「不老長寿の果物」いちじくの栄養まとめ|ドライフルーツでも効果あり?

「不老長寿の果物」いちじくの栄養まとめ|ドライフルーツでも効果あり?

いちじくは、さまざまな効能をもつ果物として古くから親しまれ、「不老長寿の果物」とも呼ばれています。

栄養価も高く、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富です。

この記事では、生のいちじくに含まれる主な栄養のほか、通年手に入りやすいドライいちじくやジャムの栄養についても解説しています。

ぜひ参考にして、美味しいいちじくを楽しんでください。

栄養が豊富で、不老不死の果物とも呼ばれているいちじく。プチプチとした食感と甘みが特徴ないちじくが好き!という方も多いのではないでしょうか。秋のイメージが強いいちじくですが、実は旬の時期が2回あることをご存知ですか?今回はいちじくの旬な時期や見分け方、美味しく食べ方をご紹介いたします。

いちじくに含まれる主な栄養と効能

いちじくに含まれる主な栄養と効能

プチプチした食感とやさしい甘さから人気のあるいちじく。

いちじくは聖書にも登場しており、古くから薬効の高さで知られる、栄養価の高い果物です。

いちじくにとくに多く含まれる栄養素は、下表のとおりです。

栄養素可食部100gあたりの含有量
ビタミンE
(α-トコフェロール)
0.4mg
ビタミンB60.07mg
葉酸22μg
カリウム170mg
カルシウム26mg
マグネシウム14mg
0.06mg
食物繊維1.9g

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

各栄養素の働きや効能について、詳しく解説します。

ビタミンE

いちじくに豊富なビタミンEは、強い抗酸化作用をもつ物質です。

細胞膜の酸化を抑えて、酸化された脂質による細胞のダメージを防ぐ役割があります。

また、細胞の酸化自体を防いで老化を防止する働きもあるため、別名「若返りのビタミン」とも呼ばれています。

ビタミンB6

ビタミンB6はタンパク質の成分である「アミノ酸」の代謝にかかわる成分で、皮膚や神経を正常に保つ働きがあります。

ビタミンB6は熱や光に非常に弱い性質があるため、できるだけ新鮮ないちじくを選ぶと、効率よく摂取できます。

葉酸

葉酸は、ビタミンB12とともに赤血球の合成にかかわるビタミンです。

ほかにも、DNAの合成にかかわっているため、新しい細胞を作り出す際にも重要な役割を担っています。

妊活・妊娠中の女性は、とくに意識して摂りたい栄養素です。

カリウム

カリウムは体内の過剰な塩分(ナトリウム)を排出する働きがあり、高血圧の予防や、むくみの解消にも効果を発揮します。

いちじくに限らず、野菜や果物にとくに多く含まれているミネラルです。

カルシウム

いちじくにはカルシウムも含まれています。

カルシウムは歯や骨の健康を守り、筋肉や神経の働きを正常に保つ働きがあります。

私たちの体はカルシウムが不足すると、骨からカルシウムを溶かし出して血中のカルシウム濃度を維持しようとして、骨が弱くなる原因となります。

カルシウム不足にならないよう、毎日の補給が大切です。

マグネシウム

マグネシウムはカルシウムとともに働いて、筋肉の動きを調整する役割があります。

体を動かしたり、いろいろな臓器がスムーズに働いたりするうえで欠かせません。

マグネシウムはほかにも、骨格を形成したり、エネルギーを産み出したりする際にも使われています。

マグネシウムは多くの生命活動において重要な栄養素といえます。

銅は鉄分の利用を促進し、からだの成長を助ける栄養素です。

さまざまな酵素の材料にもなり、エネルギーの生成や活性酸素の除去などに関与しています。

食物繊維

食物繊維は腸内で善玉菌のエサとなり、お腹の調子を整える働きがあります。

とくに、いちじくに豊富な水溶性食物繊維の一種ペクチンは、腸の中で水分を含むとゲル状に変化します。

その結果、血糖値の上昇を抑えたり、コレステロールの吸収をおだやかにしたりするのです。

食物繊維は普段の食生活で不足しがちな成分なので、意識して摂ると生活習慣病の予防にも役立ちます。

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いちじくにはポリフェノールなどの有用な成分も豊富!

いちじくにはポリフェノールなどの有用な成分も豊富!

いちじくには豊富な栄養素のほかにも、体にとって有用な成分が含まれています。

いちじくのもつ成分の一部と、その効能を紹介します。

フィシン

いちじくには、タンパク質分解酵素であるフィシンが豊富に含まれています。

タンパク質の多い料理のソースにいちじくを使用したり、デザートにいちじくを食べたりすると、消化を助けてくれるのです。

フィシンは熱に弱い性質があるので、できるだけ加工せず、生のまま食べるとより効果が期待できます。

アントシアニン

いちじくには、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれています。

アントシアニンは、視覚効果の改善に効果があるとされており、ブルーベリーや紫芋などにも豊富に含まれている成分です。

いちじくでは、とくに皮の部分に多く含まれています。

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いちじくの加工品にも栄養は残っている?

いちじくの加工品にも栄養は残っている?

生のいちじくは手に入る期間が限定的であり、通年味わうことはできません。

そこで、いちじくの栄養を手軽に得るには、加工品がおすすめです。

ドライフルーツやジャムなど、いちじくの加工品に含まれる栄養について解説します。

ドライいちじくの場合

いちじくは干すと、水分が抜けてかさが減り、栄養が凝縮されます。

一部のビタミンは分解して減少しますが、多くの栄養素については、栄養価がアップするのです。

とくに鉄分と食物繊維は特筆すべき含有量といえます。

ドライいちじくの鉄分と食物繊維の含有量は、下表のとおりです。

栄養素可食部100gあたりの含有量
鉄分1.7mg
食物繊維10.7g

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

それぞれの栄養素について詳しく解説します。

鉄分

鉄分は主に血液中や筋肉に存在しており、呼吸で取り込んだ酸素を全身に運ぶ働きがあります。

さらに、体中から二酸化炭素を回収して肺まで運んだり、エネルギーの生産にかかわったりと、さまざまな役割をもつ栄養素です。

体内に吸収されにくい栄養素ですが、ビタミンCとともに摂取すると吸収率が高まります。

食物繊維

いちじくはもともと食物繊維が豊富ですが、乾燥させると100gあたりの含有量が大幅に増えます。

ヨーグルトとの組み合わせは、ドライいちじくのおすすめの食べ方のひとつです。

ドライいちじくがやわらかくなるとともに、ヨーグルトに甘みがつき美味しく食べられます。

ヨーグルトの乳酸菌といちじくの食物繊維が、おなかの調子を整えてくれる効果的な組み合わせになるでしょう。

いちじくジャムの場合

いちじくはジャムにすると水溶性食物繊維が溶け出して、より腸の中で役立ちやすい状態になります。

また、いちじくはジャムに加工しても、栄養価の増減はあまり起こりません。

生のいちじくに比べると食べる量は少ないですが、ポリフェノールの量や効果もほぼ変わらないので、栄養のちょい足しに利用するとよいでしょう。

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いちじくを食べる際は注意が必要な人

いちじくを食べる際は注意が必要な人

さまざまな栄養が豊富に含まれているいちじくですが、注意が必要な人もいます。

ここでは、いちじくを食べる際に注意が必要な人とその理由を解説しています。

花粉症の人

口腔でアレルギーを起こしやすい人は、特定の野菜や果物を食べると、口の中が痒くなったり、はれたりすることがあります。

いちじくのような果物では、花粉症の人、とくにシラカバ科の花粉にアレルギーをもつ人は、注意が必要です。

いちじくなどの果物へのアレルギーは、シラカバ科の花粉症患者にとくに多く見られます。

花粉症やアレルギー体質の人は、少量ずつ様子を見ながらいちじくを食べるとよいでしょう。

肌が弱い人

いちじくは、古くはイボ取りや水虫の万能薬として使われてきました。これはいちじくに豊富に含まれるタンパク質分解酵素、フィシンの働きを利用したものです。

フィシンは主に茎や、皮の部分に多く含まれています。

肌の弱い人は、かぶれてしまう可能性があるので、いちじくに触れる際には注意が必要です。

おなかの弱い人

いちじくには豊富な食物繊維が含まれており、整腸作用が非常に強い食べ物です。

胃腸が弱い人が食べると、おなかの調子を崩してしまうかもしれません。

いちじくをあまり食べ慣れない人は、様子を見ながら少しずつ摂取するとよいでしょう。

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いちじくの摂取量の目安は?

いちじくの摂取量の目安は?

いちじくは整腸作用が強く、1日に2〜3個までにしておくのがおすすめです。

豊富な栄養が含まれているものの、カロリーも多いため、やはり食べ過ぎには注意が必要です。

とくにドライいちじくは食べやすく、ついつい食べ過ぎてしまいがち。あらかじめ、食べる量を決めておくのがおすすめです。

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まとめ

いちじくはいろいろな栄養素を含んだ果物であり、古くから人々に重宝されてきました。

ビタミンやミネラルだけでなく、ポリフェノールも豊富なため、健康維持のためにぜひ活用したい果物です。

ドライフルーツなどに加工しても栄養は残っていて、生のいちじくが手に入らなくても、手軽にいちじくの栄養が摂れます。

いちじくは整腸作用が非常に強いため、食べ過ぎに注意しながら楽しんでみてください。

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