ふるさと納税は外国人でも利用できる?条件や手続き方法・注意点を解説

ふるさと納税は外国人でも利用できる?条件や手続き方法・注意点を解説

日本各地の特産品など、魅力溢れる返礼品が人気を集めているふるさと納税。

日本人には人気の制度ですが、日本に在住する外国人でも利用できるのか気になっている方も多いでしょう。

そこで今回は、ふるさと納税は外国人でも利用できるのか、利用するための条件や注意点、手続き方法などについてわかりやすく解説します。

この記事では、ワンストップ特例制度を申請する場合の条件や、マイナンバーカードを含む必要書類を説明するので、参考にしてみてください。カードを活用する際に発生するトラブルや疑問に関する対処法なども、併せてご紹介します。

ふるさと納税は外国人でも利用できる?

ふるさと納税は外国人でも利用できる?

ふるさと納税は、日本全国から自分で選んだ自治体に寄附をして、2,000円を超える金額について、一定の限度額まで住民税や所得税から控除される制度です。

寄附金控除だけでなく豪華な返礼品までもらえることが多く、日本人にはお馴染みの人気の制度です。

在留外国人の方も、気になっている方が多いのではないでしょうか。

じつは、ふるさと納税は外国人でも日本人と同じように利用できます。

ふるさと納税は自治体への寄附なので、国籍は関係なく、外国人の方でも問題なく寄附をおこなうことができます。

ふるさと納税は外国人にもおすすめ

ふるさと納税は、返礼品を通じて日本の新たな魅力を知るきっかけにもなるため、外国人にもおすすめの制度です。

ふるさと納税では、納税者に寄附の返礼品として地域の特産物を送っている自治体が数多くあります。

北海道産のホタテやいくら、山梨県産の桃やぶどう、九州産の和牛など豪華な返礼品がもらえるのが魅力です。

食べ物以外にも、京都や沖縄、大分などの人気観光地のホテルや旅館、飲食店などで使える宿泊券や旅行ポイントなどもあります。

また、英語や中国語など多言語対応のふるさと納税サイトもあるため、日本語が苦手な外国人でも気軽に利用できます。

外国人の方も、ふるさと納税を活用してお得に日本文化を楽しみましょう。

次章からは、外国人がふるさと納税を利用するための条件や注意点、手続き方法について解説します。

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ふるさと納税を外国人が利用するための条件

ふるさと納税を外国人が利用するための条件

前述した通り、ふるさと納税は自治体への寄附なので、寄附自体は条件がなく日本人・外国人問わず誰でも可能です。

ただし、そもそも所得税や住民税を払う必要のない人は、寄附金控除は受けられません。

寄附金控除を受けるためには、自営業・雇用問わず日本で働いて所得税と住民税を納めていることが条件となります。

そのため、ふるさと納税は、日本で働いて所得税と住民税を払っている在留外国人にもメリットがある制度です。

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ふるさと納税を外国人が利用する場合の注意点

ふるさと納税を外国人が利用する場合の注意点

ふるさと納税を外国人が利用する場合に注意すべき点は以下の3つです。注意点を事前にチェックして、安心して利用しましょう。

  • 本人確認書類の提出
  • ミドルネームの記入方法
  • 非課税世帯は控除を受けられない

くわしく解説します。

本人確認書類の提出

寄附金控除の申請には、個人番号確認書類および本人確認書類の提出が必要です。

必要書類の提出が可能か、事前に確認をした上でふるさと納税を利用しましょう。

マイナンバーカード(個人番号カード)がある場合は、他に本人確認書類は不要です。

マイナンバーカードがない場合は、主に以下の書類が必要です。

(マイナンバー通知カードまたはマイナンバーの記載がある住民票)+(運転免許証・パスポート・在留カードなどの中から1点)

または(健康保険証・年金手帳・納税証明書・税金、公共料金の領収書などの中から2点)

※マイナンバー通知カードは、氏名・住所などが住民票と一致している必要あり。

本人確認書類について詳しく確認したい場合は、ワンストップ特例制度の場合は寄附先の自治体、確定申告の場合は管轄の税務署へお問い合わせください。

ミドルネームの記入方法

ふるさと納税の寄附金控除の手続きでは、原則在留カードなどの公的な本人確認書類に記載されている正式な氏名の入力が必要です。

外国人の場合、ミドルネームがある人も多いでしょう。

しかし、ふるさと納税サイトの氏名の入力フォームや確定申告の氏名入力欄には、ミドルネームの記入欄が設けられていない場合が大半です。

ミドルネームがある場合は、ワンストップ特例制度の場合は寄附先の自治体、確定申告の場合は管轄の税務署へ記入方法を確認した上で手続きをしましょう。

非課税世帯は控除を受けられない

前述した通り、ふるさと納税は寄附した金額のうち、2,000円を超える金額が住民税や所得税から控除されます。

もともと住民税や所得税が課税されていない非課税世帯の場合は、控除がなく2,000円を超える分も全て自己負担になります。

また、ふるさと納税で税金が控除される年間上限額は収入によって変わります。

例えば、独身または配偶者控除なし(配偶者の給与収入が201万円を超える場合)で給与収入300万円の場合、控除される年間上限の目安は28,000円です。(参照資料:総務省 ふるさと納税ポータルサイト

ふるさと納税サイトの中には、シミュレーターを使って控除額の目安を簡単に知ることができるサイトも多数あります。

シミュレーターなどを利用して控除額の上限を確認し、申請の手間などを考えた上で利用するメリットがあるかどうかを判断するのがよいでしょう。

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税金控除の申請方法

税金控除の申請方法

ふるさと納税の税金控除の手続き方法は以下の2つです。

  • ワンストップ特例制度
  • 確定申告

くわしく解説します。

ワンストップ特例制度

ワンストップ特例制度を利用すれば、確定申告不要で簡単に税金控除の手続きができます。

ワンストップ特例制度では最大5つの自治体に寄附できますが、それぞれの自治体ごとに手続きが必要なので注意しましょう。

条件

給与所得者で確定申告が不要で、尚且つ1年間でふるさと納税の寄附先の自治体が5つ以内の人

必要書類

①寄附金受領証明書(寄附先の自治体から届く)

②特例申請書(ほとんどの場合寄附先の自治体から「寄附金受領証明書」と一緒に郵送される、総務省HPからもダウンロードも可能)

③個人番号確認書類および本人確認書類

マイナンバーカードがある場合

マイナンバーカードのみ

マイナンバーカードがない場合

マイナンバーを確認できる書類(マイナンバー通知カードやマイナンバーの記載がある住民票の写し)+本人確認書類(在留カードやパスポート、運転免許証など)

申請方法

寄附先の自治体毎に申請書と本人確認書類を提出

スマートフォンからオンライン申請が可能な自治体もあり。

日程

寄附をした翌年1月10日必着

税金控除

ふるさと納税をした翌年度の住民税が減額

確定申告

自営業の場合や、6つ以上の自治体にふるさと納税をおこなった人は確定申告が必要です。

また、ワンストップ特例制度の期日までに手続きができなかった場合は、確定申告でふるさと納税の手続きができます。

条件

自営業などふるさと納税以外で確定申告が必要な人または1年間でふるさと納税を6つ以上の自治体におこなった人

必要書類

①確定申告書類

②源泉徴収票

③寄附金受領証明書

④個人番号確認書類および本人確認書類

マイナンバーカードがある場合

マイナンバーカードのみ

マイナンバーカードがない場合

マイナンバーを確認できる書類(マイナンバー通知カードやマイナンバーの記載がある住民票の写しなど)+本人確認書類(在留カードやパスポート、運転免許証など)

申請方法

住所地を管轄している税務署へ郵送または持参して提出。

スマートフォンやパソコンを利用してオンラインでの確定申告も可能。

オンラインの場合は、国税庁HPに設置されている「確定申告書等作成コーナー」からe-Taxでおこないます。(マイナポータルアプリに対応しているスマートフォンまたは税務署発行の利用者識別番号および暗証番号が必要)

日程

寄附した翌年の2月中旬頃〜3月中旬頃まで

税金控除

所得税からの控除とふるさと納税をした翌年度の住民税から減額

控除額シミュレーションはこちら

まとめ

税金控除や返礼品など、メリットばかりのふるさと納税は外国人の方にもおすすめの制度です。

ご当地の美味しい食べ物を食べたり、気になる観光地に旅行したり、さまざまな使い方ができます。

ワンストップ特例制度を使えば、簡単に申請ができるのも魅力のひとつです。

必要書類やミドルネームの記入方法、税金控除の限度額など、注意点を確認した上で外国人の方も安心してふるさと納税を利用しましょう。

控除額シミュレーションはこちら

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