは異なる点もあります。

企業版ふるさと納税の目的

企業版ふるさと納税は2016年に内閣府が創設した制度で、地方創生の取り組みや地方への資金への流れを加速化させることなどを目的に導入されています。

財政の厳しい地方自治体に寄附金が集まりやすくなったり、産官連携での取り組みが活発化することを通して地方創生の動きを促進させる狙いがあります。

企業版ふるさと納税の仕組み

企業版ふるさと納税は通常の企業による自治体への寄附に比べて、寄附側の負担を大きく抑えることが可能です。

具体的には寄附額の多くを法人関係税から税額控除する仕組みになっており、幅広い業種の企業から注目を集めています。

2020年4月の法改正で期間延長に

企業版ふるさと納税の制度は2020年4月の法改正により寄附額の税額控除の期間が2024年度末まで延長されるなど、大幅な見直しが行われ充実化が図られています。見直しにより、他にも以下のメリットが生まれています。

  • 寄附をした際に受けられる控除など税の軽減効果が寄付額の最大6割だったのが、最大9割にまで拡充
  • 自治体の事業に対する地域再生計画への認定要件が緩和され、企業版ふるさと納税の対象事業作成のハードルが下がった。
  • 事業費が確定する前にも寄附金を受領できるようになった。
  • 併用可能な補助金や交付金が増加

ふるさと納税サイト「ふるなび」

企業版ふるさと納税のメリット

企業版ふるさと納税のメリット

法改正での見直しの効果もあり、企業版ふるさと納税は企業側・自治体側のいずれに対しても有利な制度としてそれまで以上に浸透してきています。

企業版ふるさと納税に参加することのメリットを、企業側と自治体側のメリットに分けて紹介します。

企業側のメリット

企業版ふるさと納税の制度に沿った寄附を企業が行うと、税額控除や社会的イメージの面で有利となります。

具体的には以下のポイントが挙げられます。

  • 企業側の寄附金の負担を大幅に軽減することができ、実質約1割の負担となる可能性も。自治体への通常の寄附の際に損金算入による軽減効果(寄附金額の約3割)に加え、法人関係税が寄付金額の最大6割控除される
  • 地方創生や地域の課題解決に向けた取り組みを支援する姿勢を社会やステークホルダーにPRできる。 SDGsの実現に向けた支援活動などとしても認知され、企業イメージの向上につながる
  • 寄附先自治体とのつながりを深めることで、地域の資源を生かした新事業の開拓などビジネスチャンスにつなげることも可能になる

自治体側のメリット

企業版ふるさと納税は自治体にとっても、地域の課題を解決し地方創生に関わる事業を円滑に進めやすくなるメリットが備わっています。以下のポイントが理由として挙げられます。

  • 企業からの寄附により、地方創生への取り組みを進めるための資金が得られる
  • 寄附を受けた企業と連携して、地域の課題解決に向けた取り組みを進める見込みが得られる
  • 「人件費を含む事業費への企業版ふるさと納税に係る寄附」が可能なシステムのため、寄附企業から寄付活用事業に対するノウハウを持つ人材を、人件費の実質負担無く派遣してもらうこともできる

ふるさと納税サイト「ふるなび」

企業版ふるさと納税をする方法

企業版ふるさと納税をする方法

企業版ふるさと納税を実行するには、自治体とのやり取りが重要になります。以下が手順です。

  • 1.事業内容などから寄附する自治体を選定する
  • 2.寄附申込書を自治体に提出する
  • 3.自治体から送られた納付書を使って納入する
  • 4.自治体から受領証を受け取る
  • 5.税額優遇を受けるための申告を行う

ふるさと納税サイト「ふるなび」

企業版ふるさと納税をする際の注意点

企業版ふるさと納税をする際の注意点

企業版ふるさと納税を検討する際には、メリットを取りこぼさず確実に実行するために注意すべきポイントがあります。

以下の点を事前に確認した上で、取り組みを進めることが重要です。

  • 寄附を検討しているプロジェクトが企業版ふるさと納税の対象に当てはまる事業として内閣府からの認可を受けているかどうか、事前に確認する。認可されていない場合、寄附をしても企業版ふるさと納税の税額控除の対象となりません。
  • 自社が企業版ふるさと納税できる自治体かどうかを、事前に確認する。本社を置く自治体に寄附する場合、企業版ふるさと納税として認められません。
  • 1回あたり10万円以上でないと、企業版ふるさと納税として認められないため、寄附額を確認する。

ふるさと納税サイト「ふるなび」

企業版ふるさと納税の活用事例を紹介

企業版ふるさと納税の活用事例を紹介

企業版ふるさと納税をすることで、自治体の福祉や人材育成、関係人口増加、産業などの分野への貢献につながります。企業版ふるさと納税の寄附金が活用される分野として、以下の事例を紹介します。

  • 環境保護活動に活用している事例
  • 子育て支援に活用している事例
  • 被災地支援に活用している事例

環境保護活動に活用している事例

企業版ふるさと納税の環境保護活動への活用は、農産物の生産強化や景観保全などを通じて地方のブランディングや観光振興に貢献することができます。

たとえば北海道夕張市では特産品として知られる夕張メロンの生産衰退を食い止めるため、ハウス施設の更新や土壌改良への補助などに関わる費用として寄附金を活用。

秋田県の事例では、日本初の世界自然遺産である白神山地の魅力を伝えるための体験プログラムやガイド育成などに関わる費用としています。

市指定天然記念物「ハリヨ」生息地の拡幅や観光用デッキの建設などに活用する岐阜県海津市の事例では、地元に工場を置く企業が環境保全活動の一環として寄附金を贈っています。

子育て支援に活用している事例

子育て支援に活用している事例としては、高知県が子どもや保護者の居場所づくりを進める「子ども食堂」の開設・運営に関わる補助金に活用。静岡県富士宮市の事例では、乳児の保護者に粉ミルク用のお湯を提供したり、紙おむつを販売するコンビニなどを独自に登録する「ベビーステーション」の普及やNPO法人と協働で開く育児支援講座に関する費用になっています。

兵庫県たつの市ではこれまでに、地方創生に関するアンケート調査で経済的理由から「2人以上の子どもを持たない」という回答が多かったことを背景に、2人以上の子どもがいる保護者に市内で使える買い物の割引クーポン券を配布する事業の費用に活用。乳児のいる保護者へのベビー用品の宅配や、新小学1年生への学用品プレゼントの費用にもあてています。

寄附をした企業を子育て応援企業に認定して、企業がPRしやすいようにロゴマークを贈るといった実績もあります。

被災地支援に活用している事例

被災地支援に活用されている事例としては、福島県が東日本大震災後に東京電力福島第一原発事故収束対応拠点となったサッカー・ナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」の全面再開を見据えた全天候型練習場の整備費用に活用。

復興を祈る宮城県多賀城市のイベント「東大寺展」開催費用や、震災の教訓発信や防災教育などを担う宮城県岩沼市のメモリアルパークの整備・管理も挙げられます。

2018年の豪雨災害で甚大な被害の出た呉市では、市内で創業した企業が企業版ふるさと納税を通して被災者支援や観光施設改修などのまちづくり事業を支援した事例があります。

ふるさと納税サイト「ふるなび」

まとめ

企業版ふるさと納税は納税先自治体が全国にあり、ひと口に地方創生といっても寄附金の使い道も多岐に渡ります。

地方事業所を置いているなど自社にゆかりが深い自治体や、これからビジネスチャンスを模索している地域の自治体に寄附をするやり方もあります。

また自社のイメージアップにつなげるため、事業内容から選定する手段もあります。

寄附先の自治体とは人材派遣などを通して息の長いパートナーシップが築ける可能性があります。

企業カラーに合う寄附先や事業を選び、寄附金の規模なども考慮した上で検討しましょう。

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