ピラフとチャーハンの違いとは?作り方・味・歴史の違いを徹底解説!

ピラフとチャーハンの違いとは?作り方・味・歴史の違いを徹底解説!

「ピラフとチャーハンって何が違うの?」と聞かれたことはありませんか?

どちらも「炒めた味付けご飯」だと思っている方も多いでしょう。

実は、ピラフとチャーハンには、歴史的にも決定的な違いがあります。

本記事では、ピラフとチャーハンの違いや歴史、調理法などを詳しく解説していきます。

ドライカレーとキーマカレーはそれぞれ異なるカレーですが、同じ種類のカレーだと認識している方は多いのではないでしょうか。本記事では、ドライカレーとキーマカレーの違いを詳しく紹介していきます。

ピラフとチャーハンの種類

ピラフとチャーハンの種類

ピラフとチャーハンには、それぞれ異なるバリエーションがあります。

地域ごとの特色を活かした種類が存在し、食文化の違いが反映されているのです。

それぞれどんな種類があるのか、詳しく解説します。

ピラフの種類

ピラフは、世界各国でさまざまなスタイルに発展していきました。

代表的なものは以下の3つです。

  • パエリア(スペイン):魚介類や鶏肉を使った豪華なピラフ
  • ジャンバラヤ(アメリカ南部):スパイシーな味付けのピラフ
  • ビリヤニ(インド):スパイスを効かせた香り高いピラフ

パエリアがスペインからアメリカに渡り、ジャンバラヤになったという説もあります。

マレーシアにも、パエリアから発展したとされる「ナシゴレン」という料理が有名です。

また、日本ではあまり聞き馴染みのない「プロフ」というピラフもあります。

プロフはウズベキスタンの料理で、羊肉や人参を加えて炊き上げた、シンプルながらもコクの深い味わいが特徴です。

これに似た料理としてはイランの「チェロウ」、インドの「プラオ」などがあります。

チャーハンの種類

チャーハンにも、地域ごとに個性豊かな種類があります。

  • 五目チャーハン:具材が豊富な基本のチャーハン
  • 天津チャーハン:卵をたっぷり使ったチャーハン
  • 高菜チャーハン:高菜漬けを加えた風味豊かなチャーハン

使用する具材が名前に使われており、メインの食材がわかるのもチャーハンの特徴です。

最もシンプルなものは、長ネギと卵だけで炒め、塩コショウなどで味付けしたものもあります。

これらの他にも、エビチャーハンやカニチャーハンなどがあり、日本のお店でも個性が現れているのが特徴です。

韓国にはキムチチャーハン、タイにはガパオライスといったアジア圏独自のチャーハンも存在します。

ふるさと納税でピラフ/チャーハンを探す

ピラフとチャーハンの基本的な違い

ピラフとチャーハンの基本的な違い

ピラフとチャーハンは同じ「味付きご飯」ですが、調理方法や味わいが大きく異なります。

基本的にどこが違うのか、使用する食材の違いなどをご説明します。

調理方法の違い

ピラフとチャーハンの最も大きな違いは、調理工程にあります。

ピラフは生米をバターやオリーブオイルで炒めたあと、スープで炊き上げるのが特徴です。

この調理法にすることで、お米の芯まで味が染み込み、しっとりした仕上がりになります。

一方、チャーハンは炊いたご飯を強火で炒め、調味料を加えて仕上げる料理です。

そのため、ピラフとチャーハンでは調理にかかる時間やお米の状態にも差が生じます。

ピラフは炊き上がるまでに時間がかかるのに対し、チャーハンはサッと炒めるだけなので完成まで短時間です。

加熱工程のみを比較しても、その差は明確といえます。

また、調理工程の違いから生まれる違いとして、お米の状態が挙げられます。

チャーハンは油で炒める調理法で、ピラフは水分を含ませて炊き上げる調理法なので、水分量と食感が異なります。

チャーハンは水分を飛ばして作るため、ピラフに比べて、お米のパラパラとした食感が特徴です。

使う油や調味料の違い

ピラフとチャーハンでは、使用する油や調味料も異なります。

  • ピラフ:バターやオリーブオイルを使用し、塩・胡椒・ブイヨンなどで味付けされます。
  • チャーハン:サラダ油やラードを使い、醤油・塩・胡椒・中華調味料で味を調えます。

こうした違いにより、ピラフは洋風のまろやかな味わい、チャーハンは中華風の香ばしい風味が生まれます。

食材と調理工程の違いから、お米の水分量がピラフでは多く、チャーハンでは少なめです。

使用する食材は、どちらも明確に決まっていません。

そのため、エビピラフもエビチャーハンもあり、風味や味わいが異なるのがそれぞれの違いといえます。

ただし、基本のレシピとして、チャーハンといえば、長ネギ、チャーシュー、卵が使われ、ピラフは玉ねぎ、ハムやベーコン、コーン、エビなどが使われることが多いです。

ふるさと納税でピラフ/チャーハンを探す

ピラフとチャーハンの歴史

ピラフとチャーハンの歴史

ピラフとチャーハンは、もともとインドの「プラーカ」という料理が起源とされています。

鶏肉や豚肉を煮込んだ煮汁でお米を炊き上げた「プラーカ」が、インドより西と東へ伝わる過程で、ピラフとチャーハンへ発展しました。

それぞれの歴史について、紐解いていきます。

参照:チャーハンの起源やピラフとの違いは?チャーハンに合うお米も紹介|ごはん彩々(全米販)

ピラフの歴史

インドで生まれた「プラーカ」が西にあるトルコや中央アジアに伝わり、「プラウ」と呼ばれるようになりました。

その後さらに西へ伝わり、フランスで「ピラフ」と呼ばれるようになったことが始まりです。

古代ペルシャでは「ピラウ(Pilav)」と呼ばれ、王侯貴族の食事としても提供されていました。

その後、ヨーロッパや中東に広まり、フランス料理などにも取り入れられます。

イタリア料理の「リゾット」も、ピラフの影響を受けて考案されたものとされ、その他にも世界各国で独自の発展を遂げていきました。

チャーハンの歴史

インドの「プラーカ」が東へ渡り、中華料理の「チャーハン」、日本では「焼き飯」になったとされています。

中国では古来よりお米を食べる習慣はありましたが、炒めたり揚げたりといった調理法は一般的ではありませんでした。

そのため、中国で石炭窯が調理器具として使われ始めた10世紀後半以降、炒める調理法とともに、チャーハンが親しまれるようになったといわれています。

チャーハンが中国の広東省や福建省で発展したのち、日本を含むアジア各国に広まっていきました。

日本に伝来したのは、7〜9世紀の唐の時代とされています。

しかし、当時の日本では、油でご飯を炒める調理法に対してあまり馴染みがありませんでした。

日本では「焼き飯」の方が、馴染み深いものだったといわれています。

チャーハンが現在の形である、中国と同様の調理法になり、一般にも広まっていったのは、明治時代以降です。

中華料理屋やラーメン屋などで提供される機会が多く、日本独自の進化も遂げていきました。

焼き豚やナルトを加えた日本風のチャーハンは、中国のものとは少し異なる特色を持っています。

ふるさと納税でピラフ/チャーハンを探す

まとめ

ピラフとチャーハンは、調理法や味付けが異なり、料理としても別物です。

ピラフは生米をスープで炊き上げた、洋風の味付けが特徴になります。

チャーハンは炊いたご飯を炒め、中華風の香ばしい味わいが特徴です。

それぞれが世界各国に渡り、独自の発展を遂げてきました。

どちらもおいしく、魅力も多いです。

ぜひ食べ比べて、自分の好みに合うものを見つけてみてください。

ふるさと納税でピラフ/チャーハンを探す

お米は日本で品種登録されている種類は900品種以上あり、主食のごはん用として作られたものだけでも400品種以上あります。本記事では、主なお米の種類とそれぞれの食感や産地について詳しくご紹介します。 自分にぴったりな品種を見つけるための参考にしてください。
中華料理は日本独自で発達したものもあれば、「中国料理」としてそのまま日本に伝来したものもあり、メニュー一つひとつにさまざまな歴史的背景があるのです。この記事では、中華料理の鉄板メニューに加え、中国料理との違いや、そのルーツなどを解説していきます。