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花粉症シーズンを健やかに過ごすために、じゃばらという果実が注目されています。
じゃばらは、和歌山県北山村を原産とする希少なかんきつ類です。フラボノイドの一種である「ナリルチン」を豊富に含み、ムズムズ感が気になる時期のセルフケアに重宝されています。
本記事では、じゃばらの特徴やナリルチンの含有量に加え、じゃばら製品を上手に取り入れるコツやその他の栄養素についても解説します。
じゃばらとは?和歌山県北山村原産の希少なかんきつ類

じゃばら(Citrus jabara)とは、和歌山県を中心に栽培される希少なかんきつ類です。
ここからは、じゃばらのルーツや主な産地、味の特徴について紹介します。
ルーツと主な産地
じゃばらは、和歌山県の飛び地である北山村で発見された果物です。
ユズとクネンボ(九年母)の自然交配により生まれたかんきつ類で、種が少なく果汁が多いのが特徴です。
1979年に品種登録されましたが、長らく地域限定の特産品として扱われてきました。
現在は和歌山県を中心に、愛媛県、奈良県、三重県などでも栽培されています。
それでも、2022年(令和4年)の年間収穫量は約200トンと少なく、「幻の果実」とも呼ばれています。これは、ユズの約18,000トンと比較すると、約90分の1にあたる数字です。
名前の由来と味の特徴
じゃばらの名前は、「邪気を払う」ことに由来するといわれています。
そのため古くから縁起物として親しまれており、地元では正月料理に欠かせない食材でした。
じゃばらは、レモンやユズと同じ「香酸かんきつ」の仲間で、豊かな酸味とほのかな苦みが特徴です。
とくに果皮にはフラボノイドの一種「ナリルチン」が豊富に含まれており、花粉症の時期を健やかに過ごすための成分として注目されています。
花粉症シーズンに|じゃばらに豊富なナリルチンの特徴

この章では、じゃばらに特徴的な成分「ナリルチン」について解説します。
フラボノイドの一種
ナリルチンはじゃばらに含まれる主要な成分で、以下のような性質や特徴があります。
- 植物に含まれる色素や苦みの成分「フラボノイド」の一種。
フラボノイドはポリフェノールの一つで、強い抗酸化作用を持つ。 - 他のかんきつ類に比べて、とくにじゃばらに多く含まれる。
- 花粉症の時期の体調管理に注目されている成分。
じゃばらには、ナリルチン以外にもビタミンCやカリウムなどの栄養素が含まれています。
果汁から果皮まですべて利用することで、ナリルチンとあわせてこれらの成分も摂取できます。
かんきつ類の中でもじゃばらに豊富
ナリルチンは、かんきつ類の中でも、じゃばらに際立って多く含まれる成分です。
じゃばら1個には約991mgのナリルチンが含まれ、100gあたりの含有量は、ユズの約5倍、カボスの約7倍、スダチの約9倍に相当します。
ナリルチンは、温州ミカンや伊予柑など、他の多くのかんきつ類にも含まれます。その中でもじゃばらに突出しているのが、ナリルチンの最大の特徴です。
※参考:特許情報プラットフォーム|J-PlatPat
※比較数値:農研機構 近畿中国四国農業研究センター研究報告 第5号「カンキツ果実の機能性成分の検索とその有効利用に関する研究」より算出(PDF)
※含有量は収穫時期により変動します。
じゃばらの果皮に多く含まれる
ナリルチンは、じゃばらの果皮に多く存在します。
大阪薬科大学(現:大阪医科薬科大学)の研究によると、じゃばらの果皮に含まれるフラボノイドの99%以上がナリルチンであり、他のかんきつ類にはない極めて稀な構成であることがわかっています。
ナリルチンを効率よく取り入れるには、じゃばらの果皮まで摂取するのがおすすめです。
マーマレードに加工したり、料理や飲み物に皮をすりおろして加えたりするほか、果皮ごと乾燥させたパウダーなどの製品もあります。
※参考:Anti-inflammatory effects of flavonoids in Citrus jabara fruit peels(PDF)
じゃばら製品の種類と上手に取り入れるコツ

花粉症シーズンに取り入れたいじゃばらは、さまざまな製品に加工されています。
ここからは、じゃばら製品の種類と、それらを上手に取り入れるコツを紹介します。
じゃばら製品の種類
じゃばら製品には、サプリメントや果汁、パウダーなど、さまざまな種類があります。
ライフスタイルや日常のシーンに合わせて選ぶとよいでしょう。
- サプリメント、果汁など
毎日手軽に、決まった量を取り入れやすい。 - 飴、タブレットなど
外出先や仕事の合間など、場所を選ばずに摂取できる。 - パウダー、マーマレード、ジャムなど
料理や飲み物にアレンジして、食事と一緒に楽しめる。
ナリルチンをより効率的に取り入れたい場合は、果皮を使用したパウダーやサプリメント、果皮入りのマーマレードなどを選ぶのもおすすめです。
継続して取り入れるためのポイント
花粉症シーズンを快適に過ごすには、じゃばら製品の継続的な摂取が大切といわれています。
じゃばらはあくまでも食品なので、摂取する量やタイミングに厳密な決まりはありません。
以下のような工夫で、毎日の食習慣に取り入れるとよいでしょう。
- ルーティン化する
「朝食後」など時間を決めて、生活リズムに組み込む。 - 目につく場所に置く
食卓やキッチンなど、毎日必ず目に入る場所に置き、飲み忘れを防ぐ。 - 外出先にも備える
気づいたときにすぐに取り入れられるよう、飴やタブレットなどを携帯しておく。
じゃばらに含まれるその他の栄養素

じゃばらには、ナリルチン以外にも、健康や美容をサポートする栄養素が含まれます。
この章では、じゃばらに含まれる栄養成分について解説します。
ビタミンC
じゃばらは、抗酸化作用のあるビタミンCが豊富です。
ビタミンCは水溶性のため、余剰分は体外へ排出されてしまいます。一度にたくさん摂るよりも、こまめに取り入れるようにするとよいでしょう。
ビタミンCの主な働きは以下のとおりです。
- 抗酸化作用
体内の活性酸素の影響を抑え、体の健康維持をサポートする。 - コラーゲンの生成に関与
皮膚や血管の構成成分であるコラーゲンの生合成に関与する。 - 鉄の吸収をサポート
食事から摂取する鉄分の吸収をサポートする。
カロテノイド
じゃばらには、β-カロテンなどのカロテノイドが含まれています。
カロテノイドとは、果物や野菜に含まれる天然の色素成分で、ミカンやユズなどのかんきつ類の多くに存在するβ-クリプトキサンチンもその一種です。
β-カロテンやβ-クリプトキサンチンには以下のような働きがあります。
- 抗酸化作用
体内の活性酸素の影響を抑え、体の健康維持をサポートする。 - ビタミンAとしての働き
体内で必要に応じてビタミンAへと変換され、目や皮膚・粘膜の健康を支える。
ビタミンB1・B2
じゃばらには、エネルギーの産生に欠かせないビタミンB1やB2が含まれます。
これらは、体内のさまざまな酵素の働きを助ける「補酵素」としての役割があります。
- ビタミンB1
糖質のエネルギー代謝をサポートし、肉体疲労のケアを助ける。 - ビタミンB2
脂質の代謝や細胞の産生に関わり、皮膚や粘膜の健康維持をサポートする。
食物繊維
じゃばらに含まれる食物繊維は、とくに果皮に多く存在します。
食物繊維は大きく水溶性と不溶性に分けられ、それぞれ異なる性質を持つのが特徴です。
- 水溶性食物繊維
水に溶け、水分を吸収してゲル化し、消化管での糖質の吸収を穏やかにする。
腸内細菌のエサとなり、善玉菌を増やす。 - 不溶性食物繊維
水に溶けず、水分を吸収して膨らむ。
便のカサを増やして大腸を刺激し、排便を促す。
カリウム
じゃばらには、カリウムなどのミネラルも含まれます。
カリウムには、細胞内の浸透圧を正常に保ち、体内の余分なナトリウム(塩分)の排出を促す働きがあります。
体内の塩分が過剰になると、濃度を下げようとして組織が水分を蓄えやすくなり、むくみを生じることがあります。
ナトリウムの排出をサポートするカリウムは、むくみなどの塩分過多による体への影響を和らげる栄養素といえます。
まとめ
じゃばらは、花粉症シーズンの健康管理におすすめのかんきつ類です。
他の果物に比べて、じゃばらにはフラボノイドの一種「ナリルチン」が豊富に含まれます。
ナリルチンは果皮に多く存在するため、効率よく取り入れるには、マーマレードや果皮粉末(パウダー)などを利用するとよいでしょう。
また、じゃばらには、ナリルチンの他にもビタミンCやカロテノイドなどの栄養素も含まれます。
毎日の健康維持に、じゃばらの特徴的な成分を取り入れてみてはいかがでしょうか。












