ネギに多い栄養は?選び方や保存法、栄養を無駄なく摂れるレシピも紹介

ネギに多い栄養は?選び方や保存法、栄養を無駄なく摂れるレシピも紹介

ネギは炒めても煮込んでもおいしい、身近な万能食材です。

ネギの栄養価を知れば、毎日の食卓にますます活用したくなるでしょう。

この記事では、ネギの栄養素とその働きに加えて、栄養を無駄なく摂るコツやおすすめのレシピを紹介します。

ねぎを冷凍するときのポイントは余分な水分をふき取ることです。この記事ではパラパラで料理が便利になるねぎの冷凍方法について解説します。

ネギの主な栄養素と働き

ネギの主な栄養素と働き

ネギは主に、根深ねぶかネギと葉ネギに分類されます。

根深ネギは白い部分が多く、関東を中心に流通しているネギです。

一方で、葉ネギは緑色の部分が多いネギであり、とくに関西で需要があります。

ネギは白い部分と緑色の部分で含まれる栄養が異なるため、根深ネギと葉ネギでも栄養価に違いがみられます。

ネギ100g当たりのカロリーや主な栄養素の含有量は、下表のとおりです。

ネギの種類根深ネギ葉ネギ
カロリー(kcal)3529
たんぱく質(g)1.41.9
脂質(g)0.10.3
糖質(g)5.83.3
食物繊維(g)2.53.2
鉄(mg)0.31.0
カルシウム(mg)3680
カリウム(mg)200260
ビタミンC(mg)1432

出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

続いて、ネギの主な栄養素とその働きについて詳しく解説します。

血液をサラサラにする「アリシン」

アリシンは、硫化アリルという揮発性物質の一種であり、ネギの辛味や強い香りのもとになる成分です。

アリシンには、血液中のコレステロールの増加を抑える作用や、血栓の形成を防ぐ作用があります。

血液がサラサラになるため、心筋梗塞や脳梗塞の予防につながります。

強い殺菌作用による感染症の予防や、血流を促進する作用による冷え性の改善にも役立つでしょう。

アリシンにはビタミンB1と結合し、血液中に長くとどまらせる働きもあります。

ビタミンB1は糖質の代謝をサポートする栄養素であり、エネルギー産生に関わります。

そのため、アリシンとビタミンB1を一緒に摂取すると、疲労回復効果やスタミナアップ効果が期待できるでしょう。

活性酸素から体を守る「β-カロテン」

β-カロテンは緑黄色野菜に豊富な成分であり、ネギでは緑色の部分に多く含まれています。

体内に取り込まれると必要量に応じてビタミンAに作り替えられますが、一部はβ-カロテンとしての効果を発揮します。

β-カロテンの特徴は、強い抗酸化作用があることです。

抗酸化作用とは、体内の活性酸素の活動を抑制したり、活性酸素を除去したりする働きを指します。

体内で増えすぎた活性酸素は、老化やがん、免疫機能の低下などを引き起こします。

β-カロテンを摂取すると、活性酸素の悪影響から体を守れるでしょう。

免疫機能に作用する「ビタミンC」

ビタミンCは、肌のコラーゲン生成を助ける役割が知られていますが、じつは免疫機能にも大きく関わっています。

免疫とは、体から異物を取り除く仕組みのことで、体内に侵入したウイルスや細菌を除去して感染症を防いだりしています。

ビタミンCはウイルスや細菌の除去に働く白血球にも蓄えられており、免疫機能をサポートしています。

さらにビタミンCの摂取は、免疫に関わる細胞を活性化させることが示唆されています。

感染症の予防には、ビタミンCの摂取が有効といえるでしょう。

貧血予防に効果的な「鉄」

鉄は、赤血球中のヘモグロビンを構成するミネラルです。

ヘモグロビンは、呼吸により取り込まれた酸素を全身へ運ぶ役割を担っています。

鉄の摂取量が十分でない場合、ヘモグロビンは減少します。

十分な酸素を体中に届けられなくなるため、頭痛やめまいなどの貧血症状が現れるでしょう。

貧血の予防には鉄の摂取が効果的ですが、野菜に含まれる鉄には吸収率が低い性質があります。

吸収率を高めるビタミンCやクエン酸、たんぱく質と一緒に摂取して、鉄の不足を防ぎましょう。

丈夫な骨を作る「カルシウム」

カルシウムは、骨や歯を形成する主要なミネラルです。

体内では、古くなった骨を壊して新しい骨を作るサイクルが絶えず繰り返されています。

カルシウムが不足すると新しい骨の形成が追いつかなくなり、骨がもろくなる「骨粗しょう症」を発症しやすくなります。

骨粗しょう症により高齢者が骨折すると、寝たきりや要介護のリスクが高まるため、カルシウムの十分な摂取による予防が大切です。

カルシウムを、吸収率を高めるビタミンDや、骨への定着を促すビタミンKと一緒に摂取して、効率よく骨を作りましょう。

高血圧を改善する「カリウム」

カリウムは、細胞内外のミネラルと水分のバランス調整に働くミネラルです。

カリウムには、過剰なナトリウムを排出する作用があります。

塩分を摂り過ぎた場合も、カリウムの作用により体内の塩分濃度は一定に保たれます。

そのためカリウムの十分な摂取は、塩分の過剰摂取による体のむくみや高血圧の予防に効果的です。

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おいしいネギの選び方と保存方法

おいしいネギの選び方と保存方法

ネギを購入する際に知っておきたい、おいしいネギの選び方と上手な保存方法を紹介します。

色がはっきりしているものを選ぶ

緑と白の色の境界がはっきりしているネギを選びましょう。

色の境目が分かりやすいものは、生産者によって丁寧に育てられた、おいしいネギであることが多いです。

緑色が濃く、葉先まで色鮮やかなものは、鮮度も期待できます。

みずみずしくハリがあるものを選ぶ

ネギの鮮度は、ネギ全体のみずみずしさにも現れます。

白い部分が固く巻かれているもの、葉先までハリがあるものも新鮮です。

反対に、表面が乾燥し、白い部分が少し黄色みを帯びているものは、収穫から時間が経っています。

涼しい場所で立てて保存する

ネギは、畑に生えている状態と同様に立てて保存すると、日持ちしやすくなります。

冷蔵庫に入りきらない場合は適当な長さにカットして、ラップで包んで保存しましょう。

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ネギの栄養を無駄なく摂るコツ

ネギの栄養を無駄なく摂るコツ

ネギには、健康効果が期待できるさまざまな栄養素が含まれています。

上手に摂取して、ネギの栄養を無駄なく体に取り入れましょう。

食べる直前に切り、生で食べる

食べる直前にネギを切ると、アリシンの損失を抑えられます。

アリシンは揮発性成分であり、時間が経つと切り口から空気中へ失われてしまうためです。

アリシンには熱に弱い性質もあります。加熱による減少を防ぐには、生で食べることがおすすめです。

アリシンの効果を期待するなら、食べる直前に切り、薬味にするなど生の状態で食べましょう。

汁物にする

ネギを汁物に加えると、水溶性の栄養素をまるごと摂取できます。

ネギに含まれるアリシンやビタミンC、カリウムは水に溶けやすい成分です。

そのため、ネギが入った汁物を汁ごと摂取すれば、溶け出た栄養素を余すところなく体に取り込めます。

油と一緒に調理する

ネギの緑色の部分は、油と一緒に調理すると栄養素の吸収率が高まります。

緑色の部分に豊富なβ-カロテンは、脂溶性の栄養素です。

そのため、油とともに摂取すると体への吸収率が高まります。

油で炒めたり揚げたりすると、β-カロテンを効率よく摂取できるでしょう。

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ネギの栄養を無駄なく摂れるレシピ

ネギの栄養を無駄なく摂れるレシピ

ネギに含まれる栄養素を効率よく摂取できる、おすすめのレシピを紹介します。

ネギと豚バラのポン酢炒め

  1. ネギは1cm幅の斜め切りに、豚バラ肉は3cm幅に切る。
  2. フライパンにごま油を引いて加熱し、豚バラ肉を中火で炒める。
  3. 肉の色が変わったら、ネギを加えて火が通るまで炒める。
  4. ポン酢しょうゆと粗びき黒こしょうを加えて、全体をさっと混ぜ合わせる。

ネギはβ-カロテンが豊富な緑色の部分まで使いましょう。

ごま油や豚バラ肉の脂と一緒に摂取すると、β-カロテンの吸収率が高まります。

豚肉はビタミンB1が豊富な食材です。

ビタミンB1とアリシンをともに摂取すると、疲労回復やスタミナアップに効果が期待できます。

ネギと豆腐の味噌汁

  1. ネギは1cm幅の小口切りに、豆腐は1cm角のさいの目切りにする。
  2. 鍋にだし汁を沸かして1.を加え、弱火で3分ほど煮る。
  3. 火を止めて味噌を溶かし入れ、沸騰しない程度まで中火で加熱する。

食卓でもなじみのある味噌汁ですが、ネギの栄養を活かす理にかなった料理といえます。

汁まで飲めば、アリシンやビタミンC、カリウムなどの水溶性の栄養素を無駄なく摂取できます。

豆腐は、ビタミンB1が比較的多く含まれる食材です。

アリシンを含むネギと一緒に食べると、エネルギーを効率よく利用できるようになります。

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まとめ

ネギは、β-カロテン、ビタミンC、鉄などの栄養素や、アリシンなどの有用な成分を含む食材です。

血液をサラサラにする効果や活性酸素から体を守る効果など、健康へのさまざまなメリットが期待できます。

ネギの栄養を効率よく取り込むなら、摂取したい成分に合わせて調理方法や食べ方を工夫するとよいでしょう。

ネギを毎日の食事に取り入れて、健康管理に活かしてください。

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ネギは保存方法を間違えると、鮮度や風味が落ちてしまったり、しなびてしまったりする恐れがあります。この記事では、代表的なネギの種類や保存のコツを詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
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