目次
地中海沿岸で生まれた香味野菜のパクチー。
独特の強い香りは好き嫌いがわかれるものの、アジア料理や中東、メキシコなどの世界各国のスパイス料理に活用されています。
パクチーはさまざまな食べ方ができる栄養満点な食材です。
この記事ではパクチーの知られざる栄養と美容効果をご説明します。
また、おすすめの食べ方やパクチーを新鮮に保存するコツも解説するため、参考にしてください。
パクチーの主な栄養素まとめ
パクチーには毎日の健康や美容につながる栄養がたっぷりと入っています。
数々の栄養素の中でも、特に注目の5つをご説明します。
βカロテン:抗酸化作用でアンチエイジング
パクチーは抗酸化作用があるβカロテンが豊富な野菜。
50gで1日の目安摂取量をクリアするほど、多くのβカロテンが入っています。
体の老化(錆び)対策に役立つため、加齢によるお肌のトラブルのケアにもおすすめです。
また、βカロテンは体内でビタミンAに変換される栄養素で、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。
βカロテンはにんじんやモロヘイヤ、ほうれんそうなどの緑黄色野菜に多く含有される食材です。
その中でもパクチーは生から加熱調理まで、幅広い調理に適した葉物野菜。
調理の幅が広いからこそ、飽きずにたべられる食材として生活にとりいれられるのです。
ビタミンC:肌トラブルのケア
パクチーはビタミンCも豊富に含んだ食材です。
ビタミンCもβカロテン(ビタミンA)と同じく、優れた抗酸化作用をもっている栄養素。
ビタミン類をまとめて摂取できるため、美容につながる食材として注目されています。
ビタミンCといえば、レモンやオレンジなどの柑橘類が有名ですが、酸味のある食べ物が苦手な方にもおすすめです。
カルシウム:骨粗しょう症の予防
パクチーはカルシウムを含有しており、骨粗しょう症の予防につながる食材です。
カルシウムを含む野菜は比較的数がすくないため、牛乳などの乳製品を普段あまりとらない人の栄養補給にもおすすめです。
カルシウムは骨を形成するために欠かせない、とくに体が成長する子どもにとって大切な栄養素です。
食物繊維:便秘解消・腸内環境のケア
パクチーは食物繊維が豊富で、便秘解消や腸内環境を改善するサポートをしてくれます。
食物繊維には水溶性と不溶性があり、パクチーは水に溶けない不溶性です。
不溶性はお腹の中にとどまり、腸内の老廃物をからめとりながら排出されます。
便秘がちな人が積極的にパクチーをとることが、スムーズなお通じにつながります。
便秘になやまない日々は腸内をきれいにして、腸内環境の改善自体に役立つため、胃腸の調子が気になる方方も積極的にパクチーを食べましょう。
リナロール:整腸作用とキレート作用
リナロールは腸の働きを落ち着かせる整腸作用がある栄養素です。
パクチーにはカドミウムや水銀といった、有害な重金属や放射性物質など、危険な成分を外に排出するキレート作用があります。
食事や普段の生活の中で、体内にたまりやすい有害物質も、パクチーを定期的にとることがデトックスにつながるのです。
独特な香りは好き嫌いがわかれる食材ではあるものの、豊富なビタミン類と食物繊維、さらにはキレート作用と、健康にうれしい栄養素がたっぷり含まれています。
健康のためにも、ぜひ調理法を工夫して食事にとりいれてみてはいかがでしょうか。
新鮮なパクチーの見分け方と保存方法
新鮮なパクチーは生でもおいしく、シャキシャキした食感が魅力です。
ここでは、新鮮なパクチーを見分けるポイントと、長持ちさせるための保存方法のコツをご紹介します。
新鮮なパクチーの特徴
新鮮なパクチーは、葉の色の緑が濃く、あざやかなものをえらびましょう。
鮮度がうしなわれたパクチーは葉の色がくすみ黄色っぽくなってしまいます。
また、葉がしんなりしており全体的にハリがありません。
茎はあまり太くなく直径3~5ミリのパクチーがおすすめです。
茎が太すぎると筋っぽく、食感がそこなわれてしまいます。
葉がみずみずしく、ほどよい太さの茎のパクチーにすると、香りもしっかりとあり薬味としても活躍します。
パクチーの保存方法
パクチーを保存する際は、事前にカットするか、そのまま冷蔵庫に
まずは根と葉にわけたら、葉は調理したいサイズにあわせてカットしましょう。
冷蔵保存するなら、茎を水に数十分ひたしたあとに、ぬらしたキッチンペーパーでつつみます。
パクチーを密閉保存袋に入れて、野菜室に保管しましょう。
冷蔵の場合、約2週間保存できるため、サラダや薬味として生のまま使いたいときに便利です。
冷凍保存するのであれば、葉と根をわけたら冷凍保存袋に入れて冷凍室で保管します。
冷凍したまま加熱調理に使用できるため、鍋や炒め物などに活用できます。
また、根の部分はラップにつつんでから、冷凍保存袋に密閉して保管しましょう。
パクチーのおすすめの食べ方・レシピ3選
パクチーは加熱しても生食してもおいしく食べられます。
葉だけでなく、栄養や食物繊維が豊富な茎もしっかり調理しましょう。
パクチーのおすすめの食べ方を3つご紹介します。
刻んでサラダに混ぜる
パクチーをそのままカットして、サラダに混ぜましょう。
食感を楽しむには、葉と茎の部分もまとめて一緒に入れることがポイントです。
カットする幅は2~3センチを目安にすると、シャキシャキした食感と風味が感じられます。
パクチーのサラダは、同じ薬味であるタマネギやトマトなどのさっぱりした野菜と組み合わせたレシピがおすすめです。
そこにツナ缶や鶏むね肉などのタンパク質を追加すれば、バランスのとれたパワーサラダが完成します。
パクチーの風味や食感が好きな方におすすめのレシピです。
パクチーの茎を炒め物にする
パクチーの茎は炒め物のアクセントとしても活躍します。
もともと香味野菜としてアジアン料理に使われているパクチーは、ナンプラーや香辛料などのアジアの調味料と相性が良い食材。
ナンプラーを使った炒め物や、黒コショウなどを加えた、香りを楽しむ炒め物がおすすめです。
軽く火をとおせば、茎のシャキシャキした食感を失わず、パクチーならではの香りをしっかり楽しめます。
鍋などの煮込み料理にする
冬は白菜の代わりにパクチーをつかった、エスニックな鍋料理なども人気があります。
辛みの強いタイ料理や台湾料理などにも、パクチーは定番の食材です。
豚バラやあさりなどの貝をメインにした、唐辛子たっぷりの鍋にパクチーをいれましょう。
辛い鍋料理にパクチーの香りがプラスされて、箸がとまらなくなるような味わいがうまれます。
パクチーは酸味とも相性が良く、レモングラスやお酢を使った料理に入れる香味野菜としても活躍します。
主役としても食材の良さをひきだす脇役としても役立つ、栄養満点の食材です。
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