パクチーには、β-カロテンやビタミンC、カルシウム、カリウム、食物繊維などの栄養素が多く含まれています。
皮膚や粘膜の健康維持に関わるビタミンのほか、骨の健康に欠かせないカルシウムとビタミンKもあわせて摂れるのが特徴です。
パクチーは、生食から加熱調理までさまざまな食べ方ができ、調理方法によって摂取しやすい栄養素がいくぶん異なります。
この記事では、パクチーに含まれる栄養素とその働き、栄養を効率よく摂る食べ方を解説します。
また、新鮮なパクチーの見分け方と保存方法もまとめたので、ぜひご参考ください。
パクチーの主な栄養素とその働き

パクチーには、健康に役立つさまざまな栄養素が含まれています。
パクチー100g当たりの主な栄養素の含有量を表にまとめます。
| 栄養成分 | 100g当たりの含有量 |
|---|---|
| エネルギー | 18kcal |
| カリウム | 590mg |
| カルシウム | 84mg |
| マグネシウム | 16mg |
| 鉄 | 1.4mg |
| β-カロテン | 1700μg |
| ビタミンK | 190μg |
| ビタミンB1 | 0.09mg |
| ビタミンB2 | 0.11mg |
| ビタミンB6 | 0.11mg |
| ナイアシン | 1.3mg |
| 葉酸 | 69μg |
| ビオチン | 6.2μg |
| ビタミンC | 40mg |
| 食物繊維 | 4.2g |
各栄養素の数値は文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」を参考に記載しています。
β-カロテン:皮膚や粘膜の健康維持
β-カロテンは、パクチーに含まれる特徴的な栄養素です。
パクチーの100g当たりのβ-カロテン含有量(1700μg)は、緑黄色野菜の分類基準(600μg以上)の約3倍で、ブロッコリー(900μg)と比べても約2倍です。
β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持に関わっています。
また、強い抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素の影響を抑える働きもあります。
ビタミンC:健康的な肌を作るサポート
ビタミンCは、体内でのコラーゲンの生成に欠かせない栄養素で、皮膚や血管などの健康維持に関わっています。
また、β-カロテンと同様に抗酸化作用もあり、紫外線などにより生じる過剰な活性酸素の影響を抑える働きがあります。
美容を意識している方にも、パクチーはビタミンCを手軽に摂れる食材としておすすめです。
カルシウム:骨や歯の材料となる
パクチーには、骨や歯の形成に欠かせないカルシウムも野菜としては多めに含まれています。
カルシウムの慢性的な不足は骨粗しょう症をまねくこともあり、日頃から不足しないように摂取したい栄養素です。
また、骨へのカルシウムの沈着を助けるビタミンKが一緒に摂れることも、パクチーのメリットといえます。
カリウム:適正な血圧の維持やむくみ予防
カリウムは、体内の余分なナトリウムの排出を促し、細胞の浸透圧や水分バランスを保つ働きがあります。
パクチーは一食で食べる量が少なめなものの、100g当たりのカリウム含有量は590mgと、多くの野菜と比べても豊富です。
健康的な食生活を送るには、パクチーに限らず野菜や果物などカリウムが豊富な食品を、意識的に摂取するとよいでしょう。
葉酸:赤血球の形成や細胞の新生をサポート
葉酸は、赤血球の形成やDNAの合成に欠かせないビタミンB群の一種です。
細胞の分裂・増殖にも深く関わっており、不足すると貧血の原因になることもあります。
また、胎児の正常な発育のためにも重要な栄養素で、妊娠を計画しているか妊娠中の女性は、十分な葉酸の摂取が推奨されています。
葉酸が豊富な食品としては鶏レバーやほうれん草などが知られていますが、パクチーのような香味野菜からも摂取できます。
食物繊維:便秘予防・腸内環境のケア
食物繊維は、腸内で善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える働きがある成分です。
パクチーには、とくに不溶性食物繊維が多く含まれています。
不溶性食物繊維は水分を吸収して便のかさを増やし、腸の動きを促すため、便秘の予防に役立ちます。
食物繊維は日本人に不足しがちなため、パクチーのような野菜を食事に取り入れることで、摂取量を底上げできます。
パクチーの栄養を効率的に摂る食べ方

ここでは、栄養を効率よく摂るためのパクチーのおすすめの食べ方をご紹介します。
ビタミンCを摂りたいなら生のままサラダに!
水に溶けやすく、加熱に弱いビタミンCは、生のまま食べることで損失を抑えて効率よく摂取できます。
パクチーを2〜3cm程度の食べやすい長さに切り、サラダに入れると手軽にビタミンCを摂れます。
葉だけでなく茎にも栄養が含まれているため、一緒に使うのがおすすめです。
トマトやきゅうりなどの定番野菜と相性が良く、シンプルなサラダにアクセントを加えることができます。
油との調理でβ-カロテンやビタミンKの吸収率アップ!
脂溶性のβ-カロテンやビタミンKは、油と一緒に摂るとより吸収されやすくなります。
例えば、パクチーのサラダに油を含むドレッシングをかけるだけでも脂溶性ビタミンの吸収に役立ちます。
また、パクチーは油を使う炒め物との相性も良い香味野菜です。炒め物では、最後に加えて軽く火を通すと食感や香りを保てます。
風味が苦手なら煮込み料理がおすすめ!
パクチーの独特な風味が苦手なら、鍋などの煮込み料理にするとかさも減り、味付け次第で食べやすくなります。
パクチーは、辛みや酸味のあるエスニック系の鍋によく合います。
とくにトムヤムクンや酸辣湯風のスープとは相性が良く、パクチーのくせが酸味で和らぐため、風味を気にする方にもおすすめです。
また、一緒に油分を含む具材を入れると、脂溶性ビタミンの吸収を助けます。
新鮮なパクチーの見分け方と保存方法

ここでは、新鮮なパクチーを見分けるポイントと、新鮮さを保つための保存方法のコツをご紹介します。
新鮮で栄養豊富なパクチーの見分け方
パクチーは、葉がみずみずしい状態で、緑色が鮮やかなものを選びましょう。
茎や葉の先がしおれておらず、シャキっとしているものがおすすめです。
茎が太すぎずハリがあるものは香りが強い傾向にあり、新鮮な証拠です。
パクチーの栄養を保つ保存方法
パクチーは乾燥に弱いため、あらかじめ茎を水に浸してから保存するとより長持ちします。
湿らせたキッチンペーパーで包んでから、保存袋に入れて、野菜室に保管しましょう。
立てた状態で保存するのがベストです。
保存期間は約1~2週間ですが、なるべく新鮮なうちに食べましょう。
使い切れないときには冷凍保存
パクチーは、洗って水気を拭いた後に、生のまま冷凍保存も可能です。
パクチーの葉と茎を食べやすいサイズに切り、冷凍用の保存袋に入れて、空気を抜いてから冷凍しましょう。
根が付いている場合は、根の部分を切り落とし、ラップに包んでから冷凍用の保存袋に入れて冷凍します。
根の部分は葉よりも香りが強く、スープの風味づけや炒め物などにも使えます。
保存期間は約2週間〜1か月です。凍ったまま加熱調理に使いましょう。
まとめ
パクチーは、皮膚や粘膜の健康維持に関わるβ-カロテンやビタミンC、骨の健康に欠かせないカルシウムやビタミンKなどが摂取できる食品です。
ほかにも、カリウム、葉酸、食物繊維など、日々の食事で意識したい栄養素が含まれています。
さまざまな調理方法で美味しく頂けますが、ビタミンCを摂るならサラダなどの生食、脂溶性ビタミンの吸収率を上げたいなら油と一緒に食べるのがおすすめです。
なるべく新鮮なパクチーを選び、適切な方法で保存して、毎日の食事に取り入れてみましょう。












