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もやしはいつでも安く安定的に手に入る身近な野菜です。
食卓の味方「もやし」ですが、安価で手に入るだけでなくとてもたくさんの栄養成分を含んでいることが分かっています。
今回はもやしの種類や豊富な栄養素、栄養を壊さず取り入れる料理法について解説します。
コスパ最強食材「もやし」とは
もやしは多くの食材が物価高騰で値上がりする中でも、安く安定的に手に入る身近な野菜です。
「もやし」は広い意味では「発芽する野菜」を表し、かいわれ菜やブロッコリースプラウト、アルファルファといったものも含まれます。
一般的にスーパーや八百屋で「もやし」として販売されているのは、大豆や緑豆を発芽させたものです。
光を遮断した容器の中で、水だけで育てられるため、常に安定した品質、価格で提供されているのが特徴です。
もやしは安価で手に入り、さらにとてもたくさんの栄養成分を含んでいるコスパ最強食材といえます。
もやしの種類にはどんなものがある?
スーパーや八百屋ではひとくくりに「もやし」として販売されていることが多いですが、じつはもやしには種類があります。
種類によってそれぞれ味や原料となる豆も違います。
どのような種類があるのかを見ていきましょう。
緑豆もやし
もやしは緑豆、大豆、黒豆が発芽したものです。
緑豆もやしは、そのうち緑豆が原料となるもので現在日本で生産されているもやしのおよそ9割を占めています。
春雨の原料にもなっています。みずみずしくほのかな甘さがあります。
野菜炒めやラーメン、スープといった料理によく使用されています。
大豆もやし
大豆もやしは大きな豆が特徴的です。
太くシャキシャキとした歯ごたえで、ナムルやチゲといった韓国料理によく使われています。
豆の部分もうまみが強く、タンパク質も豊富に含まれ、とりわけもやしの中でも栄養豊富で人気が高いです。
ブラックマッペもやし
ブラックマッペもやしは、ブラックマッペという黒豆が発芽したものです。
ブラックマッペは主にタイやミャンマーで栽培されており、カレーとよく食べられるナンの原料にもなります。
比較的青臭さが少なく、豆は甘く、水分は少なめです。
もやしの栄養がすごい!
「もやしっ子」という言葉のせいで栄養がないというイメージを持たれがちですが、じつはもやしには、ビタミン・ミネラル・食物繊維などたくさんの栄養が含まれています。
カロリーも低く、ダイエットされる方には最適な食材です。
もやしの持つすごい栄養をくわしく解説していきます。
もやしの栄養はどこにある?部位別の成分比較
もやしは以下の部位に分けることができます。
- 豆・子葉
- 白い茎
- 根元のひげ
それぞれの部位には主に下記の栄養素が含まれています。
部位 | 栄養素 |
---|---|
豆・子葉 | タンパク質・イソフラボン・葉酸・GABAなど |
白い茎 | 水分・カリウム・カルシウムなど |
根元のひげ | 食物繊維・ビタミンCなど |
豆や茎はもちろん、捨ててしまいがちな根元のひげにも、多くの栄養素が含まれていることが分かります。
ヘルシーなもやしはダイエットにも最適
もやしはダイエットにも最適な食材といわれています。
下記は3種類のもやしそれぞれの100gあたりのカロリーと糖質量です。
緑豆もやし | 大豆もやし | ブラックマッペもやし | |
---|---|---|---|
カロリー | 12kcal | 29kcal | 17kcal |
糖質 | 0.8g | 0.0g | 1.3g |
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
種類によって若干の差はあるものの、もやしはカロリーも糖質も低いです。水分を多く含んでおり、料理のかさましとしても活躍します。
主食をもやしに置き換えたり、いつもの料理に加えることで、摂取カロリーをコントロールすることができます。
もやしに含まれる栄養素
もやしの原料となる豆類の種は、良質なタンパク質や脂肪、炭水化物が豊富で、まさに栄養の宝庫です。
その豆が発芽してもやしになる過程でこれらの成分が分解され、もともと含まれていなかった栄養素が生成されていきます。
下記にもやしに含まれる主な栄養成分をまとめました。
栄養素 | 働き |
---|---|
たんぱく質 | 筋肉や臓器、ホルモンのもととなり、エネルギー源となる。 とくに大豆もやしに多く含まれている。 |
カリウム | 体内の余分な塩分・水分を体外に排出し、高血圧の予防やむくみの解消に役立つ。 とくに大豆もやしに多く含まれている。 |
カルシウム | 歯や骨の主要な成分となる。 血液の凝固や筋肉の収縮といった体内機能を調節する役割も持っている。 |
ビタミンB2 | 糖質・脂質・タンパク質を代謝しエネルギーに変える際に必要となる栄養素。 とくに脂質の代謝に大きく関わっている。皮膚や髪や爪といった細胞の再生にも必要。 |
ビタミンC | 抗酸化作用により老化を防ぎ、免疫力を高めて病気にかかりにくくする働きを持つ。 ストレスを和らげる効果もある。 皮膚をはじめ、血管や骨といった細胞と細胞をつなげるコラーゲンの生成にも必要。 ブラックマッペもやしにとくに多く含まれる。 |
アスパラギン酸 | 疲労回復やスタミナ増強に効果的なアミノ酸の一種。 アスパラに多く含まれていることで知られているが、もやしはアスパラの約2倍の アスパラギン酸を含んでいる。 |
食物繊維 | 便秘の改善といった整腸効果、血糖値や血液中のコレステロール濃度の 上昇を抑える働きを持つ。生活習慣病予防に役立つ栄養素。 |
もやしの栄養をまるごと接種!効果的な調理法は?
豊富な栄養素を含むもやしですが、調理方法によってはせっかくの栄養素が損なわれる場合があります。
もやしの栄養を無駄にせず調理するための注意点を解説します。
もやしは洗う?洗わない?
もやしは、徹底的に衛生管理された工場で、土や肥料・農薬などを一切使わずに生産されるクリーンな野菜です。
出荷前には清潔な水でしっかり洗浄されているので、調理前にあらためて水洗いする必要はありません。
水に長い時間浸して水洗いを行うと、もやしに含まれる水溶性のビタミンが溶けて流出してしまう恐れがあります。
もやし特有の青臭さが気になる場合は、ザルなどに入れて流水で軽く洗うようにしましょう。
おすすめの調理法①スープや汁物
もやしを長時間茹でると、カリウムやビタミンなどの栄養素が水に流れてしまうだけでなく、シャキシャキとした食感も失われてしまいます。
緑豆もやしやブラックマッペもやしは20秒~30秒程度、豆の部分に火が入りにくい大豆もやしは、3~4分が茹で時間の目安です。
茹で上がりに水にさらしてしまうと水っぽさが残るので、水にはさらさず、ザルやバットなどに広げて冷ますとよいでしょう。
もやしを煮込んだ味噌汁やスープは溶けだした栄養素もまるごと接種でき、もやしの旨味も充分に味わえ、おすすめです。
また出汁ごと食べられる鍋料理も、もやしの栄養と美味しさを余すことなく味わえます。
おすすめの料理法②水を使わず短時間で炒める
油でサッと炒めたり、蓋付きのフライパンなどで軽く蒸したりすれば、水に溶けやすい栄養素を流出させず、ばっちりもやしの栄養をキープすることができます。
レンジを使う場合は、もやし1袋(200~250g)を入れた容器にふんわりとラップをかけ、500~600Wで2~3分加熱しましょう。
市販の袋の状態のままレンジ加熱できる商品も便利です。
もやしの栄養を損なわない保存方法
もやしは野菜の中でも足が早いといわれます。
もやしを買ってきたはいいものの、「気がついたら変色していた」「使い残しを腐らせてしまった」という経験はありませんか?
もやしは袋の中で呼吸しています。
密閉された袋の中には時間の経過とともに水がたまっていき、腐食や栄養流出の原因となってしまいます。
これを防ぐためには、もやしを冷蔵する前にパッケージの袋につまようじなどで小さな穴をあけておくのがおすすめです。
また、もやしは、生・加熱後ともにフリーザーバッグなどに入れて冷凍保存することが可能です。
保存期間の目安はおよそ2週間。購入した袋ごと冷凍してもOKです。
もやし特有の食感は失われてしまいますが、凍ったまま汁物などに入れれば美味しくいただくことができます。
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