目次
冷蔵庫に常備しやすく、さまざまな方法で食べられる卵は、身近な定番食材のひとつです。
なかでも、ゆで卵は手軽で、そのままでも美味しく食べられます。
この記事では、ダイエットのメニューとして選ばれることも多いゆで卵のカロリーや代表的な栄養素を紹介します。
ダイエットに向く理由やおすすめレシピも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
ゆで卵1個分のカロリーは80kcal程度が平均的
この章ではゆで卵のカロリーについて解説します。
なお、本記事では食品の栄養価について日本食品標準成分表2020年版(八訂)より引用しています。
一般的なMやLサイズの卵では、ゆで卵1個のカロリーは70~84kcal程度です。
下表に、農林水産省が規定する卵のサイズ別に、ゆで卵1個のカロリーの目安値をまとめています。
卵の規格 | 重量区分 | カロリーの目安 |
---|---|---|
SS | 40g以上46g未満 | 48.2~55.5kcal |
S | 46g以上52g未満 | 55.5~62.7kcal |
MS | 52g以上58g未満 | 62.7~69.9kcal |
M | 58g以上64g未満 | 69.9~77.2kcal |
L | 64g以上70g未満 | 77.2~84.4kcal |
LL | 70g以上76g未満 | 84.4~91.7kcal |
卵の殻の重さの割合は通常10%ほどです。また、日本食品標準成分表より計算すると、ゆで卵(全卵)の可食部1gあたりのカロリーは1.34kcalです。
そこで、ゆで卵のカロリーの目安値は、
卵1個のカロリー(kcal)=卵の重量(g)×0.9×1.34(kcal/g)
という計算式にて概算しています。
ただし、卵白や卵黄の割合などは卵ごとに個体差があり、多少の差が生じることもあります。
続いて、ゆで卵の卵黄・卵白それぞれのカロリーを紹介します。
卵黄のカロリー
MやLサイズのゆで卵の卵黄1個分のカロリーは、56~70kcal程度です。
平均的な卵黄1個の重さの割合はMやLサイズの卵では卵全体の29%程度であり、ゆで卵の卵黄100gあたりのカロリーは330kcalです。
ここからM~Lサイズに相当する卵黄のカロリーを概算しています。
卵黄は、卵のなかでも脂質が多い部分であり、卵のカロリーの8割ほどが卵黄に由来します。
ただし、卵黄には後述するようにビタミンやミネラルなども豊富に含まれており、栄養価に優れています。
卵白のカロリー
MやLサイズのゆで卵の卵白1個分のカロリーは、16~20kcal程度です。
平均的な卵白1個分の重さの割合は、MやLサイズの卵では卵全体の61%程度であり、ゆで卵の卵白100gあたりのカロリーは46kcalです。
ここからM~Lサイズに相当する卵白のカロリーを概算しています。
卵白には水分とタンパク質が多く、脂質はほとんど含まれていません。そのため、卵白のカロリーは低く、卵全体のカロリーの2割ほどです。
ゆで卵に含まれる栄養素
「完全栄養食品」ともいわれる卵は、健康維持に欠かせない栄養素が豊富です。
この章では、ゆで卵に含まれる主な栄養素を紹介します。
タンパク質
ゆで卵には、身体の細胞や組織の構築に欠かせない良質なタンパク質が、とくに卵白に多く含まれています。
タンパク質を構成するアミノ酸のうち、ゆで卵にはすべての必須アミノ酸が十分に含まれており、アミノ酸スコアは最高値の100です。
アミノ酸スコアが高いほどタンパク質が体の材料として利用されやすく、ゆで卵はほかの食材と組み合わせずとも、効果的にタンパク質を補給できる料理のひとつです。
ビタミン
ゆで卵には、ビタミンCを除くさまざまなビタミンがバランスよく含まれており、とくに卵黄に豊富です。
卵黄には、脂溶性のビタミンA・D・Eや、水溶性のビタミンB1やB2などが多く含まれています。卵白にも、ビタミンB群のうちビオチンなどが豊富です。
とくに、卵はビタミンDが豊富な数少ない食品のひとつで、カルシウムも含まれていることから、骨を丈夫にする効果が期待できます。
ただし、卵にはビタミンCが含まれていません。
ニワトリを含めた多くの動物は体内でビタミンCを合成でき、ヒヨコにも不要なためです。
ゆで卵と、サラダや果物などを組み合わせた献立にすると、多くのビタミンをバランスよく摂取できます。
ミネラル
ゆで卵にはミネラルのうち、鉄・亜鉛・カルシウム・セレンなどが豊富に含まれています。
鉄は赤血球に必要で、酸素運搬のために欠かせません。亜鉛は免疫機能に関わり、細胞の成長や修復にも必要です。
鉄と亜鉛は女性に不足しがちな栄養素でもあり、貧血の原因にもなるため、意識して摂取するとよいでしょう。
セレンは体にごく微量必要なミネラルで、体内の酸化防御を行う酵素の成分となります。
なお、セレンを除き卵白にはミネラルが少ないため、ミネラル摂取には卵黄を食べることが重要です。
ゆで卵がダイエットにもおすすめな理由
栄養豊富なゆで卵は、ダイエットにもおすすめです。
卵は比較的安価で手に入りやすい食材ながら、ダイエット中に不足しがちな栄養素を補給できます。
保存性がよく腹持ちもよい
ゆで卵は、調理後も冷蔵すれば数日間保存でき、手軽に持ち運びも可能です。
ダイエット中のお昼ごはんとして、職場に持っていくのもよいでしょう。
また、生卵と比べて、茹でることで食べごたえが増し、消化に時間がかかるため、満腹感が長時間持続します。
より満腹感を持続させたい場合は、固茹でにして食べるのがおすすめです。
ダイエット中、食べる量の制限により不足しがちな、タンパク質やビタミン、ミネラルを補えます。
緑黄色野菜、きのこ類、豆製品などに含まれる脂溶性ビタミンは、卵と一緒に食べると吸収率が高まります。
ゆで卵は低糖質で高タンパク
卵白にはほとんど糖質が含まれていません。
糖質を摂りすぎると、血糖値が急上昇し、大量のインスリンが分泌されてしまいます。
多くのインスリンが分泌されると体に脂肪をため込みやすくなるため、ダイエット中はご飯やパン、麵類といった糖質の多い食べ物を制限する人も多いのです。
低糖質なゆで卵は、ダイエット中の食事にもぴったりといえます。
さらに、痩せやすい体になるにはタンパク質を十分に摂取し、筋肉量と代謝を増やす必要があります。
ゆで卵にはタンパク質が豊富に含まれているため、栄養バランスを維持しつつダイエットに取り組めます。
また、就寝中には体の修復が行われるため、朝は体内のたんぱく質が不足しがちです。ゆで卵は朝食にもおすすめです。
食べ過ぎには要注意
ゆで卵は栄養価が高い一方で、食べ過ぎには注意が必要です。
栄養素の偏りや不足を防ぐため、ほかの食品も組み合わせたバランスのよい食事を心がけましょう。
とくに、卵黄には脂質が多いので、脂質の過剰摂取には注意が必要です。
ただし、卵によるコレステロール摂取については、医師から食事指導などを受けていない限り、とくに心配はありません。
ゆで卵は1個(可食部約50g)あたりに190mgと、コレステロールを多く含んでいます。
以前は、コレステロールの摂取量過多を防ぐため、卵の摂取量は「1日1個まで」という説が一般的でした。
現在では、食事で摂ったコレステロールがすべて吸収されることはなく、人体にはコレステロール量の制御機能が備わっていることが判明しています。
卵黄に含まれるレシチンの働きにより、血中のコレステロール値に影響しないという報告もあります。
ゆで卵を使ったおすすめレシピ
ダイエットにもおすすめのゆで卵は、メイン料理はもちろん、一品追加したい場面でも活躍します。
この章では、ゆで卵を使ったおすすめレシピを3つ紹介します。
簡単味玉
簡単に作れる味玉は、作り置きに便利です。
漬けて2日目以降は黄身まで味が染み、お弁当のおかずにもぴったりです。
材料
- 卵 2〜3個
- ★しょうゆ 50mL
- ★みりん 50mL
- ★酒 大さじ1
- ★砂糖 大さじ1
- ★酢 大さじ1〜1.5
作り方
- 沸騰したお湯に卵を入れて7分程度茹でる。
- ★を耐熱容器に入れ、砂糖が溶けるまでレンジで温める。
- 茹でた卵を冷水につけ、殻をむく。
- ビニール袋やジップロックに★を入れ、卵を漬けて一晩置く。
ブロッコリーとゆで卵のサラダ
冷めてもおいしいブロッコリーとゆで卵のサラダは、サンドウィッチの具材にしても美味しく食べられます。
材料
- ブロッコリー 1株
- 卵 3個
- マヨネーズ 大2
- 塩こしょう 少々
作り方
- ブロッコリーを切り、2分程度茹でる。
- 沸騰したお湯に卵を入れて15分茹でる。
- 茹でた卵を冷水につけ、殻をむく。
- 卵を2cm角程度に切って、マヨネーズ・塩こしょうと混ぜる。
- お皿にブロッコリーと3.を盛り付ける。
ゆで卵と鶏肉の煮物
ゆで卵と鶏肉の煮物は、ごはんのおかずにぴったりです。
用意する食材も少なく済みます。
材料
- 鶏もも肉 300g
- 卵 2個
- 水 100mL
- ★みりん 大さじ3
- ★しょうゆ 大さじ2
作り方
- 鶏もも肉を一口大に切る。
- 沸騰したお湯に卵を入れて8分程度茹でる。
- 茹でた卵を冷水につけ、殻をむく。
- 鍋に水、★を入れ、中火にかけてひと煮立ちさせたら1を入れる。
- 蓋をして5分程煮込む。
- 2を入れ、再度蓋をして弱火で10分程煮込む。
- 鶏もも肉に火が通ったら火からおろし、器に盛り付ける。
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