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「日本海の天然のいけす」と呼ばれる富山湾に面し、種類豊富な魚介類が獲れる富山県。
海産物はもちろん、ランチにおすすめのご当地グルメやB級グルメなど、富山独自のソウルフードが多くあります。
この記事では、富山を訪れるならぜひ味わってほしい名物グルメを厳選してご紹介します。
富山で食べたい名物グルメ:ご当地グルメ編
まず、ランチにおすすめのご当地グルメを紹介します。
ますの寿司
ますの寿司は、富山を代表する郷土料理です。
笹を放射状に敷き詰めた木製のわっぱに、すし飯と塩漬けしたマスを入れ重石をした押し寿司です。
ケーキのように放射状に切って食べます。
その歴史は、江戸時代に将軍吉宗に献上した鮎寿司が起源とされ、のちに鮎からサクラマスを使った、現在のますの寿司に発展しました。
ますの寿司の専門店は、富山市内だけで10軒以上。それぞれの店舗で、酢加減や甘さ、押し具合などが異なります。
食べ歩きMAPを参考に、食べ比べをするのも旅の楽しみです。
富山ブラック
富山ブラックは、全国的に知られた富山のご当地ラーメンです。
特徴は、その名の通り黒いスープ。
醤油ベースの濃いスープに、粗挽きこしょうをたっぷりきかせた、一度食べたらクセになると評判です。
富山ブラック発祥のお店が、富山市内に数店舗を構える「大喜」。
終戦後の昭和22年、お店にご飯を持ち込んでいた肉体労働者のため、おかずまた塩分補給になるようにと、濃い味のラーメンを提供したのが始まりです。
県内各地に、富山ブラックを味わえるお店があり、ソウルフードとして根付いています。
氷見うどん
氷見うどんは、能登半島の付け根に位置する氷見市の郷土料理。
270年以上の歴史を持つ糸うどんをルーツに持つ、手延べ・手打ちのうどんです。
讃岐うどん・稲庭うどんとともに、日本三大うどんといわれています。
手打ちうどんのように生地を練り上げ、そうめんのように網掛けで引き延ばす、独自の製法によって生まれた氷見うどんの特徴は、腰の強さとのどごしの良さ。
温・冷どちらでも、美味しくいただけます。
うどん店や食堂で味わえるほか、日持ちのする乾麵なのでお土産としても人気です。
富山湾鮨
富山湾鮨とは、富山湾で獲れる新鮮な地魚を使った寿司のことです。
富山湾鮨と呼べるのは、以下の条件を満たしたもののみ。
- 富山湾産の旬の地魚をネタにした寿司10貫であること
- 富山県産米のシャリであること
- 富山らしい汁物を提供すること
- 価格は2,700円~5,500円であること
富山湾鮨の公式HP内の各店舗の情報を確認してから、訪れるのをおすすめします。
高岡コロッケ
歴史ある街並みが魅力の高岡市のB級グルメ、高岡コロッケ。
高岡市が全国的にコロッケの消費量がとくに多いということから、町おこしの一環として盛り上げています。
高岡コロッケには定義がなく、それぞれのお店が特色あるコロッケを提供しています。
スタンダードなコロッケから、富山特産の白エビや氷見牛が入ったもの、15㎝もの大きなものなど種類豊富。
テイクアウトのお店だけでなく、レストランや食堂など、街中でコロッケを味わえます。
黒部ダムカレー
立山黒部アルペンルート内にある、日本一の高さを誇る黒部ダム。
その黒部ダムをモチーフにしたご当地グルメが、黒部ダムカレーです。
黒部ダムカレーと呼ぶには、以下の5つの条件が必要です。
- ご飯をダムの堰堤の形にする
- ルーは必ず堰堤の外側に流し込む
- ルーの上に遊覧船ガルベに見立てたトッピングをのせる
- 価格は700円以上とする
- 必ず水を付ける
ほうれん草のカレーが特徴の黒部ダムレストハウスをはじめ、大町市とその近郊のお店で、それぞれ特色のある黒部ダムカレーを味わえます。
富山で食べたい名物グルメ:海鮮編
ここでは、富山湾で獲れる特産の海の幸を紹介します。
白エビ
富山湾の宝石と呼ばれる白エビ。
富山湾内の、あいがめと呼ばれる水深150〜300mの海底谷に生息しています。
水揚げ直後は透明でピンクがかった色をしていて、その輝く姿はまさに宝石のようです。
とろりとした食感とコクのある甘さが特徴です。
旬は4月〜11月。
地元では、お刺身や寿司のネタのほか、殻ごと揚げる唐揚げなどで食べられます。
またかき揚げにした白エビとタルタルソースを挟んだ白エビバーガーは、ご当地グルメとして人気があります。
寒ブリ
富山の冬の名物、富山湾の王者といわれているのが、寒ブリです。
初冬に、「ブリ起こし」と呼ばれる激しい雷が鳴り響くと、寒ブリのシーズンが始まります。
「氷見寒ブリ」は、氷見のブリシーズン宣言以降、定置網漁で氷見港にて水揚げされた、6㎏以上のブランド魚です。
脂ののった高品質の氷見寒ブリは、特に人気を集めています。
地元で食べられるのは、海鮮丼や刺身など。
寒ブリのしゃぶしゃぶは、旅館や日本料理店などで味わえる、新鮮なブリが水揚げされる地元ならではの美味しい食べ方です。
ホタルイカ
富山の春を告げる海の幸、ホタルイカ。
3月〜5月にかけて、産卵のため富山湾沿岸に大量に押し寄せます。
夜に行われる定置網漁では、捕えられたホタルイカが網の中で幻想的な青白い光を放ちます。
その美しい光景から富山湾の神秘と称され、見学ツアーも催行されるほどです。
産卵期のホタルイカは、身がぷっくり。
ボイルや沖漬けが定番の食べ方ですが、地元では新鮮なホタルイカが出回る漁期に、刺身やしゃぶしゃぶで味わうことができます。
またホタルイカの干物も、珍味として人気のお土産です。
紅ズワイガニ
富山の秋の味覚として有名なのが、紅ズワイガニです。
赤い甲羅が、ゆでることでさらに赤くなる紅ズワイガニ。
「高志(こし)の紅ガニ(あかがに)」と呼ばれ、濃厚なカニみそと、旨味があり身離れがいいのが特徴です。
漁の解禁は9月1日。
かにかごなわ漁法という、重い鉄のかにかごをいくつも深海に沈めて漁を行います。
漁場から漁港の距離が近いため、新鮮なうちに味わえるのが美味しさの理由の1つです。
旅館や海鮮食堂はもちろん、新湊の漁港市場などでも味わえます。
こぶ〆
じつは昆布の年間消費量が、全国一の富山。昆布を使った数々の郷土料理があります。
その中でこぶ〆は、江戸時代に始まった伝統食。
昆布で魚を挟むことで、魚の余分な水分を抜き、日持ちを良くすることができます。
また昆布の旨味や香りが食材にしみ込み、食材が奥深い味になるというメリットもあります。
白エビやホタルイカ、白身魚などのこぶ〆が定番ですが、最近は肉や野菜のこぶ〆も人気です。
富山で食べたい名物グルメ:お土産編
富山に来たらぜひ買って帰りたい、人気のお土産を紹介します。
とろろ昆布
昆布の消費量全国一の富山では、とろろ昆布も人気のソウルフードです。
富山のとろろ昆布といえば、全国でも珍しい黒とろろ。
酢漬けの昆布を削る過程で、最初の部分は黒く、中心部にいくほど白くなっていきます。
黒とろろは、白とろろに比べ酸味が強いのが特徴です。
おにぎりに巻いて食べるのが定番の食べ方ですが、うどんやお吸い物に入れるのも人気です。
種類やサイズも豊富で、お土産店やスーパーなどで手軽に購入できます。
かまぼこ
海産物が豊富な富山で、定番のお土産なのがかまぼこです。
中でも、ソウルフードの昆布で巻いた「昆布巻きかまぼこ」は、富山ならではの商品です。
かまぼこのすり身に昆布の旨味がしみ込んで、味わい深いのが特徴です。かまぼこと昆布の食感の違いが、食欲をそそります。
また赤や青の着色をしたすり身を巻いたかまぼこも、地元でよく食べられます。切り口が渦のようになり、見た目も綺麗なかまぼこです。
かまぼこ専門店やお土産店、スーパーなどで購入できます。
月世界
富山を代表する銘菓「月世界」。
1897年創業、老舗和菓子店の月世界本舗が販売しています。
新鮮な鶏卵と和三盆、寒天などを使った、口当たりのいい伝統菓子です。月世界の名前は、その姿が空に浮かぶ月影に似ていることから名付けられました。
口に入れると淡雪のように溶けていく、日本茶にもコーヒーにも合う和菓子です。
富山駅や富山空港、富山のスーパーマーケットなどで購入できます。
まとめ
海産物やご当地グルメなど、地元ならではの食文化が根付いている富山。
富山を訪れたなら、今回の記事を参考に、ぜひそれら富山の味を楽しんでください。