転職したときのふるさと納税の手続き方法と寄附限度額の計算について解説!

転職したときのふるさと納税の手続き方法と寄附限度額の計算について解説!

ふるさと納税をしていて転職を経験したら「手続き方法は変わるのか」「控除上限額はどうなるの」など、疑問を抱えるケースも多いと思います。

転職によって年収や勤務先、居住地などが変わった場合でも安心してふるさと納税を続けられるように、控除上限額の再計算のやり方や手続きに関する情報をお伝えします。

転職を検討している方、再就職予定の方の寄附金限度額考慮に役立てていただければと思います。

「ふるさと納税を利用したいけど、どんな価格帯のものを選べばいいかわからない」「ふるさと納税の限度額って何?超えるとどうなるの?」各自治体のふるさと納税のページを見ていると、種類が多くて何を基準に選べばいいかわからない人もいるでしょう。この記事ではうまく活用するために知っておきたい「ふるさと納税の限度額」についてくわしく解説します。

転職したときのふるさと納税の控除上限額の計算

転職したときのふるさと納税の控除上限額の計算

転職した際にはふるさと納税の控除上限額が変化し、計算やシミュレーションのやり直しが必要となる可能性があります。

控除上限額の再計算方法などについて、以下の2つのパターンに分けてご説明します。

  • 転職によって年収が上がる場合
  • 転職によって年収が下がる・無収入期間ができる場合

転職によって年収が上がる場合

ふるさと納税の控除上限額は所得税率や個人住民税所得割額などをもとに導かれるため、年収が上がることで変化する可能性が想定されます。

寄附の限度額を再計算する際は、以下の控除上限額の計算式に新たに設定された所得税率などを当てはめて割り出します。

控除上限額=(個人住民税所得割額×20%)÷(100%―住民税の税率―(所得税率×復興税率))+2000

転職によって年収が下がる・無収入期間ができる場合

同様に転職によって年収が下がる、あるいは無収入の期間が発生して所得税率などに変化があった場合も、ふるさと納税の控除上限額が変わります。

限度額は上記と同じ計算式で計算し直すことができます。

控除上限額シミュレーション

退職金はふるさと納税の控除対象にならない

退職金はふるさと納税の控除対象にならない

会社を退職した際に受け取った退職金は所得には含まれるものの、退職金にかけられる住民税はふるさと納税の控除対象外です。

そのためふるさと納税の寄附上限額を計算する際には、年収の中に退職金を含めない方がベターです。

また退職後に確定申告をすると所得税が還付されることがありますが、こちらも退職金の影響はほとんどありません。

退職金にかかる住民税や所得税は分離課税されるため、還付があったとしても少額のケースが多いです。

控除上限額シミュレーション

転職したときのふるさと納税の手続き方法

転職したときのふるさと納税の手続き方法

転職したときのふるさと納税の手続き方法は、再就職した時期によって異なります。

1年の中で再就職した時期を以下の2パターンに分け、それぞれの手続き方法を解説します。

  • 年末までに再就職した場合は年末調整のみ
  • 年末までに再就職していない場合には確定申告をする

年末までに再就職した場合は年末調整のみ

年末までに再就職した場合は年末調整の手続きを転職先の会社で行います。

したがってワンストップ特例制度を利用することができるため、基本的にはふるさと納税に関する手続きを自分で行う必要はありません。

ただし寄附先が5自治体を超える場合は、ワンストップ特例制度が適用されないため自分で確定申告をしなければいけなくなります。

【完全版】ワンストップ特例制度の期限・書き方・必要書類などをわかりやすく解説!

年末までに再就職していない場合には確定申告をする

年末までに再就職していない場合、自分で確定申告する必要が生じる可能性があります。

また転職といっても別の企業に再就職するのでなく、自営業や個人事業主として仕事を始めたーという場合も確定申告が必要となります。

確定申告をする場合は、ワンストップ特例制度の対象から外れます。

控除上限額シミュレーション

転職に伴って引っ越しをした場合のふるさと納税の手続き

転職に伴って引っ越しをした場合のふるさと納税の手続き

転職に伴って引っ越しをした場合、返礼品受け取りやワンストップ特例制度申請などに関して手続きが必要となるケースがあります。

該当するケースとして、以下の3パターンを説明します。

  • 返礼品の受け取りは自治体へ連絡
  • 申請書を提出済みの場合は変更届を出す
  • 確定申告の場合は管轄の税務署に提出

返礼品の受け取りは自治体へ連絡

ふるさと納税後に引っ越しした場合、自治体からの返礼品や書類などを新居で受け取るため寄附先に住所の変更を連絡する必要があります。

連絡していないと返礼品の送付先が引っ越し前の住所のままとなり、新居に届けられません。

申請書を提出済みの場合は変更届を出す

ワンストップ特例制度を利用する場合、住民税の控除手続きを受けるために住所変更の手続きが必要になります。

寄附先自治体に特例制度の申請書を既に提出していて、かつ寄附した翌年1月1日までの間に住所や名前の変更がある場合、1月10日までに自治体に「申請事項変更届出書」を提出しましょう。

確定申告の場合は管轄の税務署に提出

ワンストップ特例制度を利用せずに確定申告をする場合は、現在住んでいる地域を管轄する税務署に必要書類を提出します。

その際に注意すべき点として、寄附先自治体から送られてくる寄附金受領証明書に旧住所が表記されているケースがあります。

その場合は寄附先自治体に新住所の表記された受領証明書の再発行を依頼することになります。

控除上限額シミュレーション

まとめ

転職により年収が変わった場合も控除の上限額をきちんと計算し直して準備すれば、それまでと同様にふるさと納税を続けることができます。

寄附の限度額がこれまでよりも低くなるケースもあるため、自身の収入についてできるだけ明確に把握しておきましょう。

また転職の時期や形態によっては確定申告が必要になったり、転職に伴い引っ越している場合は自治体などに連絡しなければいけなくなったりするケースもあるので要注意です。

不明な点があれば転職先企業の総務・経理担当者や税務署、寄附先自治体などに問い合わせましょう。

控除上限額シミュレーション

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