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水炊きやサラダ、肉料理、魚料理と、いろいろな料理に使われるポン酢。
料理にかけるだけで、簡単にさっぱりとした味わいに仕上がるのが特徴です。
ポン酢の語源は、オランダ語の「ポンス(pons)」で、ミカン科の果実である橙(だいだい)の絞り汁を意味しています。
じつは、本来のポン酢は柑橘類の果実の絞り汁のみのことで、市販品によく見られるしょうゆの入ったものは「ポン酢しょうゆ」と呼ばれる種類です。
今回は、なじみのあるポン酢しょうゆの作り方を中心に、アレンジも踏まえた自宅で手作りする方法を詳しく解説します。
自家製ポン酢は、身近な材料で簡単に作れるため、ぜひお好みの味わいに仕上げてみてください。
ポン酢の材料とは?身近な素材を合わせるだけで完成
「ポン酢」は、家庭で常備されることの多い調味料とお好みの柑橘類があれば、素材を合わせるだけで簡単に作れます。
材料を長時間煮込む手間もなく、実際の作業は短時間で済みます。
できあがるまでは最短で半日程度かかりますが、ほとんどが冷蔵庫に保存して待つだけなので、時間のある時に作っておくと便利です。
ポン酢の基本材料
まずは、市販品でもよく見られるしょうゆを使った「ポン酢しょうゆ」の基本的な材料をご紹介します。
自家製ポン酢で使われる主な材料:ポン酢約200mL分の分量
- 柑橘類の果汁:100mL程度
(ゆず、かぼす、すだち、レモン、ライム、橙、みかんなど) - しょうゆ:100mL程度
- みりん:20mL~50mL程度
- 昆布やかつお節:5g程度
- 酢:大さじ3杯程度
主に使われるのは上記の素材ですが、レシピによって作り方は異なります。
必ず全て入れなければいけないのではなく、材料のアレンジが可能です。
使う柑橘類の種類によって風味や味わいの違いが楽しめます。1種類のみを絞るほか、複数の種類の果汁を混ぜ合わせる方法もあります。
材料はお好みでアレンジが可能
ポン酢は、基本の材料がそろわないときや、苦手な材料がある場合にも、簡単にアレンジできます。
最もシンプルな作り方は、柑橘類の果汁としょうゆだけを混ぜる方法です。
よりさっぱりと食べたいときや、他の材料がそろわないとき、即席でほしいときなどに便利です。
みりんは入れなくても作れますが、入れることによって、甘みやまろやかさが加わります。
昆布やかつお節は、うま味をプラスしたいときに役立つ素材です。
お好みで、昆布とかつお節のどちらか、または両方入れてもよいでしょう。
お酢は、柑橘類の果汁が足りないときや、より酸味が欲しいときなどに入れると役立ちます。
また、しょうゆの代わりに塩で味付けする「塩ポン酢」という種類もあります。
簡単!自家製ポン酢の作り方
自家製ポン酢は、1回に作りやすい量、使い切りやすい量を意識して作るとよいでしょう。
冷蔵庫で保存できるため、頻繁に使う際はまとめて作っておくと便利です。
作りやすい量としては、できあがりが150mL~200mL程度がおすすめです。
ここでは、150mL~200mLのポン酢の作り方を解説します。
1.お好みの柑橘類の果汁を用意
まずは、ゆず、かぼす、すだち、レモン、ライム、橙、みかんなど、お好みの柑橘類の果汁を絞ります。
150mL~200mLのポン酢を作る場合、果汁100mL程度を用意しましょう。
果実の大きさにもよりますが、ゆずの場合は4個程度が目安です。
2.みりんを入れる場合は煮切る
みりんを入れるなら、「煮切りみりん」と呼ばれる、あらかじめ火にかけてアルコールを飛ばしたみりんが必要です。
みりんの量は、150mL~200mLのポン酢を作る場合、20mL~50mL程度を目安にしてみてください。
「煮切りみりん」は、みりんを鍋などに入れて火にかけるほか、電子レンジを使って作ることもできます。
鍋で煮切るときは、みりんを入れて火にかけ、沸騰してから1分~1分半ほど加熱しましょう。
少量のみりんは、鍋よりも電子レンジの方が作りやすいことがあります。
電子レンジを使うときは、やや大きめの耐熱容器にみりんを入れ、しばらく沸騰するように、600Wで1分ほど加熱しましょう。
3.材料を合わせて清潔な瓶に保存する
ポン酢に入れる他の材料も、下準備や計量をしておきましょう。
昆布を入れるときは、昆布の表面の汚れをふきんで取り除いてから使います。
昆布の量は、150mL~200mLのポン酢を作る場合、5g程度を目安にしてみてください。
かつおぶしを入れるときは、5g~10g程度を目安にお好みで調整するとよいでしょう。
しょうゆの目安量は、100mL程度です。
入れたい材料を用意したら、清潔な瓶や保存容器に材料を全部合わせましょう。
長期保存したい場合は、熱湯消毒かアルコール消毒をしてから乾燥させた容器を用いると安心です。
果汁、みりん、しょうゆ、酢を混ぜ合わせたところに、昆布やかつお節を沈めると合わせやすいです。
冷蔵庫に保存し、一晩以上寝かせると、うま味が出ておいしく仕上がります。
食べる際には、ざるで濾して昆布やかつお節を取り除いてから使いましょう。
自家製ポン酢は、清潔な容器に入れて冷蔵保存すれば、1か月ほどは十分に保存可能です。
4.より簡単に作るポイント
自家製ポン酢は、工夫次第でより作りやすく、使いやすくなります。
絞った果汁の量が足りないときには、お酢や市販のレモン汁などで酸味を調整するとよいでしょう。
食べる前にポン酢をざるで濾すのが面倒なら、あらかじめお茶や出汁用のパックに昆布やかつお節を入れてから沈めると、取り出すだけで簡単に使えます。
昆布やかつお節の代わりに、昆布茶や粉末だしを使う方法もあります。
果汁やしょうゆなどの液体にそのまま混ぜてしまうため、昆布やかつお節を取り出す手間が省けるのがメリットです。
粉末だしを使うときは、減塩や食塩不使用のタイプを使うと、塩味がきつくなることを防いでうま味だけを加えやすいのでおすすめです。
お好みの素材を使ったポン酢の作り方
しょうゆの種類を変える
しょうゆには、濃口しょうゆのほかに、薄口しょうゆやたまり醤油、白しょうゆなどさまざまな種類があります。
ポン酢しょうゆを作るときに、使うしょうゆの種類を変えると簡単にアレンジを楽しめます。
しょうゆの味わいに合わせて、他の調味料の種類や量を調整するとなおよいでしょう。
めんつゆを使う
めんつゆには、しょうゆやみりん、出汁など、ポン酢作りに必要な原材料がバランス良く配合されています。
そのため、めんつゆに足りない酸味を加えるだけで、簡単にポン酢が作れます。
めんつゆとお酢だけでもポン酢になるほか、さらに柑橘類の果汁を加えると風味良く仕上がります。
しょうゆの代わりに塩を使う
しょうゆの代わりに塩を使った「塩ポン酢」も、手作りできます。
塩は、しょうゆと比べると少ない分量で味付けできるため、その分ほかの材料の量を増やすのがポイントです。
みりんと酒を一緒に煮切ってアルコールを飛ばしたものや、水などを加えると、ポン酢の分量や味の濃さの調整ができます。
果汁の代わりにオレンジジュースを使う
柑橘類を絞るのが難しいときや、絞った果汁が足りないときは、市販のオレンジジュースを使う方法もあります。
オレンジジュースだけでなく、お酢やほかの柑橘類の果汁を合わせると、酸味や風味をよりお好みに調整できるでしょう。
甘めに仕上げたいときのコツ
ポン酢を甘めに仕上げたいなら、酸味の少ない柑橘類や、甘口しょうゆを使ってみましょう。
また、砂糖やはちみつを加えて甘みをプラスする方法もあります。
素材によって甘みにもさまざまな味わいの違いがあるため、お好みで選んでみてください。
さらに素材を加えてポン酢ダレに
作り置きしたポン酢に飽きてしまったときは、さらに素材を加えてポン酢ダレを作ってみましょう。
ポン酢に、ごまやごま油、ねぎやしょうがのみじん切りなどを加えると風味のアクセントになります。
また、ポン酢とマヨネーズを合わせると、適度なとろみも付いたまろやかなソースになるでしょう。
ほかの素材を加えることで、ポン酢が合う料理のバリエーションも広がります。
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