目次
秋の花として広く知られているコスモス。
開花する季節を正確には把握していない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、コスモスが開花する季節について詳しく紹介します。
花言葉と育て方も紹介しているので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
コスモスとは

日本の秋の風物詩であるコスモスは、江戸時代末頃に日本へ伝わってきた植物です。
| 科・属 | キク科・コスモス属 |
|---|---|
| 学名 | Cosmos bipinnatus |
| 和名 | 秋桜 |
| 原産地 | メキシコ |
| 大きさ | 高さ40cm~120cm程度 |
| 開花時期 | 6月~11月 |
参考:ヤサシイエンゲイ
日本で一般的にコスモスとして認識されているコスモス・ビピンナツスは、短日植物で日照時間が短くなるまで花が咲きません。
そのため、コスモスは秋の花というイメージが定着していますが、近年では品種改良が進み夏から花を咲かせるコスモスも増えてきています。
コスモスの名前の由来
コスモスという名前は、ギリシャ語で秩序や飾り、美しいなどを意味する「Kosmos, Cosmos」が語源です。
コスモスの花は、花びらが整然と並んだ見た目をしているため、この秩序ある美しさからCosmosと名づけられたと考えられています。
日本では、秋頃に桜とよく似た花を咲かせることから、秋桜と名づけられていましたが、後にコスモスと呼ばれるようになりました。
日本でコスモスと呼ばれるようになったのは、昭和52年に大ヒットした山口百恵さんの「秋桜」という歌謡曲が由来だといわれています。
山口百恵さんの秋桜では、「秋桜」表記の曲名を「コスモス」と読み、歌詞でも秋桜の部分をコスモスと読みました。
曲の大ヒットをきっかけに、以降コスモスという呼び方が一般的になったようです。
コスモスの花言葉
コスモスの花言葉は「調和」と「謙虚」「乙女の純真」の3つです。
また、様々な色の花を咲かせるコスモスには、花の色ごとに花言葉が存在します。
各色ごとの花言葉は、以下の通りです。
| 花の色 | 花言葉 |
|---|---|
| ピンクのコスモス | 乙女の純潔 |
| 白のコスモス | 純潔、優美、美麗 |
| オレンジと黄色のコスモス | 自然美、野性的な美しさ、幼い恋心 |
| 赤のコスモス | 乙女の愛情、乙女の調和 |
| 黒のコスモス | 移り変わらぬ気持ち、恋の終わり、恋の思い出 |
参考:FLOWER
コスモスが開花する季節

コスモスといえば秋の花というイメージが定着していますが、コスモスには遅咲きの品種と早咲きの品種があります。
早咲きの品種であれば、秋以外の季節に花を咲かせることも可能です。
秋
遅咲きの品種のコスモスは、夜の長さが約11時間以上続かないと開花しない特性を持っており、いつ種をまいても必ず秋頃に開花の季節を迎えます。
開花時期が10月以降とされている品種は遅咲き系です。
開花の季節を迎えるまで茎が上に伸び続けるため、早めに種をまくと草丈が高くなり、遅めにまくと草丈が低い状態で花をつけます。
秋にコスモスが楽しめるおすすめの名所は、以下の通りです。
春~夏
早咲きの品種のコスモスは、夏よりも前に種をまくことで春から夏にかけて開花させられます。
種をまいてからおおよそ45~90日程度で開花するので、開花させたい季節から逆算して種をまくと良いでしょう。
春から夏にかけてコスモスが楽しめるおすすめの名所としては、以下のような場所が有名です。
コスモスの種類

コスモスには20品種ほどの種類が存在し、品種ごとに花の色や形が異なります。
一般的にコスモスとして認識されている白やピンクの花を咲かせる品種は、コスモス・ビピンナツスです。
一括りにコスモスといっても、品種によって見た目や開花の季節は異なるので、好みに合った品種を探してみてください。
キバナコスモス
キバナコスモスは、名前の通り黄色やオレンジがかった色の花を咲かせる品種のコスモスです。
正式な学名は「コスモス・スルフレウス」といいますが、一般にはキバナコスモスの名前で親しまれています。
一般的なコスモスと比較して葉の横幅が広く、暑さに強い反面寒さは強くありません。
以前は黄色系統の品種のみでしたが、最近ではキバナコスモス・ディアボロやキバナコスモス・サンセットなどの赤色系の花を咲かせる品種も誕生しています。
チョコレートコスモス
チョコレートコスモスは、チョコレート色や赤茶色の花を咲かせる品種のコスモスです。
正式な学名は、「コスモス・アトロサンギネウス」といいます。
ほんのりチョコレートのような香りを放つことが特徴で、大正時代に日本に伝わってきました。
原種は高温多湿に弱く、一般的なコスモスよりも栽培の難易度が高めですが、市場に流通している大半の苗は栽培しやすいように改良された園芸品種です。
上手に栽培すれば多年草としても育てられます。
コスモスの育て方

コスモスの育て方を紹介します。
コスモスは比較的育てやすい植物で、ガーデニング初心者の方にもおすすめです。
種から育てる場合と苗から育てる場合の両方を解説するので、ぜひ参考にしてください。
土の準備
初めてガーデニングに挑戦する場合には、まず土の準備から始める必要があります。
ホームセンターやガーデニング用品店で花・野菜用の培養土を購入しましょう。
自分で用土を混ぜて土を作る時は、赤玉土と腐葉土を6対4、または赤玉土と腐葉土、バーミキュライトを6対3対1の割合で混ぜてください。
コスモスは丈夫な植物のため、土作りはあまり難しく考えなくても大丈夫です。
プランターではなく地植えする時は、土に川砂やパーライトを混ぜると水はけが良くなります。
種から育てる場合
種から育てる場合は、まず購入した種の品種を確認しましょう。
コスモスには夏咲きの品種と秋咲きの品種があり、それぞれ種まきの季節が異なります。
夏咲きの品種であれば、3~4月頃、秋咲きの品種であれば6~7月頃に種をまくことがおすすめです。
コスモスは種から育てる場合、開花までに3か月程度かかるので、咲かせたい季節の3か月前を目安に種をまくと良いでしょう。
20~30cm間隔で2~3粒ずつまいて、土は5mmほどかけてください。
発芽適温は、15~20℃です。
苗から育てる場合
コスモスは種だけではなく、苗でも販売されています。
苗を購入する際は、葉が色あせておらず、茎が伸びすぎていない苗を選びましょう。
夏咲きの品種であれば4~6月に、秋咲きの品種であれば9月頃に植えつけします。
植えつけ時には、根鉢を崩さないよう慎重に取り出して植え直してください。
複数植える際は、苗と苗の間を20~30cm程度開けましょう。
水やり
コスモスは乾燥に強く、過剰な湿気に弱い植物です。
そのため、水を与えすぎると根が腐ったり、株が弱ったりします。
水を与える頻度には十分注意しましょう。
鉢植えで育てる場合は、土の表面が乾燥したタイミングで底から流れる程度の水を与えます。
植えつけすぐは、しおれやすいので水切れを起こさないようこまめに確認してください。
地植えで育てる場合は、基本的に水をやる必要はありません。
何日も雨が降らずに土が乾燥した時だけ水を与えてください。
病気と害虫対策
コスモスは、秋口の9月~10月頃にうどんこ病やアブラムシの被害に遭いやすい傾向があります。
病気や害虫が発生すると見た目に悪影響を及ぼし、花が枯れる原因に繋がるため、発生しないよう対策を行うことが大切です。
アブラムシもうどんこ病も目視で確認が行えるので、茎や葉、芽に変化が無いか毎日チェックすると良いでしょう。
アブラムシの対策としては殺虫剤を使用する方法が、うどんこ病の対策としては薬剤を散布する方法が効果的です。
うどんこ病は、日当たりと風通しの良い環境で育てる方法でも予防できます。
参考:Plantia
まとめ
コスモスが開花する季節について紹介しました。
コスモスには、遅咲きの品種と早咲きの品種があり、早咲きの品種であれば、秋以外の季節にも花を咲かせられます。
コスモスを栽培する際は、花を楽しみたい季節に合わせて最適な品種を選ぶことが大切です。
コスモスの栽培に挑戦する際は、ぜひ本記事で紹介した育て方を参考にしてみてください。
















