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勾玉(まがたま)のような形が特徴の「カシューナッツ」。
独特の甘みがあり、そのままはもちろんのこと、さまざまな料理にも使える人気の食材です。
また、カシューナッツには体に良い成分も多数含まれています。
この記事では、カシューナッツの種類や特徴、栄養成分、そして効果的な食べ方などについて詳しく解説します。
カシューナッツとは
カシュ―ナッツとは、うるし科の常緑樹・カシューの木になる果実「カシューアップル」にぶら下がった種子の中の「仁」と呼ばれる部分です。
主な生産地はベトナム、ナイジェリア、インド、コートジボワールなどで、乾季と雨季のはっきり分かれた地域が生育に適しています。
果実の殻から取れる油脂は漆(うるし)に近い性質を持ち、さまざまな用途に用いられます。
また、果実そのものはそのまま食べるほか、ジュースやジャムなどにも加工され、人々に親しまれています。
カシューナッツの種類と特徴
ひとことにカシューナッツといっても、その種類は加工方法によってさまざまです。
ここでは、カシューナッツの種類と特徴について詳しくご紹介します。
ローストナッツ
市場で流通している商品の多くは、加熱処理がされたローストナッツです。
ナッツの水分が飛び、カリッとした食感が味わえ、香ばしさや甘みが引き出されています。
油を使用しない素焼きタイプや、油を使ったタイプなど加熱の方法にも違いがあります。
生カシューナッツ
火を通していない生タイプのものは水分が多く、しっとりとした食感で、ミルクのような風味と甘みを味わえます。
一方、生カシューナッツには酵素抑制物質が含まれており、大量に摂取すると消化不良を起こす恐れがあります。
そのため、食べる際にはフライパンやオーブンで軽くローストすることをおすすめします。
なお、ローストナッツに比べて水分が多くカビが発生しやすいので、冷蔵庫での保存がおすすめです。
皮つきカシューナッツ
皮つきカシューナッツとはその名の通り、皮をつけたまま加工されたカシューナッツのことです。
本来の甘みに皮の香ばしさやほろ苦さが加わり、独特の風味を楽しめます。
また、皮にはポリフェノールやビタミンEなどの栄養素が豊富に含まれており、アンチエイジング効果が期待できます。
味付きカシューナッツ
おやつやおつまみに人気なのが味付きカシューナッツです。
シンプルに塩で味付けをしたものや、カレーやチリなどのスパイスを加えたもの、さらにはハチミツや砂糖、チョコレートなどでコーティングしたものなど、さまざまなフレーバーが存在します。
カシューナッツの栄養と効果
カシューナッツにはたんぱく質やミネラルなど豊富な栄養素が含まれています。
ここからは、カシューナッツを食べることで得られる健康効果について詳しくみていきましょう。
コレステロール値を下げる
カシューナッツには、不飽和脂肪酸であるオレイン酸が多く含まれています。
オレイン酸には血液中の悪玉コレステロールを減らしたり、善玉コレステロールを増やしたりする働きがあり、動脈硬化や心臓病、高血圧などの予防に効果的です。
筋肉・皮膚・髪をつくる
たんぱく質もカシューナッツに多く含まれる栄養素のひとつです。
たんぱく質には、筋肉や皮膚、髪などの成長や修復を促す働きがあります。
また、たんぱく質の一種であるコラーゲンの働きにより、肌のハリ・弾力が保たれる効果も期待できます。
貧血を予防する
カシューナッツは貧血予防にも効果的です。
他のナッツ類と比較しても、鉄分を多く含むことで知られるカシューナッツ。
鉄分は、血液中のヘモグロビンを構成する重要な栄養素で、不足すると息切れや動悸、体のだるさ、頭痛などの症状を引き起こします。
こうした症状の改善にも、カシューナッツはおすすめです。
健康を維持する
カシューナッツに含まれるミネラルのひとつ「亜鉛」は、人間の体内では作ることのできない成分です。
そして、亜鉛は健康の維持に欠かせない栄養素でもあります。
亜鉛が不足すると免疫機能の低下により、感染症にかかりやすくなります。
また、亜鉛は正常な味覚の維持やホルモンバランスの調整にも重要な役割を果たしています。
日々の食事や間食にカシューナッツを取り入れることで、効果的に亜鉛不足を補うことが可能です。
疲労を回復する
カシューナッツに含まれるビタミンB1は、炭水化物からエネルギーを効率的に生成するのに役立つ栄養素です。
疲労の回復や持久力の向上に効果があり、ストレスの軽減や集中力を高めるとされています。
また、ビタミンB1は水に溶けやすい性質を持つため、体に蓄えることができません。
そのため、カシューナッツなどの食物を通じて、継続的に摂取することが大切です。
体の代謝を助ける
体の代謝を助けるマグネシウムも、カシューナッツに含まれる重要な栄養素です。
マグネシウムには代謝の促進だけでなく、筋肉や神経の機能維持、骨の健康維持などさまざまな働きがあります。
そして、マグネシウムが不足すると、筋肉のけいれんや疲労感、骨密度の低下、さらには高血圧や不整脈を引き起こす恐れがあると考えられています。
これらのリスクを低減させるのにも、カシューナッツは有効です。
カシューナッツの栄養を効果的にとる方法
栄養が豊富なカシューナッツは、適切な方法で食べるとさらなる健康効果が高まります。
ここでは、カシューナッツの栄養成分を効率的にとる方法をご紹介します。
食事の前に食べる
カシューナッツは、食事の前に食べるのがおすすめです。
食物繊維が多く含まれるカシューナッツを食前に食べることで、消化がゆるやかになり、血糖値の急激な上昇を防げます。
また、歯ごたえのあるカシューナッツをよくかんで食べることで満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防止できるのもメリットのひとつです。
他の食品と一緒に食べる
カシューナッツに含まれる鉄分・亜鉛などのミネラルは、動物性たんぱく質やビタミンCと一緒にとると吸収しやすくなります。
そのため、肉・魚・卵などのたんぱく質や、ビタミンCを多く含む野菜・フルーツとともに食べると、より効果的に栄養を摂取することができます。
カシューナッツを食べるときに気をつけたいポイント
栄養たっぷりで健康効果も満点のカシューナッツですが、誤った食べ方をすると逆に健康を損なう恐れもあります。
ここでは、カシューナッツを食べるときに気をつけたいポイントについて解説します。
食べ過ぎない
カシューナッツは、油を使わない素焼きのものでも100gあたり500kcal以上のカロリーがあります。
そのため、食べすぎには注意が必要です。
間食の目安は、成人1日あたり約200kcalとされており、カシューナッツが1粒10kcalと考えた場合は、1日10~20粒程度が適量といえます。
おいしいからといって食べ過ぎるとカロリーオーバーになってしまい、肥満の原因にもなりかねません。
また、脂質をとりすぎることで皮脂の分泌量が増え、吹き出物などの肌荒れを引き起こす可能性もあります。
健康と美容のためにも、適切な量を守って摂取するようにしましょう。
正しく保存する
カシューナッツに含まれる不飽和脂肪酸は酸化しやすいため、できるだけ空気に触れないように密閉容器に入れて保存します。
常温で保存する場合は、直射日光の当たらない冷暗所に保管しましょう。
長期間保存する場合や暑い季節は冷蔵庫に入れておくと安心です。
季節や環境にもよりますが、常温保存の場合は約1ヵ月、冷蔵保存の場合は3〜6ヵ月、冷凍保存の場合は約1年の保存が可能です。
アレルギーに注意する
他のナッツ類と同様に、カシューナッツもアレルギーを引き起こす可能性があります。
カシューナッツを食べた後に、皮膚の赤みやかゆみ、口の中の違和感、くしゃみ、せきなど、体調に変化がみられるときは、すぐに医療機関を受診しましょう。
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