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春菊の旬は「冬」で、スーパーでは10月から3月頃に店頭に並びます。
ビタミンやミネラルが豊富な旬の春菊は、サラダやおつまみ、メイン料理などにも幅広く活用できる野菜です。
こちらの記事では、春菊の特徴や人気レシピ、おいしさを保つ方法などを紹介します。
鍋に飽きてしまったという方も、春菊の新しい楽しみ方を試してみましょう。
春菊の旬は「冬」
春菊の旬は「冬」です。10月から3月にかけて出荷量が多く、冬野菜のひとつとしてスーパーに並べられます。
気温の低い東北地方では、6月から7月に店頭で見かけることもあります。
そんな春菊の特徴は、以下の2つです。
- 関東では「春菊」関西では「菊菜」
- 春菊の品種は3つ
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
関東では「春菊」関西では「菊菜」
春菊は、春に菊のような花を咲かせるため関東では「春菊」と呼ばれますが、関西では見た目が菊の葉に似ていることから「菊菜」と呼ばれています。
千葉県・大阪府・群馬県・茨城県・福岡県が春菊の主な産地で、日本全国の出荷量の半数を占めています。
春菊は収穫後に鮮度が落ちやすいため、都心の近くで作られる点が特徴です。
春菊は香りが独特であるため、ヨーロッパ地域ではあまり食べられませんが、日本や中国、インドといったアジアの国では古くから親しまれています。
日本には室町時代に伝わり、江戸時代には広い地域で栽培されていたという記録が残っていることから、春菊が日本人に長く愛され続けていることがわかります。
春菊の品種は3つ
春菊には、大葉種・中葉種・小葉種の3つの品種があります。
日本で多く流通している中葉種は、さらに「株立ち中葉」と「株張り中葉」に分類されます。
大葉は葉の切れ込みが浅く、厚みがあって柔らかい食感が特徴です。中葉は切れ込みが深く強い香りがします。
中葉のなかでも、茎が縦にまっすぐ伸びている「株立ち中葉」は関東地方を中心に出回っている品種です。
一方、関西地方に多い「株張り中葉」は株が横に広がっているのが特徴で、「菊菜」と聞くとこちらの品種を想像する方が多いでしょう。
春菊の異なる品種を見ることで、地域の特徴を確認することができます。
春菊の旬に楽しみたい人気レシピ5選
旬の春菊を使った人気のレシピは、以下の5つです。
- 春菊と柿のサラダ
- 春菊と白菜のツナマヨ和え
- 春菊のナムル
- 春菊と豚肉のポン酢炒め
- 春菊のジェノベーゼパスタ
春菊には定番の鍋料理以外にも多くの食べ方があります。
こちらで紹介するサラダやおつまみ、メイン料理は、旬の春菊を余すところなく美味しく食べられるレシピなので、ぜひ試してみてください。
春菊と柿のサラダ
材料
- 春菊 2分の1束
- 柿 2分の1個
- くるみ、クルトン 適宜
- オリーブオイル 適宜
- 塩 適宜
作り方
- 春菊の葉は手でばらし、茎の部分は3~4cmの長さに切る
- 種を取り除いた柿を一口大に切る
- 春菊、柿、くるみ、クルトンをボールに入れ、オリーブオイルと塩を加えて混ぜ合わせる
旬の食材である春菊と柿を組み合わせたサラダは、彩り鮮やかで食卓を明るくします。くるみやクルトンの歯ごたえがアクセントとなり、食感も楽しめます。
お好みで粉チーズを振りかけるのもおすすめです。
春菊と白菜のツナマヨ和え
材料
- 春菊 1袋
- 白菜 葉1枚
- しめじ 2分の1株
- 人参 6分の1
- ツナ缶 1缶
- ☆めんつゆ 大さじ1と2分の1
- ☆マヨネーズ 大さじ1と2分の1
- ☆ごま油 小さじ1
- ☆すりごま 大さじ1
作り方
- 水と人参を鍋に入れて火にかける
- 沸騰したらしめじ、白菜、春菊の順に加えてさっと茹でる
- 火を止めザルにあけたら、冷水にさらす
- ☆の調味料をボールで混ぜ合わせる
- ④に水気を切った野菜とツナを加え、よく和える
独特な香りのある春菊は、ツナやマヨネーズ、ごまと合わせることで子どもでも食べやすくなります。
加熱しすぎると栄養素が流れ出てしまうため、春菊は短時間でさっと茹でるようにしましょう。
春菊のナムル
材料
- 春菊 1束
- ささみ 1本
- 塩 ひとつまみ
- ☆ごま油 大さじ1
- ☆塩 少々
- ☆すりごま 大さじ2
作り方
- 春菊を3cm幅に切る
- 鍋に水を沸騰させ塩をひとつまみ加えたら、春菊をさっと茹ででザルにあける
- 水にさらして粗熱が取ったら、水気を絞る
- 茹でたささみは小さめにさく
- ボールに春菊、ささみ、☆の調味料を加えて和える
春菊を使った簡単ナムルは、おつまみにぴったりの一品です。ラー油を加えて辛みを付けるのも良いでしょう。
春菊のしゃきしゃきとした食感を残すため、茹ですぎないよう注意してください。
春菊と豚肉のポン酢炒め
材料
- 春菊 1袋
- 豚こま切れ肉 200g
- しめじ 1株
- ポン酢 大さじ2
- ☆醤油 小さじ1
- ☆酒 小さじ1
- ☆おろししょうが 少々
- サラダ油 大さじ1
作り方
- 春菊の葉は手でばらし、茎の部分は3cmの長さに切る
- しめじは石づきを切ってほぐす
- 豚こま切れ肉と☆の調味料をポリ袋に入れて揉みこみ、しばらく置いておく
- サラダ油を熱したフライパンに③をのせ、強火で炒める
- 豚肉の色が変わっていたら、春菊の茎、しめじを加えてさらに1~2分炒める
- 春菊の茎がしんなりしてきたら、春菊の葉を加えてさっと炒め合わせる
- ポン酢で味付けする
旬の春菊を使った炒めものは、メイン料理に最適です。肉やほかの野菜と合わせることで、ボリュームも栄養も満点のおかずになります。
鍋料理に飽きてきた際は、ぜひ春菊の炒め物も試してみてください。
春菊のジェノベーゼパスタ
材料
- 春菊 1袋
- パスタ 320g
- ニンニク 1片
- 牛乳 200cc
- 小麦粉 大さじ1
- 昆布茶 小さじ2
- 塩 小さじ2
作り方
- 春菊をざく切りにする
- 鍋で湯を沸かし塩を加えたら、春菊を入れてさっと湯がく
- 春菊をザルにあけ、茎の太い部分を取り除く
- 小麦粉を牛乳で溶く
- 春菊とニンニク、③をミキサーにかけて、ペースト状にする
- ⑤をフライパンに移して弱火にかけ、昆布茶と塩で味を整える
- 茹でたパスタを⑥に加え、よく絡める
旬の春菊をふんだんに使った和風ジェノベーゼパスタは、ランチとしてもディナーとしても楽しめる一品です。
ジェノベーゼソースは冷蔵庫で2〜3日保存できるため、多めに作ってほかの料理に活用するのも良いでしょう。
春菊の栄養と効能
春菊に多く含まれる栄養素は、以下の3つです。
- βカロテン
- ビタミン
- 葉酸・鉄
旬の春菊には特に多くの栄養素が含まれるため、積極的に摂取することで健康や美容に期待できます。
それぞれの栄養素が持つ効能もあわせて確認しましょう。
βカロテン|皮膚や粘膜の健康維持
春菊に含まれるβカロテンは、皮膚や粘膜の健康を維持する栄養素です。
βカロテンは体内でビタミンAに変換され、上皮や器官、臓器の成長をサポートすることが知られています。
また、βカロテンには抗酸化作用もあるため、美容への効果も期待できます。
βカロテンを多く含む食材は、春菊やモロヘイヤ、にんじん、ほうれん草などがあり、それぞれを旬の時期に摂取するのが効果的です。
βカロテンは加熱することによって吸収力を高められるため、茹でたり炒めたりした春菊をメニューに取り入れることを意識しましょう。
ビタミン|老化防止や骨の強化
春菊には老化防止をサポートするビタミンEや、骨形成を調節するビタミンKが多く含まれています。
ビタミンEは抗酸化作用が強く、老化の原因となる細胞の酸化を防ぎます。
シミやシワの予防にも役立つため、美容を目指す方はビタミンEが豊富な春菊を積極的に摂取すると良いでしょう。
また、春菊に多く含まれるビタミンKはカルシウムの吸収を促進します。骨密度の低下を防ぐため、骨粗鬆症の予防に役立ちます。
ビタミンKは春菊のほか、ほうれん草や小松菜にも多く含まれるため、旬の野菜をバランス良く組み合わせましょう。
葉酸・鉄|貧血予防
春菊に多く含まれる葉酸や鉄は、貧血予防に役立ちます。
葉酸は血液中にある赤血球の機能をサポートしていて、不足すると赤血球の機能が悪化し、悪性貧血を起こす可能性があるため注意が必要です。
春菊で葉酸を摂取する場合は、ビタミンB12を含む魚介類や、ビタミンCが豊富な果物と組み合わせると栄養の吸収力が高まります。
鉄は赤血球の中のヘモグロビンに多く存在しているミネラルの一種です。
鉄が不足しヘモグロビンの数が減ると赤血球自体も減少してしまうため、血中の酸素が運ばれなくなってしまいます。
春菊に含まれる非ヘム鉄は、動物や魚に含まれるヘム鉄と一緒に摂取することで吸収が良くなります。
春菊と一緒に、さまざまな食材を組み合わせたレシピを試してみましょう。
春菊をおいしく保つには新聞で包むのがポイント
春菊はぬらした新聞紙に包んでからビニール袋に入れ、野菜室に立てて保存するとおいしさを保てます。
春菊は鮮度が落ちやすいため、葉先を乾燥させない工夫が必要です。新聞紙がない場合は、ぬらしたキッチンペーパーでも代用できます。
春菊は置いておくとだんだんと香りが失われてしまうため、購入後1〜2日で使い切ってください。
大量に余ってしまう場合は、硬めに茹でたあとラップに包んだ状態で冷凍保存できます。
冷凍した場合でも、2〜3週間を目途に使い切りましょう。
まとめ
冬に旬を迎える春菊は、10月から3月頃にスーパーで購入できます。
収穫後に鮮度が落ちやすい春菊は、千葉県や大阪府といった都心近くで栽培されているのが特徴です。
関東で見かける「株立ち中葉」や関西で菊菜と呼ばれている「株張り中葉」など、春菊には種類があります。
春菊は鍋料理だけでなく、サラダやおつまみ、メイン料理などに幅広く活用できるため、人気のレシピを試してみましょう。
特に、旬の春菊にはビタミンやミネラルといった栄養が豊富なため、子どもから高齢の方まで家族の健康維持に役立ちますよ。