ふるなびスタッフ
目次
高級フルーツとして知られるシャインマスカットを手に入れても、保存方法を間違えると台無しになってしまいます。
シャインマスカットはデリケートな果物であり、適切な保存方法を選ばないと、味や食感が損なわれたり、いつの間にか傷んだりしやすいのです。
この記事では、シャインマスカットに適した保存方法と注意点、新鮮なシャインマスカットの見分け方を紹介します。
状況に応じた最適な保存方法で、シャインマスカットを長持ちさせて、よりおいしく味わってみましょう。
シャインマスカットの3つの保存方法
シャインマスカットの保存方法は、大きく3つに分けられます。
その方法と保存できる期間は、以下のとおりです。
- 常温保存：1～3日
- 冷蔵保存：3日～1週間
- 冷凍保存：2～3週間
暑い季節が旬のシャインマスカットは、常温での長期保存には向かず、すぐに食べないなら冷蔵保存が必要です。
ただし、冷蔵でも長期間の保存になるほど風味は落ちやすいため、味にこだわるなら、早めに食べる方が望ましいでしょう。
量が多くて余ってしまう場合などには、シャインマスカットは冷凍保存もできます。
この章では、それぞれの保存方法の手順や特徴と、よりおいしく食べるためのコツを紹介します。
シャインマスカットの常温保存：1～3日
入手後に早めに食べるのなら、シャインマスカットは常温でも保存できます。
シャインマスカットを常温保存する方法やポイントを紹介します。
保存方法
シャインマスカットを常温で保存するときは、一房ずつ新聞紙に包み、風通しのよい冷暗所に置いておきます。
一度丸めてやわらかくした新聞紙を使用すると、実に傷をつけずに包みやすくなります。
食べる1時間ほど前には、軽く流水で洗った後に、冷蔵庫に入れておくとよいでしょう。
シャインマスカットに多く含まれる果糖には、冷たい方が甘味が強くなる性質があるためです。
あまりに冷たくしすぎても、舌で味を感じにくくなり逆効果ですが、適度に冷えた状態で食べると甘味が強く感じられます。
冷蔵庫で冷やし忘れていた場合は、食べる直前に2～3分程度、氷水に浸けておく方法もあります。
保存期間
シャインマスカットは乾燥と温度に気をつけていても、常温では3日ほどしか保存できません。
他の保存方法と比べて傷みが早いので、常温保存では早めに食べきるようにしましょう。
また、猛暑などで極端に温度が上昇すると、1日で傷んでしまう可能性もあります。
真夏に冷房を切って外出する場合など、室内が高温になることが予想されるケースでは、次に述べる冷蔵保存の方が安心です。
シャインマスカットの冷蔵保存：3日～1週間
常温では日持ちしないシャインマスカットも、冷蔵保存すればおいしく食べられる期間が延ばせます。
ただし、冷蔵しても風味は落ちていくので、なるべく早めに食べきるのがおすすめです。
シャインマスカットの劣化を最低限におさえる、冷蔵保存の方法を紹介します。
保存方法
シャインマスカットの冷蔵方法は以下のとおりです。
- 実を房から1粒ずつハサミで切り離す。
- キッチンペーパーを敷いた密閉容器に実同士があたらないように並べる。
- 上からもキッチンペーパーで覆って、密閉容器のフタを閉めて野菜室で保存する。
シャインマスカットは房ごと保存すると、実の水分が軸に奪われて劣化が早まります。
保存の際には1粒ずつ丁寧に房から切り離しておくと、おいしさを長持ちさせられるのです。
切り離し方の詳しいコツは、後の章で解説しています。
シャインマスカットを容器に入れたら、野菜室の冷気が直接当たらないところで保存しましょう。
野菜室は急激な温度変化が少なく、シャインマスカットの保存に最適な10℃前後の環境が保てます。
食べる20～30分前に冷蔵庫から出しておくと、適温になりおいしく味わえます。
保存期間
シャインマスカットの冷蔵庫での保存期間は3日～1週間です。
水分が多く、傷みやすい果物なので、冷蔵保存の場合でも早めに食べきる必要があります。
シャインマスカットの冷凍保存：2～3週間
生のままでは長期保存に向かないシャインマスカットですが、冷凍保存も可能です。
シャインマスカットの冷凍での保存方法やおいしく食べられる期間を紹介します。
保存方法
シャインマスカットを冷凍保存する際は、冷蔵と同様に、実を房から切り離しておきます。
冷凍保存する手順は以下のとおりです。
- 実を房から1粒ずつ切り離す。
- 実をやさしく洗い、丁寧に水気を拭く。
- 実同士がなるべく接触しないようにフリーザーバックや密閉容器に入れ、冷凍庫に入れる。
シャインマスカットの冷凍前には、実をやさしく洗っておきましょう。
冷凍時は、シャインマスカットの実同士がくっついていると、実が潰れてしまったり傷みの原因になったりします。
大きめの保存容器を用意すると、シャインマスカットの形を保ったまま保存可能です。
保存期間
冷凍で保存したシャインマスカットの保存期間は、基本的には2～3週間です。
保存期間が長くなるにつれて、シャインマスカットの風味は落ちていくので、早めに食べきることを推奨します。
少し風味が落ちても気にならない場合は、5～6週間ほど冷凍保存できます。
解凍方法
冷凍したシャインマスカットは完全に解凍せず、半解凍で食べるのがおすすめです。
10秒ほど流水にさらせば、生のシャインマスカットにはないシャリシャリした食感になります。
一方、解凍しすぎるとシャインマスカットから水分が抜けて、ブヨブヨとした食感になって食味が落ちます。解凍しすぎないように注意しましょう。
シャインマスカットの保存時の注意点
シャインマスカットを保存する際には、いくつかの注意点があります。
ここでは、シャインマスカットをおいしく食べるために必要なポイントを紹介します。
手でちぎらない
シャインマスカットの房から実を切り離す際には、必ずハサミを使用します。
手でちぎり取ると実の付け根に穴が空いてしまい、傷みの原因につながるためです。
傷を付けないように注意しつつ、シャインマスカットの実から2～3mmのところで軸を切りましょう。
洗わない
シャインマスカットは食べる直前に洗うのが、鮮度を保つコツです。冷凍保存を除き、保存前に洗う必要はありません。
常温や冷蔵保存では、水で洗ってしまうと、むしろ鮮度が落ちてしまいます。
シャインマスカットには、果実自身が分泌する天然のワックス（ブルーム）がついており、実の表面を保護しています。
鮮度保持のために、食べる直前まではなるべく触ったり洗ったりせず、慎重に扱いましょう。
皮をむかない
シャインマスカットは皮ごと食べられる品種であり、皮をむく必要はありません。
保存時に、食べやすさを重視してあらかじめ皮をむくと、乾燥や変色の原因となり、急速に劣化を早めてしまいます。
どうしても皮が苦手な人は、食べる直前にむくのがおすすめです。
包んで保存する
シャインマスカットを乾燥から守るには、保湿性の高い新聞紙やキッチンペーパーなどで包んでおくと効果的です。
容器中で冷蔵保存する際も、キッチンペーパーで包むと余分な水気を吸い取り、シャインマスカットの劣化を遅らせてくれます。
もし房ごと冷蔵庫に入れた場合でも、冷蔵庫内の冷気による乾燥から果実を守ってくれます。
保存にも向く新鮮なシャインマスカットの見分け方
おいしいシャインマスカットを食べるには、保存方法だけでなく、新鮮なものを選ぶことも重要です。
適切な保存方法でも、シャインマスカットの鮮度が悪ければ、保存期間は大幅に短くなってしまいます。
ここでは、日持ちしやすい新鮮なシャインマスカットの見分け方を紹介します。
変色していない
シャインマスカットは軸と実の色で鮮度の確認ができます。
軸が緑色のものは鮮度が良い証です。軸の色が茶色になってきていたら、傷みが始まっているので、早めに食べきるとよいでしょう。
また、茶色になっている実は傷みかけているのですぐに食べ、黄色がかった食べごろの実だけを保存するのがおすすめです。
皮にハリがある
シャインマスカットはパリッとした皮の食感が特徴的な品種です。
新鮮なものほど実に水分を多く含んでいて、皮にハリとツヤがあります。
やわらかくブヨブヨとしてきているものは、水分が抜けて新鮮さが失われている可能性が高く、注意が必要です。
ブルーム（白い粉）がついている
新鮮なシャインマスカットにはブドウ同様に、皮に白い粉がついています。
この白い粉は「ブルーム」と呼ばれる天然のワックスで、シャインマスカットを乾燥や病気から守る役割があるのです。
ブルームがついているのは新鮮なシャインマスカットの証なので、できるだけ落とさないようにして保存すると鮮度が保てます。
まとめ
シャインマスカットは傷みやすく、あまり日持ちする果物とはいえません。だからこそ、保存方法が鮮度に大きく影響するのです。
保存期間や食べ方に応じて、常温・冷蔵・冷凍保存を使い分け、長持ちさせる注意点を守ると、おいしい状態を長く保てます。
紹介した内容を参考に、おいしいシャインマスカットを、さらにおいしく味わってみてください。
