目次
寒い季節に定番の鍋料理、おでん。おなじみの具から変わり種まで、さまざまな食材の味を楽しむことができる人気メニューです。
おでんにぴったりの具や、おでんの美味しい作り方を紹介します。
お気に入りの具がたくさんあれば、それだけ多彩な食材を味わう機会が広がります。おでん料理のアレンジの参考にしてみてください。
【基本】おでんの美味しい作り方

基本的なおでんの作り方について紹介します。こちらのレシピをもとに、今回紹介する具材を入れてお好みでアレンジしてみてください。
材料※4人分~
- 大根:2/3本
- こんにゃく:1枚
- 結び昆布:4個
- 茹で卵:4個
- おでんの具材:適量
- 水:5カップ
- 醤油:大さじ2
- 酒:大さじ2
- みりん:大さじ2
- 顆粒鰹ダシ:大さじ1
- 塩:少々
作り方
- 大根は2cm幅に、こんにゃくは三角に切る
- 味が染み込みやすいように表面に切れ目を入れて下茹でする
- 結び昆布をお湯で5分程度戻し、練物もサッとお湯をかけて油抜きしておく
- 鍋に水、醤油、酒、みりん、顆粒鰹ダシを投入して沸騰させる
- 味を確認しながら塩を少々入れる
- だし汁に大根やこんにゃくなどの具材をすべて入れ、煮込んだら完成
おでんの具といえばコレという定番の人気TOP5をランキングで紹介

おでんの定番の具中で人気の高い種類をランキング形式で挙げると、TOP5は以下になります。
- 1位:大根
- 2位:たまご
- 3位:餅入り巾着
- 4位:牛すじ
- 5位:はんぺん
それぞれの具の人気の理由や美味しく食べるためのポイントを、ご紹介します。
1位:大根
おでんの定番の具の中で最も人気が高いのは大根です。煮込まれることで引き出された素材の甘みとだしのしみ込んだうまみを存分に味わえる点から、老若男女問わず愛されています。
ちょうど良い軟らかさまで煮込むのに時間がかかるため、おでん鍋に入れる前にあらかじめ圧力鍋などで煮ておくことをおすすめします。
2位:たまご
おでんのだしのしみ込んだたまごは程よい歯ごたえやからしとの相性の良さなどから、高い人気を誇っています。だしをしっかりとしみ込ませるために、鍋の初めの段階で入れるようにしましょう。
そして、白身が茶色くなるまでだしをしみ込ませるようにしてください。
3位:餅入り巾着
ジューシーな油揚げとお餅が組み合わさり、ボリューム感のある具材として人気を集めています。具を作る際には油揚げをしっかりと油抜きして適当な量の切り餅を中に入れ、餅が外に出ないように爪楊枝で口を止めます。
もちもち感を楽しめる硬さに仕上げるため、長時間に渡り火を通さないようにしましょう。また、冷凍品を使用するという手段もあります。鍋に入れる順番としては、煮込みの中盤ごろがおすすめです。
4位:牛すじ
とろみのあるすじの食感や、脂身からしみ出すゆで汁にだしの混じったうまみなどから支持を集めています。地域別では、関西以西で人気度が高いです。
調理する際にはあくや脂分を抜くため、下ごしらえが必要となります。まず牛すじを10分程度ゆで、流水で洗った後再び1時間程度ゆでます。
下ごしらえが終了したら食べやすい大きさに切るか、串に刺しておでん鍋で煮込みます。
5位:はんぺん
軟らかい食感とくせのない味わいで、子どもからお年寄りまで支持を得る具材です。おでん鍋には煮上がる直前ごろに入れると色の変化や煮崩れが起きにくいです。
また、はんぺんは地域によって種類が異なります。灰色の見た目をした静岡の黒はんぺんや、白身魚をすり身にして蒸しあげる関西のあんぺいなど多種多様です。
こうした地域ごとの違いを楽しめるのも、はんぺんの魅力といえます。
変わり種でおすすめのおでんの具

おでんには先に挙げたような定番の種類だけでなく、変わり種の具を入れて楽しむ方法もあります。変わり種の具でアレンジすることで飽きが来なくなり、料理に華やかさやバリエーションも出てきます。
おでん鍋に入れると美味しい変わり種の具としては、以下の種類があります。
- たこ焼き
- ロールキャベツ
- 卵焼き
- しゅうまい
- チーズ
このほかにも、水餃子やうずら卵といった食材もおでんの具としておすすめです。
たこ焼き
おでんの具としては意外に感じる人もいるかもしれませんが、だしがしみ込みほろっととろける食感を楽しめます。
たこや卵を材料にだし汁に漬けて食べる「明石焼き」に似た味を堪能できます。しめとして、他の具を食べ終わった後に鍋に投入して味わってください。
ロールキャベツ
おでんに入れると従来のトマトやコンソメ味とは違った、あっさりとして甘みのある味付けで楽しむことができます。和食になじみにくいお子様の興味もひきつけることができます。
煮込みの序盤から入れてOKですが、煮崩れが気になる場合は別の鍋で煮てからおでん鍋に投入してください。
卵焼き
だし巻き卵にするとおでんのだしの風味と合わさって、濃厚な味わいの具になります。軟らかく、お子様にも親しまれます。
鍋に入れるタイミングとしては、煮込みの終わるころで大丈夫です。
しゅうまい
食べやすい大きさと食感、からしとの相性の良さからおでん鍋にアクセントを付けてくれます。皮がドロドロになってしまうのを防ぐため、煮込みの終わりごろに鍋に入れましょう。
冷凍のしゅうまいを使う場合は、電子レンジで先に加熱しておいてください。
チーズ
おでんの具材というよりは、具のトッピングとしておすすめ。スライスチーズや細切りのチーズを定番ものや野菜にもトッピングしてアクセントに。
和風のだしと濃厚なチーズを同時に味わうことができ、おでんの楽しみの幅が広がります。トッピングは具が煮込む直前や食べる前のタイミングでもOK。
お肉系でおすすめのおでんの具

魚介の練り物が多くなりがちなおでんには、お肉系の具も追加することをおすすめします。おでんの味わいに深みやバリエーションが出て、さらにお箸が進みやすくなります。
お肉系でおでんのおすすめの具材として、以下が挙げられます。
- 手羽先
- 串
- つくね
- ソーセージ
- ウインナー
このほかにも鶏肉や肉団子、手羽元、アキレス、もつなどといった具材もおでんの具としておすすめです。
手羽先
甘辛煮などでも人気の手羽先は、おでんに入れても存在感を発揮する具になります。だしのきいた手羽先は、おでんの味をコク深くしてくれる効果も期待できます。
お湯で下ゆでしてから流水でよく洗ってからおでん鍋に入れましょう。
串
塩味の焼き鳥の串をおでんに入れると、おでんと焼き鳥のだしに加え塩の味も加わりうまみが引き立ちます。煮込む前に肉が焼かれているため、おでんの鍋には終盤のタイミングで投入すればOKです。
つくね
「肉が嚙み切りにくくて苦手」という人でも食べやすいつくねは、おでんの具としても幅広い支持を得られます。
火が通りやすいため、おでん鍋には煮込みの終わりごろに投入するのでOKです。
ソーセージ
お子様人気の高いソーセージも、おでんにぴったりな具材です。味や食感を残して美味しく食べるために、おでん鍋に入れるのは煮込みの中盤以降にしてください。
ウィンナー
ウインナーも幅広い世代から人気があり、コンビニのおでん商品などにも入っていることからおでんになじみ深い具材となっています。切り込みを入れておでん鍋に投入すれば、だしを存分にしみ込ませることができます。
一方「脂分がだしに混じるのが気になる」という場合は切り込みなしでもOK。鍋に入れて30分程度弱火で煮込めば、美味しく召し上がれます。
野菜系でおすすめのおでんの具

他の鍋物料理と同様、おでんにも野菜の具を積極的に入れるようにしましょう。
「おでんにすると大根しか野菜の具がない」というケースも見られますが、栄養素の豊富な野菜もどんどん具に追加してみてください。
おでんの具としても人気の野菜として、以下が挙げられます。
- にんじん
- トマト
- 玉ねぎ
- 里芋
- きのこ
ほかにもネギやキャベツ、白菜、レンコン、さつまいも、春菊、長芋、わらびも美味しいおでんの具になります。
にんじん
具の甘みとだしが混じり合った味わいで、お子様からの人気も高いです。食べやすい大きさに切った後、表面に切り込みを入れることでだしの味がしみ込みやすくなります。
十分に火を通す必要があるため、おでん鍋の煮込み始めから投入しましょう。
トマト
酸味と甘みが特徴的なトマトをおでんに入れるとだしの味が混ざり、意外性のあるうまみを味わえます。軽く切り込みを入れて湯むきしてから、おでん鍋に入れましょう。
煮込み過ぎると形が崩れる可能性もあるので、早い段階から鍋に入れないように注意してください。
玉ねぎ
玉ねぎ丸ごとを具にするおでんレシピ。皮をむいてへたを落とした玉ねぎを蒸し器で1時間蒸した後、おでんのだしに一晩漬け翌日に他の具材とともに煮込みます。
時間を短縮させる場合はだしで1時間程度煮込むのでもOK。玉ねぎの甘みとだしの味のハーモニー、とろっとした食感を楽しめますよ。
里芋
粘着質な食感で煮物料理でも人気の里芋は、おでんの具としてもおすすめ。
だしの味をしっかりとしみ込ませるため、あらかじめ塩もみや下ゆでをしてぬめりを減らしておきましょう。おでん鍋には煮込みの序盤に投入します。
きのこ
エリンギやしめじなどはおでんに入れるとだしがしっかりとしみ込んだ美味しい具になりますし、しいたけは歯ごたえや風味を楽しめます。
おでん鍋には大根が軟らかくなるころに、投入しましょう。
練り物系でおすすめのおでんの具

おでんの具に多用されている練り物系。おでん鍋にそのまま投入するだけですむなど手間のかからない点からも、具材として重宝されています。
人気の高い具材例として、以下が挙げられます。
- さつま揚げ
- ちくわ
- かまぼこ
- 三色団子
- マフラー
このほかにも魚河岸、揚げ、ウインナー巻きなどもおすすめです。
さつま揚げ
濃厚な魚介のうまみにおでんのだしが合わさり、味わい深い具で幅広い世代から人気のある具材です。事前に熱湯をかけて油抜きして、煮込みの中盤のタイミングで入れましょう。
さつま揚げだけでも凝縮されたうまみを楽しめるため、「味の濃い具材を入れたい」とうケースにおすすめです。
ちくわ
お子様の支持も高くおでんの定番の具にもなっているちくわ。おでんの煮込みが終わる15分ぐらい前に投入するのが、味を損なわずに美味しく食べる秘訣です。
かまぼこ
身近な練り物であるかまぼこも、おでんの具におすすめです。食べやすい大きさにカットしておでん鍋に入れるだけなので手間もかかりません。
さらに、おなじみの味にだしがしみ込んだ風味や軟らかくなった食感を楽しめます。鍋には煮込みが終わる20分前ぐらいに投入しましょう。
三色団子
食べやすい形やカラフルな見た目で人気も高く、おでんの具の定番でもある三色団子。おでん鍋には煮込みが終わる30分ほど前に投入しましょう。
マフラー
さつま揚げの種類として、マフラーもおすすめです。北海道で昔から作られている種類で、細長い形状が特徴的。
おでん鍋には食べやすい長さにカットして、煮込みが終わる20分ほど前に投入しましょう。
魚介系でおすすめのおでんの具

海の幸がたっぷり詰まって人気の高い魚介の鍋物と同様、おでんも魚介系の具を取り入れることでうまみがアップし味わい深くなります。
比較的カロリーを気にせずにおでんに入れられる点もポイントです。
以下はおでんにもおすすめの魚介系の具材になります。
- 昆布
- コロ
- ホタテ
- イカ
- たこ
このほかにもつみれや海鮮、えびなどといった具材もおでんの具としておすすめです。
昆布
噛みごたえがあり香りや風味も豊かなため、魚介の中でも人気が高い具材です。スーパーでも売られている結び昆布を水で30分ほど戻してから、おでん鍋に投入すればOK。
煮込みの序盤ごろに鍋に入れれば、より美味しくいただけます。
コロ
関西ではおでんの具として定番のコロ。クジラの皮脂肪を鯨油で揚げた食材で、もちもちとした食感が特徴的。
またコロからの濃厚なだしが、おでんのまろやかさをアップさせます。水でもどしてある商品もあるため、下ごしらえの手間もかかりません。解凍したりお湯でゆがいたりして、おでん鍋に投入してください。
ホタテ
ホタテもおでんに入れれば、濃厚なだしやうまみを堪能できる具材になります。貝柱を取り外して沸騰したお湯に30秒ほど入れて水を切り、おでん鍋には煮込みの序盤に投入しましょう。
イカ
刺身や揚げ物で人気のイカも、おでんに入れればしっとりとした食感やだしのしみ込んだ優しいうまみを楽しめる具材になります。
わたを取り除いて輪切りにし、沸騰したお湯に30秒ほど入れて水を切った後、煮込みの序盤におでん鍋に投入しましょう。
また硬くなってしまうのを防ぐため、イカを投入した後は一気に火加減が強くならないように注意してください。
たこ
歯ごたえのある身におでんのだしがしみ込んだたこは、関西などで人気の具材です。だしに色が移るのを防ぐため、下ゆでしてからおでん鍋に入れましょう。
生食用のたこは硬いため、棒で叩いてあらかじめ軟らかくしておくこともおすすめします。
こんにゃく・豆腐系などその他でおすすめのおでんの具

ここまで紹介した種類のほかにも、こんにゃく系や豆腐系など、おでんの定番・おすすめの具材はたくさんあります。
人気の高い具として、以下が挙げられます。
- ちくわぶ
- がんも
- しらたき
このほかにも厚揚げや油揚げ、糸こんにゃく、焼き豆腐もおでんの具としてなじみが深く人気があります。
ちくわぶ
歯ごたえのある食感で人気の具材。ちくわと違い小麦粉を材料に作られているため、魚介系の風味になじまない人にもおすすめ。
基本的に煮込みの中盤に入れますが、もちもち感を残したい、反対に軟らかくして食べたいなど、お好みの硬さに合わせて投入のタイミングを調整してみてください。
また、事前に下ゆでしておくとだしの味がしみ込みやすく味わい深くいただけます。
がんも
煮物としてもなじまれているがんもは、だしがしっかりとしみ込むことや、さまざまな野菜が中に混ぜ込まれている点などから、おでんの具としても人気です。
事前に熱湯をかけて油抜きしてからおでんの鍋に入れましょう。入れる順番は最後ごろで大丈夫です。
しらたき
しゃきっとした歯ごたえと麺のように食べやすい形状のしらたきは、おでん鍋にバリエーションを与えてくれる具材です。
鍋に入れてもバラバラにならない結びしらたきを使い、煮込みの中盤に鍋に入れましょう。
おでんのおすすめアレンジレシピ

普段とは違った味のおでんが食べたくなったら、以下のアレンジレシピを試してみてください。どれも手軽に作れるうえに、新鮮な味わいで楽しめます。
和風カレーおでん
カレー粉を使った一風変わったおでんレシピです。うどんやご飯を入れることで、締めとしても楽しめます。
材料※4人分
- 大根:4切れ
- こんにゃく:1枚
- 牛すじ:8串
- おでんの具材:適量
- カレー粉:大さじ1.5
- 出汁:9カップ
- 塩:小さじ1.5
- 薄口醤油:大さじ2
- みりん:大さじ3
- 砂糖:大さじ1
- オイスターソース:大さじ1弱
作り方
- 大根、こんにゃく、牛すじは下茹でし、こんにゃくはアク抜き、牛すじは串に刺すところまで行う
- 鍋にカレー粉を入れ、香りが出るまで弱火で炒める
- 出汁、塩、薄口醤油、みりん、砂糖、オイスターソースを入れて沸騰させる
- おでんの具材を入れて、弱火で煮込む
おでん出汁のトマトリゾット
おでんの出汁で作る締めのトマトリゾットです。トマトとチーズが絡まった濃厚な味わいを楽しめます。
材料※2人分
- ご飯:200g
- おでん出汁:350ml
- 水:50ml
- トマト缶(カット):100g
- ピザ用チーズ:40g
- 黒胡椒:適量
作り方
- 鍋におでん出汁を入れて温める
- ご飯を加えて煮る
- トマト缶の中身を投入する
- チーズを加えてバーナーで炙る
- 器に盛りつけて黒胡椒をかける
夏野菜の梅冷やしおでん
夏野菜を楽しめるおでんのアレンジレシピです。彩り野菜を使い、冷やして食べることで暑い季節にもさっぱりいただけます。
材料※2人分
- ミニトマト:6個
- ズッキーニ:1本
- オクラ:4本
- さつまあげ:3枚
- 茹で玉子:2個
- 水:500cc
- 和風だし:小さじ2
- みりん:大さじ2
- 醤油:小さじ2
- 塩:少々
- 梅干し:2個
作り方
- 熱湯に切り目を入れたトマトをサッと入れ、冷水で湯剥きする
- ズッキーニを6等分にし、オクラはガクを取る
- さつまあげは半分にカットしておく
- 水、和風だし、みりん、醤油、塩を火にかける
- 梅とさつまあげとズッキーニを入れて煮た後にオクラも煮る
- トマトと茹で卵を入れたら、火を止めて粗熱を取る
- 冷蔵庫で冷やしたら完成
まとめ
今回は、おでんの人気具材をランキング形式で紹介しました。おでんは、定番の具材から変わり種まで、組み合わせ次第でさまざまな味わいを楽しめる料理です。
また、カレー風にアレンジしたり、トマト缶を加えてトマトリゾット風にしたりと、工夫次第で季節や気分に合わせた一品に仕上げられます。ぜひ、本記事を参考に自分だけのオリジナルおでんを作ってみてください。












