柿は栄養満点!成分の特徴から栄養を損なわない食べ方のコツまでご紹介

柿は栄養満点!成分の特徴から栄養を損なわない食べ方のコツまでご紹介

「柿にはどんな栄養があるのか知りたい」
「効率よく栄養をとれる柿の食べ方はあるのかな?」

このように考えてはいませんか。

柿は古くから日本になじみのある果物ですが、意外と栄養価の高さは知られていないものです。

この記事では、柿に含まれる主な栄養成分の特徴や、栄養を損なわない食べ方のコツを紹介しています。
栄養満点の柿を食卓に取り入れて、美味しく健康的な毎日を過ごしてみてはいかがでしょうか。

鮮やかな橙色の果実をかじると、口の中にふくよかな甘味が広がる柿。産地や品種、熟し具合によって味わいがさまざまで、食べれば食べるほどに奥深さが感じられるのも魅力。この記事では、そんな柿の旬の時期のほか、代表的な産地や品種、おすすめの保存方法などについてご紹介します。

柿の主な栄養成分と特徴

柿の主な栄養成分と特徴

柿に含まれている主な栄養成分を5つご紹介します。

  • ビタミンC
  • カリウム
  • β-カロテン
  • タンニン
  • 食物繊維

それぞれの特徴を確認しましょう。

ビタミンC

ビタミンCは水溶性のビタミンで、皮膚や骨、粘膜などの細胞をつなぐコラーゲンの生成に不可欠な栄養成分です。
鉄の吸収率を上げたり、免疫力を高めたりと、さまざまな働きがあります。

ビタミンCは、活性酸素の増加を抑える抗酸化作用があることも特徴のひとつです。
活性酸素が増えすぎると、生活習慣病や老化の原因になるとされています。
ビタミンCを豊富に含む柿は、生活習慣病の予防や老化防止に期待できるでしょう。

じつは、人間は体内でビタミンCを合成できません。
摂取してもすぐに体外へ排出されるため、コンスタントに食事で補うことが大切です。

人が一日に必要とするビタミンCの量は、約100mgとされています。
柿1個(200g)に含まれるビタミンCは約140mgのため、柿はビタミンCの補給に効果的な果物といえるでしょう。

カリウム

カリウムは、細胞の水分を維持したり、浸透圧を調整したりする必須ミネラルのひとつです。
体内のナトリウムを体の外に出しやすくするため、塩分のとりすぎを防ぐ作用があります。
柿を食べると、塩分過多を要因とするむくみや高血圧の改善が期待できるでしょう。

カリウムは水溶性のため、茹でたり煮たりすると、水に溶け出します。
生でそのまま食べられる柿は、カリウムの摂取に適した食材です。

β-カロテン

β-カロテンは、カロテノイドという天然の色素の一種です。
柿の鮮やかなオレンジ色のもととなります。

体内に取り入れられたβ-カロテンは、ビタミンAに変換されます。
ビタミンAは、皮膚の健康を維持する栄養素です。
肌荒れやニキビの改善が期待できます。

ビタミンAのさらなる働きが、粘膜を丈夫にすることです。
喉や鼻の健康維持につながり、風邪の予防に役立ちます。

ビタミンAとしての機能のほかに、β-カロテンに備わっているのが、強い抗酸化作用です。
抗酸化作用には、生活習慣病や老化の原因とされる、活性酸素を抑える働きがあります。
柿を食べると、生活習慣病の予防や老化防止が期待できるでしょう。

タンニン

タンニンは、植物界に存在するポリフェノールの一種です。
柿の渋さはタンニンによって感じられますが、甘柿や渋みが抜けた柿にもタンニンは含まれています。

タンニンは抗酸化作用があります。
柿を食べると抗酸化作用によって、生活習慣病や老化の原因となる活性酸素の増加が抑えられるでしょう。

また、タンニンはアルコールの分解を助ける働きがあります。
飲酒前に柿を食べると、二日酔い防止が期待できるでしょう。

優れた効能が期待できるタンニンですが、摂取量には気をつけなければなりません。
1日に食べてよい柿の目安量は、1個から2個程度です。

一度に大量のタンニンを摂取した場合、胃石の原因になるといわれています。
胃石は、胃の内部に石のような固い物質が生じてしまう症状です。
胃潰瘍や腸閉塞を引き起こす要因にもなります。

柿に限らず、タンニンを含む食べ物のとりすぎには注意しましょう。

食物繊維

食物繊維は、人が持つ消化酵素では分解できない成分です。

食物繊維は2種類に分けられます。

  • 不溶性食物繊維:水に溶けにくい食物繊維
  • 水溶性食物繊維:水に溶ける食物繊維

柿に含まれる食物繊維の多くは、不溶性食物繊維です。

不溶性食物繊維の特徴は、高い保水性を有していること。
水分を吸収して大きくなった便が、腸を内部から刺激するため、便通が促進されます。
不溶性食物繊維が多い柿は、便秘改善に役立つ食材といえるでしょう。

また、食物繊維には、腸内の有害物質を排出する働きがあります。
食物繊維を豊富に摂取すると、腸内環境を整えられるでしょう。

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生柿と干し柿では栄養に差がある!

生柿と干し柿では栄養に差がある!

生柿と干し柿では、栄養成分の量に違いがあるのをご存じでしょうか。

干し柿は、生柿を乾燥させてつくられます。
干し柿には生柿の栄養成分が凝縮されているため、生柿よりも効率よく栄養をとれるのです。

食物繊維の量を例に確認してみましょう。

  • 生柿100gあたり1.6g
  • 干し柿100gあたり14g

干し柿に含まれる食物繊維の量は、生柿の8倍以上だとわかります。

しかし、干し柿は栄養成分だけでなく、カロリーも増えるので注意が必要です。
柿は、もともと果物の中でも糖質を多く含みます。

柿のカロリーは、以下の通りです。

  • 生柿100gあたり60kcal
  • 干し柿100gあたり276kal

では、柿1個あたりのカロリーを確認しましょう。

  • 生柿1個200gあたり120kcal
  • 干し柿1個30gあたり82.8kcal

同じグラム数あたりのカロリーは干し柿の方が高いものの、1個あたりのカロリーが少ないのも、干し柿です。

ただし、体積が減ったからといって、2個以上の干し柿を食べると生柿のカロリーを超えてしまいます。
干し柿の食べすぎは、肥満につながる恐れがあるので気をつけてください。

干し柿をつくる過程で、ビタミンCが大きく損なわれることにも注意が必要です。
ビタミンCの摂取を目的に柿を食べる際は、生柿を選びましょう。

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柿の栄養を損なわない食べ方のポイント

柿の栄養を損なわない食べ方のポイント

柿の栄養を損なわずに食べる方法を2種類ご紹介します。

  • 皮ごと食べる
  • 葉っぱも活用する

それぞれの食べ方のポイントを確認していきましょう。

皮ごと食べる

柿の栄養成分が多く含まれているのは、皮の部分です。
栄養成分を余すことなく摂取したい場合は、柿を皮ごと食べましょう。

皮の硬さが気になるのであれば、追熟を待ってみてはいかがでしょうか。
柿は追熟が進むにつれて、皮がやわらかくなり、食べやすくなります。

どうしても皮を食べることに抵抗がある場合におすすめなのが、皮を薄く剥く方法です。
皮に集まっている多くの栄養成分が身に残ります。

皮を薄く剥いて食べる場合は、ほどよく硬さが残る柿を選びましょう。
追熟によって皮がやわらかくなり、剥きづらくなるのを防げます。

葉っぱも活用する

柿の葉には、果実以上に多くのビタミンCが含まれています。

柿の葉は加熱調理との相性がよいため、若い柿の葉を天ぷらにしたり、乾燥させた柿の葉でお茶を淹れたりして活用しましょう。

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