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プリプリとした食感で、和食・洋食・中華など様々なアレンジが可能な海老。
スーパーなどで見かけることも多いですが、実は海老は世界に約3,000種おり、その種類に応じて特徴や味わいが異なることを知っているでしょうか。
今回は全3,000種類の海老の中から、日本で食べられる15種類の海老の特徴をご紹介します。
海老の種類は全世界で約3,000種
海老は一口に海老といっても、泳ぐ遊泳型の海老と、海底を歩く歩行型の海老がおり、全ての海老を含めるとその種類は約3,000種にも及びます。
世界には本当に様々な海老が存在していますが、3,000種類いる海老の中でも、私たちが食べることができるのは約20種類ほどです。
これは世界貿易の対象で、漁獲量や養殖量が安定し、大量に輸出入されているものが約20種類ほど度だからです。
日本は海老の消費大国ー90%は輸入品ー
日本人は海老を好んで食べる人種です。
日本国内の海老の消費率は年間約26万トンで、和歌山県、岡山県、奈良県、大阪府など、西日本で消費率が高い傾向にあります。
海老が大好きな日本人ですが、実は海老は国内での漁獲量は少なく、自給率はわずか4%ほどです。
そのため、年間の海老の消費はほぼ輸入に頼っており、主にインドやベトナムから輸入しています。
日本で食べられる美味しい海老15選ー産地と選び方も徹底解説ー
今回は日本で食べられる海老のうち、15種類の海老の産地や特徴、美味しい選び方を紹介します。
バナメイ海老
バナメイ海老は、ネキシコやペルーなどの中南米に生息する海老で、最近では国内での養殖も盛んに行われています。
ブラックタイガーと並び、日本で最もよく食べられている海老の一種で、体長約20cmほどの海老です。
バナメイ海老は、生の時は黒い色をしていますが、日本で売られているものの多くは輸入品であるため、一度茹でた後の赤い色をしていることが多いです。
バナメイ海老は、年間を通して養殖・輸入しているため旬の時期はなく、年間を通して美味しく食べることができます。
身はあっさりとした味わいで甘みがあります。基本的には加熱して食べるため、刺身など生の状態には向きません。
ボタン海老
ボタン海老は、主に千葉県、静岡県、愛知県など太平洋側で獲れる海老です。
体長は約20cmほどの比較的大きな海老で、鮮度が高いほど鮮やかな赤色をしています。
主に、刺身・お寿司・塩焼きなどで食べられることが多く、10~5月が最も美味しい旬の時期です。
ボタン海老の味は、ねっとりとした濃厚な甘みが特徴で、卵や味噌も美味しいことから、高級寿司ネタとしても使用されます。
車海老
車海老は、主に伊勢、三河湾、瀬戸内海などの太平洋岸で獲れる海老です。
体長は約15cmほどの海老で、縞模様の身体が特徴です。
車海老の旬は6〜8月で、旨みと甘みが強い特徴があります。
車海老は、江戸前寿司や天ぷらの食材としても使われ、高級海老としても有名です。
車海老には天然ものと養殖ものがありますが、天然ものは縞模様のコントラストが美しく、養殖ものは全体的にやや黒みがかった色をしています。
桜海老
桜海老は体長約4cmほどの海老で、桜のようなピンク色の身体が特徴です。
桜海老は、駿河湾、東京湾、相模湾に生息していますが、保護のため産地が限られており、漁業許可が与えられている一部の地域でしか獲ることができません。
桜海老の旬は4〜6月と10〜12月で、これ以外の時期は禁漁となっています。
桜海老は殻ごと食べることができる海老で、主にかき揚げ、生食、干しエビとして食べられることが多いです。
白海老
白海老は、日本海側の富山湾で獲れる海老で、日本の深海にだけ生息する海老です。
体長は桜海老よりもひとまわり大きい約7cmほどで、薄いピンク色をしています。
白海老は鮮度を保つことが難しく、時間の経過と共に白っぽい色になるため白海老と呼ばれ、水揚げ後すぐに急速冷凍されることが多いです。
主に天ぷらや唐揚げとして食べられることが多いですが、生で食べると甘みが強く刺身としても美味しく食べることができます。
白海老は資源保護のため、夏の間しか漁獲できない貴重な海老です。
甘海老
甘海老は、日本海と北海道周辺に生息する海老で、正式名称を「ホッコクアカエビ」といいます。
実は「甘海老」という呼び名は北陸で使われる通称で、新潟近海で獲れるホッコクアカエビを「南蛮海老」、山形近海で獲れるホッコクアカエビを「紅海老」と呼び、地域によって呼び名が変わります。
甘海老の旬は9~2月で、名前の通り甘い身が特徴です。
主に刺身やお寿司のネタとして使われることが多く、その他味噌汁や唐揚げとしても食べられています。
甘海老は鮮度が落ちると身が白っぽくなるので、透明感があり艶々としたものを選ぶと良いでしょう。
南蛮海老
南蛮海老は、正式名称を「ホッコクアカエビ」と言い、甘海老や紅海老と同じ品種ですが、新潟近海で獲れたものを通称「南蛮海老」と呼びます。
南蛮海老の名前の由来は、鮮やかな赤色の身体と形が赤唐辛子(南蛮)に似ていることで、新鮮なものほど色が鮮やかで透き通るような透明感があります。
旬の時期は11~2月で、甘くとろけるような身が特徴です。甘海老同様、主に刺身や寿司ネタとして食べられています。
紅海老
赤海老は、正式名称を「ホッコクアカエビ」といい、甘海老や南蛮海老と同じ品種ですが、山形近海で獲れたものを通称「紅海老」と呼びます。
紅海老の名前の由来は、鮮やかな赤色が紅のように見えることで、新鮮なものほど鮮やかで透き通るような透明感があります。
紅海老の旬は12〜1月で、寒い時期に獲れる紅海老は身が引き締まって甘みが強くなります。主に刺身や寿司ネタとして食べられています。
ブドウ海老
ブドウ海老は、北海道の羅臼で獲れる非常に漁獲量の少ない海老です。
ブドウ海老の名前の由来は、身体が赤紫色でブドウのように見えるためで、体調は約15cmほどです。
ブドウ海老の旬は7〜9月で、資源保護のためこれ以外の時期は漁ができず、漁獲量が非常に限られた海老です。
ブドウ海老は、身に含まれている水分が少なく甘みが強いため、刺身や寿司ネタとして食べられることが多いです。
モサ海老
モサ海老は、正式名称を「クロザコエビ」と呼び、鳥取県で獲れたクロザコエビを通称「モサ海老」と呼びます。
モサ海老は体長約13cmほどの大きさで、プリプリとした食感と強い旨み・甘みが特徴です。
モサ海老の旬は9〜5月ですが、鮮度を保つことが難しく遠隔地への出荷が難しいことから、地元鳥取県でしか味わうことのできない幻の海老といわれています。
甘海老よりも甘みが強いといわれていることから、刺身として食べるのが人気です。
北海しま海老
北海しま海老は、正式名称を「ホッカイエビ」といい、北海道のサロマ湖や能取湖、野付湾で獲れる海老です。
北海しま海老は、その名の通り緑と褐色のストライプが特徴的な海老で、体長は約10cmほどです。
北海しま海老は、資源保護のため漁獲制限のある海老で、夏と秋の僅かな時期しか漁獲ができません。
旬の時期は夏ですが、秋には子持ち海老が獲れるため、どちらも人気があります。
北海しま海老は鮮度を保つことが難しく、水揚げ後すぐに浜ゆでされます。茹でた後でも弾力のある食感と甘みのある身が特徴です。
伊勢海老
伊勢海老は、主に千葉県、静岡県、三重県などで獲れる海老で、お祝い事などに使われる体長約35cmほどの高級海老です。
主に、姿盛りや味噌汁、焼き物として調理されることが多く、9〜3月が最も美味しい旬の時期です。
伊勢海老は大きな身がプリプリとし、ロブスターと比べて甘みや旨みが強い特徴があります。
美味しい伊勢海老は身体がしっかり太く、黒みがかった赤褐色をしています。 持ち上げた時に、尾の先が内側に曲がるものは特に新鮮です。
ウチワ海老
ウチワ海老は、主に宮崎県や長崎県の五島列島で獲れる海老です。
ウチワ海老は体長が約20cmほどで、押しつぶされたような平たい円盤形をしており、ウチワに似ていることからその名が付けられました。
旬の時期は10〜11月ですが、主に産地で食されるため、ほとんど市場に出回ることのない珍しい海老です。
ウチワ海老は半透明の白い身が特徴で、味はとろけるような甘さがあり、刺身・茹で・焼き・味噌汁など様々な調理法が食べることができます。
セミ海老
セミ海老は、千葉県〜九州の太平洋岸、沖縄、房総半島以南の太平洋岸で獲れる海老です。
セミ海老は、その名の通りセミのような形をしており、体長は約30cmほどととても大きな海老です。
セミ海老の旬は11〜3月で、活け造りとして生で食されることが多いです。
活きたまま販売されているセミ海老が最も鮮度が高く美味しいのですが、そうでない場合には、持った時に重みがあり、体表が黒ずんでいないものを選ぶと良いでしょう。
ゾウリ海老
ゾウリ海老は、房総半島から九州にかけての太平洋側と、奄美群島から沖縄諸島で獲れる海老です。
ゾウリ海老はその名の通り草履のような形をしており、体長は約15cmほどです。
ゾウリ海老は、漁獲量が少なく、市場に出回ることがほとんどない海老で、幻の海老と言われています。
ゾウリ海老の旬は秋から春にかけてで、茹でても小さくならない身はとても食べ応えがあります。刺身・茹で・焼きなど様々な調理法で楽しむことのできます。
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