ながいもは保存方法によって保存できる期間が異なります。
すりおろしたり短冊に切って調味料で和えたりと、生で食べる機会が多い野菜なので、保存方法が気になる方は多いのではないでしょうか。
本記事ではながいもの保存方法別に保存期間を解説し、新鮮なながいもの選び方や消費時期の目安を紹介します。
さらに、ながいもを使ったおすすめレシピを3選紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ながいもってどんな野菜?

ヤマノイモ科、ヤマノイモ属に属するながいもの原産地は中国で、日本では北海道と青森で多く生産されています。
ながいもは栄養価の高い野菜として古くから親しまれてきました。
主に含まれる栄養素と効果は以下の通りです。
- 食物繊維:便秘解消、血糖値の上昇を抑制
- ビタミンB1:ブドウ糖をエネルギーに変換
- ビタミンC:コラーゲンを生成、免疫力アップ
- カリウム:高血圧予防、むくみ解消
また、ながいもは生で食べられるため、水溶性のビタミンのように加熱で損なわれる栄養素も摂れるメリットがあります。
参考:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年、健康長寿ネット、シンクヘルスブログ
ながいもの保存方法6種と保存期間【常温・冷蔵・冷凍】

ここでは、ながいもの保存方法6種とそれぞれの保存期間を紹介していきます。
紹介する保存方法は以下の6種です。
- そのまま包んで常温保存
- そのまま包んで冷蔵保存
- カット済みのながいもを冷蔵保存
- 皮をむいてまるごと冷凍保存
- 食べやすくカットして冷凍保存
- すりおろして保存袋で冷凍保存
1.そのまま包んで常温保存
ながいもは、常温保存が可能です。常温保存は以下の手順で行います。
- ながいもをそのまま新聞紙に包む
- 直射日光の当たらない風通しの良い場所に保管する
以上の2点で常温保存の手順が完了します。また、期間や目安は以下の表を参考にしてください。
保存期間の目安 | 1カ月程度 |
---|---|
ポイント | 乾燥や湿気によって傷みやすいため、陽射しや高温を避けて風通しのよい 25℃程度の冷暗所に保管する |
2.そのまま包んで冷蔵保存
夏場や常温での適切な保管場所がないときは、冷蔵保存がおすすめです。
そのまま包んで冷蔵保存する場合は、以下の手順で行います。
- ながいもをそのまま新聞紙などに包んでポリ袋に入れる
- 冷蔵庫の野菜室で保存
以上の2点でそのまま包んで冷蔵保存する手順が完了します。
また、期間や目安は以下の表を参考にしてください。
保存期間の目安 | 生食するなら3~4日、火を通す場合は10日程度 |
---|---|
ポイント | ・冷蔵庫は乾燥しやすいため、新聞紙に包んだ上からポリ袋に入れる ・冷蔵庫よりも温度が高めな野菜室に保存する |
3.カット済みのながいもを冷蔵保存
カット済みのながいも(皮はむかれていない)を保存したい場合は、以下の手順で冷蔵保存できます。
- 切り口を酢水(水50cc:酢2~3滴)に浸ける
- キッチンペーパーで水気を拭き取る
- 空気が入らないよう注意してラップで包む
- ジッパー付きポリバッグに入れて空気を抜いてジッパーを閉じ、野菜室へ
以上の4点でカット済みのながいもを冷蔵保存する手順が完了します。
また、期間や目安は以下の表を参考にしてください。
保存期間の目安 | 生食するなら3~4日、火を通す場合は10日程度 |
---|---|
ポイント | ・切り口から酸化が進みやすいので切り口が変色している場合は 断面を少しカットする ・断面を酢水に浸けると酸化防止に効果的 |
4.皮をむいてまるごと冷凍保存
皮をむいたながいもは、まるごと冷凍保存できます。冷凍保存は以下の手順で行いましょう。
- 皮をむいたながいもをピッタリとラップで包む
- 冷凍用ジッパー付ポリバッグに入れて、空気を抜いてジッパーを閉じて冷凍庫へ
以上の2点でまるごと冷凍保存する手順が完了します。
また、期間や目安は以下の表を参考にしてください。
保存期間の目安 | 約1カ月 |
---|---|
ポイント | ラップで包む際は、酸化や冷凍焼けを防ぐため空気を抜いてしっかり包む |
5.食べやすくカットして冷凍保存
食べやすく輪切りや短冊にカットしたながいもも、冷凍保存が可能です。
以下の手順で保存しましょう。
- ながいもの皮をむき、輪切りや短冊にカットする
- カットしたながいもを酢水(水500ml:酢小さじ1)に約5分さらす
- ながいもの水気をキッチンペーパーで拭き取る
- 冷凍用ジッパー付ポリバッグに平らにに入れて空気を抜き、冷凍室へ
以上の4点でカットしたながいもを冷凍保存する手順が完了します。
また、期間や目安は以下の表を参考にしてください。
保存期間の目安 | 約1カ月 |
---|---|
ポイント | 酢水から上げた後は、ながいも同士がくっつかないように水分を しっかり拭き取る |
6.すりおろして冷凍保存
すりおろしたながいもは冷凍で保存できます。手順は以下の通りです。
- ながいもの皮をむいてすりおろす
- すりおろしたながいもに少量の酢を加えて混ぜる(ながいも350g~400g:酢小さじ1/2程度)
- 冷凍用ジッパー付ポリバッグに入れて平らにならし、空気を抜いて冷凍室へ
以上の3点ですりおろして冷凍保存する手順が完了します。
また、期間や目安は以下の表を参考にしてください。
保存期間の目安 | 約1カ月 |
---|---|
ポイント | ・酢を加えることで酸化防止を防ぐ(味には影響しない) ・使用する際は必要分をパキッと折って自然解凍する |
参考:産直プライム、kikkoman ホームクッキング通信、クラシル
新鮮で美味しいながいもの選び方や消費目安

さまざまな保存方法があるながいもですが、より長持ちさせるには新鮮なものを選ぶ必要があります。
では、新鮮で美味しいながいもの特徴や消費目安を解説しましょう。
新鮮で美味しいながいもの特徴
新鮮で美味しいながいもには、以下の特徴があります。
- 手に持ったときにずっしりとした重さがある
- 太くてまっすぐ伸びている
- ヒゲ根の数は少ない
- 皮の色がきれいでハリがある
- 切り口が白くてみずみずしい
新鮮なながいもはたっぷりの水分を含んでいるため、ずっしりと重くて太さがあります。
皮の色がきれいでハリがあるものも、水分をしっかりと含んでいる証拠です。
また、ヒゲ根の少ないものは新鮮で、アクが少ないとされています。
カットされたながいもの場合は、切り口が白くてみずみずしいものを選びましょう。
こんなながいもは早めに消費しよう
ながいもに以下のようなサインが出てきたら、早めに消費しましょう。
- ハリがなくなってシワが出てくる
- 表面が赤っぽく変色してくる
- 切り口が変色したり匂いが出ている
全体にハリがなくなってシワが出るのは、乾燥しているサインです。
食べても大丈夫ですが、味が落ちてくるのでできるだけ早く消費しましょう。
また、表面が赤っぽくなるのは酸化してきている状態です。
変色が全体に及んでいなければ食べられますが、嫌な匂いがする場合は傷んでいる可能性があるため、食べずに処分してください。
さらに、カットしたながいもの切り口が赤く変色していたり腐ったような匂いが出ている場合は、食べずに処分しましょう。
保存したながいものおすすめレシピ3選

ここでは、保存したながいものおすすめレシピを3選紹介します。
いずれも簡単で手軽にできるので、ぜひお試しください。
1.オクラとながいものねばねばサラダ
オクラとながいものネバネバパワーで、疲労回復や免疫力アップの効果が期待できる一品です。
材料(2人分)
- オクラ:6本
- ながいも:150g
- かつお節:適量
- 塩:少々
- ポン酢しょうゆ:小さじ2
作り方
- オクラのヘタを切り落として、塩少々をまぶして板ずりする
- 塩がついたままのオクラを熱湯でさっとゆでる
- オクラを冷水に取って冷まし、水気を切って7~8mmの厚みにカットする
- ながいもを1cm角程度にカットする
- ながいもとオクラを混ぜ合わせて器に盛り、削り節を乗せてポン酢しょうゆをかける
2.豆腐とながいものふわっとあんかけ
電子レンジで手軽に作れるながいものあんかけです。
優しい口当たりが魅力の副菜。
材料(2人分)
- ながいも:150g
- 絹ごし豆腐:½丁
- 青ねぎ:適量
- ☆水:100ml
- ☆めんつゆ(濃縮4倍):大さじ1½
- ☆みりん:小さじ1
- ☆おろししょうが:小さじ1
- ★片栗粉:大さじ½
- ★水:大さじ½
作り方
- 皮をむいたながいもをポリ袋に入れ、綿棒で叩いて粗くつぶす
- (1)を耐熱容器に入れ、一口大にすくった豆腐をスプーンで加えてラップをかけ、電子レンジで3分加熱する
- 別の耐熱容器に☆を入れてよく混ぜ、ラップをかけて電子レンジ600Wで1分加熱する
- (3)に★を加えて再度ラップをかけ、電子レンジで30秒加熱する
- (4)をよく混ぜて(2)にかけて、小口切りにした青ネギを散らす
3.ホクホクながいもの醤油バター焼き
シンプルだけどガッツリ美味しい、ニンニクの香りが食欲をそそる一品。
ビールのおつまみにも最適です。
材料(2人分)
- ながいも:300g
- ニンニク:1片
- 塩コショウ:適量
- バター(有塩):10g
- 青ねぎ:適量
- ☆砂糖:小さじ2
- ☆酒:大さじ1
- ☆しょうゆ:大さじ2
作り方
- ながいもの皮をむく
- ニンニクをみじん切りに、ながいもは約2cm幅の輪切りにする
- 切ったながいもの両面に塩コショウを振る
- フライパンにバターと(2)を加えて中火で加熱する
- ニンニクが香ってきたらながいもを加え、両面を焼く
- ながいもに焼き色が付いたら(☆)を加えて絡め合わせる
- 全体がツヤのある焼き色になったら皿に盛り、青ねぎを振る
まとめ
栄養豊富でさまざまな調理法が楽しめるながいもは、鮮度が命です。
常温で保存することもできますが、温度管理や直射日光に注意し、乾燥を防ぐのが大切なポイントになります。
とくに気温が高い時期は傷みやすいため、冷蔵や冷凍での保存がおすすめです。
時期や調理法によって保存方法を選択し、ながいもの美味しさを存分に楽しみましょう。