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子どもの頃から親しみのある味、味噌。どこでも手に入る味噌は、日本の食卓に欠かせない調味料のひとつですよね。
毎日の料理に使われることの多い味噌ですが、その一方で冷蔵庫の奥で眠っているうちに賞味期限が切れてしまった…という経験を持つ方も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、味噌の賞味期限が切れてしまった場合の対処法や、味噌を長く美味しく保つための保存方法について詳しく解説します。
わたしたちの食生活に欠かせない味噌の正しい知識を身につけて、その風味を最大限に楽しみましょう。
味噌の賞味期限切れは大丈夫?
味噌の賞味期限が切れてしまった場合に考えることといえば、本当に食べられるのかどうかということです。
知っている方もいるかもしれませんが、味噌は発酵食品なので、多少賞味期限が過ぎても食べることができます。
賞味期限というのは、メーカーが「この日までに食べると風味がいいですよ」と保証する期間を指します。ということは、賞味期限を過ぎた味噌でもすぐに捨てる必要はないということになります。
とはいえ、風味や色はもちろんのこと、匂いが変わっている場合はさすがに注意が必要です。
賞味期限切れの期間別に解説
賞味期限を過ぎた味噌がどれくらいの期間食べられるかは、保存状況や味噌の種類によって異なります。
期間別に賞味期限切れの味噌がどうなるかについても、わかりやすくまとめました。
1ヶ月
賞味期限を1ヶ月過ぎた程度の味噌であれば、ほとんどの場合は問題なく食べることができます。
風味や色に大きな変化がないので、通常の味噌と同じように使うことができるので、安心することのできる期間といえるでしょう。
ただし、保存状態が悪いとカビが生えている可能性があるので、食べる前に味噌の表面をよく確認してください。
2ヶ月
賞味期限を2ヶ月過ぎた味噌でも、通常はまだ食べられますが、多少の風味が落ちる可能性があることを覚えておいてください。
特に香りが変わり始めることがあるので、酸味がないか変わったにおいがしないかなどを、鼻を近づけて確認するといいでしょう。
3ヶ月
そろそろ気になってくるのが、賞味期限が過ぎた3ヶ月の頃ではないでしょうか。味噌の賞味期限が3ヶ月を過ぎると、味噌の色が少し濃くなって風味もやや弱くなることがあります。
とはいえ、味噌の発酵が進んでいるので味に深みが出ることもあります。料理によっては、あえてこの状態の味噌を使うことでより深い味わいを楽しむことができるかもしれません。
半年
賞味期限切れから半年経つと、味噌はかなり変化している可能性があります。色がさらに濃くなって、甘みや旨味が増している場合もあるものの、逆に風味が少し酸っぱく感じられることもあります。
もし料理に使ってみたいのであれば、味噌汁や煮物などの風味の変化を活かした料理に使うのがおすすめです。
1年
賞味期限が1年経過した味噌は、かなり風味が変わっている可能性があります。
高確率で色が黒ずんでいたり、酸味が強くなっていることもあるでしょう。こうした場合は、味噌を少しずつ使って味を確認しながら料理に取り入れてください。
5年
賞味期限を5年経過した味噌は、保存状態が非常に良ければ食べられることもありますが、通常は風味や品質が大きく変化していると考えられます。
色もかなり暗くなり、匂いも強く酸っぱいことが多いでしょう。
安全のためにも、ここまで経った味噌は食べるのをやめて新しい味噌を購入することをおすすめします。
味噌のおすすめ保存方法
味噌の風味を長く保つためには、適した保存方法を知ることが大切です。
保存環境によって、味噌の風味や品質の変化速度が大きく変わるので、保存方法をしっかりと選ぶようにしましょう。
ここでは、味噌を保存する時に参考になる保存方法について解説していきます。
常温保存
味噌は常温でも保存できますが、温度が高いと発酵が進んで風味が変わりやすくなります。
特に日本は夏場の高温多湿の環境になりやすいので、常温保存は避けた方がいいでしょう。その他の冬場や涼しい場所での保存であれば、常温でも比較的安定して保存することができます。
冷蔵保存
味噌を長持ちさせるためには、冷蔵保存が一般的でおすすめの方法です。
冷蔵庫の中で保存することで、発酵の進行を抑えることができるのと同時に風味を保つことができます。
また、冷蔵保存する時にはしっかりと蓋を閉めて、乾燥や酸化を防ぐようにしましょう。
冷凍保存
味噌をさらに長持ちさせたい場合は、なんといっても冷凍保存がおすすめです。
冷凍すると発酵がほぼ停止するため、風味や品質を長期間保つことができるのです。
冷凍するとカチコチに固まってしまうのでは?と、不安になる方もいるかもしれませんが、実は冷凍した味噌は固くならずそのまま取り出して使えるので、使い勝手もいいといえるでしょう。
未開封・開封後の味噌はどう扱ったらいい?
味噌の保存方法は、未開封か開封後かによっても異なります。
ここでは、それぞれの状態に応じた保存のポイントを解説します。
未開封の味噌の場合
未開封の味噌は、直射日光の当たらない涼しい場所で保存するのが基本です。
賞味期限内であれば特に問題なく保存できますし、開封後に比べて風味が変わりにくい点もメリットでしょう。
未開封の味噌も、冷蔵庫に入れて保存するとより風味を保つことができます。
開封後の味噌の場合
開封後の味噌は、空気に触れることで酸化しやすくなるのと同時に、風味が変わりやすくなります。
保存するときには、必ず蓋をしっかり閉めて冷蔵庫で保存するようにしましょう。
また、味噌が空気に触れる面をできるだけ少なくするために、容器を小さく分けるなどの工夫も効果的です。
賞味期限が切れた味噌の見分け方
賞味期限が切れた味噌が、まだ食べられるかどうかを判断するためには見た目や匂いで確認することが大切です。
それほど、味噌の変化は一般的にもわかりやすい食品といえるでしょう。
味噌の色の変化
賞味期限が過ぎると、味噌の色が濃くなるのでびっくりすることがあると思います。
これは、発酵が進むことでメイラード反応が起きて味噌の色が変わるためです。
色が濃くなっていても特に問題はありませんが、不安になるほど黒ずんでいる場合は、風味が変わっている可能性があります。
味噌のにおいの変化
通常の味噌の香りが強くなったり酸味が感じられる場合には、発酵が進みすぎている可能性があります。
酸っぱいにおいがする場合は品質が劣化していることが多いので、そのような味噌を使うのは控えた方がいいでしょう。
手づくり味噌の場合の賞味期限
手づくり味噌の場合、市販の味噌と違って保存状態や使用する材料によって賞味期限が変わります。
一般的には、手づくり味噌は半年から1年程度が美味しく食べられる期間とされています。
保存方法によってはさらに長持ちさせることも可能ですが、風味や品質を保つために冷蔵庫での保存がベストな保存方法といえるでしょう。
まとめ
味噌の賞味期限についての知識を押さえておくことで、より安心して味噌を使うことができるようになります。
さらに、賞味期限が切れてしまっても適切な保存方法と見分け方を知っていれば、味噌を無駄にすることなく最後まで美味しく楽しむことができるはずです。
日本の伝統的な味噌の風味を存分に楽しむためにも、正しい保存と扱い方を心掛けましょう。