ふるさと納税と医療費控除は併用可能!その手続きと注意点を解説

ふるさと納税と医療費控除は併用可能!その手続きと注意点を解説

今やすっかり一般的になったふるさと納税。税金の控除が受けられるのも魅力の一つです。

入院したりして医療費控除を受けようとするケースもあると思います。

その際、ふるさと納税と併用して控除を受けることはできるのでしょうか?できないと思う人もいるかもしれませんが、実はできます。

この記事を読めば、併用の方法や注意点がわかります。

ふるさと納税とその他の控除を同時に受けたい方は是非ご覧ください。

ふるさと納税と医療費控除は併用することが可能

ふるさと納税と医療費控除は併用することが可能

ふるさと納税の控除と医療費控除を併用して受けることは可能です。

どうせならふるさと納税の控除も医療費控除も有効に活用してメリットを享受したいものです。

具体的な注意点や方法の前に、まずはふるさと納税そのものの仕組みと医療費控除について確認しておきましょう。

ふるさと納税の仕組みとは

「ふるさと納税」とは、好きな自治体に寄附をすることで自治体を応援することができる仕組みです。

寄附をすると返礼品がもらえるのは広く知られた通りです。

名称は「ふるさと納税」となっていますが、出身地ではなくても応援したい自治体に寄附をできます。

また正確には納税ではなく自治体への「寄附」です。

ふるさと納税を利用して確定申告した場合は、住民税と所得税から控除されます。

控除額は、限度内であれば寄附した額から2,000円差し引いた金額になります。

控除額の計算方法は次の通りです。

  • 所得税からの控除額=(ふるさと納税額-2,000円)×所得税の税率
  • 住民税からの控除額(基本分)=(ふるさと納税額-2,000円)×10%
  • 住民税からの控除額(特例分)=(寄附金額-2,000円)×(100%-10%(基本分)-所得税の税率)

上記3つの式で計算した金額の合計が控除額となります。

限度額は、家族構成・年収・所得控除額(社会保険料・生命保険料ほか)などで変わります。

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医療費控除とは

医療費控除とは、課税の対象となる所得から1年分の医療費を差し引いて、税金を計算し直す制度です。「所得控除」という仕組みの一つです。基本的には1年に10万円以上医療費を支払った場合に申請します。確定申告を行うことで控除され、所得税と住民税が安くなります。

医療費控除の要件は次の通りです。

  • 納税者が、自分および生計をともにする家族のために支払った医療費
  • 1月1日から12月31日までに支払った医療費

「医療費」の対象となる費用としては、次のような内容が挙げられます。

  • 病院にかかったときの治療費
  • 処方せんの薬代
  • 風邪薬などの市販薬の購入費
  • 通院にかかった交通費(自家用車のガソリン代・駐車場代は不可)

インフルエンザやコロナの予防注射など、予防のための医療費は対象外です。

控除額は次の式で計算することができます。

医療費控除額=1年間の医療費の合計額-保険金などの補てん金額-10万円

なお控除額は上限200万円となっています。 

併用する際に失敗しないための医療費控除の影響と注意点

併用する際に失敗しないための医療費控除の影響と注意点

ふるさと納税の控除と医療費控除を併用することは可能です。

しかし併用する際には注意すべき点があります。

具体的には次の2つが注意点として挙げられます。

  • ワンストップ特例制度は行えない
  • 医療費控除を受けるとふるさと納税の控除限度額が減る

以下、それぞれ具体的にまとめます。

ワンストップ特例制度は行えない

医療費控除とふるさと納税を併用する場合、ワンストップ特例制度が利用できなくなります。

ワンストップ特例制度とは、確定申告をしなくても寄附した金額を控除できる便利な方法です。

住民税からのみ控除されます。限度額内であれば、確定申告と控除される金額は同じです。

しかし限度額を超えると、超えた分はすべて自己負担となり確定申告の方が得になります。

利用には次の条件があります。

  • 確定申告が不要な給与所得者である
  • 年間寄附先が5自治体以内である

寄附の翌年1月10日必着で、必要書類を寄附先自治体へ郵送します。

ワンストップ特例制度の詳しい手続きの方法は、こちらの記事「完全版ワンストップ特例制度」にまとめています。

医療費控除は確定申告で申請するため、確定申告を行わないワンストップ特例が利用できなくなります。

確定申告をすると、ワンストップ特例をすでに申請していても無効になります。

医療費控除を受けるとふるさと納税の控除限度額が減る

医療費控除を受けると、ふるさと納税の控除限度額の計算結果に影響が出て限度額が減ってしまいます。

また、課税対象の所得額が減額されて所得税額も減ります。

これは税負担が少なくなることなのですが、同時にふるさと納税の控除限度額も下がることとなります。

支払う所得税が低いほどふるさと納税の控除限度額も低くなるからです。

控除限度額を超えて寄附した分は、自己負担となり控除されません。

医療費控除を受けることがわかっているなら、あらかじめふるさと納税の限度額をシミュレーションしておくことをおすすめします。

限度額の目安の計算はこちら「控除シミュレーションと計算方法」からどうぞ。

医療費控除を受けた場合のシミュレーションも可能です。

なお所得税の計算方法については、こちらの記事「所得税の計算方法を解説!税額を減らすためのポイントも紹介」に詳しくまとめています。

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併用する場合の手続き|確定申告の方法

 併用する場合の手続き|確定申告の方法

ふるさと納税の控除と医療費控除を併用する場合は、確定申告で手続きします。

ワンストップ特例制度で申請していた場合も確定申告すると自動的に無効となります。

申請していた分の取り消し手続きは不要です。

併用する場合の必要書類は次の通りです。

確定申告

  • 寄附金受領証明書
  • 確定申告書
  • 源泉徴収票

医療費控除

  • 医療費控除の明細書

税務署に必要書類を持参・郵送するほか、マイナポータルを利用したりオンラインの「e-TAX」での申告も可能です。

申告方法などによって必要書類が増える場合もあります。

自分の場合は何が必要かあらかじめ確認しておきましょう。

ふるさと納税の控除は、確定申告書の「寄附金控除」欄にふるさと納税の控除額を記入します。

ワンストップ特例制度で申請していた場合、申請していた金額も含めた合計額を記入します。

医療費控除は、領収書やレシートをもとに「医療費控除の明細書」を作成し、確定申告書類とともに提出します。

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併用する場合のふるさと納税限度額の計算方法

一般的に、医療費控除と併用した場合ふるさと納税で減額される控除限度額は医療費控除の2~4.5%といわれています。

たとえば医療費控除が20万円の場合、20万円の2~4.5%となる4,000~9,000円程度ふるさと納税の控除限度額が減ることになります。

医療費控除は最大200万円ですが、多額の控除を受けると所得税率の区分が下がる場合があります。

区分が下がった場合は上記の目安よりも大きな影響が出てしまいます。

こちらの記事「控除シミュレーションと計算方法」で控除限度額の目安を計算することが可能です。

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ふるさと納税と医療費控除と住宅ローン控除の併用は可能なのか?

ふるさと納税と医療費控除と住宅ローン控除の併用は可能なのか?

医療費控除だけでなく、ふるさと納税は住宅ローン控除との併用も可能です。

住宅ローン控除は、初年度だけは確定申告が必要です。

2年目以降は会社員なら年末調整で処理できます。

ほかの控除がなければワンストップ特例制度が利用可能です。

住宅を取得した際の消費税の有無や購入した住宅の条件などによりますが、住宅ローン控除の上限額は20~50万円です。

ほかに併用可能な例としては、iDeCo(個人型確定拠出年金)があります。

積立金額全額が控除可能です。

ただし医療費控除と同様に、ふるさと納税の控除限度額は減ります。

iDeCoも年末調整で控除できるので、ワンストップ特例制度を利用することができます。

なお、ふるさと納税・医療費控除・住宅ローン控除を3つまとめて申請することも可能です。

申請方法もそれぞれの方法で手続きするだけです。

ただしふるさと納税の控除限度額への影響があるので、やはり事前のシミュレーションをおすすめします。

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まとめ

ふるさと納税と医療費控除は併用できますが、併用すると控除額が下がってしまいます。

併用するかどうか決めるときは、まず併用する場合としない場合を計算・比較するのをおすすめします。

後になってもったいなかったと思うことのないよう、賢く利用していきましょう。

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