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程よい辛味と鮮やかな色合いが食欲をそそる、韓国伝統の漬物「キムチ」。
日本でも人気の高いキムチですが、賞味期限内に食べきれず、残してしまった経験をお持ちの方も多いかと思います。
キムチは発酵食品のため、一般的に賞味期限は長いとされています。
一方、日本で売られている物の中には、キムチ液に漬けただけの非発酵のものもあり、日持ちがしないケースも存在するため注意が必要です。
ここでは、食べられるキムチの見分け方や保存方法について詳しく解説します。
キムチを購入される際にはぜひ参考にしてみてください。
食べられるキムチ
まずは「食べられるキムチ」についてご紹介します。
未開封のもの
未開封のものであれば、賞味期限が過ぎても数日程度は食べられる可能性があります。
賞味期限とは、正しい保存状態で未開封の場合においしく食べられる期限のことで、比較的傷みにくい食品に表示されるものです。
期限を過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではないので、記載された日づけを超過しても直ちに捨てる必要はありません。
ただし注意したいのは、キムチは未開封の状態でも容器内で発酵が進むということ。
保存状態によっては賞味期限にも影響を与える可能性があるので、念のため傷んでいないかを確認してから食べるようにしましょう。
開封後1~2週間程度のもの
キムチを一度開封すると、空気に触れることで酸化が進むため、表示の賞味期限内であっても開封後は1~2週間程度で食べきりましょう。
また、具材に使う野菜によっても期間は変化します。とくに、水分の多いきゅうりが使われていると傷みやすく、食べられる期限が短くなる可能性があります。
開封後のキムチは時間の経過とともに酸味が増すため、酸っぱさが気になる場合はキムチ鍋や豚キムチなど料理の具材として使うのもおすすめです。
加熱調理をすることで、酸味を和らげる効果が期待できます。とくに、チーズやアボカドなどと合わせると味がまろやかになり食べやすいです。
また、キムチに含まれるうまみ成分のグルタミン酸やイノシン酸も時間が経つと減少してしまうので、開封後は早めに食べきることをおすすめします。
食べない方が良いキムチ
未開封の場合は、賞味期限を過ぎても1か月程度であれば食べられる場合がありますが、発酵が進みすぎていたり、腐敗したりしているケースもあるため注意してください。
中でも、きゅうりのような水分の多い野菜や、カキやエビなど生の魚介類を使用したキムチは、白菜だけのものに比べて傷みやすいため、食べられるかどうかの見極めが大切です。
開封してから時間が経過したもの
一度開封したものは、賞味期限内であっても、保存の状態によっては傷んでいる可能性があります。
とくに、開封日が思い出せないようなキムチは食べない方が良いでしょう。
消費期限が過ぎたもの
消費期限とは、その食品を安全に食べられる期限のことで、主に傷みやすい食品に表示されています。
賞味期限とは異なり、消費期限が過ぎたものを食べると食中毒などの危険があるため、食べるのは避けてください。
傷んでいるもの
黒・青・緑などに変色しているものは、キムチが傷んでカビが繁殖している可能性があるため、食べずに廃棄しましょう。
ただし、箸などで擦っても取れない白菜の黒い斑点はポリフェノールの蓄積による変色なので、問題ありません。
また、キムチの表面についている白い粒は乳酸発酵によるものの場合が多いですが、ふわふわとした胞子状になっていたり、膜が張ったりしているものは白カビの可能性も否定できません。
そのため、基本的に色の変化が見られるキムチは、不用意に食べないほうが安心です。
さらに、匂いや触感にも注意が必要です。
傷みがひどくなると、ヨーグルトやアルコールのような匂いを感じたり、キムチ自体にヌメリが生じたりします。
このようなキムチもすぐに捨てるようにしましょう。
正しい保存方法
ここでは、キムチを美味しく食べるための正しい保存方法や注意点を解説します。
冷蔵庫よりチルド室がおすすめ
キムチを保存する時は、冷蔵庫よりもチルド室がおすすめです。
チルド室とは、冷蔵庫の一角に設置されている、0〜2℃程度の温度に保たれているスペースのこと。
一般的に他のスペースとは区切られており、冷蔵庫の扉を開け閉めしても温度が変化しにくいため、キムチの発酵を遅らせることができます。
キムチは空気に触れることで酸化が進むため、保存袋や密閉容器を使用して保存することが大切です。
そうすることで、庫内への臭い移りも防ぐことができます。
冷凍保存も可能
キムチは冷凍保存も可能です。
ラップで小分けにしてから保存袋に入れ、真空状態にした上で冷凍すれば、開封した直後のおいしさをキープすることができます。
食べる時は、冷蔵庫での自然解凍のほか、時間がなければ流水での解凍も可能です。
冷凍することで白菜の繊維が壊れ、シャキシャキ感が失われるおそれがあるため、食感が気になる場合は加熱調理に使用するとよいでしょう。
なお、冷凍保存の場合は1か月を目安に使い切るようにしてください。
食べる分だけ取り分ける
キムチは常温に置くと傷みやすくなります。
食事中も容器ごとテーブルの上に置いたままにせず、食べる分だけを皿に取り分け、残りはすぐにチルド室に戻すようにしましょう。
また、取り分ける時には清潔な箸を使うことも大切です。
汚れた箸を使ってしまうと、容器の中に雑菌が入り込み腐敗の原因になります。
キムチの豆知識
普段何気なく食べているキムチ。
ここからは、そんなキムチの世界をより深く楽しめる豆知識をご紹介します。
発酵食品でないキムチも売られている
キムチには、大きく分けて次の二種類があります。
- 発酵キムチ
乳酸発酵させたもので、生きた乳酸菌を摂取できる。 - 非発酵キムチ
キムチ液に野菜を浅漬けしたもので、乳酸菌が含まれていない、あるいは後から添加されている。
自然発酵の乳酸菌効果は得られないが、野菜の食物繊維やビタミンなどは摂取できる。
発酵キムチとは、白菜などの野菜を塩漬けにし、ニンニク・唐辛子・塩辛・魚介などの副材料や調味料と混ぜ合わせて発酵・熟成させたものをいいます。
本場韓国では、白菜キムチに関しては賞味期限がないことも多く、発酵が進んだ古いものほど重宝されるケースも。
日本のスーパーなどで売られているものは、「熟成発酵」「乳酸発酵」と記載されているのが特徴です。
一方、日本で売られているキムチの中には非発酵のものも多いのが現状です。
非発酵のキムチはキムチ液に野菜を浅漬けにしたもので、発酵していないためあまり日持ちがしません。
うま味や甘みが加えられたものや、辛みが抑えられたものも多く、あっさりと食べられるのが特徴です。
キムチのレシピ
キムチはそのまま食べるだけでなく、さまざまなレシピにも活用が可能です。
ここではキムチを使った簡単レシピをご紹介します。
キムチの納豆和え
納豆の原料となり大豆に含まれるオリゴ糖は、乳酸菌のエサになることで知られています。
そのため、キムチと納豆を一緒に摂れる「キムチの納豆和え」は、腸の健康UPにも効果的です。
材料
- 納豆
- キムチ
手順
お好みの納豆とキムチ適量を和える。
上記の材料以外に、オクラやメカブなどを加えたアレンジもおすすめ。
ごはんのお供にぴったりの栄養満点メニューです。
チーズキムチ
子どもにも人気の「チーズキムチ」。
乳製品のチーズを合わせることで、キムチに不足しているたんぱく質やカルシウムが補えます。
材料
- キムチ 適量
- チーズ(とろけるチーズやピザ用) お好みで
- 牛乳 大さじ2
- マヨネーズ 大さじ2
- パプリカやピーマン 適量
耐熱容器に材料を混ぜ合わせ、オーブントースターで10分程度焼く。
手順
焦げ目がついたら完成。
牛乳を生クリームや豆乳で代用することも可能です。
乳製品や野菜の風味が加わることで、キムチが食べやすくなります。
キムチトースト
キムチというと「ごはんのお供」というイメージが強いですが、じつはパンにもよく合います。
また、食物繊維やビタミンも一緒に摂れるので、手軽な朝食メニューに最適です。
材料
- 食パン 1枚
- バター 適量
- キムチ お好みで
- チーズ(とろけるチーズやピザ用) お好みで
手順
食パンにバターを塗り、キムチとチーズをのせオーブントースターで焼く。
チーズ以外に、ゆで卵や目玉焼き、さらには納豆などをトッピングするのもおすすめです。
また、マヨネーズやケチャップを追加しても味の変化が楽しめます。
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