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国産のブルーベリーは、種類により異なりますが、6月〜8月頃に旬をむかえます。
ブルーベリーは冷凍も出回っており、年間を通して手に入る身近な果物です。
皮ごと食べられるブルーベリーには、うれしい健康効果や美容効果がたくさん詰まっています。
また、食べるタイミングによって異なる効能・効果も得られます。
そこで今回は、ブルーベリーがもつ効能・効果と、いつ食べると効果的なのかを詳しくお伝えします。
こんな人にブルーベリーがおすすめ
ブルーベリーは「目によい」というイメージがありますが、ほかにもさまざまな健康効果や美容効果があります。
ブルーベリーはとくに、次の4つに当てはまる人におすすめです。
- 腸活を始めたい人
- 生活習慣病を予防したい人
- 肌の調子を整えたい人
- デスクワークなどで目を酷使する人
これらの効能・効果には、ブルーベリーに含まれる成分が関係しています。
次の章では、ブルーベリーの栄養素や機能成分についてお伝えします。
ブルーベリーの効能に関わる主な栄養素と機能成分
ブルーベリーの効能に関わる主な栄養素と機能成分は、次の5つです。
- 食物繊維
ブルーベリーには不溶性食物繊維が多く含まれます。不溶性食物繊維は、便の量を増やして腸の運動を活発化し、便通を整える働きがあります。 - カリウム
余分な水分や塩分を体外に排出し、むくみ予防になります。 - ビタミンC
食品に含まれる水溶性ビタミンで、余分なものは尿として排出されます。コラーゲンの合成やメラニン色素の生成を抑えます。老化の原因となる活性酸素を抑える「抗酸化作用」もあります。 - ビタミンE
食品に含まれる脂溶性ビタミンで、脂肪組織や肝臓に貯蔵されます。ビタミンEにも抗酸化作用があります。 - アントシアニン
ポリフェノールの一種で、強力な抗酸化作用があります。このほかにも、視力回復効果が期待されています。
このように、ブルーベリーには健康や美容によい栄養素や機能成分が多く含まれます。
ブルーベリーに期待される効能・効果について、次の章で詳しく解説します。
ブルーベリーの6つの効能・効果
ブルーベリーはおいしいだけではなく、さまざまな効能・効果があります。
毎日継続して摂ると、腸内環境をよくしたり、生活習慣病の予防になったりします。
この章では、ブルーベリーを食べることで得られる6つの効能・効果を紹介します。
食物繊維が豊富で腸活によい
食物繊維が多い果物といえば、バナナを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
じつは、バナナよりもブルーベリーのほうが食物繊維を多く含んでいます。
ブルーベリーに食物繊維が多い理由は、皮ごと食べられるためです。
食物繊維を多く含むブルーベリーは、腸内の善玉菌を増やす働きがあります。
腸内環境を整えるサポートとなるでしょう。
高血圧・動脈硬化予防
ブルーベリーに含まれるカリウムは、体内の浸透圧調節に関わりがあるミネラルです。
カリウムには余分な塩分を体外に排出する働きがあるため、高血圧予防にもなります。
また、ブルーベリーに含まれるアントシアニンは動脈硬化予防にも効果があります。
美肌作りに
ブルーベリーには、ビタミンC・ビタミンE・アントシアニンなどの強力な抗酸化物質が豊富に含まれます。
これらは、活性酸素を抑え、肌の老化予防にも欠かせない栄養素や機能成分です。
ビタミンCは、肌の構成成分であるコラーゲンの生成に必要なほか、皮膚のメラニン色素の生成を抑える効果もあります。
認知症予防
海外の研究によると、ブルーベリーの摂取により、認知能力の向上効果が期待できるとされています。
ブルーベリーには、強い抗酸化作用をもつアントシアニンが多く含まれています。
また、ブルーベリーには果糖も含まれます。脳のエネルギー源となり、集中力向上の効果も期待できるでしょう。
眼精疲労に
ブルーベリーに含まれるアントシアニンには、眼精疲労をやわらげる効果や、視力回復効果などが期待されています。
現代人の眼精疲労の一因として「ブルーライト」が挙げられます。
長時間ブルーライトを浴び続けると、目の疲れや睡眠サイクルの乱れなどが懸念されるため、注意が必要です。
近年、アントシアニンにはブルーライトから目を保護する働きが期待できるという研究結果も発表されています。
花粉症の予防
ブルーベリーには、花粉症を予防する効果も期待できます。
ブルーベリーは抗酸化物質であるアントシアニン、ビタミンCやビタミンEを多く含みます。
抗酸化物質の中には、アレルギー反応の原因となる「ヒスタミン」を抑える働きが期待されているものも多く存在します。
体が本来もつ免疫力は、加齢とともに低下していきます。
抗酸化物質を意識して摂取し、体がもつ免疫機能の老化を予防することで、花粉症の予防にも繋がるでしょう。
ブルーベリーはいつ食べると効果的?
ブルーベリーは食べるタイミングによって、便秘予防や食欲を抑える効果など、得られる効能・効果が変わることもあります。
食前・食後に食べる場合の、効能・効果の違いについて解説します。
ブルーベリーを食前に食べた場合の効能・効果
ブルーベリーに含まれる食物繊維は、腸内環境を整え善玉菌を増やす働きがあります。
食物繊維は便通もよくするため、便秘予防にもなるでしょう。
ブルーベリーの甘味成分であるブドウ糖や果糖は、体内への吸収が速やかで、素早く脳のエネルギー源となります。
頭がスッキリし、仕事や勉強などへの集中力向上が期待できます。
ブルーベリーを食後に食べた場合の効能・効果
ブルーベリーに含まれる食物繊維は食事で摂取した栄養素の吸収を緩やかにする働きがあり、腹持ちをよくします。
糖質の吸収も緩やかになるため、血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。
また、ブルーベリーに含まれるアントシアニンはポリフェノールの一種です。
ポリフェノールには、ストレスをやわらげる効果が期待できるでしょう。
ブルーベリーを食べる際の注意点
多くの効能を持つブルーベリーですが、むやみにたくさん食べるべきではありません。
農林水産省「食事バランスガイド」では、健康な場合の果物摂取目標量を、一日あたり200g程度としています。
体によいブルーベリーですが、食べる際の注意点が3つあります。
一度に摂り過ぎない
ブルーベリーは不溶性食物繊維を多く含み、便秘予防になる反面、大量に食べるとむしろ便秘が悪化する場合もあり、食べ過ぎはよくありません。
また、ブルーベリーには果糖やブドウ糖などの糖が多く含まれます。摂り過ぎると脂肪として蓄積されるため、肥満の原因になります。
こまめに摂取する
ブルーベリーに含まれるアントシアニンは、水溶性であるため、摂取後は体内に長期間とどまらず、比較的短い時間で排出されます。
一度にたくさん摂取せずに、複数回に分けて食べることで、効果的にブルーベリーの効能を得られるでしょう。
腎疾患がある場合は控える
ブルーベリーはカリウムを多く含みます。腎疾患がある場合は腎機能が低下しているため、症状が悪化する場合もあります。摂取を控えるようにしましょう。
まとめ
ブルーベリーには、ビタミンCやビタミンEのほか、ポリフェノールの一種であるアントシアニンなどの抗酸化物質が多く含まれます。
抗酸化物質がもたらす効能は、生活習慣病などの健康効果、肌の老化を防ぐ美容効果など多岐にわたります。
ブルーベリーは、「ブルーライト」から目を保護する働きについての研究報告もあり、目を酷使する現代人におすすめの果物です。
ただし、ブルーベリーに含まれるアントシアニンは、体内に長くはとどまらず短時間で排出されます。
ブルーベリーを摂取する場合、一度にたくさん食べるのではなく、こまめに摂るようにしましょう。