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2019年まで、ふるさと納税で多くの寄附を集めた自治体には共通点がありました。
それは返礼品の還元率の高さです。
佐賀県みやき町は、金券やiPadなど寄附者の意欲を刺激する返礼品を奮発し、全国的に有名になりました。
制度が改正されて一度は退場処分となりましたが、2020年7月から復帰しました。
佐賀県みやき町で人気のあった返礼品たち
ふるさと納税がお得だとして注目されるのは返礼品が豪華なためです。
ポイントとなるのはその還元率で、市場流通価格を寄附額で割り100%をかける事で求められます。
また、ふるさと納税における実質の負担額は2,000円なので、返礼品の価格がそれ以上であればお得になります。
佐賀県みやき町は、返礼品が魅力的な自治体として注目を集めました。
例えばAmazonギフト券、HISの商品券SKY、ダイソン製品など、通常でも購入したくなるものを返礼品に並べ、寄附者の購買欲を刺激することで多くの寄附金集めに成功しました。
2018年に集めた額は168億円で全国4位でした。
制度改正後に佐賀県みやき町が対象外になった経緯
ふるさと納税で多くの納税者を集めるために各自治体が知恵を絞った結果、寄附金の獲得競争が過熱し、地場に関係のない製品や換金性の高いものが人気を集めました。
これでは、「ふるさと」を応援するという制度本来の趣旨にそぐわないとして、国が強い懸念を示したのです。
そこで、返礼品の返礼割合が高過ぎたり、地場に関係ないものを返礼品としたりしている自治体への注意喚起を経て、2019年6月に制度が改正されました。
新制度では返礼品は寄附金の3割以下、地場の特産品とすることが義務化されています。
その結果、基準を逸脱していたみやき町は制度の対象外となり、その他にも大阪府泉佐野市、静岡県小山町、和歌山県高野町が除外されました。
最高裁の結果2020年7月よりふるさと納税復活
ふるさと納税から除外された自治体の多くは決定に従いましたが、泉佐野市は決定を不服として提訴し、2020年6月30日、最高裁で勝訴しました。
その結果ふるさと納税可能な自治体に復活し、みやき町も2020年7月からふるさと納税の受付を再開したのです。
復活が決まったといっても新制度には従う必要があるので、返礼品は寄附金の3割以内、地場の特産品に限定されます。
したがって復帰後は商品券や旅行券が返礼品になることはないでしょう。
勝訴を勝ち取った泉佐野市も「(金券等の活用を)今後はやる予定はない」と明言しています。
とはいえ、みやき町には魅力的な特産品がたくさんあるので、基準をクリアした返礼品で寄附者を喜ばせてくれるでしょう。
佐賀県みやき町のおすすめの特産品
2020年7月9日よりふるさと納税に復活した佐賀県みやき町の代表的な特産品は以下の通りです。
- 佐賀牛
- さがびより
- 皮まで食べられるバナナ「神バナナ」
佐賀牛
佐賀県の黒毛和牛の中でも最高級のブランドが「佐賀牛」です。
日本食肉格付協会により、肉質等級において最高肉質の5および4等級を満たし、その中でも脂肪交雑、いわゆる霜降りの度合いが7以上をクリアしたものだけが「佐賀牛」を名乗れます。
その特徴は、牛肉の旨さを象徴する見事な霜降りで、柔らかな赤身にきめ細かな脂肪が鮮やかに混ざり、品のある脂身の甘さとコクのある味わいです。
佐賀牛を使った料理にはさまざまなものがあります。
●焼肉・ステーキ
肉の旨味をダイレクトに味わえる佐賀牛の最も贅沢な味わい方です。
●ハンバーグ
赤身と脂身のバランスが絶妙の佐賀牛はハンバーグにしても甘さとコクを堪能できます。
●カレー
味をまろやかにしつつ、肉のうまみも残し、カレーをゴージャスなごちそうにしてくれます。
さがびより
かつて反収で日本一を誇った九州の米どころ佐賀県で、農業が衰退する中で10年の試行錯誤を経て、オリジナル米としてさがびよりが誕生しました。
9年連続で「米の食味ランキング」の最上位である特Aランクを受賞しています。
粒が大きく、もっちりとした食感で甘みがあり、冷めてもおいしいのでおにぎりやお弁当にも最適です。
さがびよりを使ったおすすめ料理の一例をご紹介します。
●牛丼
牛肉がメインの料理ですが、さがびよりの美味しさによって最高級の牛丼に仕上がります。
●牡蠣ご飯
もっちりした食感と甘みが牡蠣の旨味と融合し、口の中でとろけます。
●ちらし寿司
具は干しシイタケと薄焼き卵だけでも十分です。米の旨さが箸をどんどん進めてくれます。
皮まで食べられるバナナ「神バナナ」
神バナナが生まれたのは鹿児島県です。
南国とはいっても冬は寒い、そんな土地でハウス栽培によって誕生しました。
みやき町でも栽培されています。
水質や空調管理を徹底し、1本1本に丹精を込めることで、無農薬栽培を実現しました。
バナナは、皮をむいて食べるのが当たり前ですが、皮ごと食べられるのが神バナナの特徴です。
堪能するにはそのまま食べるのが一番ですが、素材を活かした加工品も多数販売されています。
シュークリームやジュース、プリンなど、神バナナを贅沢に使ったデザートが比較的お手頃価格で提供されています。
佐賀県みやき町にふるさと納税する方法
利用するにはまず、控除額の上限を調べます。次に寄附先の自治体を決め、ふるさと納税ポータルサイトから寄附を申し込みます。
その際、確定申告が不要になるふるさと納税ワンストップ特例制度対象者は、制度を利用する申請書を提出する必要があります。
申し込み手続きや申請書は自治体によって異なるので、ふるさと納税先の自治体に確認しましょう。
佐賀県みやき町のふるさと納税でワンストップ特例制度の申告方法
ふるさと納税をすると確定申告が必要になりますが、給与所得2,000万円以内の会社員でふるさと納税の寄附先が5自治体以内の人は、申請すればワンストップ特例制度を利用でき、確定申告が不要になります。
「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」に必要事項を記載し、寄附先の自治体に送付すれば制度を利用できます。
確定申告が不要になる便利な制度ですが、後から医療費控除や副業収入が20万円を超えるなどして確定申告が必要になった場合には利用できなくなるので注意が必要です。
佐賀県みやき町のふるさと納税の返礼品が届かないときの問い合わせ先
返礼品が届かない場合はみやき町に直接問い合わせます。
ただし、申し込み時の登録や問い合わせは申し込みをしたポータルサイト等になります。
返礼品が届かない場合に考えられる原因には以下のようなことが考えられます。
●決済が完了していない
決済方法によっては決済が完了していない場合があります。申し込んだポータルサイト等から確認可能です。
●タイミングがずれている
返礼品によっては、収穫時期等の関係で発送のタイミングがずれることがあります。
佐賀県みやき町のふるさと納税の使い道
ふるさと納税では使い道を選ぶことができます。
みやき町では、健康増進及び体力向上事業、高齢者の生活を支援する地域づくりに関する事業など、30近い使い道が提示されています。
みやき町でのふるさと納税の使い道の主なものは以下の通りです。
●未来を担う子どもの教育及び少子化対策に関する事業
子育てや教育環境の整備などに使用されます。
●特産品の育成及び地域産業の振興事業
地場産業の振興のために使用されます。
自然環境並びに地域景観の保全事業草花の植栽や銘木の保全事業などに使われます。
まとめ
ふるさと納税は地域の活性化を応援し、返礼品ももらえる魅力的な制度です。
佐賀県みやき町は奮発し過ぎて一度指定から外れましたが、2020年7月から寄附の受付を再開しております。
復活後は趣旨に従い、魅力的な特産品が提供されています。
ふるさと納税は、地域の発展に貢献しながら気に入った特産品をもらえるお得な制度だと言えるでしょう。