目次
中濃ソースを切らしていたら、ウスターソースやとんかつソースなど、似た味わいのソースで代用できます。
また、醤油やオイスターソースなどの調味料でも、ほかの調味料を加えて味を調整すると、代用品のソースを作れます。
ただし、そうした代用品では、中濃ソースの風味やとろみを完全には再現できず、合わない料理もあるため注意が必要です。
この記事では、中濃ソースの代用品となる7つのソースと、代用時の注意点を紹介します。
中濃ソースはややとろみのあるウスターソースの仲間

中濃ソースは、ウスターソースやとんかつソースなどと、原材料や製法が類似しています。
これらのソースは、法令では「ウスターソース類」と総称され、とろみの強さ(粘度)によって以下の3つに分類されます。
- ウスターソース
粘度が0.2Pa・s(パスカル秒)未満のもの。さらっとしたソース。 - 中濃ソース
粘度が0.2Pa・s以上2.0Pa・s未満のもの。中程度のとろみがあるソース。 - 濃厚ソース
粘度が2.0Pa・s以上のもの。とろみが強く、とんかつソースなどが該当する。
参考:e-Gov法令検索「食品表示基準」
これらのウスターソース類は、野菜や果実をベースに、砂糖や酢などの調味料、香辛料を加え、長時間煮込んで作られます。
野菜や果実を長時間煮込んだ旨味・風味・色のほか、酢による酸味が強いのも特徴です。
似た味わいであることから、中濃ソースの代用品としては、ウスターソースやとんかつソースなどが筆頭に挙げられます。
中濃ソースの代用品7選

この章では、中濃ソースがないときに役立つ7つの代用品を紹介します。
とくに、ウスターソースやとんかつソースなどの似た味わいのソースが活用できます。
そうしたソースもないときは、醤油などをベースにする方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ウスターソース+ケチャップ
ウスターソースは、味わいや風味が似ているため、中濃ソースを切らしたときに役立ちます。
中濃ソースの代用とするには、ウスターソースとケチャップを1:1を目安に混ぜて、とろみを補うとよいでしょう。
ケチャップにはソースと同じく甘味や酸味があり、似た味わいのまま、とろみをつけられます。とろみの強さは、ケチャップを混ぜる割合で調整可能です。
中濃ソースに比べて甘味が弱いと感じたら、砂糖やはちみつで調整するとよいでしょう。
とんかつソース
とんかつソースがあれば、中濃ソースの代用にそのまま使えて便利です。
とんかつソースは、中濃ソースよりもとろみの強いソースですが、味わいは非常に似ています。
揚げ物などに、中濃ソースと同じ感覚でかけて使えます。
ただし、とろみが強くて濃い味に感じることもあるので、その際は量を調整してください。
また、とんかつソースはやや甘めの製品が多いため、少量の酢や醤油を加えると味が引き締まります。
お好み焼きソース・たこ焼きソース
お好み焼きソースやたこ焼きソースも、とんかつソースと同じくとろみが強めですが、中濃ソースの代用品として使えます。
ただし、風味が特徴的なソースも多い点には注意が必要です。
粉もの用のソースには、だしを加えて和風の旨味や風味がつけられた製品が多い傾向にあります。
料理によっては、だしの風味が合わないこともあるため気をつけましょう。
ウスターソースを混ぜると、香辛料の風味でだしの風味を和らげることもできます。
また、甘味の強さも粉もの用のソースの特徴です。
甘すぎると感じたら、少量の酢や醤油を加えて味を調整するとよいでしょう。
焼きそばソース
焼きそばソースは、中濃ソースよりやや強い程度のとろみで、中濃ソースの代用品にも適したソースです。
ただし、中濃ソースよりややスパイシーで、だしの風味が加えられた製品も多いので、料理との相性には気をつけてください。
甘味も強めなので、酢や醤油を少量加えて味を調整してもよいでしょう。
醤油+ケチャップ+はちみつ
中濃ソースやほかのソースも手元にない場合、醤油・ケチャップ・はちみつの組み合わせがおすすめです。
醤油はソースの代わりに旨味のある深い味わいをもたらし、ケチャップでとろみ・酸味・フルーティーな風味をつけることができます。
醤油とケチャップを1:1を目安に混ぜた後、はちみつで甘さやとろみを調整するとよいでしょう。
ただし、この3つの材料だけでは、ソース独特のスパイシーな風味は再現できません。
お好みでコショウやナツメグなどの香辛料を少量加えると、より中濃ソースに近い味わいになります。
オイスターソース
オイスターソースは、牡蠣の風味が強いため好みが分かれますが、とろみがあり中濃ソースの代用品として使えます。
牡蠣の風味を抑えつつ、中濃ソースの味わいに近づけるには、少量の酢を加えて使うのがおすすめです。
ケチャップも加えると、とろみとフルーティーな風味もついて、より揚げ物などにマッチするソースになります。
ただし、料理や食材によっては牡蠣の風味が合わないこともあるため、まずは少量をかけて試してみるとよいでしょう。
バーベキューソース
バーベキューソースは、製品により風味が大きく異なるものの、中濃ソースの代わりになるものも多いです。
バーベキューソースには、以下のようなタイプがあります。
- ウスターソースがベースのタイプ
風味が近く、中濃ソースの代用品としてとくに適する。 - トマトピューレや玉ねぎを原材料としたタイプ
中濃ソースと同じく、野菜の旨味やフルーティーな風味が楽しめる。 - 醤油ベースのタイプ
コショウやナツメグなどの香辛料を加えると、中濃ソースの味わいに近づく。
注意点として、バーベキューソースはこってりした甘めの味付けが多く、一般に燻製のような香りがついています。
そこで、少量の酢を加えると味が引き締まります。とくに、リンゴ酢があればフルーティーな風味も加わるので、ぜひ使ってみてください。
中濃ソースを代用する際の注意点

中濃ソースをほかのソースや調味料で代用すると、風味などの違いが気になることもあります。
この章では、代用する際に気をつけたい、調味料と料理の相性や、ソースの独特な風味について解説します。
代用品の料理への向き不向きに注意
この記事で紹介した代用品の中には、中濃ソースにはない風味や香りがあるものもあります。
例えば、以下の代用品は料理との相性に注意が必要です。
- お好み焼き・たこ焼き・焼きそばソース
昆布やかつお節のだしや風味が加えられた製品が多く、洋食には合わないこともある。 - オイスターソース
牡蠣の風味が強い。揚げ物や中華風の炒め物には合いやすいが、あっさりした料理や洋風の肉料理では違和感が出やすい。 - 醤油+ケチャップ+はちみつ
醤油は独特の風味や香りが強いため、洋食に使っても和風な仕上がりになりやすい。
はちみつは、花の香りが強く悪目立ちする場合もある。 - バーベキューソース
甘味や燻製の香りがついていることが多く、料理によっては味や香りが濃すぎることもある。
風味が合わない代用品を使うと、料理が台無しになってしまうこともあります。
心配なときは先に、料理を少しだけ取って中濃ソースの代用品を加え、味見してみましょう。
ウスターソース類以外では風味の再現が難しいことも
中濃ソース・ウスターソース・とんかつソースなどは原材料や製法が似ていて、「ウスターソース類」と総称されます。
ウスターソース類は、野菜や果実を長時間煮込むことで、独特の風味が生まれます。
「醤油+ケチャップ+はちみつ」「オイスターソース」「バーベキューソース」など、ウスターソース類を使わない代用品は、独特の風味が再現できないことに注意してください。
ただし、酢や香辛料を加えることで、中濃ソースの味わいに近づける工夫は可能です。
そのうえで、中濃ソースとはテイストのやや異なるソースとして使うとよいでしょう。
まとめ
中濃ソースがないときは、身近なソースや調味料を工夫して使うと代用できます。
ウスターソースやとんかつソースを使えば、とくに中濃ソースに近い風味や味わいが楽しめます。
お好み焼き・たこ焼き・焼きそばソースも、中濃ソースに近い味わいですが、だしの風味も含む点に気をつけましょう。
味わいが近いソースがない場合も、醤油やオイスターソースなどをベースにすれば、ややテイストは異なりますが、中濃ソースの代わりに味付けができます。
中濃ソースに近い味わいや質感にするには、酢や香辛料、ケチャップなども活用してみてください。












