目次
冬の寒さが和らぐ頃になると、店頭に並び始める「春野菜」。
春キャベツや菜の花など、春に旬を迎える野菜にはこの季節特有の魅力があります。
この記事では、そんな春野菜の種類や食べるメリット、おすすめの調理法についてまとめました。
「春野菜にはどんな種類があるの?」「どう調理すれば美味しくなる?」といった疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。
春野菜の特徴とは?
毎年、3月頃になると市場に並ぶ「新○○」や「春○○」と呼ばれる野菜たち。
厳しい冬を乗り越えて出荷される春の野菜には、特有の魅力があります。
新玉ねぎや春キャベツのように柔らかく甘みのあるものから、菜の花のように独特の香りと苦みが魅力のものなど、その種類はさまざま。
こうした春野菜をレシピに取り入れることで、食卓に彩りを添えることが可能です。
春野菜を食べるメリット
冬の寒さを乗り越え、これから成長するために豊富な栄養を蓄える春野菜。
そのため、春野菜を食べることには栄養面でのメリットがあります。
まず、春野菜によくみられる苦みは「植物性アルカロイド」という成分に由来するものです。
この成分には、腎臓をろ過し、新陳代謝を促す働きがあります。
植物性アルカロイドを含む野菜を食べることで、身体の老廃物を排出するデトックス効果を得られるのです。
また、せりに代表される春野菜特有の香りの正体は「テルペン類」という成分で、血行促進やストレス減少、抗酸化作用といった効果に期待できます。
その他、ビタミンBやビタミンC、β-カロテンなどを豊富に含んでいるのも春野菜の特徴です。
このように、春野菜は栄養が豊富なため、冬の寒さに疲れた身体へ元気を与えてくれます。
【春野菜①】春キャベツ
一年を通じて生産されるキャベツですが、じつは季節によってさまざまな特徴があります。
とくに3月から5月にかけて出荷されるキャベツは「春キャベツ」と呼ばれ、人気の高い野菜です。
春キャベツの特徴
春キャベツは、他の時期に出荷されるものに比べて葉が柔らかく、みずみずしい食感が魅力です。
丸みを帯びた形や内部の黄緑色の葉が特徴の春キャベツは甘みが強く、サラダから煮込み料理まで幅広いレシピで活躍します。
春キャベツにはビタミン類やカロテン、カリウム、食物繊維などの栄養が含まれており、中でもビタミンC・ビタミンUの含有量が豊富です。
抗酸化作用のあるビタミンCには、免疫力向上や美肌効果があります。
そして、別名「キャベジン」とも呼ばれるビタミンUには胃粘膜を修復する働きがあり、同名の胃薬があることでも有名です。
春キャベツのレシピ
葉が柔らかく甘みが強い春キャベツは、生で味わうのがおすすめです。サラダや胡麻和えなどのレシピで、春キャベツ特有のみずみずしさを楽しめます。
もちろん、炒め物や煮込み料理にも春キャベツはぴったり。
同じく春に旬を迎えるあさりを使った「春キャベツとあさりの酒蒸し」や、キャベツの美味しさをダイレクトに楽しめる「ロールキャベツ」、春らしい見た目が魅力の「春キャベツと卵の炒め物」など、さまざまなレシピに活用できます。
【春野菜②】新玉ねぎ
玉ネギもキャベツと同じく一年を通して店頭に並ぶ野菜ですが、その中でも春に出荷される「新玉ねぎ」には多くの魅力があります。
新玉ねぎの特徴
新玉ねぎの特徴は、他の時期の玉ねぎにはみられないみずみずしさと甘さです。
通常、玉ねぎは収穫後に一ヶ月ほど乾燥させてから出荷されますが、新玉ねぎは収穫されてすぐにお店に並ぶため、辛味が少なく、フレッシュな食感を楽しめます。
また、乾燥させていないので皮が茶色くならず、白っぽい見た目をしているのも新玉ねぎの特徴です。
新玉ネギには、糖質をエネルギーに変え、身体に元気を与えるビタミンB1群から、疲労回復などに効果のあるアリシン、そして血液をさらさらにする硫化アリルなどが豊富に含まれています。
新玉ねぎのレシピ
新玉ねぎは他の時期に出回る玉ねぎよりも辛み成分が少ないため、生食やマリネにしても楽しめるのが魅力です。
玉ねぎをサラダにする場合は、5分ほど水にさらすことで辛みを抑えられます。ただし、さらし過ぎると栄養が溶けだしてしまうため注意が必要です。
新玉ねぎの栄養を丸ごと摂りたい場合は「新玉ねぎのスープ」がおすすめ。スープであれば、水に溶けだした栄養も余すことなく摂取可能です。
【春野菜③】菜の花
春の訪れを告げる代表的な野菜「菜の花」。
「なばな」とも呼ばれる菜の花は、花が開かないうちに、蕾や茎、葉を食べる野菜です。
ちなみに「菜の花」という名前の品種があるのではなく、アブラナ科アブラナ属の植物すべてを菜の花と呼びます。
菜の花の特徴
鮮やかな緑色の茎と蕾が目を引く菜の花は、春野菜のなかでも旬を迎えるのが早く、1月から3月頃に多く出荷されます。
菜の花の特徴はなんといっても、その独特の香りとほのかな苦味です。
菜の花にはビタミンCをはじめ、強力な抗酸化作用で肌や免疫を回復させるβ-カロテン、さらにはカルシウム、マグネシウム、鉄などの栄養が豊富に含まれています。
菜の花のレシピ
菜の花は生でも食べることができますが、傷みやすい野菜なので、すぐに使わない場合は下茹でしてから保存しておくと良いでしょう。
また、湿らせたキッチンペーパーに包み、保存袋に入れ、立てた状態で冷蔵庫に保管すれば、3日程度の保存が可能です。
おすすめレシピとしては、菜の花特有の苦みや香りが楽しめる「おひたし」や、ピリ辛の風味が食欲をそそる「菜の花のからし和え」、子どもにも人気の「菜の花とベーコンのパスタ」などがあります。
【春野菜④】アスパラガス
「アスパラガス」といえば夏野菜のイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、じつは旬を迎える時期は春です。
ホワイトアスパラガスの旬は4月下旬~6月下旬、露地栽培のアスパラガスの旬は5月中旬~6月頃とされています。
アスパラガスの特徴
近年はハウス栽培の普及により、年間を通して出荷されているアスパラガスですが、その中でも春に出荷されるアスパラガスは旨味とコクが強く、食感が柔らかいという特徴があります。
アスパラガスに含まれる栄養としては、免疫力向上や疲労回復効果のある「アスパラギン酸」が有名です。
また、穂先に含まれる「ルチン」は、動脈硬化の予防に効果的であるとされています。
その他にも、目や皮膚の粘膜を正常に保つビタミンAや、疲労回復に効果的なビタミンCなど、アスパラガスには多くの栄養素が含まれているのです。
アスパラガスのレシピ
アスパラガスは茹で方をひと工夫すると、より美味しく食べられます。
たっぷりのお湯に、茎の下部の固い部分を10秒ほどつけてから、全体を湯の中に入れて1分半ほど茹で、さっと取り出します。
ゆであがったアスパラガスは冷水にとって冷ましましょう。
茹でたアスパラは、サラダにしたりソテーにしたりと、さまざまなレシピで楽しめます。
とくに「アスパラガスのベーコンソテー」は、ベーコンの塩味がアスパラガスの旨味とコクを引き立てるのでおすすめです。
【春野菜⑤】新ジャガイモ
一般的には秋に収穫されるジャガイモですが、春に収穫してそのまま出荷されたものを「新ジャガイモ」と呼びます。
通常、ジャガイモは収穫後、貯蔵庫で一定期間貯蔵した後に出荷されます。
一方、新ジャガイモは収穫直後に出荷されるため、みずみずしい味わいを楽しむことができるのです。
新ジャガイモの特徴
新ジャガイモは、収穫後すぐに出荷されるため皮が薄く、柔らかいのが特徴。
また、他の時期に出荷されるジャガイモに比べて小さく、水分の含有量が豊富です。
新ジャガイモには高血圧の予防に効果のあるカリウムから、肌に潤いを与えるナイアシン、そしてビタミンB1など多くの栄養があります。
さらに、新ジャガイモの栄養面について特筆すべきはビタミンCの多さです。
通常のジャガイモと比べて、新ジャガイモにはなんと4倍ものビタミンCが含まれています。
新ジャガイモのレシピ
新ジャガイモは、通常のジャガイモよりも水分の含有量が多くカビが生えやすいため、入手したら早めに調理しましょう。
小ぶりで皮が薄いため、丸ごと茹でて「じゃがバター」にしたり、「揚げ煮」にしたりと、ジャガイモそのものの味を楽しむレシピがおすすめです。
また、千切りにしてナムルやサラダとして食べるなど、新ジャガイモならではの食べ方もぜひ試してみてください。
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