らっきょうの効能を解説|効果的な食べ方や1日の適量も紹介

らっきょうの効能を解説|効果的な食べ方や1日の適量も紹介

カレーの付け合わせとして定番のらっきょうには、健康によいさまざまな効能があります。

この記事では、らっきょうにはどのような効能があるのかを、栄養素などの成分を根拠に詳しく解説します。

らっきょうの効果的な食べ方や、1日の適量も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事では、グルメスポットとしても人気がある石垣島の八重山そばや石垣牛など、地元で愛されるおいしい石垣島のソウルフードや名物グルメを紹介します。

らっきょうの効能に関わる栄養素と成分

らっきょうの効能に関わる栄養素と成分

らっきょうの効能には、食物繊維・カリウム・アリシンなどの栄養素や機能性成分が関わっています。

以下に、生のらっきょうと甘酢漬けについて、可食部100g当たりの主な栄養素の含有量をまとめます。

栄養素らっきょう
りん茎 生
らっきょう
甘酢漬け
水溶性食物繊維
(フルクタンなど)
18.6g1.3g
不溶性食物繊維2.1g1.5g
カリウム230mg9mg
カルシウム14mg11mg
ビタミンC23mg0mg
ナイアシン2.1mg0.1mg

※参考:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

フルクタンとは、水溶性食物繊維に分類される多糖類で、フラクタンとも表記されます。

らっきょうには、上に示した栄養素の他に、以下の成分も含まれます。

  • アリシン
    硫化アリルと呼ばれる揮発性物質のひとつ。
    ネギ類・ニンニク・ニラ・らっきょうなどに含まれる、香りや辛味の成分。
  • サポニン
    とくにマメ科植物に多く含まれる、苦みや渋みの成分。

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らっきょうに期待される主な効能

らっきょうに期待される主な効能

らっきょうには、血糖値の上昇抑制やコレステロール値の低下など、さまざまな効能があります。

この章では、らっきょうに期待される主な効能を解説します。

食後血糖値の上昇抑制

らっきょうに含まれるフルクタンには、食後血糖値の上昇を抑える働きがあり、ダイエットや糖尿病予防に効果的です。

水溶性食物繊維であるフルクタンは、水分を含むとゲル化し、粘り気のある状態になります。

食事で摂った食べ物の粘性が増すと、消化管での移動が遅くなるため、糖質の消化吸収が穏やかになり、血糖値の上昇が抑制されるのです。

食事をして血糖値が上がると、膵臓すいぞうからインスリンが分泌され、血糖値を下げます。

インスリンには、余った糖を脂肪に変えて蓄える働きもあり、血糖値が急上昇してインスリンが大量に分泌されると、脂肪が増えやすくなります。

フルクタンを豊富に含むらっきょうは、食後血糖値の上昇を穏やかにしてインスリンの分泌を抑えるため、ダイエットや糖尿病予防に役立ちます。

血中コレステロール値の低下

らっきょうに含まれるフルクタンとアリシンは、以下のような働きで、血中コレステロール値を低下させます。

  • フルクタン
    コレステロールから作られる胆汁酸たんじゅうさんを吸着して排出する。
    排出された胆汁酸を補うためにコレステロールが消費され、結果的に血中コレステロール値が下がる。
  • アリシン
    LDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪を減らす作用がある。
    抗酸化作用により活性酸素の影響を抑え、コレステロールの酸化も防ぐ。

コレステロールの増加は動脈硬化をまねき、脳卒中や心疾患のリスクを高めます。

らっきょうには、血中コレステロール値を下げるフルクタンやアリシンが含まれるため、動脈硬化を予防する効果が期待できます。

便秘改善

らっきょうのフルクタンは、便秘改善にも効果的です。

水分を含んでゲル化する水溶性食物繊維には、便を柔らかくして排出を促したり、腸内細菌のエサとなって善玉菌を増やしたりする働きがあります。

善玉菌を増やし、腸内環境を整えることは、便秘だけでなく免疫力アップや生活習慣病の予防にもつながります。

らっきょうに含まれる水溶性食物繊維のフルクタンは、健康面でさまざまな効果をもたらす栄養素なのです。

血管や皮膚の老化防止

らっきょうには、血管や皮膚の老化防止に役立つビタミンCやアリシンが含まれます。

ビタミンCとアリシンの、血管や皮膚への働きは以下のとおりです。

  • ビタミンC
    血管や皮膚を構成するコラーゲンの生成に必須の栄養素。
    抗酸化作用により活性酸素の影響を抑え、肌のたるみ・シミ・シワを予防する。
  • アリシン
    血液の凝固を抑制して血栓を予防する。
    活性酸素による血中の脂質の酸化を抑えて血管の弾力性を保ち、動脈硬化を予防する。

らっきょうに含まれるビタミンCとアリシンには、血管や皮膚の弾力性を保ち、動脈硬化や肌の老化を防ぐ効果が期待できます。

高血圧・むくみ予防

らっきょうに含まれるカリウムやアリシンは、高血圧やむくみ予防に効果的です。

カリウムとアリシンの血圧やむくみに対する効果は以下のとおりです。

  • カリウム
    細胞内の浸透圧を正常に保ち、ナトリウムの排出を促す。
    塩分(ナトリウム)の摂りすぎによる、高血圧やむくみを防ぐ。
  • アリシン
    血圧の上昇に関わる「アンジオテンシン変換酵素(ACE)」を阻害する。
    血管を広げて血流をよくする作用があるため、血圧を下げる効果が期待できる。
    血圧上昇の原因となる活性酸素の影響を抑える。

疲労回復

らっきょうに含まれるアリシンは、豚肉などに多く含まれるビタミンB1とともに、疲労回復効果を高めます。

アリシンがビタミンB1と結合するとアリチアミンという物質になり、水溶性であるビタミンB1の脂溶性を高めて吸収されやすくします。

吸収されたアリチアミンは体内でビタミンB1に戻り、糖質のエネルギー代謝を高めて疲労を回復させます。

疲労回復効果を高めるには、らっきょうに、豚肉などのビタミンB1が豊富な食材を組み合わせるのがおすすめです。

風邪などへの免疫力アップ

らっきょうの免疫力アップの効果は、ビタミンC・アリシン・サポニンなどの働きによるものです。

  • ビタミンC
    リンパ球やマクロファージなどの免疫細胞の働きを活性化させる。
    病原菌から体を守る「インターフェロン」というタンパク質の合成を促進し、風邪などの感染症を予防する。
  • アリシン
    マクロファージなどの免疫細胞を活性化させる。
    細胞や組織にダメージを与える活性酸素の影響を抑え、風邪などの感染症を予防する。
  • サポニン
    リンパ球の一種であるナチュラルキラー(NK)細胞を活性化させ、細菌やウイルスから体を守る。

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らっきょうの効果的な食べ方と1日の適量は?

らっきょうの効果的な食べ方と1日の適量は?

この章では、らっきょうの効能をいかす効果的な食べ方と、1日の適量を紹介します。

生で食べるのがおすすめ

らっきょうは、甘酢漬けにすると栄養素が減るため、生で食べるのがおすすめです。

らっきょうの旬は初夏で、5月から6月頃にかけて店頭に並びます。

旬の時期には生のらっきょうを買って、以下のように調理すると、栄養素を効果的に摂取できます。

  • 味噌をつけてそのまま食べる。
  • 千切りにして、サッとゆでて鰹節と醤油をかける。
  • 豚肉などと一緒に炒める。

甘酢漬けや塩漬けの漬け汁には、らっきょうの旨みと栄養素が溶け込んでいます。

他の野菜を漬けたり、ドレッシングや炒め物に加えたりして活用してもよいでしょう。

豚肉や玄米と一緒に食べる

ダイエットや疲労回復の効果を高めるには、らっきょうと一緒に豚肉や玄米を食べるのがおすすめです。

らっきょうに含まれるアリシンには、ビタミンB1の吸収を助ける働きがあります。

豚肉や玄米などに多く含まれるビタミンB1は、糖質のエネルギー代謝を助け、ダイエットや疲労回復に役立ちます。

玄米は、カレーやチャーハン、炊き込みご飯などにすると食べやすく、らっきょうとも合わせやすくなります。

普段は玄米をあまり食べないという人も、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

毎日食べるなら1日3~4粒まで

健康効果の高いらっきょうですが、毎日食べるなら3〜4粒までにしましょう。

らっきょうに含まれるアリシンには、目や鼻、胃腸などの粘膜を強く刺激する作用があります。

アリシンの刺激性は、胃の粘膜を荒らしたり、腸内細菌を死滅させたりすることもあるため、大量に食べるのは避け、1日3〜4粒までを目安にしましょう。

また、甘酢漬けには砂糖や食塩が多く含まれるため、糖分・塩分の摂りすぎを避けるためにも、食べすぎないことが大切です。

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まとめ

らっきょうには、水溶性食物繊維のフルクタンが豊富に含まれるため、血糖値やコレステロール値の上昇を抑制し、便秘を改善します。

また、らっきょう独特の匂い成分であるアリシンには、強い抗酸化作用があり、血中コレステロール値の低下・血管や皮膚の老化防止・高血圧予防・疲労回復・免疫力アップなどの効果が期待できます。

らっきょうの効果をいかすには、なるべく生で食べるのがおすすめです。

生のらっきょうが手に入らない時期や、市販の甘酢漬けを利用するときは、漬け汁も調理に利用するとよいでしょう。

らっきょうは刺激が強いため、食べすぎると胃を荒らすことがあります。1日3〜4粒を目安に、食べすぎないようにしましょう。

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