【ワインの種類と特徴】ワイン選びに役立つ知識をわかりやすく解説

【ワインの種類と特徴】ワイン選びに役立つ知識をわかりやすく解説

ワインの種類や味わいは、品種や商品ごとに大きく異なります。

そのため、「違いがよくわからないので、ワインを選ぶのにいつも悩んでしまう」という方は多いのではないでしょうか。

本記事では、ワインの種類や特徴について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

ワインをより楽しむために、種類や味わいの違いについて知り、ワイン選びの参考にしていただけますと幸いです。

当記事では、お酒の知識を増やして楽しみたい方に向けて、ブランデーとウイスキーの違いや、初心者でも楽しめるブランデーの飲み方を紹介します。お酒の特徴や飲み方を知って、お気に入りの味を見つけてください。

ワインとは?

ワインとは?

ワインは「果物の果汁を発酵させて作ったアルコール飲料」と定義され、酒税法上では「果実酒」に分類されています。

参照:日本洋酒輸入協会

主に「ブドウ」を原料として作られているものが、一般的に「ワイン」と呼ばれていますが、リンゴや洋ナシなど、さまざまな果物を原料としたワインも存在します。

ワインのアルコール度数は一般的に12%程度です。

また、世界各地で生産されており、ブドウの品種や栽培される土地の環境、栽培方法などによって、さまざまな味や香りに変化するのが、ワインの大きな魅力です。

ワインの味わいを表現する要素は、以下の4つがあります。

要素構成特徴
甘味ブドウ果汁を発酵してアルコールに
変化させる段階の残糖によって決まる
主に白ワインで感じるもので、
極甘口〜極辛口まで多種多様に存在する
酸味ブドウの成熟具合によって決まるブドウが熟すにつれて弱まる
渋味タンニン(植物に含まれるポリフェノール)
の影響による
主に赤ワインで感じるもので、
ブドウの皮や種に多く含まれる
アルコール酵母がブドウ果汁の糖分を
エチルアルコールに変化させることで生まれる
アルコール度数が高いとコクや甘味を
感じやすい

4つの要素のバランスによって、さまざまな味わいのワインが生まれます。

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ワインの種類と特徴

ワインの種類と特徴

ワインの種類は、さまざまな方法で分けられますが、主な分類方法は以下の3種類です。

  • 製法別
  • 色合い別
  • 産地別

ワインは世界中で親しまれており、その種類は数えきれないほど存在します。

また、ブドウの品種や産地、製法によって、色や香りもさまざまです。

ワインの種類を深く知ることで、ワイン選びや味わいなどの楽しみ方を広げてください。

では、以下でそれぞれ詳しくみていきましょう。

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製法別

製法別

ワインは、製法によって大きく4つの種類に分けられます。

  • スティル・ワイン(Still Wine)
  • スパークリング・ワイン(Sparkling Wine)
  • フォーティファイド・ワイン(Fortified Wine)
  • フレーバード・ワイン(Flavored Wine)

醸造法で分類したもので、それぞれ味わいが大きく異なります。

1つずつ詳しく解説していきます。

スティル・ワイン(Still Wine)

スティル・ワインは、発泡性を持たない一般的なワインです。

Stillは英語で「静かな」「動きがない」という意味を持ち、、炭酸ガスを含まないものを指します。

スティルワインには、赤ワイン・白ワイン・ロゼワインがあり、種類が豊富で購入しやすく、最も親しみやすいワインといえます。

世界のワイン生産量と消費量のほとんどを占めているのが、スティルワインなのです。

また、スティルワインは食事との相性が良く、「テーブルワイン」とも呼ばれ日常的に楽しまれています。ブドウ本来の風味が豊かに感じられる点が特徴です。

スパークリング・ワイン(Sparkling Wine)

4つのなかでもとくに聞き馴染みがある方が多いのが、スパークリング・ワインではないでしょうか。

スパークリング・ワインは、発泡性を持つワインを指します。

炭酸ガス(二酸化炭素)を多く含んでおり、きめ細かい泡と華やかな香りが魅力のワインです。

その華やかさから、お祝いの席やパーティーなどで「乾杯酒」に用いられることも多く、爽やかな飲み口で人気があります。

シャンパンやスパークリング日本酒も、ここに含まれます。

味わいの幅も広く、甘口〜辛口まで種類が豊富にあるため、好みに合わせやすいといえるでしょう。

フォーティファイド・ワイン(Fortified Wine)

フォーティファイド・ワインは、醸造過程でブランデーなどの蒸留酒を加えてアルコール度数を高めたワインです。

酒精強化ワインとも呼ばれ、醸造中に強いアルコールを加えることで度数を人為的に強化し、コクや保存性を高めています。

濃厚な味わいが特徴で、辛口のものは食前酒に多く用いられ、甘口のものは食後酒として多く楽しまれています。

「世界三大酒精強化ワイン」と呼ばれるものは以下です。

  • シェリー(スペイン)
  • ポート(ポルトガル)
  • マデイラ(ポルトガル)

フォーティファイド・ワインはアルコール度数が高いため、ゆっくりと時間をかけて味わうのがおすすめです。

参考:アカデミー・デュ・ヴァン

フレーバード・ワイン(Flavored Wine)

フレーバード・ワインは、果物や香草などをブレンドして香りづけしたワインを指します。

薬草や香草などのハーブ類や、スパイス・果物などの蒸留酒や果汁を加えており、ワインの一種ですが「混成酒」に分類されます。

独特の風味をもち、「アロマタイズド・ワイン」とも呼ばれます。

代表的なものには、以下があります。

名称内容特徴
ベルモットイタリア・
フランスなど
白ワインをベースにハーブ
のエキスやスパイスを添加
したもの
・香草や薬草による苦味がある
・スイートとドライの2種類がある
グリューヴァイン主にドイツスパイスやフルーツを
加えて温めたホットカクテル
・主に赤ワインベースだが、
白ワインも使用される
・日本では「ホットワイン」とも
呼ばれる
サングリア主にスペインブドウ以外の果汁を
添加したワインカクテル
・赤ワインベースが一般的だが、
白ワインやスパークリングワイン
も使用される
・フルーツの甘味や風味が味わえる

フレーバード・ワインは甘くて飲みやすいものが多く、ワイン初心者の方にもおすすめです。

また、長期保存が可能なものが多いです。

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色合い別

色合い別

ワインは、色合いによって大きく3つの種類に分けられます。

  • 赤ワイン
  • 白ワイン
  • ロゼワイン

主な違いは、原料となるブドウの種類です。

一般的に、赤ワインは「黒ブドウ」を原料としており、白ワインは「白ブドウ」を原料としています。

ロゼワインは、赤ワインと白ワインの中間的な色合いをもつ、美しいピンク色をしたワインの総称です。

それぞれの特徴を理解することで、料理や好みに合わせてワインを選ぶ楽しみが増えるでしょう。

それでは、以下で詳しく解説します。

赤ワイン

赤ワインは、主に黒ブドウを原料として、果皮や種子とともに発酵させて造られます。

この醸造方法によって、赤ワイン独特の美しい赤色となり、渋みや深みなどの味わいになるのです。

一般的によく知られる赤ワインのブドウ品種は以下です。

品種主な生産国特徴
カベルネ・ソーヴィニヨンフランスボルドー地方・コクがあり渋みがはっきりしている
・タンニンが多く含まれており濃い赤色
をしている
メルローフランスボルドー地方・タンニンが少なく渋みがまろやか
・ブラックチェリーのような香り
ピノ・ノワールフランスブルゴーニュ地方・タンニン含有量は少なめでルビーの
ような透明感のある色合い
・イチゴやチェリーのような甘い香り
シラーフランスコート・デュ・ローヌ地方・タンニンが豊富で力強い味わい
・胡椒のようなスパイシーな香りと
味わい

ブドウの品種や熟成期間などによって、風味や味わいが大きく変わるのも特徴的です。コクと渋みの度合いで「ライトボディ」「ミディアムボディ」「フルボディ」の3つに分類されます。

白ワイン

白ワインは、白ブドウを原料としたワインです。

果汁のみを発酵させて造るため、果皮や種は、醸造過程で取り除かれます。

フレッシュでフルーティーな味わいが特徴で、魚介料理によく合います。

一般的によく知られる白ワインのブドウ品種は以下です。

品種主な生産国特徴
シャルドネフランス
アメリカ
オーストラリア
・酸味とコクのバランスが良く、軽めのものから
重厚なものまスタイルはさまざま
・リンゴや柑橘系に似た香り
リースリングドイツ
フランス
オーストラリア
・極甘口から辛口、発泡性があるものなど
スタイルが豊富
・熟成すると石油のような独特な香りが生まれる
ソーヴィニヨン・ブランフランス・酸味がやや強く、さっぱりとした味わい
・柑橘やハーブの華やかな香り

白ワインは、一般的に冷やして飲むことが多く、温度を下げることですっきりとした味わいになります。

ロゼワイン

「ロゼ」はフランス語で「バラ色」という意味を持ち、美しいピンク色をしたワインの総称がロゼワインです。

やわらかな色合いから「甘口」のワインを想像する方も多いですが、ロゼワインの主流は「辛口」です。

ロゼワインは、主に黒ブドウを原料として造られています。

大きく分けて、以下の2種類の製造方法があります。

  • セニエ法(赤ワインの製造過程で果皮を短時間だけ発酵させる)
  • 直接圧搾法(白ワインと同様の製法で圧搾の時間を調整して色素を加える)

ロゼワインに使われる主な品種は以下です。

品種主な
生産国
特徴
グルナッシュフランス
スペイン
・比較的まろやかな口当たりで、豊かで
フルーティーな香り
・気温が高い場所で栽培され、糖度や
アルコール度が上がりやすい
サンソーフランス・ラズベリーやザクロなどのフレッシュな
果実の香りで、しっかりとした酸味がある
・タンニンが少なく渋みを感じにくい
ムールヴェードルスペイン・深みのある色合いで、果皮が厚く
長期熟成に向いている
・タンニンの量が豊富でスパイシーな香りを放つ

赤ワインと白ワインの中間のような色合いと味わいが特徴的で、幅広い料理に合わせやすいワインです。

見た目も華やかで、パーティードリンクとしても人気があります。

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産地別

産地別

ワインの香りや味わいは、ブドウが造られる産地によっても特徴が大きく異なります。

主な産地は以下です。

  • フランス
  • イタリア
  • ドイツ
  • スペイン
  • アメリカ
  • チリ

その特徴を詳しくみていきましょう。

フランス

ワインといえば最初に思い浮かぶのが「フランス」という方も多いのではないでしょうか。

フランスは世界的に有名なワインの産地であり、地域ごとにさまざまな種類のワインが造られています。

ボルドー地方は、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローを主体とした、力強く複雑な赤ワインで知られます。

一方、ブルゴーニュ地方は、ピノ・ノワールやシャルドネという単一品種で造られるのが特徴で、繊細でエレガントなワインを生み出します。

また、シャンパンで有名なシャンパーニュ地方は、世界的に名高いスパークリングワインの産地であり、製法においても厳格な規定があります。

さらに、ローヌ地方には、シラーやグルナッシュなどの品種を使った有名なワインが多数存在します。

イタリア

雨の少ない温暖な気候であるイタリアは、ワイン造りに適している国です。

全土に渡ってブドウの生育が行われており、地域によって気候が異なることから、品種の特徴もさまざまです。

トスカーナ州は、キャンティやブルネッロ・ディ・モンタルチーノなどの赤ワインで世界的に知られています。

ピエモンテ州は、 アルプスの山麓に位置しており、バローロやバルバレスコといった長期熟成に向いた赤ワインが有名です。

他にも、ヴェネト州の、ソアヴェやプロセッコ、ピノ・グリージョなど、世界的に人気のワインが多数存在します。

ドイツ

ドイツでは、辛口から甘口まで、幅広いスタイルの高品質なワインが造られており、とくにリースリングは、ドイツを代表する品種として知られています。

ドイツで生産されるワインの大半は白ワインです。

主な産地として、モーゼル・ラインガウ・バーデン・ファルツ・ラインヘッセンなどが知られており、冷涼な気候とテロワールによって、高い酸味と果実味のある繊細なワインが造られます。

スペイン

スペインは、ブドウの栽培面積と輸出量・生産量が世界でもトップクラスです。

そのため、高品質なワインを低価格で販売することを実現しています。

有名なものとして、リオハ地方のテンプラニーリョ、カタルーニャ地方のカヴァ、アンダルシア地方のシェリーなどが挙げられます。

赤ワインはタンニンが強めでしっかりとした味わいのものが多く、白ワインはフルーティーな味わいのものが多いのが特徴です。

多様性に富んでいるスペインワインは、世界中で愛されています。

アメリカ

アメリカも、世界でトップクラスのワイン生産量を誇っており、そのほとんどがカリフォルニア州で造られています。

カリフォルニア州は、日照時間が長く降水量が少なめなので、ブドウが熟しやすい環境です。

そのため、収穫ギリギリまで完熟させた、糖度の高いブドウを使ったものが多いという特徴があります。

主な産地として、ナパバレーやソノマがあり、カベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネ、ピノ・ノワールなど、多くの代表的なワインが存在します。

チリ

チリワインは渋みが少なくフルーティーな味わいが特徴的で、ワイン初心者の方にも親しみやすい特徴があります。

また、リーズナブルな価格のものがものが多く、日本でも人気があります。

主要産地であるセントラル・バレーでは、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カルメネールなどの赤ワインや、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネなどの白ワインが多く造られています。

コストパフォーマンスに優れたチリワインは、テーブルワインとして日常的に親しまれていますが、近年では高級ワインの生産も進められています。

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甘口と辛口の違いは?

甘口と辛口の違いは?

ワインの「甘口」「辛口」は、ブドウの残糖の量によって決まります。

糖分がほとんどアルコールに変わったものが辛口である一方、糖分が発酵でアルコールに変わりきらずに残ったものが甘口です。

一般的に甘口はアルコール度数が低く、辛口はアルコール度数が高い傾向があります。

ワインのボトルの裏ラベルに「甘口」「やや甘口」「やや辛口」「辛口」といったように表記されているものが多いので、料理や好みに合わせて選ぶと良いでしょう。

甘口ワインはデザートやフルーツと高相性で、辛口ワインは肉料理や魚料理とよく合います。

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まとめ

ワインにはさまざまな種類があり、それぞれに多種多様な個性があります。

今回ご紹介したワインの種類や特徴を踏まえ、さまざまな観点でのワイン選びを楽しんでみてください。

きっと自分好みのワインに出会えるでしょう。

本記事を読んで、ワインについてより知識を深め、楽しみ方の幅を広げるお手伝いができれば幸いです。

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