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南国フルーツの中では比較的手に入りやすく、お値段も手頃なパイナップル。
沖縄県産・鹿児島県産などは春~夏にかけて旬を迎えるほか、台湾産やフィリピン産などの輸入ものであれば季節を問わず一年中購入することができます。
ジューシーで甘酸っぱい果肉をひと口頬張れば、気分は一気にトロピカル!
強い甘みがありながら後味はさわやかで、いくらでも食べられる美味しさです。
今回の記事では、そんなパイナップルに含まれる栄養や効果、食べ頃を見極める方法などについて解説。
これを読めば、普段の食生活にパイナップルをもっと取り入れたくなるはずです。
パイナップルの主な栄養と効能
ここでは、パイナップルに含まれる代表的な栄養素と効果・効能をご紹介。
パイナップルの栄養にまつわる噂の真偽についても解説します。
ダイエットや美容に効果的
パイナップルには、ダイエットや美容にうれしい次のような成分が豊富に含まれています。
食物繊維
おなかの調子を整える食物繊維は、パイナップルに含まれる代表的な栄養素。
ダイエットや美肌の大敵とされる便秘を予防・改善し、体を内側からケアしてくれます。
カリウム
パイナップルに含まれるカリウムは、細胞内液の浸透圧を調節するミネラル。
体内の過剰なナトリウム(塩分)や、皮下脂肪にため込まれた余分な水分を体外に排出し、むくみを解消する効果があります。
ビタミンC
パイナップルには、美肌成分のエース・ビタミンCもたっぷり。
抗酸化作用で紫外線ダメージや毛穴の開きを軽減したり、ニキビを改善したりする効果が期待できます。
コラーゲンの合成を促す働きもあるので、肌のハリ・ツヤを保つのにも必要な成分です。
βカロテン
パイナップルに含まれるβカロテンや、βカロテンからつくられるビタミンAの抗酸化作用は、アンチエイジングに効果的。
ビタミンCと同様に、肌の細胞を若々しく保つ手助けをしてくれます。
パイナップルの酵素が風邪に効く?
「風邪のときはパイナップルを食べるといい」という話を耳にしたことはありませんか?
なんだか怪しい噂話のようですが、実はこの話は本当。
パイナップル特有のブロメライン(ブロメリン)という酵素には抗炎症作用があり、喉の痛みや咳など、風邪の諸症状を抑える効果があることが明らかになっています。
お肉の消化を助ける効果も
パイナップルに含まれるブロメラインは、タンパク質分解酵素の一種。
肉などのタンパク質の分解を助け、消化を促進するので、胃もたれや消化不良を起こしにくくなります。
パイナップル果汁に生肉を漬け込むなど、パイナップルと肉を一緒に調理すると、肉そのものをやわらかくしてくれる効果も。
酢豚やステーキなどの肉料理とパイナップルの組み合わせは、味だけでなく栄養面から見ても合理的であることがわかります。
妊婦さんにもおすすめ
妊娠経験のある方なら、「妊婦はパイナップルを食べちゃダメ」「パイナップルを食べると流産する」などという話を知っている方も多いはず。
これには明確な根拠がなく、実際には妊娠中にパイナップルを食べてもまったく問題ないといわれています。
むしろ、胃液の分泌を活発にするブロメラインがつわり中の食欲アップに役立ったり、食物繊維が妊娠中に陥りやすい便秘を改善してくれたりと、メリットがたくさん。
さっぱりしていて食べやすいのも、妊婦さんにはうれしいポイントです。
栄養を逃さないパイナップルの食べ方
生で食べるのはもちろん、缶詰やジュース、ジャム、ドライフルーツなど、パイナップルは加工品のバリエーションも豊富。
栄養を余すことなく摂取するためには、どんなものを食べるのがいいのでしょうか?
缶詰・ジュースは効果減!生で食べよう
パイナップルに含まれているブロメラインは、およそ60℃以上の熱で活性を失ってしまいます。
そのため、製造工程で加熱・殺菌される缶詰やジュースなどではブロメラインの効果を期待することができません。
活性を保ったままブロメラインを摂取したいなら、生で食べるのが一番。
ドライフルーツも高温で製造されている場合があるので、できれば低温乾燥のものを選ぶのがおすすめです。
料理に入れるときはサッと加熱
パイナップルを料理に使うときも、加熱によるブロメラインの損失に注意。
よく焼いたり煮込んだりしてしまうと、せっかくのブロメラインが失活してしまいます。
酢豚の場合、パイナップルは出来上がり直前に加え、軽く混ぜ合わせるくらいでOK。
ステーキやソテーの上にトッピングするパイナップルも、肉を焼いた後の余熱でサッと焼く程度がベストです。
冷凍パイナップルは栄養そのまま
ブロメラインの働きは冷凍されると一度停止しますが、その後自然解凍されることで活性がよみがえります。
凍らせてもブロメラインが無駄になることはないので、一度に食べきれないパイナップルは冷凍保存するのもおすすめです。
栄養豊富な芯も食べよう
ものによってはかたくて食べにくいことから、カットの段階で取り除かれることが多いパイナップルの芯。
ブロメラインはこの芯の部分に多く含まれているので、できれば芯も捨てずに食べてみてください。
そのまま食べるのが難しい場合はスムージーにするなど、アイデア次第で美味しくいただくことができます。
加工法別に比較!パイナップルのカロリー&糖質
パイナップル100gあたりのカロリー・糖質
加工法 | カロリー[kcal] | 糖質[g] |
生 | 54 | 12.5 |
缶詰 | 76 | 19.8 |
濃縮還元ジュース | 45 | 11.1 |
生のパイナップルのカロリーは、100g(およそ7~10切れ)あたり54kcal。
生で食べれば比較的低カロリーといえますが、砂糖がたっぷりと使われている缶詰ではカロリーが1.4倍ほどアップします。
濃縮還元ジュースの100gあたりのカロリーは生より低く見えますが、コップ1杯がおよそ200gであることを考えると、決して低カロリーとはいえません。
また、ほかの多くの果物と同様にパイナップルの糖質は高め。
加工方法にかかわらず、糖質制限中の人は食べすぎに注意する必要があります。
パイナップルの食べ頃の見分け方
かたい皮に覆われているせいか、ほかの果物と比べて食べ頃がわかりにくいパイナップル。
せっかく食べるなら、しっかり時期を見極めて、より美味しい状態でいただきたいですよね。
ここでは、パイナップルの食べ頃や保存方法について詳しく解説します。
パイナップルは追熟しない!
メロンや桃などの果物は、収穫後、時間の経過とともに進む「追熟」によって美味しさが増すことで有名です。
パイナップルも「追熟させた方が美味しいのでは?」と思われがちですが、実はパイナップルが追熟することはありません。
基本的に十分熟してから収穫・出荷されているので、店頭に並んでいるものはすべて食べ頃。
買ってきたら時間をおかず、できるだけ早めに食べるのが正解です。
見た目が緑色でも食べ頃?
食べ頃のパイナップルは黄色みを帯びているのが一般的ですが、なかには緑色がかったものや、完全に緑色のものを見かけることがあります。
緑色だと「まだ熟していないのかな?」と不安になりますが、そんな心配は無用。
パイナップルは、皮が緑色でも中身は完熟しているケースが多いのです。
店頭に並んでいるパイナップルは「緑色でも食べ頃」と考えて問題ありません。
判断のポイントは「匂い」
追熟することのないパイナップルですが、ものによっては2~3日置いておくことで酸味がマイルドになり、より甘味を感じやすくなる場合があります。
いつ食べるか、判断のポイントとなるのは、パイナップルならではの芳香です。
果実のお尻の部分に鼻を近づけて、甘い香りがただよってきたら食べ頃のしるし。
傷み始めると発酵したような香りになるので、匂いが変化する前に食べるようにしましょう。
保存する場合は冷暗所か野菜室で
できるだけ早く食べるのが基本ですが、保存が必要な場合は直射日光の当たらない涼しい場所か、冷蔵庫の野菜室で保存してください。
乾燥を防ぐため、新聞紙や紙袋で包んでおくと安心です。
カットしたものを冷蔵保存する場合は、2~3日を目安に食べきるようにしましょう。
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