ビタミンAが豊富な食べ物まとめ|効果的な摂り方や注意点も解説

ビタミンAが豊富な食べ物まとめ|効果的な摂り方や注意点も解説

ビタミンAは、人体に必要不可欠な栄養素です。健康を維持するには、食べ物などからしっかりと摂る必要があります。

一方、ビタミンAは体内に蓄積しやすい性質もあるため、食品によっては過剰摂取にも注意が必要です。

この記事では、ビタミンAが豊富に含まれている食べ物を、動物性と植物性の食品に分けて紹介します。

ビタミンAの働きや摂取時の注意点、効率的な取り方も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 

ビタミンCは、健康を保つために欠かせない栄養素であり、食べ物などから摂取しないと不足してしまいます。この記事では、ビタミンCが豊富に含まれている食べ物を紹介しています。

ビタミンAが豊富な動物性食品

ビタミンAが豊富な動物性食品

動物性食品には、ビタミンAが豊富なものが多く存在します。

ビタミンAが多い動物性食品のうち、代表的なものを下表に示します。

食品の分類食品名ビタミンA含有量
(レチノール活性当量:μgRAE)
肉類鶏レバー14000
豚レバー13000
牛レバー1500
鶏むね肉(皮付き・生)72
水産物あんこうの肝8300
うなぎの肝4400
うなぎの蒲焼き1500
ほたるいか(生)1500
ぎんだら(生)1100
すじこ670
卵・乳製品鶏卵(生・全卵)210
バター(有塩・無発酵)520
牛乳38

※可食部100gあたり
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

肉類・水産物

動物の体内では、ビタミンAは肝臓に蓄えられます。

そのため、レバーや魚の肝はビタミンAが非常に豊富で、少し食べるだけでビタミンAを十分に摂取できます。

しかし、動物性食品に由来するビタミンAは過剰摂取にもなりやすいので、レバーや魚の肝の食べ過ぎには注意しましょう。

ほたるいかなどの内臓ごと食べる水産物も、ビタミンAが豊富です。

魚類では、うなぎやタラなど一部の魚では、魚肉にもビタミンAが非常に多く含まれます。

肉類は、レバーなどの特殊な部位を除けば、一般にビタミンAの含有量は少なめです。

ただし、牛や豚に比べると、鶏肉はいくぶんビタミンAが多い傾向もあり、とくに皮に多く含まれます。

皮に多いのは、脂溶性であるビタミンAが、脂がある部位に多く含まれるためです。

卵・乳製品

卵や牛乳は、レバーほどではないものの、ビタミンAを多く含んでいます。

卵や牛乳には、ひよこや仔牛が育つために必要な栄養がもれなく含まれていて、ビタミンAも含まれているのです。

ビタミンAは脂溶性であるため、卵では主に卵黄に、牛乳では主に乳脂肪分に溶け込んで存在します。

バターにビタミンAが多いのは、牛乳からバターを作る際に、乳脂肪分とともに濃縮されるためです。

食生活に取り入れやすい卵や乳製品は、ビタミンAの摂取に適した食品といえるでしょう。

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ビタミンAが豊富な植物性食品

ビタミンAが豊富な植物性食品

植物性食品には、(狭義の)ビタミンAは含まれていませんが、体内でビタミンAに変わる「プロビタミンA」が含まれています。

野菜などに含まれるβ-カロテンは、代表的なプロビタミンAです。β-カロテンなどのプロビタミンAは、体内で必要な分だけビタミンAに変換されます。

そのため、野菜などの植物性食品も、ビタミンAを含む食品と見なせるのです。

ビタミンAが豊富に含まれる代表的な野菜を、下表にまとめます。

表中のビタミンA含有量は、プロビタミンAも含めてビタミンAに換算した値(レチノール活性当量)です。

食品名ビタミンA含有量
(レチノール活性当量:μgRAE)
しそ880
モロヘイヤ840
ニンジン(皮付き)720
パセリ620
バジル520
とうがらし430
しゅんぎく380
ほうれんそう350
西洋かぼちゃ330
にら290
赤ピーマン88
ミニトマト80
ブロッコリー75
トマト45
青ピーマン33

※生の食品の可食部100gあたり
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

野菜からビタミンAを摂るには、カボチャやニンジンなどの緑黄色野菜をたくさん摂るとよいでしょう。

緑黄色野菜とは、原則として100gあたり600μg以上のβ-カロテンを含む野菜を指します(摂取量や頻度などを考慮して例外あり)。

つまり、プロビタミンAがとくに豊富な野菜を、緑黄色野菜と呼んでいるのです。

レバーなどの動物性食品と異なり、緑黄色野菜はたくさん食べても、ビタミンA過剰摂取の心配がないことも大きなメリットです。

ビタミンA(β-カロテン)は、野菜だけでなく、海藻類にも多く含まれています。

ビタミンAが豊富な海藻類は、下表のとおりです。

食品名ビタミンA含有量
(レチノール活性当量:μgRAE)
味付のり2700
焼きのり2300
青のり1700
乾燥わかめ(素干し)650
乾燥ひじき(鉄釜)360

※可食部100gあたり
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ビタミンAの含有量が多くても、海藻類は一度にたくさんの量は食べられません。

他の食品とあわせて、補助的に海藻を取り入れるとよいでしょう。

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ビタミンAとはどんな栄養素?特徴や摂取量を紹介

ビタミンAとはどんな栄養素?特徴や摂取量を紹介

ビタミンAは、ビタミンD、E、Kとともに、脂溶性ビタミンに分類されている栄養素です。

ここではビタミンAの働きや特徴、推奨されている1日の摂取量を紹介します。

ビタミンAの働き

ビタミンAは、肌や粘膜の機能を正常に保つために必要で、乾燥や細菌などから身を守るうえで役立ちます。

視覚とも深い関わりがあり、暗いところでも物が見えやすくなるよう、瞳の健康を守る役割もある栄養素です。

不足すると肌が乾燥しやすくなるため、ビタミンAは美容のためにも欠かせません。

1日の摂取量

ビタミンAに分類される食品中の物質には、たくさんの種類があります。

動物性食品に含まれるレチノールを主としたビタミンAと、植物性食品に多いβ-カロテンなどのプロビタミンAに大別されるうえ、各グループに複数の物質が属するのです。

そこで、ビタミンAの総量は「レチノール活性当量(RAE)」として算出されます。

「レチノール活性当量」とは、ビタミンAに分類されるさまざまな物質を、代表的なビタミンAである「レチノール」に換算して表した指標です。

日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、ビタミンAの1日あたりの摂取量として、下記の推奨量が設定されています。

性別年齢などの区分ビタミンA摂取の推奨量
(レチノール活性当量:μgRAE/日)
男性18~29歳850
30~49歳900
50~69歳850
70歳以上800
女性18~29歳650
30~69歳700
70歳以上650
妊娠28週以降+80
授乳期+450

※妊娠や授乳期の女性は、通常の摂取量に加え、表中の追加摂取量が必要。

栄養素の「推奨量」とは、ほとんどの人にとって十分な量となる1日あたりの摂取量のことです。

ビタミンAは、胎児や乳児の正常な発育のためにも欠かせず、心臓や肺、腎臓などの臓器を形作ることにも関与しています。

とくに妊娠後期や授乳期には必要量が増えるので、 ビタミンAが不足しないよう、注意が必要です。

過剰摂取には注意が必要

ビタミンAは脂溶性であり、過剰に摂ってもすぐには排出されにくく、体内に蓄積されやすい栄養素です。

ビタミンAを過剰に摂りすぎると、頭痛や吐き気などの症状(過剰症)を引き起こす場合があります。

日本人の食事摂取基準では、ビタミンAの耐容上限量は男女ともに成人で2700μgRAE/日と設定されています。

耐容上限量とは、健康被害を引き起こす恐れがないとされる摂取量で、上限量を超えても、すぐさま悪影響が生じるわけではありません。

また、ビタミンAの摂りすぎによる健康被害は、レバーなどの食品やサプリメントを多量に摂っていない限り、起こりにくいものでもあります。

植物性食品に豊富なプロビタミンAは、体内で必要な分だけビタミンAとなって働きます。野菜をたくさん摂っても、ビタミンA過剰摂取の心配はありません。

妊娠中の人はとくに気をつける

妊娠中のビタミンA摂取には、とくに注意が必要です。妊娠初期にビタミンAを過剰摂取すると、赤ちゃんの正常な発育に悪影響を及ぼす可能性があります。

妊娠中の人や妊娠を望んでいる人は、サプリメントやレバーなどによるビタミンAの摂りすぎに十分な注意が必要です。

妊娠中期までは、ビタミンAの摂取量を特別に増やす必要はありません。

ただし、ビタミンAは子どもの正常な発育に欠かせず、妊娠後期以降は積極的なビタミンAの摂取が望ましいとされています。

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食べ物からビタミンAを摂る際のポイント

食べ物からビタミンAを摂る際のポイント

ビタミンAは動物性・植物性のどちらの食品にも含まれますが、植物性食品からのビタミンA吸収率は比較的低めです。

そのため、動物性食品では過剰摂取に注意すべき一方で、植物性食品ではより効率的に摂取することが望ましいといえます。

ここでは、食べ物からビタミンAを摂る際のポイントを紹介します。

油と一緒に調理する

レバーのような動物性食品に比べると、野菜など植物性食品のビタミンA含有量(レチノール活性当量)は少なめです。

そこで、緑黄色野菜は、油で炒めたり、オイルの入ったドレッシングをかけたりすると、ビタミンAの吸収率が高まります。

野菜に多く含まれるβ-カロテンも脂溶性ビタミンであり、油に溶け出すと吸収されやすくなるのです。

調理に油を使わない場合には、脂質の豊富な肉や魚、卵と組み合わせてもよいでしょう。

ビタミンAやβ-カロテンは加熱に強いため、炒め物などの加熱調理でも、含有量はほとんど減少しません。

動物性・植物性に偏らないようにする

動物性と植物性の食品では、含まれるビタミンAの種類が異なり、下表のような違いがあります。

食品の分類動物性食品植物性食品
含まれるビタミンAビタミンAそのものプロビタミンA
(β-カロテンなど)
過剰摂取した場合過剰症になりうる過剰症の心配はない

ビタミンAを摂ろうと、レバーなどの動物性食品ばかり食べていると、過剰摂取になってしまうかもしれません。

野菜にもβ-カロテンなどの形でビタミンAが豊富に含まれます。動物性食品だけに偏らないよう、バランスよく食べることが大切です。

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まとめ

ビタミンAは動物性と植物性のどちらの食べ物からも摂取できる栄養素で、熱にも強い特徴があります。

ビタミンA摂取に適した食品としては、レバー、卵や乳製品、緑黄色野菜などが挙げられます。

レバーなどの動物性食品は、ビタミンAが豊富なものの、過剰摂取には注意が必要です。

一方、植物性食品にはβ-カロテンなどの形でビタミンAが含まれます。野菜は油を使った調理などで、ビタミンAの吸収率を高める工夫をするとよいでしょう。

ビタミンAの特性を理解した上で、過不足なく摂れるよう心がけてみてください。

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