目次
日本の伝統食である納豆は、毎日の健康を支える代表的な発酵食品です。
ヘルシーなイメージがありダイエットでも活躍する納豆ですが、カロリーはどのくらいあるのでしょうか。
この記事では、納豆のカロリーや主な栄養素と、納豆がダイエットに向く理由も解説します。
納豆のカロリーと主な栄養素
カロリー制限をしたいときには、植物性たんぱく質が豊富な納豆が活躍します。
この章では、納豆1パックあたりのカロリーや、納豆に含まれる主な栄養素を紹介します。
なお本記事では、食品の栄養価を日本食品標準成分表2020年版(八訂)より引用しています。
納豆1パックのカロリーは?
納豆のカロリーは100gあたり190kcal、1パック(約50g)あたり約95kcalです。
以下に、納豆と、他の動物性たんぱく質を含む食品とのカロリーを比較します。なお、表はカロリーの高い順に上から示しています。
食品 | 100gあたりの カロリー(kcal) |
---|---|
豚ロース肉(脂身つき・生) | 248 |
鶏もも肉(皮つき・生) | 190 |
納豆 | 190 |
鶏卵(生) | 142 |
鶏ささみ(生) | 98 |
100gあたりで比較すると、納豆は卵や鶏ささみよりカロリーが高く、皮つきの鶏もも肉と同程度のカロリーがあります。
なお、重さの目安としては、納豆1パック、卵Sサイズ1個、鶏ささみ1本はいずれも約50gです。
納豆に含まれる主な栄養素
納豆には大豆由来のたんぱく質のほか、食物繊維やビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれています。
納豆100gあたりに含まれる主な栄養素を下表にまとめます。
栄養素 | 100g あたり の 含有量 | 詳細 |
---|---|---|
たんぱく質 | 16.5g | 筋肉、血液、皮膚、毛髪などの構成成分となる。 納豆においては、体内で合成できない9種類の必須アミノ酸をバランスよく含む。 |
脂質 | 10.0g | 納豆の脂質は不飽和脂肪酸であるα-リノレン酸やリノール酸を多く含む。 これらには善玉コレステロールを増やし悪玉コレステロールを減らす働きがある。 |
糖質 | 5.4g | 納豆には少量であるが糖質が含まれる。 肉類、魚類、卵などに含まれる糖質は1.0g未満であることが多い。 |
食物繊維 | 6.7g | 腸内細菌のエサになる、便のかさを増やすなどの働きで便秘改善に役立つ。 糖質の吸収を穏やかにし血糖値の急上昇を抑え、肥満を防ぐ。 |
ビタミンB2 | 0.56mg | 水溶性のビタミン。脂質、糖質、たんぱく質の代謝に関与し、 とくに脂質を分解してエネルギーに変える手助けをする。 皮膚や粘膜などを健康に保つ。動脈硬化の予防に効果的。 |
パントテン酸 | 3.60mg | ビタミンB群の一種。脂質や糖質の代謝を助ける。 善玉コレステロールを増やす。 免疫抗体の合成や副腎皮質ホルモンの合成など体内のさまざまな活動に関わる。 |
ビタミンK | 600μg | 脂溶性のビタミン。血液を凝固させる作用があり、不足すると 血が止まりにくくなる。カルシウムの流出を防ぎ、骨に沈着させる。 |
マグネシウム | 100mg | 主要ミネラルのひとつ。 体内の300種類以上の酵素反応を助ける補酵素として働く。 カルシウムやリンとともに骨を形成する。体温や血圧を調整する。 |
鉄 | 3.3mg | 日本人に不足しがちなミネラル。 ヘモグロビンの材料となり全身に酸素を運ぶ。 不足すると貧血や集中力の低下、筋力低下や疲労感などをまねくことがある。 |
納豆がダイエットに向く理由と注意点
ダイエット中は動物性の脂質をなるべく避け、納豆など植物性の食品を取り入れることがカロリー制限につながります。
この章では、納豆がカロリー制限やダイエットに向く理由と、納豆を食事に取り入れる際の注意点について解説します。
発酵食品である納豆はたんぱく質の吸収率が高い
納豆は、植物性食品の中でもたんぱく質の吸収率が高い食品です。
一般的に、植物性たんぱく質は、動物性たんぱく質に比べ吸収率が低いといわれています。
しかし、発酵食品である納豆にはたんぱく質を分解する酵素が含まれ、ゆでたり蒸したりしただけの大豆よりも吸収率が高いことが特徴です。
また、納豆は良質なたんぱく質を豊富に含みます。
多くの植物性食品に含まれるたんぱく質は、9種類の必須アミノ酸のいずれかが少なく、体内利用率が低い傾向にあります。
食品に含まれる必須アミノ酸の充足度合いを数値化したものを「アミノ酸スコア」といいます。
アミノ酸スコアの満点は100で、数値が100に近いほど良質なたんぱく質です。
納豆はアミノ酸スコアが100であり、たんぱく質を効率的に摂取できる食品です。
良質なたんぱく質を効率よく摂取できる納豆は、カロリー制限やダイエットに役立ちます。
食物繊維が多いのでダイエット向き
動物性たんぱく質が豊富な肉、魚、卵が食物繊維を含まないのに対し、植物性たんぱく質が多い納豆には食物繊維も豊富に含まれます。
食物繊維は糖質の吸収を穏やかにし、血糖値の急激な上昇を抑えます。
食事により血糖値が急上昇すると、膵臓から「インスリン」という血糖を下げるホルモンが大量に分泌されます。
インスリンには糖質を脂肪に変える働きがあるため、血糖値の急上昇は肥満に繋がります。
食物繊維を含む納豆は、血糖値の上昇を穏やかにし肥満防止に役立つため、カロリー制限やダイエットに効果的です。
ビタミンやミネラルを豊富に含む
納豆には、カロリー制限で不足しがちなビタミンやミネラルが豊富に含まれます。
納豆に多く含まれるビタミンB群には、糖質、脂質、たんぱく質のエネルギー代謝を助ける働きがあります。
ビタミンB群が不足すると、疲労感、集中力の低下、肌荒れ、体重増加などをまねく場合があります。
また、納豆には骨の形成にかかわるマグネシウムや、赤血球の成分となる鉄などのミネラルも含まれます。
納豆を食べることで、カロリー制限により不足しがちな栄養素を補い、健康的にダイエットを続けられます。
納豆はカロリーがやや高く食べすぎには注意
納豆は、植物性食品でヘルシーではありますが、カロリーがやや高いので注意が必要です。
納豆には1パック(約50g)あたり、約95kcalのカロリーと約5gの脂質が含まれ、「体によい」との先入観で食べすぎるとカロリー過多になります。
毎日食べても問題はありませんが、1日1パックを目安にしましょう。
カロリー制限中は栄養が偏らないように注意し、納豆のほかにもさまざまな食品を食べることが大切です。
納豆で効果的にカロリー制限する方法
カロリー制限と聞くと、辛く厳しいものだという印象を抱かれがちです。
しかし実際には、ダイエットを続けるために、無理のない食生活を送ることが大切です。
この章では、食生活に納豆を取り入れ、効果的にカロリーを制限する方法をお伝えします。
納豆を取り入れ、食事全体でカロリーを抑える
食事に納豆を取り入れることで、食事全体のカロリーを抑えられます。
たとえば朝食がパンだった場合、ベーコンエッグやサラダなどを副菜にしがちです。
パンにはバターを塗ったり、サラダにはマヨネーズをかけたりすることもあるでしょう。
このような洋風の食事では動物性の脂質が多く、カロリー過多になりがちです。
朝食に納豆を取り入れ、ご飯、味噌汁、焼き魚、野菜のおひたしなどの和食に変えると、カロリーが抑えられ、食生活全体にも目が向くようになります。
これは一例なので、もちろん納豆を夕食に取り入れるのもよいでしょう。
毎日の食事に納豆を取り入れると、カロリー過多だった今までの食生活を見直し、改善するきっかけになります。
納豆を動物性たんぱく質と置き換え、カロリーを抑える
肉類が中心の食生活をしている人は、一部を納豆に置き換えることでカロリーを抑えられます。
たとえば、卵1つを使ったベーコンエッグのカロリーは約200kcalです。これを納豆1パックに置き換えると、カロリーは約半分になります。
さらに納豆は、動物性たんぱく質にはない食物繊維も多く含んでいます。食物繊維は血糖値の急上昇を抑え、肥満を防止します。
納豆を動物性たんぱく質が多い食品と置き換えることで、カロリー制限だけでなく、より健康的な食事ができます。
ただ注意したいのは、納豆を「プラス」するのではなく「置き換える」ことです。
健康によいとされる納豆ですが、それだけを食べることは逆に健康を害します。
「納豆を食べれば痩せる」のではなく、肉や魚、卵や乳製品などの動物性たんぱく質とうまく組み合わせて、上手にカロリーコントロールしていくことが大切です。
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