目次
老舗や最新グルメまで、様々な料理文化が集まる首都東京。
世界各国の料理が集結し、新しいグルメが次々と生まれるイメージがありますが、昔ながらの文化や歴史を感じられるご当地グルメも存在します。
今回の記事では、下町文化が残る東京で親しまれている名物グルメ13選を紹介します。
東京名物グルメ|昼ご飯編
はじめに、お昼ご飯におすすめのグルメを紹介します。
しっかり食べてスタミナを付け東京観光を楽しみましょう。
うな重
「江戸の四大食」の一つとされるうなぎ。
うなぎ自体は昔から塩や醤油で味付けされ食べられていましたが、現在の蒲焼きというスタイルが主流になったのは江戸時代からです。
関東と関西で調理法が違い、関東ではうなぎを背開きにし、内臓と骨をとってから白焼きにして蒸します。
醤油、みりん、砂糖を混ぜた甘辛いたれに潜らせ炭火で焼き、香ばしさを出して完成です。
うなぎは栄養価が高く、夏バテ防止に土用の丑の日に食べる習慣は江戸時代に始まったといわれており、うな重はご飯と一緒に食べるスタミナ料理として親しまれています。
また「江戸前」という言葉は、江戸近郊の海(現在の東京湾)に繋がる川で獲れたうなぎが「江戸前うなぎ」と呼ばれたことが起源とされています。
ラーメン
東京都内では醤油、味噌、塩はもちろん、魚介や豚骨ベースなど様々な種類のラーメンを食べることができます。
特に新宿や高田馬場、神田、秋葉原はラーメン店激戦区といわれており、個性豊かなラーメン店が軒を連ねています。
醤油ラーメンは明治43年浅草で創業した「來々軒」が発祥といわれています。
鶏ガラ、豚骨、野菜から取った醤油ベースのスープに中細縮れ麺が入り、具材はチャーシュー、メンマ、海苔、ほうれん草、ネギが乗っておりシンプルながらも奥深い味わい。
昔ながらの味を守るお店から、新しいレシピを打ち出すお店まで様々なので、自分好みの味を探すのも楽しいのではないでしょうか。
油そば
「油そば」は東京都武蔵野市が発祥のスープのないラーメンで「汁なしラーメン」ともいわれます。
スープの代わりとなる醤油ベースのタレやごま油を麺としっかり絡め、お酢やラー油をお好みで加えて食べます。
トッピングはチャーシュー、温泉卵、刻み海苔、ネギなどが主流で、麺の味を楽しむための油そばには強い味の食材は使われていません。
深大寺そば
「深大寺そば」は名前の通り、東京都調布市の深大寺付近の名物グルメです。
深大寺周辺には豊かな土壌や湧水があり、そばの栽培に適している環境がそろっています。
最初、そばは来客用に振る舞われていましたが、来客の中でその味が好評で有名になった説や、三代将軍「徳川家光」が立ち寄った際に食し賞賛して広まった説など、名物となる経緯は諸説あります。
現在は20軒以上のそば屋があり、そばの産地や打ち方などにルールはなく各店工夫を凝らして深大寺そばの魅力を伝えています。
東京名物グルメ|夜ご飯編
次に、夜ご飯におすすめの料理を紹介します。
ぜひ、東京ならではの歴史ある料理を一度食べてみてください。
天ぷら
寿司、そばに続いて「江戸の三味」とされている天ぷら。
「江戸前天ぷら」は東京湾で獲れた新鮮な穴子、車海老などの具材を、卵を入れた衣に潜らせごま油でキツネ色に揚げるのが特徴です。
天ぷらは元々日本料理ではなく、室町時代にポルトガルから南蛮料理として伝わってきました。
ごま油が使われたのは魚の臭みを消すためといわれており、室町時代は油自体が貴重だったため、天ぷらは高級料理とされていました。
江戸時代に入ると油の生産量も増え、庶民の味として屋台で食べられるようになり、天つゆと大根おろしを添える食べ方もこの時代に生まれました。
江戸前寿司
東京湾で取れた新鮮な魚で作られる「江戸前寿司」は、華屋与兵衛が考案者といわれています。
米酢ではなく酒粕から作られた赤酢を使い、まろやかで風味の強いシャリが特徴。
また、新鮮なネタをシャリと握るのが一般的ですが、江戸前寿司では冷蔵庫がなかった時代、ネタの保存性を高めつつ美味しさを最大限に引き出す仕込みが加えられており、今もその手法は引き継がれています。
例えば、マグロは醤油ダレで漬けにし、タコや光り物は酢漬けにします。
穴子は火を通して甘ダレをつけたり、白身魚を昆布締めにしたりするのも江戸前寿司ならではの仕込みです。
シャリとネタに丁寧な仕事が施された江戸前寿司を一度食べてみてはいかがでしょうか。
もんじゃ焼き
「もんじゃ焼き」は中央区月島が有名な下町生まれの料理です。
荒くみじん切りしたキャベツや揚げ玉をはじめ、明太子、チーズ、タコやホタテの魚介類などお好みの具材を鉄板の上で炒め、ドーナツ状になるように「土手」を作ります。
多めの水にウスターソースや醤油、小麦粉、かつお節を混ぜた緩い生地を土手の中に流し込み煮立たせます。
生地に火が通ったら土手の部分を混ぜ薄く伸ばしてさらに焼きます。
全体的に火が通りカリカリ、トロトロになっている端の部分から少しずつヘラで直接すくって食べます。
月島もんじゃストリートには50軒以上のもんじゃ焼き屋があります。
各店様々な工夫を凝らしているので好みのお店が見つかるでしょう。
深川めし
大きめに切ったねぎと生のあさりを味噌仕立てのスープで煮込み、ご飯にかけて食べる東京の郷土料理です。
江戸時代、現在の江東区永代や佐賀付近の南方は深川浦と呼ばれ、潮が引くと砂州が出現し、アサリやハマグリ、牡蠣、アオヤギなどの貝類が豊富に捕れる漁師町として盛んでした。
元々は漁師の賄い飯として貝、豆腐、ネギを使ったすまし汁をご飯にかけて食べていたのが始まりといわれています。
アサリから出る濃厚なだしと味噌の相性がとてもよく、ご飯が進む一品です。
島寿司
「島寿司」は伊豆諸島の八丈島が発祥の郷土料理です。
島近郊で水揚げされるカジキ、カンパチ、キンメダイ、マグロ、トビウオなどの魚が使われることが多く、醤油ベースのタレに漬けて味を染み込ませ「ヅケ」にします。
シャリは砂糖、酢、塩で甘めに味を付けるのが特徴。
元々は船で沖に出る際、鮮度を保つための工夫として魚をヅケにしていましたが、今は調理法として確立されています。
また、かつては伊豆諸島でわさびが手に入りにくかったため、代わりにカラシが添えられていた風習が今も残っており、島寿司にはからしが使われます。
岩のりや佃煮の握りが添えられているのも島寿司の特徴の一つです。
どぜう鍋
「どぜう鍋」は台東区の「駒形どぜう」が有名な、江戸時代からある伝統的な鍋料理です。
生きたどじょうのお腹を開かずにそのまま甘辛い割下に入れ煮込み、火が通ったらたっぷりのネギを添えて食べます。
丸ごと調理するどぜう鍋に対して、ささがきにしたゴボウの上に、背開きにして骨を取り除いたどじょうを並べ割下で煮込み、最後に玉子でとじる「柳川鍋」もあります。
どじょうはうなぎより安価でミネラル、カルシウム、ビタミンが豊富で夏バテ防止食としても親しまれてきました。
臭みは全くなくそのままでも美味しく食べられますが、山椒や一味をかけるとまた違う味が楽しめるでしょう。
ちゃんこ鍋
両国が有名どころの「ちゃんこ鍋」は、相撲部屋で食べられる鍋料理として生まれました。
相撲部屋で作られる食事全般を「ちゃんこ」と呼び、ちゃんこ鍋はその中の鍋料理のことを指します。
味付けや具材に特別なルールはなく、醤油、味噌、塩と様々な味で楽しめます。
具材として鶏団子、白菜、しいたけ、にんじん、魚介が使われることが多く、いろいろな材料から取れる出汁でできた味わい深いスープをいただけます。
東京名物グルメ|甘味編
最後に甘味を紹介します。
趣のある老舗で食べる甘味は一層美味しく感じるでしょう。
あんみつ
みつ豆に餡、寒天、フルーツなどが一緒に入った「あんみつ」は、昭和初期に「銀座若松」という甘味処で誕生しました。
当時しるこ屋を経営していた若松の二代目森半次郎が、常連客から「もっと甘いものが食べたい」といわれたことをきっかけに、みつ豆に自家製のこし餡を乗せ、黒蜜をかけて提供したのが最初とされています。
現在はレパートリーも豊富で、白玉あんみつやクリームあんみつなど様々なレシピが楽しめます。
くず餅
くず餅は関東と関西で原料が異なり、関西は葛粉を使っているのに対し、関東では小麦からグルテンを取り除いた、小麦デンプンを乳酸発酵させたものを原料としています。
同じ名前でも原料が違うことから、関西は「葛餅」、関東は「久寿餅」と表記を分けていた時代もありました。
関東のくず餅の見た目は小麦デンプンからできているため乳白色であり、弾力のある食感が特徴。
黒蜜ときな粉をかけてさっぱりと美味しい味わいです。
発酵食品なので腸に優しく、グルテンフリーの原料で作っているためヘルシーな和菓子として親しまれています。
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