「マドレーヌ」と「フィナンシェ」の違いを徹底解説!特徴やレシピも紹介

「マドレーヌ」と「フィナンシェ」の違いを徹底解説!特徴やレシピも紹介

「マドレーヌ」と「フィナンシェ」は、どちらもフランス発祥の定番焼き菓子です。

日本でもギフトや手土産に多く選ばれているなじみ深い洋菓子ですが、それぞれの違いをご存じでしょうか。

本記事では、マドレーヌとフィナンシェの違いや魅力について詳しく解説していきます。

材料や食感の違いを知ることで、新たな楽しみ方が広がるでしょう。

この記事では、クッキーとビスケットの違いについて解説します。さらに、サブレやクラッカー、ガレット、スコーンといった、クッキーやビスケットによく似ているお菓子たちも紹介していきます。

マドレーヌとは?

マドレーヌとは?

マドレーヌは、ホタテ貝の形が特徴的なフランス発祥の焼き菓子です。

日本でも知名度が高く、お子さまからご年配の方まで幅広い世代に親しまれています。

バターと卵をたっぷりと使用しており、豊かな風味と優しい甘さが口いっぱいに広がるのが特徴的です。

また、最近ではバニラや柑橘類を用いて香りづけされるなど、多くのフレーバーが存在します。

起源・由来

マドレーヌは、フランスのロレーヌ地方・コメルシーで誕生したといわれています。

名前の由来にはさまざまな説が存在しますが、最も多く語られているのが、「マドレーヌ」という女性の名前からとったものという説です。

1755年、ロレーヌ地方に滞在していた食通のポーランド王・スタニスラスのために開かれた晩餐会で、王のパティシエが口論の末に仕事を投げ出し、出ていきました。

危機的状況の中、召使だったマドレーヌは、パティシエの代わりにかつて祖母に教わったように焼き菓子を作ろうと考えました。

厨房で見つけたあり合わせの材料とホタテの貝殻を使い、見事に黄金色のお菓子を焼き上げたのです。

王はそのお菓子を大変気に入り、称賛の意を込めて「マドレーヌ」と名付けたといいます。

こうして、マドレーヌという焼き菓子が次第に広く知れ渡るようになりました。

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フィナンシェとは

フィナンシェとは

フィナンシェは、アーモンドの香ばしさと焦がしバターの風味が特徴的な、フランス発祥の焼き菓子です。

一般的には長方形のものが多く、多忙なビジネスマンでも片手でさっと食べられるよう意識して作られたといわれています。

卵・バター・小麦粉などを使った焼き菓子であることが、マドレーヌとの共通点です。

どちらもバターをたっぷりと使った風味豊かなお菓子ですが、フィナンシェはアーモンドプードルを多く使用しており、薄力粉はつなぎ程度に使用するのが一般的です。

さらに、バターを焦がして加えるため、より香ばしくリッチな食感を味わえます。

起源・由来

フィナンシェは、フランス発祥の焼き菓子で17世紀頃に作られたといわれています。

「フィナンシェ」とは、フランス語で「金融家」「お金持ち」を意味します。

こんがりとした焼き色と特徴的な長方形は「金塊(金の延べ棒)」をイメージしたもので、金融家たちにとって縁起がよいお菓子とされてきました。

日本でも常に高い人気を誇り、洋菓子店では「フリアン」という名前で販売されていることもあります。

フリアンとは、フランス語で「おいしい」「食通の」という意味があり、丸い形をしているのが一般的です。

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マドレーヌとフィナンシェ3つの大きな違い

マドレーヌとフィナンシェ3つの大きな違い

マドレーヌとフィナンシェの大きな違いは、以下の3つです。

  • 材料
  • 形状
  • 風味・食感

同じフランス発祥の焼き菓子であるマドレーヌとフィナンシェですが、似ているようで多くの違いがあります。

その違いを詳しくみていきましょう。

材料

マドレーヌとフィナンシェは、材料の種類や配合に以下のような違いがあります。

材料マドレーヌフィナンシェ
全卵を使用卵白のみを使用
バター溶かしバター焦がしバター
粉類主に薄力粉と
ベーキングパウダー
主にアーモンドプードルと
薄力粉

同じ材料を使用していても、配合が変わることで風味や食感に差が生まれます。

参照:EDELWEISS MAGAZINE(3.【特徴】マドレーヌとフィナンシェの違い)

形状

マドレーヌは一般的に、ホタテ貝などの「貝殻」の形をしたものが多く、裏側には山型にふっくらと盛り上がった「へそ」があるのが特徴です。

一方、フィナンシェは「金塊(金の延べ棒)」をイメージしており、平らで長方形のものが一般的です。

マドレーヌとフィナンシェの違いがよくわからないという方でも、形状で判断している方は多いのではないでしょうか。

参照:EDELWEISS MAGAZINE(2.【型】マドレーヌとフィナンシェの違い)

風味・食感

同じ材料でも配合に違いがあるため、風味や食感には大きな違いがあります。

マドレーヌは「ベーキングパウダー」を使用しているため、ふんわりと軽い食感に仕上がります。

また、焼き上がりは甘い香りが広がり、バターが持つリッチで風味豊かな味わいが特徴的です。

一方、フィナンシェは「アーモンドプードル」と「焦がしバター」を使用している点がポイントです。

ナッツの甘く芳醇な香りと、バターを焦がして加えることで、香ばしさがさらに増します。

また、アーモンドとバターの油分で表面がサクサクした食感に仕上がり、中はマドレーヌに比べてしっとりした重厚感のある味わいです。

参照:EDELWEISS MAGAZINE(3.【特徴】マドレーヌとフィナンシェの違い)

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他にもある!マドレーヌ・フィナンシェに似た焼き菓子

他にもある!マドレーヌ・フィナンシェに似た焼き菓子

焼き菓子には、ほかにもさまざまな種類があります。

ここからは、マドレーヌやフィナンシェに似た焼き菓子をご紹介していきます。

ヴィジタンディーヌ

ヴィジタンディーヌは、フランスの北東部に位置する「ロレーヌ地方」の郷土料理で、「修道女」という意味をもつ焼き菓子です。

フィナンシェと非常によく似ていますが、フィナンシェが長方形であるのに対して、ヴィジタンディーヌは花の形や楕円形のものが一般的です。

また、卵はどちらも卵白のみを使用していますが、フィナンシェは卵白に材料を混ぜ合わせていくのに対して、ヴィジタンディーヌは卵白をメレンゲ状に泡立てて加えます。

そのため、フィナンシェに比べて、ふわっと軽い口当たりに仕上がるのが特徴です。

キャトルカール

キャトルカールは、フランス語で「1/4が4つ集まった」という意味があります。

バター・砂糖・小麦粉・全卵の4つの材料を、全重量の1/4ずつ混ぜ合わせて焼き上げた長方形型の焼き菓子で、日本ではパウンドケーキとも呼ばれます。

マドレーヌやフィナンシェに比べて大きなサイズのものが一般的で、加える材料や作り方次第でアレンジがしやすく、人気の高い洋菓子です。

ガレット・ブルトンヌ

ガレット・ブルトンヌは、フランス生まれの丸い形をした厚焼きサブレです。

それぞれ「ガレット=円盤状の」「ブルトンヌ=ブルターニュ地方」の意味を持ちます。

酪農が盛んなブルターニュ地方の特産品である有塩バターをたっぷり使って焼き上げたお菓子で、太陽をイメージした丸型と、表面の格子模様が特徴的です。

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マドレーヌとフィナンシェの基本レシピ

マドレーヌとフィナンシェの基本レシピ

マドレーヌとフィナンシェは、焼き菓子であるという点や使用する材料が似ていますが、作り方に大きな違いがあります。

ここでは、シンプルな材料で作る基本のマドレーヌとフィナンシェのレシピをご紹介します。

自宅でも手軽に作れますので、ぜひ参考にしてください。

マドレーヌの基本レシピ

貝殻型を使って見た目も可愛らしく、贈り物にもぴったりなマドレーヌのレシピです。

材料(7.5×5cmのシェル型6個分)

  • 卵1個
  • 砂糖50g
  • はちみつ15g
  • 薄力粉50g
  • ベーキングパウダー小さじ1/2
  • 無塩バター50g

    ※型用
  • 無塩バター適量
  • 強力粉または薄力粉大さじ1

作り方

【下準備】

  1. 無塩バターを600wの電子レンジで30秒加熱して溶かす。
  2. 薄力粉とベーキングパウダーを合わせてふるっておく。
  3. 型に無塩バターを薄く塗り、強力粉を振りかけて余分な粉を落としたら冷蔵庫で冷やしておく。
  4. オーブンを180度に予熱しておく。

【手順】

  1. ボウルに卵を割り入れ、砂糖を加えて泡立て器でよく混ぜ合わせ、さらにはちみつを加えて混ぜる。
  2. ふるっておいた薄力粉とベーキングパウダーを加え、ゴムベラに持ち替えてさっくりと切るように混ぜ合わせる。
  3. 溶かしバターを3〜4回に分けて加え、その都度軽く混ぜ合わせる。
  4. 出来上がった生地を冷蔵庫で30分程休ませる。
  5. 型に生地をゆっくりと流し入れる。
  6. 予熱しておいたオーブンで10〜15分焼いて完成。

さらに香り付けしたい時は、砂糖を加えるタイミングでレモンの皮を少量すりおろして一緒に加えてもいいでしょう。

フィナンシェの基本レシピ

たっぷりのバターとはちみつを使用した、風味豊かなフィナンシェのレシピです。

材料(アルミフィナンシェ型8個分)

  • 薄力粉40g
  • ベーキングパウダー小さじ1/2
  • アーモンドプードル20g
  • 卵白2個分
  • はちみつ大さじ3
  • 無塩バター70g

    ※型用
  • 無塩バター(溶かしバター)適量

作り方

【下準備】

  • 薄力粉・ベーキングパウダー・アーモンドプードルを合わせてふるっておく。
  • オーブンを190度に予熱しておく。

【手順】

  1. 小鍋にバターを入れて中火にかけ、混ぜながら溶かしていく。茶色く色づいたら火からおろして、小鍋の底を水を張ったボウルにあてて粗熱をとる。
  2. 別のボウルに卵白を入れて泡立て器でほぐし、はちみつを加えて白っぽくなるまで混ぜる。
  3. ふるっておいた薄力粉・ベーキングパウダー・アーモンドプードルを加え、粉っぽさがなくなるまで混ぜ合わせる。
  4. 1で粗熱を取っておいた焦がしバターを茶こしでこしながら加え、全体になじむようにゴムベラでさっくりと混ぜ合わせる。
  5. 型に溶かしバターを薄く塗って生地を流し入れたら、予熱しておいたオーブンで12〜15分程度焼いて完成。

風味や仕上がりに違いはありますが、はちみつを砂糖60gで代用することも可能です。

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まとめ

マドレーヌとフィナンシェは、ともにフランス発祥の焼き菓子で、日本でも幅広い年代の方に親しまれています。

全卵と溶かしバターを使用し、ふんわりとした食感のマドレーヌに対して、卵白と焦がしバターを使用したフィナンシェは、表面はサクッと軽く、中身はしっとりとした食感です。

両者の違いを知った上で、ぜひそれぞれの特徴を感じながら食べてみてください。

これまで以上にマドレーヌやフィナンシェを深く味わい、楽しめるでしょう。

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