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おにぎりやお弁当、お茶漬けなど私たちにとって馴染み深い梅干しには、素晴らしい健康パワーが秘められています。
この記事では、梅干しを食べることで期待できる健康への効果や歴史、栄養を最大限に引き出すためのイチ押しレシピを紹介します。
梅干しの健康効果は戦国時代から認められていた!?
梅干しの歴史は非常に古く、奈良時代にはすでに原産地である中国から日本へと伝わっていたことが分かっています。
保存性が良好で栄養が豊富なことから、戦国時代には武士たちが陣中食(戦の際に用いられる携帯食)として梅干しを愛用していました。
また、中国では元来より梅の実が漢方薬として使われており、疲労や風邪への効果があるといわれていたため貴族の間でも人気を博していました。
梅干しを食べることで期待できる健康への効果5選
梅干しは私たちが生まれるずっと前から栄養豊富なスーパーフードとして多くの人に重宝されています。
では、実際に梅干しが持つ健康への効果にはどのようなものがあるのでしょうか?
梅干しに含まれる成分に着目しながら、代表的な5つの健康効果を紹介します。
疲労回復
梅干しの健康効果の中でも代表的なものが肉体疲労に対する回復効果です。
梅干しには、筋肉にたまった乳酸を分解する役割を担うアミノ酸であるクエン酸とリンゴ酸が豊富に含まれています。
筋肉痛などの疲労は体内に乳酸が蓄積されることによって生じるため、梅干しを食べて乳酸の分解を促すことは疲れた体を回復させるのに非常に良い方法とされています。
血行促進
近年の研究によって、加熱した梅干しには血流を促進する効果があることが明らかにされています。
梅干しを加熱することで「ムメフラール」という血液の流動性を高める成分が生じることがその理由です。
そのため、加熱した梅干しには高血圧などの生活習慣病が原因で引き起こされる動脈硬化の予防や、女性に多い冷え性の改善に対して高い健康効果があると分かります。
カルシウムの吸収率が上がる
梅干しに含まれるクエン酸は、カルシウムの吸収率を高める作用を持っています。
カルシウムは体内での吸収率が低く、一般的な成人の場合は摂取した量の20~30%ほどしか小腸で吸収されないといわれています。
カルシウムを摂取しているつもりでも潜在的なカルシウム不足に陥っている人は多く、もしかしたらあなたもその一員かもしれません。
そのような問題を解消するためには、カルシウムの吸収を助けるクエン酸を多く含んだ梅干しがおすすめです。
骨の成長過程にある子どもや骨粗しょう症の発症率が高い女性は特にカルシウムが必要であるため、梅干しを積極的に食べると良いといえるでしょう。
食欲増進
梅干しの酸味は夏バテや病中・病後の食欲減退の予防と改善に高い効果を発揮します。
体が衰弱している夏バテや病気の際には多くの栄養素をとることが重要ですが、実際には食欲が出ないことも多いでしょう。
しかし、梅干しの酸味には食欲を増進させる効果があるため、食欲が出ない時でも食事量を増やして豊富な栄養を摂取することが可能になります。
また、梅干しの酸味のもとであるクエン酸やリンゴ酸は食事中の糖をエネルギーに変換する過程の中で重要な役割を担っています。
クエン酸やリンゴ酸の働きによって食事後の消化不良を予防することもできるため、梅干しは「疲れて食欲がわかない」「胃が重い」ときに最適な食材といえます。
整腸作用
あまり知られていない事実かもしれませんが、梅干しは植物性乳酸菌の宝庫です。
植物性乳酸菌は良好な腸内環境を保つために必要な善玉菌のエサとなるため、梅干しを食べることは腸内環境の改善につながる効果があるとされています。
また、カテキン酸という悪玉菌を抑制する働きのあるアミノ酸も梅干しには含まれており、乳酸菌とカテキン酸の相乗効果によってより高い整腸効果が期待できます。
梅干しの栄養を最大限活かす!おすすめレシピ
梅干しの栄養素を無駄にせず、健康効果を高めるためには梅干しの調理方法も非常に重要にです。
以下では梅干しのパワーを多く引き出すためのおすすめレシピを3つ紹介します。
梅湯
上で述べたように、血行促進効果のある「ムメフラール」は梅干しを加熱することで生じる栄養素です。
そのため、梅干しが持つ血流改善効果を最大限活かしたい場合には梅干しを加熱するレシピが良いでしょう。
梅湯は調理が簡単で器具もほとんど必要としないため、料理が苦手な人や後片付けが面倒くさい人にもおすすめの方法です。
以下が実際のレシピになります。
- ①マグカップに梅干し1個と水(またはお湯)を入れる
※梅干しの種は取り除いておく - ②電子レンジで加熱する
- ③電子レンジから取り出し、梅干しをほぐしながらよくかき混ぜる
電子レンジでの加熱時間はレンジの機種やワット数によって異なりますが、コップ一杯(160ml前後)の水であれば500Wで2分、600Wで1分30秒程度が目安です。
3ステップで健康への効果も非常に高いため、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
梅干し×チーズ
こちらは「カルシウムを摂取したい!」という方にとくにおすすめのレシピです。
カルシウムは心の焦りやイライラを軽減させる作用もあるため、リラックスしたい場合にも摂取することが勧められる栄養素となっています。
カルシウムの吸収率を高める梅干しとチーズなどの乳製品を組み合わせることにより、多くのカルシウムを体に取り入れることが可能です。
具体的なレシピの例として、鶏ささみとスライスチーズ、梅干しと紫蘇を合わせて海苔で巻いた「梅紫蘇チーズ巻き」や、細かく刻んだプロセスチーズと梅干しをご飯に混ぜ込んで握った「梅チーズおにぎり」などが挙げられます。
梅干し入りマリネ
マリネとはいろいろな食材をお酢や油に漬け込んだ料理のことで、野菜や魚介、きのこなど多様な種類のレシピがあります。
マリネに梅干しを追加することで、お酢と梅干し双方からクエン酸を摂取することができるため、クエン酸による疲労回復効果や消化促進効果の恩恵を十分に受けることができます。
それに加えて、梅干しが持つ抗菌作用によって保存性が向上することも大きなメリットです。
期待する効果ごとにマリネに入れるおすすめの具材をいくつか紹介します。
- 疲労回復効果…牡蠣やアサリなどの貝類
- 美容効果…トマト、にんじん
- 筋力アップ…たら、さわらなどの白身魚
貝類は免疫機能の維持や抗酸化に効果があるタウリン、トマトやにんじんは美肌効果があるリコピンを大量に含んでいます。
また、高たんぱく&低脂質である白身魚は筋肉量を増やして力をつけたい場合に推奨される食材です。
好みによりますが、マリネに入れる梅干しの個数は塩分過多を防ぐために1~2個程度が良いでしょう。
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