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お菓子作りやコーヒー・紅茶に入れる砂糖としてよく使われるグラニュー糖。
レシピにはグラニュー糖と記載されているものの、切らしていたり常備していなかったりするケースもあるでしょう。
そこで、本記事ではグラニュー糖の代用になる砂糖・甘味料を紹介するため、困ったときの参考にしてみてください。
グラニュー糖はどんな砂糖?

グラニュー糖はサラサラとしていて固まりにくく、クセのないスッキリとした甘さが特徴の砂糖です。
とくに、お菓子作りではシンプルに甘さだけを追加できたり、クッキーがサックリとした食感に仕上がったりなどの利点があります。
日本の一般家庭で最も使われているのは上白糖ですが、海外ではグラニュー糖の方がメジャーな存在です。
グラニュー糖の代用品13選|分量の目安も紹介

グラニュー糖はさまざまな砂糖や甘味料で代用できます。
本章ではグラニュー糖の代用品を13個取り上げ、特徴や分量の目安、代用するときの注意点などを紹介します。
なお、個人の好みによっても適切な分量は異なるので、あくまで目安としてとらえてください。
上白糖
上白糖は原料糖の結晶に、ビスコと呼ばれるブドウ糖と果糖からできた糖液をコーティングして作られます。
グラニュー糖よりも粒が小さくしっとりしていて複数の糖が含まれているため、グラニュー糖よりしっかりとした甘さを感じます。
しっとりとした食感のスポンジケーキやカステラに向いている一方、ふわふわとしたメレンゲには不向きです。
グラニュー糖の大さじ1が13gであるのに対し、上白糖の大さじ1は9gなので、代用するときはグラニュー糖の約1.3倍にしましょう。
角砂糖
角砂糖はグラニュー糖に糖液を加えてキューブ状に成型したもので、甘さや風味もグラニュー糖とほとんど変わりません。
製品にもよりますが、標準的なサイズの角砂糖4個でグラニュー糖大さじ1とほぼ同じ分量になります。
粉糖・粉砂糖・シュガーパウダー
粉糖と粉砂糖、シュガーパウダーは呼び方が違うだけで同じものです。
これらはグラニュー糖を粉末にしたもので、粉雪のようにサラサラとしています。
溶けやすさと口当たりのよさが特長で、マカロンのような繊細なお菓子に向いているほか、仕上げのデコレーションとしてもお馴染みです。
グラニュー糖大さじ1に対し、粉糖大さじ1.3ほどで同じ重さになります。
氷砂糖
グラニュー糖の糖液の中に砂糖の結晶を入れ、大きく結晶化させて作るのが氷砂糖です。
粒がとても大きく溶けにくいため果実酒を作るのに最適で、フルーツシロップや和菓子に向いています。
ただし、砕いて細かくしないと使いにくいことが多い点に注意してください。
グラニュー糖とほぼ同量で、同じくらいの甘さになります。
三温糖
三温糖は上白糖を作る際にでた糖液をカラメル色になるまで煮詰めたもので、淡い褐色をしています。
カラメルのコクと風味があり、甘さだけではない味わいも楽しめますが、薄茶色に色づいても気にならない料理・お菓子に使うのがおすすめです。
和食との相性がとくによいですが、マドレーヌやパウンドケーキなどのしっとりとした洋菓子にも代用できます。
グラニュー糖大さじ1に対し、三温糖大さじ1.4で同じ重さです。
きび砂糖(きび糖・さとうきび糖)
精製された糖液を煮詰めるのが三温糖、完全には精製せずミネラルなどが残った状態で煮詰めて作るのがきび砂糖です。
きび砂糖はまろやかな甘さで、グラニュー糖にはない独特のコクを持っており、照りや色味を付けたい場合に向いています。
代用するときはグラニュー糖と同量か、きび砂糖をやや多めにするとよいでしょう。
黒糖
黒糖はさとうきびの搾り汁をろ過して煮詰めたもので、黒に近い茶褐色をしています。
ミネラル豊富な奥深いコクがあり、黒糖ならではの豊かな甘さが特徴です。
黒糖ならではの濃い色が付いたり、スポンジ生地がもっちりしたりと使用感にもクセがあるのが特徴です。
そのため、グラニュー糖と半々にするなど量を調整しながら代用してみましょう。
甜菜糖(てんさい糖)
甜菜糖は甜菜という野菜から取れる砂糖で、薄い茶褐色~茶色がかった乳白色をしています。
控えめな甘さなので、グラニュー糖の代用品として使いやすいです。
量はグラニュー糖と同じかやや多めがちょうどよいです。
ざらめ糖(白双糖・中双糖)
ざらめ糖またはザラメと呼ばれる砂糖は、白双糖(しろざらとう)と中双糖(ちゅうざらとう)に分けられます。
白双糖は白くて精製純度が高く、高価なために主に高級菓子で使われます。
中双糖はカラメル化により茶褐色をしており、一般家庭で用いられているのはこちらです。
ざらめ糖はグラニュー糖より粒が大きくゆっくり溶けます。
そのため、グラニュー糖とは使い勝手に違いがあるほか、使うお菓子によってはザクザクとした食感になるといった仕上がりの違いもあります。
グラニュー糖の6割ほどの分量にすると失敗しにくいです。
コーヒーシュガー
コーヒーシュガーは名前の通り、コーヒーに入れるために作られた琥珀色の砂糖です。
コーヒーシュガーはゆっくり溶けるのが特徴で、飲んでいるうちにコーヒーの甘さの変化を楽しめます。
グラニュー糖よりも溶けにくくはありますが、充分に代用でき、グラニュー糖とほぼ同量で近い甘さになります。
ちなみに、コーヒーシュガーと混同されやすいスティックシュガーは、グラニュー糖をスティック状の小分けにしたまったくの別物です。
はちみつ
グラニュー糖よりも強い甘さと独自の風味を持つのが、はちみつです。
液体で水分が多いため、食感と使用感はグラニュー糖とはだいぶ違います。
しかし、使う料理・お菓子によっては溶けやすさや混ぜやすさがメリットになります。
同じくらいの甘さにするには、グラニュー糖大さじ2に対し、はちみつ大さじ1です。
1歳未満のお子様にはちみつを与えると乳児ボツリヌス症にかかる可能性があるため、注意しましょう。
メープルシロップ・メープルシュガー
メープルシロップ・メープルシュガーは、カエデの樹液を煮詰めて作る甘味料です。
上品な甘さとほのかな苦み、独特な香りでグラニュー糖とはまた違った風味を楽しめます。
甘さはグラニュー糖より控えめなので、代用するなら多めに使いましょう。
ラカント
ラカントは、羅漢果(ラカンカ)と呼ばれる植物のエキスとブドウ糖から精製されるエリスリトールからなる甘味料です。
グラニュー糖とほぼ同じ甘さなので、分量を計算する手間がかかりません。
しかし、製品によって甘さが異なる場合があるため、まずは量を控えめにして試すのがおすすめです。
エリスリトールは体内で吸収されないため、カロリーゼロなのもメリットです。
グラニュー糖を他のもので代用するときの注意点

グラニュー糖を代用する際には、気を付けなければいけない点がいくつかあります。
同じ大さじ1でも重さが違う
砂糖は種類ごとに粒の大きさや密度・水分量が異なるため、それぞれ大さじ1の重さもバラバラです。
単にグラム換算で等しい重さにすれば同じ甘さになるわけでもないため、少量ずつ置き換えて甘さを調節してください。
甘さの度合いが異なる
甘さの指標に、砂糖に含まれるショ糖の割合を示す数値である糖度と人の舌で感じられる甘さの度合いを表す甘味度の2つがあります。
例えば、黒糖はグラニュー糖より糖度が低いですが甘味度はほぼ同等のため、感じる甘さは同じくらいです。
甘さにも「コクのある甘さ」「スッキリとした甘さ」「優しい甘さ」など個性があり、糖度と甘味度だけでも甘さは測れません。
使用感や食感・仕上がりにも違いがでる
砂糖の種類によって、食感や焼き色の付き加減なども変わります。
とくに、繊細さが必要なお菓子作りではグラニュー糖と併せて使ったり、少量ずつ足していったりなどの工夫が必要になります。
グラニュー糖の代用品となる砂糖の特徴を理解して使うと、失敗しにくいです。
まとめ
グラニュー糖の代用品には上白糖、粉糖、三温糖など多数の砂糖があります。
砂糖によって甘さの度合いや風味が異なるため、グラニュー糖ではだせない味も実現が可能です。
本記事を参考に、いろいろな砂糖を使ってみてはいかがでしょうか。












