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お菓子作りやパン作りに用いられるベーキングパウダー。
必要なときに手元になくて困った経験はありませんか。
本記事では、ベーキングパウダーの代用ができるおすすめの食材をいくつか紹介します。
使うと失敗しやすい食材についても解説しているので、失敗を防ぐための参考にしてください。
ベーキングパウダーの代用食材

ベーキングパウダーは、さまざまな食材で代用ができます。
ただし、代用品によっては仕上がりの食感や風味に違いが生まれるため、用途に合った選び方が大切です。
それぞれの代用品の特徴を見ていきましょう。
重曹
白い粉末状をしており弱アルカリ性の物質である重曹は、ベーキングパウダーに勝る膨張力があります。
食感はベーキングパウダーよりも硬いことからクッキーやフィナンシェなど、やや硬めのお菓子におすすめです。
ただし、苦味が強いため、使用量はベーキングパウダーの半量を目安にしましょう。
また、通常よりも焼き色が濃く出やすい傾向があり、見た目にも影響を与えるため、焼き加減の調整は必要です。
さらに、必ず食用の重曹を使用することに注意しましょう。
重曹とヨーグルト
重曹に酸性のヨーグルトを加えることで、生地が膨らみやすくなります。
さらに、ヨーグルトによって風味もプラスされて食感がしっとりするだけでなく、重曹特有の苦味を抑えられる点も魅力です。
なお、ヨーグルトを加えることで生地の水分が多くなってしまった場合は、ほかの液体材料を約120cc減らして調整するとよいでしょう。
ヨーグルト2、重曹1の割合で混ぜ合わせてください。
ドライイースト
酵母を乾燥させた粉であるドライイーストには、生地にボリュームを与える力があるため、ベーキングパウダーの代用も十分可能です。
ドライイーストは酵母を利用して生地に膨らみを持たせることから、パンを作る際によく使用されています。
ベーキングパウダーよりも弾力が感じられることや、イースト特有の香りがあるのが特徴です。
置き換える場合は、ベーキングパウダーと同じ分量を目安にして入れましょう。
ホットケーキミックス
手軽に手に入るホットケーキミックスも、ベーキングパウダーの代用品として利用可能です。
ホットケーキミックスには原材料にベーキングパウダーが含まれているため、比較的似た味わいに仕上がります。
また、元から甘味料が含まれていることから、甘いパンやお菓子作りの際の代用としておすすめです。
取り入れる際は、小麦粉の分量を目安に置き換えましょう。
レモン
クエン酸が含まれるレモンを重曹と組み合わせることで、ベーキングパウダーの代用品として使えます。
目安の分量は、重曹小さじ1/4、レモン果汁小さじ1/2です。
酸味成分であるクエン酸には生地に膨らみを持たせる効果があるため、焼き菓子作りに利用できます。
ただし、レモンの風味がほんのり生地に残ることがある点には注意が必要です。
天ぷら粉
意外なアイテムとして、天ぷら粉もベーキングパウダーの代用として使用可能です。
天ぷら粉を使用することで、中はふんわり、外はカリッとした食感に仕上げられます。
とくに、ケーキは柔らかく、クッキーはサクサクに仕上がるでしょう。
また、天ぷら粉には甘味料が含まれていないため、風味への影響が少なく、レシピ通りに甘さを調節できるのも魅力です。
炭酸水
炭酸水には生地をふっくらさせる効果があります。
加熱することで生じた炭酸ガスが気泡となり、生地を持ち上げるためです。
ただし、炭酸水自体が持つ膨張力は比較的弱く、十分な膨らみを得るには多めに加えなければいけません。
その結果、生地の水分量が増えてしまうため、水分量の少ないレシピや自然な高さを出したいお菓子作りには不向きです。
ベーキングパウダーの代用に向いていない食材

食材には、ベーキングパウダーの代用に向いていない食材もあります。
間違ったアイテムを使ってしまうと、仕上がりの見た目や食感に影響が出ます。
食材ごとに、なぜ代用が向いていないのかについて確認していきましょう。
片栗粉
片栗粉は主にじゃがいものでんぷんを原料とした粉で、料理では揚げ物の衣として使われることが多い素材です。
代わりとなる素材としては膨張力に劣るため、生地を膨らませる目的では利用できません。
しかし、クッキーに加えることでサクッとした食感を出せるため、用途に合わせた使用が大切です。
薄力粉
薄力粉は小麦粉の一種で、お菓子作りにもよく使われる材料ですが、ベーキングパウダーの代用としては適していません。
薄力粉には粘り気を出す効果がありますが、膨張はさせられないためです。
そのため、生地をふっくらとさせる目的には使えず、代用すると見た目が平らになったり、食感が固くなったりする可能性があります。
小麦粉
穀粉の一種でさまざまな食材に用いられる小麦粉は、単体では生地を膨らます効果を持っていません。
スポンジ生地などのお菓子作りにはよく使われますが、ふんわりと仕上げるには小麦粉ではなく、ベーキングパウダーを加える必要があります。
そのため、スポンジケーキやカップケーキのように、軽くて高さのあるお菓子との相性はよくありません。
コーンスターチ
コーンスターチはとうもろこしを原料とするでんぷんで、白くてサラッとした粉末状の見た目をしています。
片栗粉よりも粘度は低めなため、膨張はさせられません。
主に、ソースやスープ、カスタードクリームなどのとろみを出す用途で使われていることからも、膨らませる用途には向いていないとわかります。
マヨネーズ
卵黄やお酢、食用油などを主な材料とするマヨネーズは、ベーキングパウダーの代わりとして利用できません。
生地をふっくらさせるには炭酸ガスを生み出す必要がありますが、マヨネーズにはその性質が備わっていないためです。
ただし、マヨネーズ単体には膨張力がありませんが、重曹と組み合わせると膨張剤として作用します。
そのため、マヨネーズ2、重曹1の割合で使えば、膨張効果は期待できるでしょう。
ベーキングパウダーが使えるか確認する方法

ベーキングパウダーの賞味期限は製造日から1〜2年程度、開封後は1〜6ヶ月程度です。
時間の経過とともに品質が落ち、生地を膨らませる力が低下します。
使用前に効果が残っているか確認するには、100mlほどの少量のお湯を使用しましょう。
お湯にベーキングパウダーを溶かして泡が出れば、まだ問題なく使用できます。
泡が出なかったり、すぐになくなってしまったりする場合は古くなっている可能性があるため、新しいものに買い替えるのが安心です。
ベーキングパウダーがないとどうなる?

ベーキングパウダーは、柔らかい食感と高さを足すために必要です。
そのため、ベーキングパウダーがないと生地が想定よりも重くなってしまい、本来ふんわりするはずのお菓子の仕上がりが残念なものになってしまいます。
とくに、柔らかさが求められるケーキやカップケーキには欠かせません。
一方で、クッキーやフィナンシェなど膨らみを重視しないタイプのお菓子であれば、ベーキングパウダーは不要です。
お菓子の種類や求める食感に応じて、使用の有無を判断しましょう。
まとめ
今回は、ベーキングパウダーの代用となる食材や向いていない食材を紹介しました。
ベーキングパウダーは、軽やかな食感や高さを出すために欠かせない膨張剤ですが、急に切らしてしまっても代用できる食材は意外と多くあります。
重曹やドライイースト、ヨーグルトなど、家庭にあるもので十分対応可能です。
一方で、片栗粉や小麦粉など、膨張力がなく代用には向かない食材もあります。
代用品を使う際はそれぞれの特徴や分量、風味への影響を理解したうえで使い分けましょう。












