目次
カリウムが多い食品としては、ほうれん草やブロッコリーなどの野菜類、さといもやさつまいもなどのいも類、まこんぶやわかめなどの海藻類、バナナやドライフルーツなどの果物が挙げられます。
また、動物性食品ではさわらやまだいなどの魚に多く含まれています。
カリウムは、健康を保つために必須のミネラルで多くの食べ物に含まれていますが、意識しないとなかなか必要量を満たせない栄養素です。
この記事では、カリウムが豊富に含まれている食べ物をはじめ、効率的な摂り方やカリウムの働きについても紹介します。
なお、腎臓の機能が低下している人は、カリウムの摂取制限が必要な場合があります。必ず医療機関の指示に従ってください。
カリウムが豊富な野菜類・いも類・海藻類・豆類

カリウムは、野菜や海藻、いも、豆などの植物性食品に多く含まれています。
カリウムが多い食品を表に示します。
| 食品の分類 | 食品名 | カリウム含有量 (mg) |
|---|---|---|
| 野菜類 (生) | ほうれん草(通年平均) | 690 |
| ブロッコリー | 460 | |
| 西洋かぼちゃ | 430 | |
| れんこん | 440 | |
| カリフラワー | 410 | |
| にんじん(皮付き) | 300 | |
| かぶ(皮付き) | 280 | |
| なす | 220 | |
| 白菜 | 220 | |
| トマト | 210 | |
| きゅうり | 200 | |
| レタス | 200 | |
| 玉ねぎ | 150 | |
| いも類 (生・皮付き) | さといも | 640 |
| さつまいも | 480 | |
| じゃがいも | 410 | |
| 海藻類 | まこんぶ(素干し・水煮) | 890 |
| わかめ(生) | 730 | |
| カットわかめ(乾) | 430 | |
| ほしひじき(ゆで) | 160 | |
| めかぶわかめ(生) | 88 | |
| くきわかめ(湯通し塩蔵・塩抜き) | 88 | |
| 豆類 | 大豆(蒸し) | 810 |
| 大豆(ゆで) | 530 | |
| 枝豆(ゆで) | 490 | |
| 納豆 | 690 | |
| きな粉 | 2000 |
※可食部100gあたり
出典:「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
海藻や豆は、野菜をも上回る傾向があるほど、とくにカリウムが豊富です。
いも類も、カリウムが豊富で、一度に食べる量も多いため、カリウムの摂取におすすめの食べ物といえます。
なお、後述するように、カリウムを多く含む食材は生食やスープで食べると効率よく摂取できます。
カリウムが豊富な果物

カリウムは、以下の表のような果物にも多く含まれています。
| 食品名 | カリウム含有量 (mg) |
|---|---|
| 干しあんず | 1300 |
| ドライマンゴー | 1100 |
| ドライいちじく | 840 |
| 干し柿 | 670 |
| アボカド | 590 |
| バナナ | 360 |
| メロン(露地・緑肉種) | 350 |
| キウイフルーツ(緑肉種) | 300 |
| あんず(生) | 200 |
| 温州みかん | 150 |
※可食部100gあたり
出典:「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
果物の中でも、バナナは手軽に食べられるのでとくにおすすめです。
なお、ドライフルーツは、水分が抜けて重さあたりの栄養価が高くなっています。保存が利き便利な反面、食べすぎるとカロリー過多になりやすいため気をつけましょう。
カリウムが豊富な動物性食品

カリウムは、じつは動物性食品にも広く含まれています。
カリウムが豊富な動物性食品を表に示します。
| 食品名 | カリウム含有量 (mg) |
|---|---|
| さわら | 490 |
| まだい(天然) | 440 |
| かつお(春獲り) | 430 |
| 鶏ささみ | 410 |
| かつお(秋獲り) | 380 |
| 紅鮭 | 380 |
| ぶり | 380 |
| 牛もも肉(そともも赤身) | 360 |
| 豚もも肉(皮下脂肪なし) | 360 |
| 普通牛乳 | 150 |
※生の食品の可食部100gあたり
出典:「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
動物性食品だけでは十分なカリウムを摂取しにくいため、野菜や海藻などの植物性食品と組み合わせつつ、バランス良く摂るとよいでしょう。
カリウムを食べ物から効率的に摂取する方法

カリウムは、加熱によって破壊されることはありませんが、水に溶け出しやすく、調理法によっては損失が多くなってしまいます。
ここでは、カリウムを効率的に摂取する方法を紹介します。
生で食べる
カリウムは、煮たり茹でたりすると水に溶け出しやすい水溶性のミネラルです。
生食に適した野菜や果物、刺身用の魚などは、生で食べるとカリウムを確実に摂取できます。
スープに入れて食べる
スープは、水に溶け出したカリウムも摂取できる料理です。
また、野菜は加熱すると、具材のかさも減るため、生野菜よりも多く摂取しやすくなります。
とくに、根菜はカリウム含有量が多く、スープにはおすすめの具材です。
ただし、スープは調味料の塩分も摂取することになるため、薄味での調理を心がけたり、具だくさんのスープにしたりするとよいでしょう。
生食が難しい食材の調理のコツ
生食が難しい食材は、蒸し器や電子レンジで調理すると、カリウムが水に流出するのを避けやすいです。
例えば、ブロッコリーやかぼちゃなどは、蒸すか電子レンジで加熱するだけで、簡単にサラダや料理の付け合わせにできます。
カリウムを多く含む魚や肉・野菜を一緒に蒸すと、カリウムだけでなく旨味も逃げにくいため、シンプルな味付けでも美味しく食べられます。
また、ほうれん草にはシュウ酸が含まれており、食べる前には茹でてアク抜きをする必要があります。
そのため、アク抜き不要で食べられる「サラダほうれん草」を選ぶとサラダにも使いやすく、カリウムの効率的な摂取が期待できます。
加工食品ばかりに偏らないようにする
カリウムは食材を切って、水にさらしておくだけでも流出しやすい栄養素です。
例えば、市販のパックのサラダなどでは未加工の生野菜よりカリウムが減少していたり、果物の缶詰でもカリウムがシロップに溶け出してしまったりする可能性があります。
カリウムの摂取を心がけているときは、食生活が加工食品中心に偏らないよう注意しましょう。
カリウムの主な働き

カリウムは、人体に必須のミネラルのひとつで、体内では主に細胞内に含まれます。
ナトリウムとともに、体内の浸透圧の調節を担っているミネラルのひとつです。
ここでは、カリウムのもつ主な働きを紹介します。
適正な血圧の維持を助ける
過剰なナトリウム(塩分)の摂取は、血圧を上げる一因とされています。
カリウムは、体内の過剰なナトリウムの排出を促す働きがあり、適正な血圧の維持を助けます。
普段の食事で塩分を多めに摂りがちな人は、とくに意識してカリウムも摂取することが重要です。
もちろん、塩分が過剰にならないよう食生活にも気をつけましょう。
むくみの解消をサポートする
余分なナトリウムを排出する働きのあるカリウムは、むくみの解消や予防にも役立ちます。
ナトリウムと一緒に、余分な水分も排出されるためです。
むくみが気になる人は、野菜・果物・豆・いもなどを積極的に食生活に取り入れるとよいでしょう。
一方、塩分の摂りすぎは、むくみの原因にもなるため注意してください。
筋肉の機能維持を助ける
カリウムは、ナトリウムとともに、神経の情報伝達や筋肉の運動において重要な働きを担っています。
カリウムやナトリウムが細胞に出入りすることで、電気信号が発生し、神経を伝って信号を伝達したり、筋肉を収縮・弛緩させたりするのです。
カリウムが不足すると、筋肉のけいれんや筋力の低下を引き起こす場合もあります。
汗をかきやすい夏場や運動時には、カリウムとナトリウムをバランス良く摂ることがとくに重要です。
1日に必要なカリウム量の目安

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」による、成人(ここでは18歳以上)に求められる1日のカリウム摂取基準を表に示します。
| 性別 | 目安量 | 目標量 |
|---|---|---|
| 男性 | 2,500mg | 3,000mg以上 |
| 女性 | 2,000mg | 2,600mg以上 |
「目安量」は、良好な栄養状態を維持するのに十分だと考えられている摂取量です。
「目標量」は、生活習慣病の予防目的で設定された、目指すべき摂取量です。
健康を意識した食生活を送りたい場合は、目標量の達成が望ましいといえます(摂取制限がある人を除く)。
しかし、厚生労働省の「令和6年 国民健康・栄養調査」では、1日あたりのカリウム平均摂取量は、男女ともに目標量に満たないという結果が出ています。
以下の表に、年代別のカリウム平均摂取量(mg/日)を示します。
| 性別 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 | 80歳以上 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 男性 | 2,039 | 2,176 | 2,147 | 2,267 | 2,421 | 2,586 | 2,539 |
| 女性 | 1,834 | 1,828 | 1,953 | 2,127 | 2,298 | 2,451 | 2,263 |
成人の中でも、年代別では若い世代ほど摂取量が少ない傾向にあり、性別としては男性の方がより目標量とのギャップが大きいといえます。
年代が上がると平均摂取量も増える傾向にありますが、それでも目標量には届いていません。
多くの日本人にとって、カリウムはより積極的に摂取する必要がある栄養素といえるでしょう。
カリウムの摂取に注意が必要な人

腎臓の機能が低下している人は、カリウムの摂取量に制限が必要なこともあります。
体内の余分なカリウムの排出は、主に腎臓が担っているためです。
カリウムの摂取量に制限がある人は、必ず医師や医療機関からの指示に従い、摂取量を調整してください。
まとめ
カリウムは、野菜や海藻、大豆、果物、魚、肉などに多く含まれています。
一方で水に溶けやすい性質があるため、調理方法には工夫が必要です。
生食やスープで食べる、蒸す、電子レンジで加熱する、といった方法で効率よく摂取しましょう。
適正な血圧の維持やむくみの解消のサポート、筋肉の機能維持など、カリウムは体内で重要な役割を担っています。
ただし、腎臓の機能が低下しているときは、摂取するカリウム量の制限が必要な場合があります。
体調や体質に合わせて工夫しながら、日々の健康に役立つカリウム摂取量を心掛けましょう。













