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めかぶはご飯のおともやお酒のつまみとして人気が高い食材です。
ねばねばのとろみがいかにも健康に良さそうなイメージですが、実際めかぶには驚くべき栄養素が含まれています。
この記事ではめかぶの栄養素や旬、産地をご紹介します。
めかぶとはわかめの根元のこと
市販されているめかぶは細かく刻まれて味付けをされていることがほとんどです。
形状からはめかぶの元の姿を想像するのは難しいでしょう。
実はめかぶはわかめなのです。
よくお味噌汁などに入ってるわかめは上部の葉の部分、めかぶはわかめの根元部分に当たります。
わかめはひらひらと薄い形状をしていますが、めかぶは太く硬い茎と厚みのあるひだ状の葉が塊になっています。
めかぶが細かく切られた状態で販売されているのは硬いためです。
なぜわかめの根元が普通のわかめと形が違うかというと、めかぶ部分には生殖細胞が集まっているためです。
めかぶは低カロリーかつ栄養たっぷり
めかぶに含まれている驚きの栄養素
めかぶは他の海藻と同じく、とても低カロリーな食材です。
カロリーが低いだけでなく、栄養素が豊富に含まれていてダイエット中の人にはうってつけの食べ物といえます。
めかぶにはアルギン酸カリウム、フコイダン、フコキサンチンという栄養素が含まれています。
これらの栄養素にはそれぞれ素晴らしい作用があります。
アルギン酸カリウム
アルギン酸カリウムは食物繊維の一種です。胃腸の調子を整え、便通を良くする作用があります。
アルギン酸カリウムに含まれているカリウムがナトリウムの排出を促すため、高血圧予防に効果があります。
食物繊維として悪玉コレステロールを輩出する効果も報告されています。
フコイダン
フコイダンもアルギン酸カリウムと同じく食物繊維の仲間です。
フコイダンはもずくのねばりの元となっている成分です。
免疫力を高め、風邪やインフルエンザなどを防ぐ効果があります。
抗ガン作用があることも判明していて、ガン予防効果が期待されます。
特にフコイダンは胃ガンの一因となるピロリ菌を殺菌する効果があるという研究結果が出ています。
この他にも肝機能の改善や血中コレステロール低下作用があります。
アルギン酸カリウムとフコイダンはわかめにも含まれていますが、めかぶの方がより多いアルギン酸カリウムとフコダインを含んでいます。
そもそもアルギン酸カリウムとフコイダンはわかめ自身が病気になったり、微生物に食べられたりするのを防ぐために持っている成分です。
そのため生殖器という、繁殖により重要な部位であるめかぶ部分に多く含まれているのです。
加熱で栄養を損なわない?
めかぶは茹でてから酢の物や味噌汁にして食べることが多い食材です。
加熱や酸によってアルギン酸カリウムやフコイダンの栄養効果が損なわれないか気になりますよね。
アルギン酸カリウムもフコイダンも加熱や酸に強い栄養素とされています。
むしろ熱や酢の力でめかぶが柔らかくなるため、食べやすくなります。
安心して調理してください。
フコキサンチンとは?
フコキサンチンはカロテノイドという栄養素の仲間です。
フコキサンチンは色素の一種で、一部の海藻や野菜にだけ含まれています。
フコキサンチンには高い抗酸化作用があります。体内の細胞を傷つける活性酸素の働きを弱めるので、さまざまな病気や老化から身体を守ってくれます。
メタボリックシンドロームを予防する効果もあるとされています。フコキサンチンをマウスに投与すると肥満につながる白色脂肪が減少したという実験結果が出ています。
さらに過剰な糖の代謝を促し、糖尿病を予防する作用があります。
以上の通り、めかぶにはガンや生活習慣病予防に効果が期待できる栄養素が多く含まれています。
毎日の食事に取り入れてみてください。
めかぶはミネラルも豊富
めかぶはヨウ素やカルシウム、マグネシウムなどのミネラルを豊富に含んでいます。
ヨウ素は新陳代謝を活発にします。病気に負けない身体づくりに役立ちますし、肌や髪を綺麗に保つ助けになってくれます。
子どもにヨウ素を適量与えると成長ホルモンの代謝を促し、成長を助ける役割をします。
カルシウムは骨や歯を丈夫にする栄養素です。健康に欠かせない栄養素ですが、日本人は不足しがちとされています。カルシウムには神経を安定させる作用もあります。
マグネシウムは血管を拡張させて血圧を下げる効果があります。カルシウムと関係して骨や歯の形成に使われています。体内の酵素の正常な働きと代謝を助けます。
マグネシウムは心筋梗塞のリスクを下げるという研究結果も出ています。
めかぶの旬は冬から初春にかけて
パック詰めの味付けめかぶは1年中スーパーで販売されています。
そのため、めかぶの旬を知らない人も多いかもしれません。
しかし実はめかぶは1年の中で限られた期間しか採ることができないのです。
めかぶの旬は冬から初春に掛けてですが、各産地ごとにそれぞれ1カ月間程度しか採ることができません。
前述の通りめかぶはわかめの生殖器。わかめは春に胞子を出し、新しく芽を出し、夏から秋にかけて成長します。そして水温が低くなってくるとめかぶ部分が次第に肥大していき、冬の終わりから春にかけて最大の大きさになり、また胞子を出します。
この肥大した生殖器をめかぶとして食べるのです。
時期が来ると胞子を出して小さくなってしまうので、めかぶの旬は限られた短い期間なのです。
めかぶの主な産地は東北と徳島
当然ですが、めかぶの産地はわかめの産地と同じです。
めかぶは全国で採ることができますが、特に東北の三陸地方と徳島の鳴門地方が有名です。
なかでも三陸地方はめかぶの一大産地。全国のめかぶ生産量の七割近くが三陸地方産です。
三陸地方の海は親潮と黒潮がぶつかる一大漁場として知られています。さらにリアス式海岸からはミネラルが豊富な水も流れ込みます。
栄養たっぷりの海水がめかぶを肉厚に育てます。
三陸産めかぶは栄養成分であるぬめりも豊富です。
刻めば刻むほどぬめりを強く感じられます。
めかぶは冷凍保存ができる
短い期間しか摂れないめかぶですが、めかぶは冷凍できる食材です。
生めかぶを買ったらサッと茹でてから冷凍しておきましょう。
冷凍すれば1ヶ月から2ヶ月ほどは美味しく食べることが出来ます。
めかぶは塊状のまま調理に使うことはほとんどありません。
細かく刻んだり叩いたりして食べることが多いですよね。
丸ごと茹でて冷凍するのも不可能ではありませんが、冷凍する前に茹で、細かく刻んでしまうのがおすすめです。
ひだ状の部分と茎部分に分けてから茹でると茹でやすいですし、刻む時も楽です。
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