炭水化物が多い食べ物は?1日の目標量や健康的な食べ方も紹介

炭水化物が多い食べ物は?1日の目標量や健康的な食べ方も紹介

ダイエットのために、まずは炭水化物を減らすという人も多いのではないでしょうか。

糖質と食物繊維で構成される炭水化物は、体にとって重要な栄養素です。

炭水化物は、抜いたり減らしすぎたりせずに、適切な量を摂ることが大切です。

この記事では、炭水化物の多い食べ物と含有量をまとめています。

1日に摂取したい炭水化物の量や、健康的な食べ方も紹介するので、ダイエット中の食事にぜひ役立ててください。

この記事ではご飯の糖質量やカロリーなどの詳しい情報をご紹介するとともに、ご飯の代わりになる食べ物や上手な食べ方などを解説します。糖質制限をしたいときの献立作りにも、ぜひご参考ください。

炭水化物が豊富な食べ物

炭水化物が豊富な食べ物

炭水化物は、ご飯やパン、麺類など主食となる食べ物の他、いも類や果実類、砂糖類にも多く含まれます。

この章では、炭水化物が豊富な食べ物と、含まれる炭水化物の量を紹介します。

なお本記事では、食品の栄養価を「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」より引用しています。

穀物類

ご飯、パン、麺類などの穀物類に含まれる炭水化物量と重さの目安を、以下に示します。

食品加工状態など100gあたりの
炭水化物量(g)
食品の重さ
の目安
精白米炊飯37.1茶碗中盛り:150g
玄米炊飯35.6茶碗中盛り:150g
食パン46.46枚切り1枚:60g
全粒粉パン45.56枚切り1枚:60g
うどんゆで21.61玉:200g
そばゆで26.01食分:220g
スパゲッティゆで32.21食分:250g
中華麺ゆで29.21食分:230g

100gあたりで比較すると、ご飯やパンは麺類に比べ、炭水化物が多く含まれます。

ただし麺類は、1食あたりの量が多くなりがちなので、炭水化物を制限している人は注意が必要です。

いも・でんぷん類

いも類・でんぷん類(はるさめなど)に含まれる炭水化物量と重さの目安を、以下に示します。

食品加工状態など100gあたりの
炭水化物量(g)
食品の重さ
の目安
じゃがいも皮なし・生17.3中1個:100~150g
さつまいも皮なし・生31.9中1本:200~250g
さといも皮なし・生13.1中1個:50~70g
ながいも皮なし・生13.91カット:300~400g
緑豆はるさめ87.51食分:20g
普通はるさめ*86.61食分:20g

*じゃがいもやさつまいものでんぷんを主原料にしたもの

さつまいもは他のいも類に比べ炭水化物が多く、スパゲッティ(ゆで)と同じくらいの量が含まれます。

また、いも類の単位重量あたりの炭水化物量は、蒸す・煮るなどの調理後と生のときとで、ほぼ変化しません。

このことから、加熱後のさつまいもは、同量のスパゲッティと同じくらいの炭水化物を含むといえます。

ダイエットなどで炭水化物を制限するときは、参考にしてみてください。

果実類

果実類に含まれる炭水化物量と重さの目安を以下に示します。

食品加工状態など100gあたりの
炭水化物量(g)
食品の重さ
の目安
バナナ皮なし・生22.5中1本:80~100g
みかん外皮のみ除去・生12.0中1個:80g
りんご皮なし・生15.5中1個:300g
ドライマンゴー84.91切れ:10~15g
干しぶどう80.3大さじ1:12g
干しがき71.31個:30~50g

他の果物と比較して炭水化物量が多いのはバナナです。手軽に炭水化物を補給したいときに便利です。

ドライフルーツは水分が抜けて栄養が凝縮しているため、100gあたりの炭水化物量が多くなります。

バナナもドライフルーツも、間食として食べるときは摂取量に注意しましょう。

砂糖・甘味類

砂糖、はちみつやメープルシロップなどに含まれる炭水化物量を以下に示します。

食品100gあたりの
炭水化物量(g)
食品の重さ
の目安
上白糖99.3大さじ1:9g
三温糖99.0大さじ1:9g
グラニュー糖100大さじ1:12g
はちみつ81.9大さじ1:21g
メープルシロップ66.3大さじ1:18g
黒蜜50.5大さじ1:18g

砂糖類は、市販の飲料、菓子、調味料などにも多く使われているため、意識せずに摂りすぎている場合があります。

炭水化物や糖質を制限しているときは、商品の栄養成分表示で確認するとよいでしょう。

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炭水化物の働きと目標量

炭水化物の働きと目標量

炭水化物は糖質と食物繊維とに分けられ、どちらも生きていくうえで欠かせない成分です。

この章では、炭水化物の働きと、1日に摂取したい目標量を解説します。

炭水化物は糖質と食物繊維に分けられる

炭水化物は、体のエネルギー源となる糖質と、胃腸で消化されにくい食物繊維とで構成されます。

炭水化物(糖質)は、生きていくためのエネルギーを生み出す大切な栄養素です。

とくに脳は、糖質を主なエネルギー源としているため、炭水化物が不足すると判断力や注意力が低下します。

食物繊維は、エネルギーの産出はごくわずかですが、糖質の吸収を抑える、便秘の改善に役立つなど、体を健康に保つ働きをします。

ダイエットをするときは、過度な糖質制限をせず、適切な量の炭水化物を摂ることが大切です。

1日に必要な炭水化物の量は?

厚生労働省では、1日に必要な炭水化物の量(目標量)を、食事から摂取する総エネルギーの50〜65%としています。

この目標量は、炭水化物のエネルギー源としての機能を根拠に設定されています。

炭水化物は糖質と食物繊維で構成されますが、食物繊維が産出するエネルギーはごくわずかなため、50〜65%という値はエネルギー源である糖質の目標量となります。

参考:「日本人の食事摂取基準(2020年版)炭水化物

また、厚生労働省では「推定エネルギー必要量」が設定されています。

この推定エネルギー必要量が、食事から摂取するべき総エネルギーとなります。

推定エネルギー必要量は、年齢、性別、身体活動レベル(Ⅰ:低い、Ⅱ:ふつう、Ⅲ:高い)によって分けられます。

成人で身体活動レベルⅡ(ふつう)の場合、推定エネルギー必要量は以下のとおりです。

年齢
(歳)
推定エネルギー必要量(kcal/日)
男性女性
18~292,6502,000
30~492,7002,050
50~642,6001,950

参考:「日本人の食事摂取基準(2020年版)エネルギー

炭水化物の目標量と、推定エネルギー必要量から、1日に摂取したい炭水化物(糖質)の量を換算すると、18〜64歳では大まかには以下の量が目安となります。

  • 男性:330~430(g/日)
  • 女性:250~320(g/日)

※日本人の食事摂取基準をもとに当サイトが独自に算出。身体活動レベルⅡの場合の値。

ただし、体格やエネルギー消費量などの違いから、適切な炭水化物(糖質)の摂取量には個人差があります。

体重の変化なども考慮しつつ、摂取量を調整するとよいでしょう。

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健康的な炭水化物の食べ方

健康的な炭水化物の食べ方

ダイエットなどで炭水化物を制限しているときは、適切な量を摂取すると同時に、食べ物の質や食べ方にも工夫が必要です。

この章では、毎日を健康的に過ごすための、炭水化物の選び方や食べ方を紹介します。

炭水化物は穀類・いも類を中心に摂る

健康的な食生活のためには、穀類やいも類を中心に炭水化物を摂るようにします。

炭水化物を制限すると、糖質が減るとともに、食物繊維も不足しがちになります。

穀類やいも類には、糖質だけでなく食物繊維も豊富に含まれます。

とくに玄米や雑穀米、全粒粉パンやライ麦パンなどは、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富です。

菓子類や清涼飲料水などのドリンク類は、食物繊維が少なく糖質が多いため、摂りすぎには注意が必要です。

果物は、農林水産省と厚生労働省が策定した「食事バランスガイド」を参考に、適度な量を摂取しましょう。

健康な体を作るためには、炭水化物の質にも注目することが大切です。

炭水化物(糖質)を多く含む食べ物は最後に

食事では、炭水化物(糖質)を多く含む食べ物は、最後に食べるようにします。

空腹状態で糖質が体内に入ると、血糖値が急激に上昇し、インスリンが大量に分泌されます。

インスリンには糖を脂肪として溜めこむ働きもあるため、血糖値の急上昇は肥満につながります。

食物繊維を多く含む野菜や海藻、きのこなどを先に食べると、糖質の吸収が穏やかになり、血糖値の急上昇が抑えられます。

最初に野菜や海藻、次にたんぱく質の多い肉や魚、最後に炭水化物(糖質)の多いご飯などを食べる「ベジファースト」を心がけると、血糖値を上げにくい食事ができます。

早食いをしない

食べすぎを防ぐためには、早食いをしないことが大切です。

満腹だと感じるのは、食事をして血糖値が上がり、その情報が脳に伝達され満腹中枢を刺激するからです。

満腹中枢が反応するまでには20分ほどの時間がかかります。早食いをすると、満腹中枢を刺激する前に食べすぎてしまいます。

前述したベジファーストを取り入れながら、ゆっくりとよく噛んで食事をし、腹八分目を心がけましょう。

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まとめ

炭水化物は、活動のエネルギー源となり、体調を整える役割もある大切な栄養素です。

ダイエットなどの食事制限中は、やみくもに摂取量を減らすのではなく、炭水化物の質や食事の摂り方にも気を配るようにしましょう。

極端な食事制限ではダイエットが長続きしませんし、体調を崩すこともあります。

毎日を生き生きと過ごすためには、適量の炭水化物を含むさまざまな食べ物を取り入れ、楽しみながら食事をすることが大切です。

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この記事では、血糖値を下げる食べ物と、効果的な食べ方を紹介します。今すぐ実践できることばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事では、食物繊維が豊富な身近な食べ物を分類ごとにまとめ、食物繊維の役割や1日に摂取したい量についても解説しています。