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神戸の街は、その多様なグルメで知られますが、港町としての歴史が色濃く反映された食文化は訪れる人々を魅了し続けています。
今回は、そんな神戸名物グルメ14選を、ランチからディナー、軽食やスイーツまで幅広くご紹介します。
神戸グルメ【ランチ編】
まず、神戸のランチで人気のグルメを3つご紹介します。
①ぼっかけ焼きそば
神戸市長田区発祥の「ぼっかけ焼きそば」は、地元のB級グルメとして有名です。
この料理は牛すじ肉とこんにゃくを甘辛く煮込んだもので、通常はご飯やうどんに「ぶっかけて」食べることから、「ぼっかけ」と呼ばれるようになりました。
この「ぼっかけ」を焼きそばに混ぜて作られ、もちもちの麺と甘辛いぼっかけが組み合わさって独特の美味しさを生み出します。
多くの食堂では、味のアクセントとして目玉焼きをトッピングすることで、さらに味に深みを加えています。
②味噌だれ餃子
神戸で愛される名物「味噌だれ餃子」は、もちもちの餃子の皮と甘辛い味噌だれの組み合わせが特徴です。
この地方では、特製の赤味噌ベースのたれを餃子に絡めて味わいます。
このたれは少しピリ辛で、甘さと辛さが絶妙にマッチしており、ニンニクやラー油、醤油、お酢を加えて自分好みに調整するのが一般的です。
各店舗によって餃子の焼き加減や皮の厚みが異なり、水餃子のようなプリプリ感を持つものから、小ぶりでパリッとした食感のものまで様々です。
③明石焼き
兵庫県明石市が発祥とされる「明石焼き」は、江戸時代末期に始まった「明石玉」の模造珊瑚製造から派生したと言われています。
製造過程で余った卵の黄身を活用し、地元で獲れるタコと組み合わせて作られました。
明石焼きはたこ焼きに似ていますが、外見はより柔らかく平べったい形をしており、ソースやマヨネーズではなく、出汁をつけて食べるのが伝統的な食べ方です。
地元では「玉子焼」とも呼ばれ、現在では約70軒以上の店で提供され、明石の食文化の象徴として定着しています。
神戸グルメ【ディナー編】
神戸のディナーで人気のグルメを7つご紹介します。
④神戸牛
神戸の夜を飾るグルメといえば、やはり「神戸牛」。ふらりと三宮を歩いていると、だいたい神戸牛を扱うお店にぶつかります。
その柔らかさとジューシーさは、世界中のグルメを唸らせます。
神戸牛は、兵庫県で飼育された但馬牛から取れる枝肉が特定の基準を満たした際に使用される名称で、正式には「神戸肉」と呼ばれます。
神戸港開港後、地元で消費された高級和牛が「神戸ビーフ」として名を馳せました。
この肉は、4以上の等級を獲得し、兵庫県内の食肉センターで処理されたものに限られており、「のじぎく」の紋章と共に認定されます。
赤身の旨味と霜降りの甘さが特徴で、ステーキやしゃぶしゃぶは肉の旨味を最もシンプルに味わえる方法です。
すき焼きは肉の柔らかさと甘みを引き立てますし、そのほか焼肉や煮込み料理など多彩な料理で楽しめます。
国内外で高く評価される神戸牛は、その上質な味わいで多くの食通から愛されています。
⑤ビフカツ
「ビフカツ」は、関西地方の牛肉文化が根付いている神戸、大阪、京都などで人気の洋食です。
ビフカツの発祥は、明治時代初頭に日本に伝わった西洋のコートレットで、元々は仔牛肉を衣で包み油で焼き上げるスタイルでした。
時間を経て、多量の油で揚げる現在のビフカツのスタイルに進化しました。
神戸では、港町としての国際的な文化の影響を受けやすく、ビフカツは牛肉が豊富なことから洋食メニューとして定着しています。
三宮にはビフカツが美味しい名店がずらりと並んでおり、その多くは長い行列をつくっているほど。
深い味わいのデミグラスソースをかけたじっくり揚げたビフカツは、サクサクの衣と肉の旨味が口いっぱいに広がる美味しさで多くの人々に愛され続けています。
⑥穴子
神戸の海の幸を代表するのが「穴子」。神戸の穴子料理は、兵庫県の豊かな海からの贈り物であり、灘区や高砂市で広く親しまれています。
穴子料理の発祥は、1905年に高砂市の老舗で復員した初代店主が始めたと記録されています。
神戸で楽しめる穴子のメニューは多岐にわたり、代表的なものに焼き穴子、穴子の箱寿司、穴子の蒲焼き、白焼き、穴子とウニのミルフィーユ、クリームコロッケ、穴子カツサンドなど多彩です。
中華街そばに構えている店では、絶品すぎるほどの穴子の箱寿司を味わうことができます。
多くは神戸のレストランや小料理屋、居酒屋などで提供されており、地元民から観光客まで多くの人々の舌をうならせています。
⑦鯛めし
「鯛めし」は、特に神戸市と愛媛県で親しまれている郷土料理で、愛媛県が発祥地とされています。
この料理は農林水産省によって郷土料理百選にも選ばれており、元々は家庭で楽しまれていた伝統的な料理です。
鯛めしの魅力は、明石や徳島から取り寄せた新鮮な天然鯛を一匹まるごと使用し、土鍋でふっくらと炊き上げる点にあります。
鯛の身をほぐして炊き込むことで、ご飯全体に鯛の香りが溶け込み、香り高く美味しい一品に仕上がります。
また、土鍋で炊くことでできるおこげも、この料理の楽しみのひとつです。
⑧たこめし
「たこめし」は、タコとご飯のシンプルながらも深い味わいが楽しめる神戸の家庭料理で、神戸や淡路島で親しまれています。
たこめしの発祥は、瀬戸内海での盛んなマダコ漁にあり、漁師たちが漁の後に獲れたてのタコを使って炊き込みご飯を作ることから、この風習が始まったと言われています。
新鮮なタコをだし汁と調味料で米と炊き合わせ、地域によっては生ダコ、煮ダコ、干しダコを使用することもあります。
主に6月から8月はタコが旬で、この期間に食べると格別の味わいを楽しめるのだとか。
家庭では、タコを適切に切り分けて土鍋で米と共に炊き、仕上げにネギや生姜、みつばなどの薬味を加えることで、一層の風味が加わります。
また、兵庫県では名物駅弁としても販売され、旅のお供にぴったりです。
⑨日本酒
神戸は、その「灘の酒」として国内外で高く評価されている日本酒の名産地です。
兵庫県は、日本国内で最も日本酒を生産する地域のひとつであり、数多くの伝統ある酒蔵が点在しています。
人気の日本酒は、次の5つの日本酒です。
- 播州一献:播州地方産の米と水を使用し、力強い酒造りが特徴
- 龍力:本田商店製造の大吟醸で、特A地区の山田錦を使用。冷やして飲むのがおすすめ
- 仙介:泉酒造が製造するこの日本酒は、創業約250年の歴史を持つ。阪神・淡路大震災で蔵を失った後も復興
- 奥播磨:下村酒造店が製造する手造りに秀でた日本酒で、個性ある酒造りを追求
- 盛典:1874年創業の岡田本家が加古川で製造する唯一の酒造で、全て手作業で醸された日本酒
これらの銘柄は、それぞれ深い味わいと特色を持ち、神戸や兵庫県の地酒として楽しむことができます。
⑩いかなごのくぎ煮
神戸グルメとして知られるいかなごのくぎ煮は、兵庫県神戸市発祥の郷土料理で、生のいかなごの稚魚を醤油、砂糖、生姜で甘辛く煮込んだ佃煮です。
瀬戸内海沿岸で古くから親しまれ、煮上がりが錆びた釘に似ていることから「くぎ煮」と名付けられました。
ご飯のお供にはもちろん、お茶漬け、混ぜご飯、おにぎりの具としても絶品です。
また、濃厚な味わいはお酒のおつまみにもぴったりで、パスタやチャーハン、さらにはチーズトーストに加えても新たな美味しさを発見できます。
春になると家庭で作られることが多く、地元では春の訪れを告げる風物詩として大切にされています。
神戸グルメ【軽食&スイーツ編】
神戸の軽食&スイーツで人気のグルメを4つご紹介します。
⑪豚まん
神戸グルメとして知られる「豚まん」は、ふっくらとした生地にジューシーな肉と野菜がたっぷり。
神戸の豚まんの発祥は、1915年に創業した「老祥記」にあります。
この店は中華街にあり、中国の天津包子(テンチンパオツー)をベースに、日本人の味覚に合うようにアレンジし「豚饅頭(ぶたまんじゅう)」として売り出しました。
出来立ての熱々豚まんは、もっちりした皮とジューシーな肉汁が魅力で、そのまま食べるのが最もおすすめです。
さらに、フライパンで焼いてカリッとした食感を楽しんだり、唐揚げにして異なる美味しさを味わうのも良いでしょう。
手軽に食べられるので、中華街を散歩中の「ちょっと小腹が空いたかも」なんていう時にぴったりな一品です。
⑫濃厚チーズケーキ
神戸は、洋菓子の街としても名高く、その中でも濃厚なチーズケーキがスイーツ愛好家から高い評価を受けています。
この街には、濃厚でクリーミーなチーズケーキを提供する名店がひしめき合っています。
神戸で人気のあるチーズケーキには、ニューヨークスタイルの濃厚なものから、スフレタイプのふわふわとした食感、さらには大人の味わいのオリーブオイルをかけて楽しむチーズケーキまで多様です。
また、フランス産のクリームチーズを使ったスフレ・フロマージュも大変人気があります。
それぞれのお店で、その独自の特色と風味が際立つチーズケーキを楽しむことができるのもいいですね。
⑬プリン
1993年に誕生した神戸プリンは、洋菓子の街・神戸が培った伝統と技術の結晶です。
このプリンはそのまろやかな味わいとクリーミーな食感で知られ、神戸を代表するお土産としても大変人気があります。
定番の味から季節限定のフレーバーまで、多彩なラインナップを楽しむことができるのも嬉しいですね。
神戸プリンは、駅や空港、サービスエリア、オンラインショップにて購入可能で、訪れる人々に喜ばれる贈り物として選ばれています。
特にペコちゃんがプロデュースしたものや、甘熟いちご、プレミアムバニラなどのバリエーションも人気です。
神戸でプリンを堪能するなら、カフェや専門店で提供される壺プリンやこだわりの素材を使用したプリンもおすすめです。
⑭コロッケ
神戸の街の至る所で見かける「コロッケ」は、神戸のおやつの定番。特に中華街で威勢よく売られている神戸コロッケは、美味しそうで思わず足を止める人も多いです。
かつては特別なごちそうとされていたコロッケですが、現在ではより身近な存在となり、おかずの脇役やおやつとして楽しまれています。
しかし、神戸をはじめとする兵庫県では、コロッケを街の至る所で見かけるほど人気が健在です。
地元では、晩ごはんのメインとして楽しむことはもちろん、洋食屋での「コロッケ定食」が定番メニューとして親しまれています。
神戸コロッケはバリエーションも豊富で、「にゃんこロッケ」や「海老と帆立のカツ」など、期間限定のユニークな商品も登場しています。
特に地元神戸の味を反映した「味コロッケ」は、じゃがいもの甘みと醤油風味の「ぼっかけ」が絶妙に合わさり、多くの人々に愛されています。
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