京都に行ったら食べたい名物グルメや伝統菓子14選|京都ならではの味わいポイントも紹介!

京都に行ったら食べたい名物グルメや伝統菓子14選|京都ならではの味わいポイントも紹介!

京都を訪れるなら、人気のグルメでおいしい思い出をたくさん作りたいものです。

何を食べようか迷っているときは、ランキングなどでも上位にあがるおすすめの食べ物情報を参考にしましょう。

この記事では、京都でぜひ食べたいおいしいご飯をご紹介します。お食事だけではなく、スイーツ情報もお届けしますので、京都を訪れる方はぜひチェックしてください。

日本古来から受け継がれ、代表的な種類の和食として知られる懐石料理。趣深い伝統的な懐石料理の中には、興味深い歴史やしきたりが詰まっています。この記事では懐石料理の起源や構成、頻繁に使われる食材について詳しくご紹介します。

京都で食べたい名物グルメ:ご飯編

まずは、京都で食べたい名物グルメのなかから、ご飯やおかず、丼物などをご紹介します。

お食事のメニューはぜひこのなかからセレクトしてみてください。

湯豆腐

湯豆腐

湯豆腐は、豆腐を昆布だしで温め、薬味をつけて食べるシンプルな料理です。

湯豆腐は伝統的な京都料理で、元々は僧侶が食べる精進料理であったと伝えられています。

いつ、どこで誕生したかという記録はないものの、京都の名刹「京都五山」よりもさらに地位が上と考えられた「五山之上」、南禅寺の界隈が発祥であるとの説が濃厚です。

南禅寺は鎌倉時代、1291年に開創しているため、湯豆腐の歴史もその頃からと考えて良いかもしれません。

現在は、南禅寺のある左京区や、祇園のある東山区に有名店が集まるほか、嵐山界隈でも湯豆腐のお店を見つけることができます。

湯豆腐はシンプルな料理のため、京都ならではの味つけというものはありませんが、ねぎ、柚子、もみじおろし、鰹節など、多彩な薬味でいただくと飽きが来ず、最後までおいしく楽しめます。

京漬物

京漬物

京漬物は、京都で発達した漬物文化の粋です。

京都は内陸地で新鮮な魚介類などが食べられる地域ではなかったため、おかずとしておいしい漬物を作る文化が発達しました。

とりわけ有名なのは「しば漬」「千枚漬」「すぐき漬」の3種類で、これらは京都の三大漬物と呼ばれています。

京都では、平安時代にすでに約50種類もの漬物があったことが文献からわかっています。

これらの漬物は、宮中の宴会や、宗教的な儀式に利用されていました。

その後、鎌倉時代には禅宗と精進料理の文化が発達し、やがて茶の湯の普及で懐石料理が食べられるようになってからは、ご飯と漬物が最後に出てくる、現代にもつながる和食のスタイルが確立していきます。

なお三大漬物のうち、平安時代から存在したのが、しば漬です。

すぐき漬は桃山時代、千枚漬は幕末の生まれであることがわかっています。

現在はいずれも、京都各地で食事の際にいただけるので、主役として味わってみましょう。

湯葉

湯葉

湯葉とは、豆乳を温めることで表面にできる薄い膜を、長い棒などで引き上げて食す料理です。

1200年代、京都には中国から禅宗が伝わりましたが、湯葉はこの頃、同じように中国から伝わったといわれています。

一説によれば最澄が延暦寺へ伝えた、とされてもいるようです。

日本の文献に湯葉が登場するのは桃山時代で、詳しいことはあまりわかっていないのが実情ですが、精進料理の一つとして食べられていたことは間違いないでしょう。

その後は千利休の著書にも登場し、茶懐石料理として広まったことがうかがえます。

現在、湯葉のお店は祇園や鴨川沿いなどに多く、嵐山など寺院の近くでもよく見ることができます。

なお「ゆば」は日光など、栃木の名産としても知られていますが、栃木のゆばは「湯波」と書き、引き上げるときにわざと折りたたむようにするため、分厚く食べ応えがあります。

京都の湯葉は薄く、京都らしい繊細な味わいが魅力です。

衣笠丼

衣笠丼は、いわゆる油揚げに九条ネギをあわせて煮含め、卵でとじて、ご飯にかけた丼ものです。

京都では油揚げは薄揚げと呼ばれ、よく食べられています。

衣笠丼の「衣笠」とは、京都の北西にある衣笠山を指します。

衣笠山は、宇多天皇が真夏に「雪景色を見たい」といって雪に見立てた白い絹布を掛けさせた、という逸話が残されている山です。

衣笠丼はこの故事にちなんで、ご飯にかける薄揚げを絹になぞらえ名付けられたと考えられます。

衣笠丼の歴史や発祥についてはよくわかっていませんが史書に登場する食べ物ではなく、一般的には、昭和期に多忙な西陣織の職人たちがさっと食べていたファストフードだったのではないかと推測されています。

現在の京都では蕎麦屋などで衣笠丼を食べられます。

うなぎのきんし丼

うなぎのきんし丼は、漢字で書くと「錦糸丼」で、いわゆるうなぎの丼のうえに大きな卵焼きを載せた、インパクトのあるビジュアルの食べ物です。

一般的に錦糸卵というと薄焼きにした卵焼きを糸のように細切りにしてあるものを指しますが、京都のきんし丼の場合は大きなままの薄焼き卵が布団のように載せられているのがスタンダードで、一部に細切り卵のものもみられます。

うなぎのきんし丼は、滋賀県大津市の店舗から京都へと、のれん分けによって伝わったと考えられます。

中京区の名店「京極かねよ」は大正初期の創業とうたっており、現在ではのれん分けの詳細はわかっていないようです。

その後、京都にはきんし丼を提供する店が複数みられるようになっています。

滋賀県には現在もきんし丼の名店「逢坂山かねよ」がありますが、大きな違いは卵焼きの大きさです。

滋賀県ではだし巻き卵が大きなまま載せられ、薄焼き卵が載った京都のものとは見た目に大きな違いがあります。

にしんそば

にしんそば

にしんそばは、身欠きニシンを甘辛く煮たものを、温かい丼そばに載せた食べ物です。

身欠きニシンとはニシンを干したもので、北海道の産物ですが、江戸時代には北前船が京都と北海道(蝦夷)との通商を担ったため、江戸期以降に京都でも普及しています。

また江戸で好まれた蕎麦も、精進料理の根付いた京都では僧侶の食べ物として根付き、庶民にも広まりました。

にしんそばの発祥は明治15年、祇園四条に現在も残る蕎麦店「松葉」による開発と伝えられます。

現在では、ニシンの産地であった北海道の松前界隈でもにしんそばを食べることができますが、松前のにしんそばはダシが関東風で、色も味も濃いものが多いようです。

京都のにしんそばは京風のだし、優しい味わいが特徴です。

間人蟹(たいざがに)

間人蟹(たいざがに)

間人蟹(たいざがに)は、京都、丹後地方のブランド蟹です。

丹後半島の間人漁港でおこなわれる松葉ガニ漁で獲れるカニのなかでも、50を超える厳しい基準をクリアしたものが、間人蟹として限定的に出荷されることになっています。

一般的な松葉ガニよりも大きく希少価値が高いため、幻の蟹と呼ばれており、ぜひ食べたいと思う方も多いでしょう。

間人ガニは11月から3月までがシーズンで、季節を外すと食べられなくなるため、間人ガニを目当てに京都を訪れる際はシーズン中を狙い、まずは予約をおすすめします。

京都府のなかでも、間人蟹が食べられるレストランや宿屋は、間人港のある丹後地方に多く集まっているのが特徴です。

京都市内でも一部、食べられる店舗があります。

黒豆煮

黒豆煮

黒豆煮は、黒大豆、通称「黒豆」を甘く煮た煮豆です。

ふっくらとツヤのある黒豆はおせち料理でおなじみですが、元々は京都の郷土料理でした。

黒豆といえば丹波の黒豆が有名です。

丹波は今の京都の中ほどから兵庫の一部にかけての地域を指します。

つまり京都では黒豆の産地だったこともあり、古くから黒豆が食べられていました。

黒豆の歴史は長く、平安時代にはすでに栽培されていたことがわかっていますが、当時の黒豆料理は現在のようなおいしい甘煮ではなかったようです。

ときには兵糧として、ときには薬として用いられることもありました。

宮中では、砂糖の乏しかった室町時代まではこんにゃくと炊き合わせて食べられていたものが、江戸期に入って現在のような黒豆になったと考えられています。

京都では、おかずの一つとして通年で黒豆煮が食べられています。

小皿で出されることも多い料理ですがぜひ味わってください。

京懐石

京懐石

京懐石(きょうかいせき)、懐石料理とは、簡単にいえば京風の和食コースです。

先付、向付に始まり、椀物、八寸、焼き物、炊き合わせ……と続いて、ご飯、留椀、デザートまで多彩な料理が出されます。

コース内容によって品数が増えることもある豪華なお膳です。

京懐石は元々、茶道において、お茶のまえにいただいていた食事が起源となっています。

茶道においては季節感を大切にした簡単な料理でしたが、武家社会で鎌倉時代から室町時代にかけて作られた、豪勢さを競う料理「本膳料理」と混じり合い、現在のような豪華な懐石料理へと発展しました。

江戸時代には「会席料理」と呼ばれるものも出始め、今に至るまで「懐石料理」と「会席料理」とが存在しています。

会席料理は酒席のための肴であるのに対して、懐石料理は季節とお茶を楽しむための風流な料理です。

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京都で食べたい名物グルメ:菓子編

ここまでは、お腹いっぱい食べられる京都のお食事を特集してきましたが、もう一つ欠かせない京都の名物グルメがスイーツです。

観光で少し疲れたときなど、スイーツでほっとしたい方も多いでしょう。

ここでは京都のおすすめスイーツを5つまとめてご紹介します。

抹茶のスイーツ

抹茶のスイーツ

京都では、抹茶を使ったスイーツがポピュラーです。

例えば抹茶のケーキやパフェ、モンブラン、ソフトクリームにゼリーなど、多彩な抹茶スイーツを各所で楽しむことができます。

京都の郊外である宇治は、日本茶発祥の地であるといわれています。

鎌倉時代、中国からお茶が伝わった際に盛んに栽培がおこなわれたのが宇治で、室町時代、安土桃山時代と、時の権力者に保護されながらお茶栽培が続けられてきました。

現在は宇治までいかなくとも、京都の街中で抹茶スイーツを見かけることが非常に多くなっています。

街歩きのなかで気になるお店に飛び込んでみるのがおすすめです。

おばんざい

おばんざいは、いわゆる「お惣菜」のことで、スイーツだけとは限りません。

京都の家庭料理、おかず全般を指す言葉で、京野菜を使った煮物、おひたしなどもおばんざいと呼ばれます。

そのなかでも京都のおばんざいらしいスイーツといえば、かぼちゃのいとこ煮でしょう。

かぼちゃのいとこ煮は、かぼちゃと小豆を一緒にして、甘く煮た煮物です。

やわらかなかぼちゃに出汁の味がしみ、ほっくりとした優しい甘さに癒される一品です。

京都の郷土料理としては、かぼちゃだけがいとこ煮ではなく、大根やさつまいもが入る場合もあり、全国的にもさまざまないとこ煮がみられます。

現在、京都の郷土料理としては、かぼちゃのいとこ煮がスタンダードです。

豆餅

豆餅

豆餅は、一般的には「豆大福」として知られる、小豆あん入りの大福です。

表の餅生地に、煮た黒豆を練りこんであるため、黒豆の歯ごたえと小豆や餅の甘さを一緒に楽しめます。

豆餅は江戸期に起こった和菓子文化の開花のなかで誕生したと考えられます。

京都では、明治期からの老舗など人気店がいくつかあり、このような店舗では常に行列ができているなど購入に少し時間を要するケースも想定しましょう。

例外として、デパートにある豆餅売り場は少し空いているという情報もあるため、時間が取れない時は立ち寄ってみるのもおすすめです。

松風

松風は小麦粉、砂糖に麦芽糖をあわせ、白味噌で風味をつけた焼き菓子です。

表面には芥子の実がちりばめられて香ばしい味をしています。現在は、下京区の亀屋陸奥という和菓子店で購入できるものが最も有名です。

亀屋陸奥の松風は、本願寺に深いゆかりがあると伝えられています。

本願寺といえば織田信長に攻め込まれた出来事で有名ですが、このとき兵糧の役割を果たしたのが、この松風だったとのことです。

その後、司馬遼太郎の小説『燃えよ剣』に登場するなど、京都の和菓子として不動の地位を築いています。

松風は短冊状に切り分けたものがスタンダードですが、あえて切り分けずに丸のまま簾に巻いたものも販売されており、大人数で食べる場合や、印象深いお土産が欲しい場合などにおすすめです。

おせき餅

おせき餅は、餅にあんこが載ったシンプルな和菓子です。

きれいに丸めるなど成型されているわけでなく、丸い餅に、置いたままの形をしたあんがかえって味わい深さを感じさせます。

伏見区、城南宮の参道にある「おせきもち」という店で購入できる餅菓子です。

元々は江戸時代、城南宮へ参拝する旅人に対して、「せき女」という名の娘が餅を振る舞ったのがおせき餅の始まりであると伝えられています。

幕末、鳥羽伏見の戦いで店はなくなりましたが、その後時代を経て、現在の店は昭和7年に再建されたものです。

江戸時代は江戸を中心に和菓子の文化が発展し、これが京都にも伝えられたあと、京都ならではの繊細な和菓子文化へと発展を遂げた時期でもあります。

そんな和菓子文化のなかにあってシンプルなおせき餅の味は、江戸、幕末を身近に感じさせてくれる味といえそうです。

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まとめ

素朴なおばんざいに繊細な京漬物、豪華な京懐石、またお腹いっぱいに楽しみたいスイーツなど、多彩な京都グルメをご紹介してきました。

新しいものもありますが、そのなかにも京都がつちかってきた長い歴史の香りが漂うのは実に不思議なことです。

どれを食べるか迷ってしまうことも多いですが、京都にはそこここに名店が軒を連ねています。

最初から目的を決めて訪れるのも、ぶらぶらと歩きながら目に付いたお店で食すのも良いでしょう。

ただし懐石料理、間人蟹など、予約が必要な店はあらかじめチェックしておいてくださいね。

京都でおいしいグルメと歴史を存分に、ゆっくり味わいましょう。

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