オリーブオイルは他の油で代用できる!料理別に使えるオイルを紹介

オリーブオイルは他の油で代用できる!料理別に使えるオイルを紹介

家庭に常備していることも多いオリーブオイルですが、切らしてしまったときや、価格が高騰している場合には、困ることもあるでしょう。

そんなときは、サラダ油やこめ油、えごま油やアマニ油など、さまざまな油で代用が可能です。

この記事では、パスタやアヒージョ、サラダ、カルパッチョなど、料理ごとに使えるオリーブオイルの代用品を紹介します。

本記事では、オリーブオイルの効能をはじめ、栄養面で相性が良い食材なども紹介します。食生活や健康維持を気にしている方は、ぜひ参考にしてください。

オリーブオイルの特徴と代用のポイント

オリーブオイルの特徴と代用のポイント

オリーブオイルは、オリーブの実から採れる植物油です。

オリーブの実に由来する特徴的な風味は、他の油では再現しにくく、代用が難しい面もあります。

ただ、風味は再現できなくても、いくつかのポイントを意識すれば十分に代用が可能です。

以下に、オリーブオイルを他の油で代用する際のポイントをまとめます。

  • 加熱調理の場合
    加熱に強い油を選ぶのが基本。
    オリーブオイルは加熱すると風味が弱まるため、代用品もクセのない油を使うと仕上がりに差が生じにくい。
    例:サラダ油やグレープシードオイルなど。
  • 非加熱調理の場合
    オリーブオイルの風味を再現するのは難しいため、クセのない油か、風味を楽しめる別の油を選ぶとよい。
    例:サラダ油、えごま油、ハーブオイルなど。

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パスタやアヒージョに使えるオリーブオイルの代用品

パスタやアヒージョに使えるオリーブオイルの代用品

パスタやアヒージョには、料理の味を邪魔しないクセの少ない油を使うのがポイントです。

調理の際は、にんにくや唐辛子、好みのハーブなどを加えると風味がアップします。

この章では、それぞれの料理に使えるオリーブオイルの代用品を紹介します。

サラダ油・キャノーラ油

サラダ油やキャノーラ油は、オリーブオイルの代用品として手軽に使える油です。

パスタやアヒージョなどの調理に向く理由は以下のとおりです。

  • 熱に強い
    加熱しても風味や色の変化が少なく、料理の味を邪魔しない。
  • クセが少ない
    味や香りの主張が少ないので、素材の味を引き立てやすい。
  • ポピュラーな油である
    安価で手に入りやすく、家庭に常備されていることが多い。

サラダ油とは、精製度が高く低温でも濁りにくいものを指す、JAS(日本農林規格)で定められた植物油の等級の名称です。

一般的に「サラダ油」として販売されているものは、大豆、菜種(キャノーラ油も含む)、コーン、ひまわり種などの植物油をブレンドして作られています。

精製度が高く、クセや香りが少ないのも特徴のひとつです。

キャノーラ油はサラダ油の一種で、改良された菜種から採った油です。

参考:日本植物油協会「植物油とJAS制度」

こめ油

米ぬかに含まれる油分を抽出・精製したこめ油も、オリーブオイルの代用品として使えます。

サラダ油やキャノーラ油と同様に加熱に強く、クセが少ないため、パスタやアヒージョなどの調理に向いています。

また、手に入りやすく常備しやすいのも利点です。

こめ油にはビタミンE(α-トコフェロール)などの抗酸化成分が含まれ、酸化が抑えられて比較的劣化しにくい特徴があります。

さらに、玄米由来の天然機能性成分(γガンマ-オリザノールや植物性ステロールなど)を多く含み、健康志向の高まりとともに広く利用されるようになっています。

参考:農林水産省「米ぬかとこめ油」

グレープシードオイル

パスタなどの調理には、加熱に強くクセの少ないグレープシードオイルも代用可能です。

グレープシードオイルとは、ワインを製造する際に出るブドウの種から抽出した油で、スーパーなどでもよく売られています。

味や香りが控えめでさっぱりとしているため、素材の味をいかした料理に仕上がります。

また、ビタミンEやリノール酸などの栄養成分を多く含み、健康によい油としても注目されています。

開封後は暗所での常温保存がよいでしょう。冷蔵庫で保管すると白濁・固化する場合がありますが、品質に問題はなく、温めれば元に戻ります。

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ソテーや揚げ物に使えるオリーブオイルの代用品

ソテーや揚げ物に使えるオリーブオイルの代用品

ソテーや揚げ物には、加熱に強い油を使いましょう。

香りやコクのある油で代用すると、オリーブオイルとはまた違った風味が付けられます。

この章では、ソテーや揚げ物に使えるオリーブオイルの代用品を紹介します。

サラダ油・キャノーラ油

サラダ油やキャノーラ油は、ソテーや揚げ物に適したオリーブオイルの代用品です。

加熱に強く、他の油類より安価であるため、揚げ物などで大量に油が必要な場合でも安心して使えます。

サラダ油が熱に強い理由のひとつに、発煙点(油を加熱して煙が出始める温度)の高さが挙げられます。

油は、加熱しすぎて煙が出ると、料理の味を損ねたり有害物質が発生したりすることがあります。

サラダ油などの精製油の発煙点は230〜250℃、キャノーラ油は200℃前後、オリーブオイルは160〜200℃とされています。

以上のことから、オリーブオイルに比べて、サラダ油やキャノーラ油はより高温調理に向く代用品といえるでしょう。

アボカドオイル

アボカドの実から採れるアボカドオイルには、以下のような特徴があり、オリーブオイルの代用品として使えます。

  • 加熱に強い
    発煙点が250℃前後といわれ、高温調理にも向く。
  • 香りがよい
    ほのかにナッツのような香りがあり、料理にコクが加わる。
  • 機能性成分が豊富
    オリーブオイルと同様に、ビタミンEやオレイン酸が多く含まれる。
    目の健康によいルテインも含まれている。

オリーブオイルの代用品として使いやすいアボカドオイルですが、一般的なスーパーなどでは見かけることが少ないため、輸入食料品店やネット通販での購入がおすすめです。

こめ油

高温調理に向くこめ油は、オリーブオイルの代用品としてソテーや揚げ物に使えます。

こめ油には、油切れがよく酸化されにくいという特徴があるため、高温調理に適しているのです。

一般的に揚げ物などの高温調理では、油の酸化や分解が急激に進み劣化します。泡立ちやにおいが強くなるのは油が劣化したサインで、揚げ物の油切れも悪くなります。

こめ油は、菜種油など他の植物油と比べて高温調理でも劣化しにくく、油切れが良好で、揚げ物がカラッとおいしく仕上がります。

参考:農林水産省「米ぬかとこめ油」

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サラダやカルパッチョに使えるオリーブオイルの代用品

サラダやカルパッチョに使えるオリーブオイルの代用品

この章では、サラダやカルパッチョなど、加熱しない料理で使えるオリーブオイルの代用品を紹介します。

クセが少なく、素材の味を引き立てる油を選ぶのがポイントです。

ハーブオイル

オリーブオイルの代用品として、ハーブの香りを移したハーブオイルが役立ちます。

オリーブオイルと同じ風味は再現できませんが、好みのハーブで料理が香り高く仕上がります。

ハーブオイルの作り方とポイントは以下のとおりです。

  1. 油とハーブを用意する
    サラダ油やこめ油など、クセの少ないものを選ぶとよい。
    ハーブはバジル・ローズマリー・オレガノ・ディルなどがおすすめ。
  2. 容器を準備する
    煮沸消毒し、よく乾かす。
  3. ハーブを準備する
    水で洗い、水分をしっかりと拭き取る。
    水分が残っていると傷む原因になる。
  4. ハーブを漬ける
    容器にハーブを入れ、油を注ぎ、一晩おく。
  5. 保存する
    作ったハーブオイルは冷蔵庫で保存し、1〜2週間で使い切る。

えごま油

えごま油は、サラダやカルパッチョなどに使える代用品のひとつで、以下のような特徴と注意点があります。

  • シソ科の一年草「えごま」の実から抽出された油。
  • ほぼ無味無臭だが、後味にオリーブオイルのような苦みを感じるものもある。
    食べにくいと感じる場合は、レモンなどで酸味をプラスするとよい。
  • ωオメガ-3脂肪酸のα-リノレン酸を豊富に含む。
  • α-リノレン酸は熱に弱く、加熱すると酸化されやすいため、加熱調理には向かない
  • 保存の際は光と熱を遮ることが重要。
    開封後は冷蔵庫で保存し、なるべく早く使い切る。

アマニ油(亜麻仁油)

加熱しない料理には、オリーブオイルの代わりにアマニ油も活用できます。

苦みやクセが控えめで、ナッツやハーブのような風味が感じられ、後味もすっきりとしています。

アマニ油は、アマ(亜麻)という植物の種子から抽出された油です。

えごま油と同様に、α-リノレン酸を多く含むため、酸化されやすいのが特徴です。

加熱調理には向いておらず、保存の際は光や熱に注意が必要です。開封後は冷蔵庫で保存し、なるべく早く使い切りましょう。

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パンに塗る・仕上げ用に使えるオリーブオイルの代用品

パンに塗る・仕上げ用に使えるオリーブオイルの代用品

オリーブオイルには、パンに塗ったり、スープやグリル野菜の仕上げにかけたりする使い方もあります。

この章では、こうした用途で使える代用品を紹介します。

香りやコクのある油を選ぶと、料理の満足感が高まるのでおすすめです。

ココナッツオイル

パン用や仕上げ用には、オリーブオイルの代用品としてココナッツオイルが使えます。

ココナッツオイルには以下のような特徴があります。

  • ココナッツミルクから抽出される油。
  • トロピカルな甘みがあり、パンや料理にコクを加えられる。
  • およそ20℃以下では固体、25℃以上で液体になる。

固体のココナッツオイルを液体にしたい場合は、湯せんで温めるのがおすすめです。

トースターや魚焼きグリルを熱し、火を消してから中に入れて溶かしてもよいでしょう。

電子レンジでの加熱は避けてください。加熱ムラが生じ、場合によっては発火することもあります。

ハーブオイル・えごま油・アマニ油

前章で紹介したハーブオイル・えごま油・アマニ油は、パン用や仕上げ用にも向いています。

それぞれの特徴と注意点は以下のとおりです。

  • ハーブオイル
    ハーブの爽やかな香りを楽しめる。
    自家製の場合は冷蔵保存し、早めに使い切る。
  • えごま油・アマニ油
    ほのかな苦みやナッツの風味があり、パンや料理のアクセントになる。
    ω-3脂肪酸であるα-リノレン酸を含み、健康志向の人に向く。
    加熱すると酸化されやすいため、そのままつけたりかけたりして使うとよい。
    開封後は冷蔵庫で保存し、早めに使い切る。

バター

バターはパンに塗る定番の食材で、風味はオリーブオイルと異なるものの、代用品として使えます。

仕上げ用として使う際は、溶かしバターを使うとよいでしょう。ポイントを以下にまとめます。

  • スープやグリル料理などに溶かしバターをかけると、コクや風味が増す。
  • 無塩バターを使用すると、料理の味を調整しやすい。
  • 溶かしバターを作る際は、焦がさないように注意する。

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まとめ

オリーブオイルは、用途に応じてさまざまな油で代用できます。

パスタやソテー、揚げ物には、クセが少なく加熱に強いサラダ油やキャノーラ油、こめ油などが適しています。

グレープシードオイルやアボカドオイルも加熱に強いため、使ってもよいでしょう。

サラダやカルパッチョには、香りや風味を加えられるハーブオイルやえごま油、アマニ油などがおすすめです。

ハーブオイルは手軽に作れ、えごま油やアマニ油は健康に役立つ成分が豊富です。

オリーブオイルを切らしていたときや、価格が高くて使用を控えたいときなどに、ぜひ活用してみてください。

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