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青森県は、海の幸と山の幸に恵まれた食材の宝庫です。
豊かな自然環境の中で育まれた独自の食文化は、郷土料理として今も受け継がれています。
特に寒さの厳しい冬を乗り切るための温かい料理や新鮮な海産物を活かした伝統の味は、青森ならではの魅力にあふれています。
今回は、青森に訪れたらぜひ味わいたい郷土料理やB級グルメ、名産食材を厳選してご紹介します。
青森の郷土料理まとめ!昔ながらの伝統の味5選
青森には、厳しい寒さや豊かな自然の恵みの中で生まれた郷土料理が多くあります。
地元で長く愛され、家庭や飲食店で受け継がれてきた伝統の味は、青森の文化そのものです。
青森ならではの歴史ある郷土料理を5つ紹介します。
八戸せんべい汁

八戸せんべい汁は、青森県南部から岩手県北部にかけて親しまれてきた郷土料理です。
醤油ベースのスープに鶏肉や魚、野菜を加え、最後に南部せんべいを割り入れて煮込みます。
使用される「おつゆせんべい」は汁物専用に作られており、煮込んでも溶けにくいのが特徴です。
スープがしっかり染み込んだせんべいは、もちもちとした食感に変化し、噛むほどに旨味が広がります。
青森県では冬の寒さを乗り切る温かい家庭料理として受け継がれ、八戸市内には約200軒ものせんべい汁提供店があります。
店舗ごとに異なるスープや具材のアレンジを楽しめるのも魅力です。
いちご煮

いちご煮は、青森県階上町を中心に伝わる贅沢な郷土料理です。
ウニとアワビの旨味が溶け込んだ潮汁で、見た目が朝霧に霞む野いちごに似ていることからこの名前がつきました。
ウニの濃厚な旨味とアワビのコリコリとした食感が特徴で、磯の香りが口いっぱいに広がります。
お祝いの席や特別な日に欠かせない料理で、ご飯にかけて「いちご煮茶漬け」としても楽しまれています。
贅沢な味わいを堪能できる青森ならではの一品です。
じゃっぱ汁

じゃっぱ汁は、青森の冬を代表する郷土料理で、タラの「じゃっぱ(アラ)」を余すことなく使った汁物です。
タラの頭や骨、白子や肝を野菜とともに煮込み、塩や味噌で味付けします。
アラから出る濃厚な旨味がスープに溶け込み、味噌のコクと合わさることで体の芯から温まる滋味深い味わいになります。
栄養価が高く、寒い冬にぴったりの一杯です。
家庭ごとに味付けや具材の組み合わせが異なり、それぞれの家庭の味として受け継がれています。
市場や飲食店でも提供されており、青森の冬には欠かせない料理です。
ホタテ貝焼き味噌

ホタテ貝焼き味噌は、津軽地方や下北地方に伝わる郷土料理で、ホタテの貝殻を鍋代わりにして味噌と卵を加えて煮込むシンプルな一品です。
ホタテの甘みと濃厚な味噌の風味が合わさり、コク深い味わいが楽しめます。
さらに、ふんわりとした卵が加わることでまろやかさが増し、ご飯との相性も抜群です。
津軽地方では、朝食としても食べられるほど馴染み深い料理で、青森の食文化を象徴する味の一つです。
ホタテの名産地・青森ならではの贅沢な味わいです。
いかめし

いかめしは、青森県八戸地方の郷土料理で、イカの胴体にもち米を詰めて甘辛く煮込んだシンプルながら奥深い味わいの一品です。
もち米のもちもちとした食感と弾力のあるイカの食感が絶妙にマッチし、イカの旨味がもち米にしっかり染み込んだ濃厚な味わいが特徴です。
冷めても美味しく、駅弁としても人気があります。
八戸ではにんじんやごぼうを加えたり、醤油やみりんに味噌や酒粕を加えてアレンジするなど、地域や家庭ごとに独自のレシピが存在します。
青森B級グルメ特集!ご当地で人気の絶品5選
青森には、手軽に楽しめるご当地B級グルメも豊富にあります。
個性的な味付けやユニークな料理が多く、観光客にも人気です。
地元の人々に親しまれてきた、青森ならではの絶品B級グルメを厳選して5つ紹介します。
黒石つゆやきそば

青森県黒石市発祥の「黒石つゆやきそば」は、和風のだし汁をかけて食べるユニークなやきそばです。
太めのもちもちした麺をソースで炒め、その上から熱々の和風だしを注ぎます。
スープに浸ったやきそばはスープパスタのような食感になり、ソースの香ばしさとだしの旨味が絶妙に調和します。
黒石市では飲食店の定番メニューとして親しまれ、専用の「黒石つゆやきそばセット」も販売されています。
店舗ごとに異なるスープの味や麺の食感を楽しめるため、食べ比べるのもおすすめです。
青森味噌カレー牛乳ラーメン

青森市発祥の「味噌カレー牛乳ラーメン」は、意外な組み合わせながらも絶妙に調和した人気のご当地ラーメンです。
コクのある味噌ラーメンをベースに、スパイシーなカレーとまろやかな牛乳を加えることで濃厚ながらも優しくまろやかな味わいに仕上がっています。
さらに、仕上げにバターをのせることで、深いコクと風味が加わります。
このラーメンは青森市内のラーメン店が考案し、その独特の味わいが評判を呼びました。
今では多くの店舗で提供されるほど人気があります。寒さの厳しい青森ならではの、体の芯から温まるラーメンです。
のっけ丼

青森市の「のっけ丼」は、青森魚菜センター(古川市場)で楽しめる、オリジナルの海鮮丼を作れるご当地グルメです。
市場内でご飯を購入し、好きな魚介類や惣菜を選んで自分だけの丼を作ります。
青森近海で獲れた新鮮なマグロ・ホタテ・ウニ・イクラなどを贅沢に盛り付けることもできれば、自分の好きな具材のみを盛り付けることもできます。
市場ならではの活気ある雰囲気の中で旬の海の幸を味わえるため、観光客に人気があります。
食材を選ぶ楽しさと新鮮な味わいが魅力です。
十和田バラ焼き

十和田市の「十和田バラ焼き」は、牛バラ肉と玉ねぎを甘辛いタレで炒めたご当地グルメです。
牛バラ肉のジューシーな脂と、炒めることで甘みが引き立った玉ねぎが絡み合い、ご飯が進む味わいです。
鉄板で香ばしく焼き上げることでタレの風味が引き立ち、よりいっそう食欲をそそります。
もともとは屋台で提供されていた料理ですが、現在では十和田市の名物として広まり、多くの専門店が存在します。
そのまま食べるのはもちろん、丼にしたりお酒のお供にしたりと、さまざまな楽しみ方ができる地元のソウルフードです。
弘前いがめんち

弘前市の「いがめんち」は、イカのゲソを細かく刻み、野菜とともに小麦粉でまとめて揚げた、シンプルながら味わい深い郷土料理です。
外はカリッと香ばしく、中はイカの旨味と野菜の甘みが感じられます。
プリッとしたイカの食感と、シャキシャキとした野菜の食感が絶妙に組み合わさり、素朴ながらクセになる美味しさです。
もともとはイカ漁が盛んな津軽地方で、余ったゲソを無駄にせず美味しく食べるために考案されました。
現在では弘前市内の飲食店や市場で販売されており、おかずやおつまみとして人気があります。
リーズナブルで手軽に楽しめる、地元ならではの味です。
青森の名産食材5選!現地で味わうべき地元の味
青森県には、日本一の生産量を誇る食材から特定の地域でしか味わえない希少なものまで、さまざまな名産食材があります。
自然の恵みをたっぷり受けた青森の食材は、全国的にも高い評価を受けています。
青森を訪れたらぜひ味わいたい5つの地元の味を紹介します。
青森シャモロック

青森シャモロックは、青森県が20年以上の歳月をかけて開発した高級地鶏です。
脂肪分が少なく弾力のある食感が特徴で、鍋料理や焼き鳥、親子丼などさまざまな料理で提供されています。
特に「シャモロック鍋」は、鶏ガラからじっくりと煮出した濃厚なスープに、シャモロックの肉と地元の野菜を加えた贅沢な一品です。
シャモロックのだしがスープに溶け込み、コクのある深い味わいが楽しめます。
醤油や味噌ベースのスープが一般的で、締めには雑炊やうどんを加えて最後まで旨味を堪能するのが定番です。
青森県内の飲食店や旅館でも提供されており、地鶏の濃厚な味わいを存分に楽しめる青森ならではの郷土料理です。
大間のマグロ

「黒いダイヤ」とも称される大間のマグロは、青森県下北半島の最北端・大間町で水揚げされる、日本屈指の高級マグロです。
津軽海峡の激しい潮流の中を回遊するため身が引き締まり、脂の乗りが絶妙で、まさに極上の味わいです。
特に、秋から冬にかけて獲れるマグロは、脂の甘みと赤身の旨味のバランスが良く、一口食べるととろけるような食感が楽しめます。
大間のマグロは、刺身や握り寿司、漬け丼などでその美味しさを堪能できます。
また、大間町では毎年「大間マグロ祭り」が開催され、豪快なマグロの解体ショーや試食会などが行われます。
迫力ある職人技を間近で見られるこのイベントは、マグロの魅力を存分に体験できる貴重な機会です。
りんご

青森県は、日本一のりんご生産量を誇る「りんご王国」です。寒暖差の激しい気候と肥沃な土壌が、甘くてジューシーなりんごを育てます。
代表的な品種には、甘みと酸味のバランスが良い「ふじ」、爽やかな香りの「王林」、料理にも適した「紅玉」などがあります。
りんごはそのまま食べるだけでなく、ジュースやシードル、アップルパイなどの加工品としても親しまれています。
青森では「焼きりんご」や「りんご煮」などの食べ方があるほか、りんごを使ったスイーツも豊富です。
りんごジャムやりんごシャーベット、りんごのバウムクーヘンなどさまざまなスイーツが楽しめます。
青森のりんごは全国的にも高い評価を受けており、お土産としても人気があります。
にんにく

青森県は日本一のにんにく生産量を誇り、特に「福地ホワイト六片」という品種が有名です。
この品種は大粒で香りが強く、甘みと辛みのバランスが絶妙で、全国的にも高級にんにくとして知られています。
寒冷な気候のもとじっくり育てられることで味が濃厚になり、栄養価も高いのが特徴です。
青森のにんにくはそのまま料理に使うだけでなく、黒にんにくやにんにく味噌、にんにく醤油漬けなどさまざまな加工品としても人気があります。
地元のレストランでは、にんにくをたっぷり使ったスタミナ料理が楽しめます。
嶽きみ(だけきみ)

「嶽きみ」は、青森県弘前市の岩木山麓・嶽地区で栽培される、高糖度のスイートコーンです。
「きみ」とは津軽弁で「とうもろこし」のことを指し、その中でも嶽きみは特に甘みが強く、シャキシャキとした食感が魅力です。
糖度が18度以上になることもあり、その甘さはフルーツに匹敵するほどです。
採れたての嶽きみはゆでるだけで十分美味しく、ジューシーな甘みが口いっぱいに広がります。
収穫期の8月から9月にかけては直売所で新鮮な嶽きみを購入するために、県内外から多くの人が嶽地区を訪れます。
焼きとうもろこしやコーンスープなどの加工品も人気があり、現地ならではの絶品グルメとして親しまれています。
まとめ
青森には、伝統の郷土料理からユニークなB級グルメ、全国的に有名な名産食材まで、多彩な味覚が揃っています。
現地ならではの食文化を体験しながら、青森の絶品グルメを味わってみてはいかがでしょうか。