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農林水産省「食事バランスガイド」によると、果物の摂取量は一日あたり200g以上が推奨されていますが、実際には目標摂取量の半分程度しか摂取されていません。
そんな中、バナナは「バナナ・果物消費動向調査」で、19年間連続でよく食べる果物第1位に選ばれるほど身近な果物です。
そこで今回は、値段が手頃で手間なく食べられるバナナの効能や、時間帯別の効果の違い、食べる際の注意点について詳しく解説します。
バナナに含まれる主な栄養素と機能成分
手軽に摂取でき、多くの方に親しまれているバナナは、加熱調理により減少する栄養素も、そのまま食べると効率よく摂取できます。
ここでは、バナナに含まれる主な栄養素と機能成分についてお伝えします。
- エネルギー
バナナ1本でご飯茶碗半分のエネルギー量で、意外に低カロリー食品です。 - 炭水化物(糖質)
バナナには主にブドウ糖、果糖、ショ糖、オリゴ糖、デンプンが含まれ、それぞれ体内でエネルギーに変わるまでの時間が異なります。 - 食物繊維
便通を整える整腸効果や、血糖値上昇や血液中コレステロール濃度を抑制する効果があります。 - カリウム
余分な水分やナトリウムを体外に排出します。 - マグネシウム
カルシウムとともに骨の形成を助ける栄養成分です。 - ビタミン
バナナにはビタミンB群が多く含まれており、エネルギー代謝に関わりがあります。 - ポリフェノール
強い抗酸化作用があり、継続して摂ることで生活習慣病予防になります。
このほか、バナナには必須アミノ酸のトリプトファンも多く含まれています。トリプトファンは幸せホルモン「セロトニン」のもとになる機能成分です。
このように、バナナには豊富な栄養素・機能成分が含まれています。
次の章では、バナナに含まれている栄養素や機能成分の効能・効果を詳しく解説します。
バナナを摂ると得られる6つの効能・効果
手軽に摂れるバナナには体調面・心理面へのすばらしい効能・効果があります。
ここからは、栄養素や機能成分の紹介を交えながらバナナの効能・効果についてお伝えします。
バナナは運動時のエネルギー源に最適
バナナに含まれている糖質は、ブドウ糖・果糖・ショ糖・オリゴ糖・デンプンなどさまざまです。
糖質の種類によって体内でのエネルギー持続時間が変わります。
運動時にエネルギーが不足すると、体は筋肉を分解してエネルギー源として利用します。
糖質の持続時間が長いバナナは、マラソンなど運動前のエネルギー補給にも使われる食品です。
バナナに含まれる豊富な食物繊維により、糖質がエネルギーへゆるやかに変化します。
このほか、バナナに含まれるカリウムは、熱中症予防や筋肉のけいれんを防ぐ効果があります。
脳のエネルギー源となり勉強に
バナナに含まれるブドウ糖は脳のエネルギー源になるほか、疲労回復効果もあります。
必須アミノ酸のトリプトファンなどから生合成される「幸せホルモン」のセロトニンには、ストレスをやわらげる効果や集中力の向上が期待できるでしょう。
食物繊維が多く便秘予防に
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があり、バナナは水溶性・不溶性どちらもバランスよく含みます。
水溶性食物繊維を摂取すると便を出しやすくなります。不溶性食物繊維は便のかさを増し、大腸に刺激を与え、便意をうながす働きがあります。
腸内環境を整えてストレス対策に
バナナには腸内に存在する善玉菌のエサとなる、食物繊維とオリゴ糖が含まれます。
善玉菌が増えることで腸内環境が整い、免疫力向上や生活習慣病予防効果も期待できます。
腸内環境が整うと、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」や「オキシトシン」が分泌され、心も安定していきます。
脂肪燃焼作用でダイエットに
バナナを食べることで、運動による脂肪燃焼効果が向上します。
バナナに含まれるビタミンB群のうちB1・B2は、体内で脂質・糖質・タンパク質のエネルギー代謝に関わりがある栄養素です。
また、バナナに含まれるナイアシンやパントテン酸は、タンパク質・脂質・糖質の代謝を行う際に必要な酵素の働きをサポートし、脂肪燃焼効果を高めます。
妊娠・授乳中のママや赤ちゃんの離乳食に最適
バナナには妊娠中や授乳中に摂取したい「葉酸」が多く含まれます。
水溶性ビタミンである葉酸は、胎児の成長に必要な栄養素ですが、調理では水への流出や加熱による損失があります。
バナナを生で食べる事で、葉酸をはじめとしたビタミン類を手軽に摂取できます。
甘みがあり食べやすく、栄養バランスが良いバナナは、赤ちゃんの離乳食にも最適です。離乳初期〜後期まで幅広く利用できます。
バナナを食べる時間帯による効能・効果の違いとは?
バナナは朝・昼・夜で、得られる効能・効果が異なってくることをご存知でしょうか。
食べる時間帯による違いを意識することで、さらに効率よくバナナの効能を得られます。
朝に食べるバナナの効能・効果
バナナに含まれるブドウ糖は素早く脳のエネルギーとなり、就寝中に失われたエネルギーを補うことが可能です。
また、バナナは消化酵素のアミラーゼを含み、消化しやすく胃腸の負担になりにくい食品です。
食物繊維やオリゴ糖の働きで腸内環境も整うため、バナナの摂取を習慣化すれば便通もよくなります。
このほか、朝食で食べたバナナから生成されるセロトニンは、夜になるとメラトニンを作ります。
朝にバナナを食べることで睡眠の質の向上が期待できるでしょう。
昼に食べるバナナの効能・効果
バナナは、活動時間が長い日中のエネルギー補給としてもおすすめです。
昼食や午後のおやつにバナナを食べることで、仕事や勉強の集中力向上や、疲れをとる心身のリラックス効果が期待できます。
お子様の場合、学校が終わった後や、運動の前、塾に行く前などに摂取するのもよいでしょう。
夜に食べるバナナの効能・効果
バナナから作られる幸せホルモン「セロトニン」は、睡眠に関わりがある「メラトニン」を生成します。
メラトニンは睡眠や体温、ホルモン分泌などの調節に関わるホルモンで、睡眠の質の向上に役立ちます。
このほか、バナナには筋肉のこわばりを防ぐカリウムが含まれ、就寝中に足がつりやすくなる妊婦にもおすすめの食品です。
バナナを食べる際の注意点
健康な成人では、一日につき1〜2本(200g)のバナナの摂取がおすすめです。
しかし、体調や持病によっては、食べる量を制限する必要があります。
腎機能障害がある場合は控える
バナナにはカリウムが多く含まれます。腎機能が低下している場合、尿中にカリウムの排泄ができなくなり、高カリウム血症になります。
カリウムの制限がある場合は摂取を控えましょう。
糖尿病の場合はバナナを食べる時間帯・摂取量に気をつける
バナナを食べる時間帯は、エネルギーが不足している朝食や、活動している昼食のおやつとして摂取するのがおすすめです。
糖質が多いバナナですが、食物繊維を多く含むため、血糖値の上昇を緩やかにします。
ヨーグルトなど、糖質の吸収をコントロールする食品を一緒に摂るとよいでしょう。
たとえば、食物繊維が多い野菜類や、消化・吸収に時間がかかるタンパク質や脂質を組み合わせると、糖質の吸収も緩やかになります。
とはいえ、糖尿病患者の場合は、食事全体の糖質量に配慮することが必要です。また、合併症の種類によっては制限する場合もあります。
主治医と相談しながら摂取しましょう。
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