目次
ビタミンEは別名「若返りのビタミン」と呼ばれるほど、老化防止に効果がある栄養素です。
積極的に摂りたいと思っていても、どんな食べ物にビタミンEが多く含まれているのか、よくわからない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、ビタミンEがとくに豊富に含まれている食べ物を紹介しています。
ビタミンEの働きや効果的な摂り方、一緒に摂りたい栄養素も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
ビタミンEが豊富な野菜・果物
ビタミンEは野菜の中でも、とくに緑黄色野菜に豊富に含まれています。
ビタミンEが豊富な野菜・果物は下表のとおりです。
食品名 | α-トコフェロール含有量 (㎎) |
---|---|
モロヘイヤ | 6.5 |
西洋かぼちゃ | 4.9 |
赤ピーマン | 4.3 |
しそ | 3.9 |
アボカド | 3.3 |
ブロッコリー | 3.0 |
キウイフルーツ(黄肉種) | 2.5 |
ほうれん草 | 2.1 |
さつまいも(皮なし) | 1.5 |
キウイフルーツ(緑肉種) | 1.3 |
※生の食品の可食部100gあたり
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
果物の中では、アボカドがビタミンEを比較的豊富に含んでいます。
色鮮やかな野菜を選ぶと、ビタミンEも摂取しやすくなるでしょう。
ビタミンEが豊富な豆・種子
豆やナッツなどの種子類には、ビタミンEが非常に多く含まれています。
ビタミンEは脂溶性のため、脂質も豊富なナッツ類を食べると、効率よくビタミンEを補給できます。
ビタミンEが豊富な豆・種子類を下表に示しました。
食品名 | α-トコフェロール含有量 (㎎) |
---|---|
アーモンド(いり) | 29.0 |
ヘーゼルナッツ(フライ) | 18.0 |
ひまわりの種(フライ) | 12.0 |
落花生(小粒種・いり) | 11.0 |
大豆(乾燥) | 2.3 |
きなこ | 1.7 |
くるみ(いり) | 1.2 |
※可食部100gあたり
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
ナッツは脂質が多く、カロリーが高いため、一日に食べる量を決めてから摂取するとよいでしょう。
ビタミンEが豊富な油脂
油脂類、とくにひまわり油やオリーブオイルは豊富なビタミンEを含んでいます。
ビタミンEが豊富な油脂類を下表にまとめました。
食品名 | α-トコフェロール含有量 (㎎) |
---|---|
ひまわり油 | 39.0 |
紅花油 | 27.0 |
こめ油 | 26.0 |
なたね油 | 15.0 |
オリーブ油 | 7.4 |
有塩バター | 1.5 |
ごま油 | 0.4 |
※100gあたり
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
表に示したのは、油脂100gあたりのビタミンE含有量です。
脂質は、1g当たり9kcalと、非常にハイカロリー。
油脂だけでビタミンEを摂ろうとすると、すぐにオーバーカロリーになってしまいます。
油脂類に偏らず、他の食材からもバランスよくビタミンEを摂り入れるようにしましょう。
ビタミンEが豊富な動物性食品
ビタミンEは、動物性食品にも含まれています。
ビタミンEが豊富な動物性食品は、下表のとおりです。
食品名 | α-トコフェロール含有量 (㎎) |
---|---|
すじこ | 11.0 |
ツナ缶(油漬け) | 8.3 |
たらこ(焼き) | 8.1 |
うなぎ(養殖・生) | 7.4 |
卵黄(鶏卵) | 4.5 |
ほたるいか(生) | 4.3 |
銀鮭(生) | 1.8 |
全卵(鶏卵) | 1.3 |
鶏もも肉(生) | 0.7 |
※可食部100gあたり
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
ビタミンEは、卵黄や魚卵にも含まれています。
ビタミンEが少ない肉類に比べると、魚介類は含有量が多めです。
肉ばかりにせず、魚も食事に取り入れると、ビタミンEを摂取しやすくなるでしょう。
ビタミンEの主な働きを解説
ビタミンEは、脂溶性ビタミンのひとつで、体内に発生した活性酸素を取り除く働きを持っています。
4種のトコフェロールと、4種のトコトリエノールを総称してビタミンEと呼びます。
体内に最も多く存在し、生体に対する作用が強いのが「α-トコフェロール」です。
そのため、厚生労働省では、1日に必要とされるビタミンEの量として、α-トコフェロールの量を示しています。
ほとんどの人が、良好な栄養状態維持に十分なα-トコフェロールを摂取できるのが、下記の目安量です。
性別 | 年齢などの区分 | α-トコフェロール 摂取目安量 (㎎/日) |
---|---|---|
男性 | 18~29歳 | 6.0 |
30~49歳 | 6.0 | |
50~64歳 | 7.0 | |
65~74歳 | 7.0 | |
75歳以上 | 6.5 | |
女性 | 18~29歳 | 5.0 |
30~49歳 | 5.5 | |
50~64歳 | 6.0 | |
65~74歳 | 6.5 | |
75歳以上 | 6.5 | |
妊娠中 | 6.5 | |
授乳中 | 7.0 |
ビタミンEは、食事からの摂取では過剰摂取になりにくい栄養素です。
積極的に食事に取り入れるとよいでしょう。
ここからは、ビタミンEの働きを解説します。
血行を促進する
ビタミンEは血液がドロドロになるのを防ぎ、スムーズな流れを保つのに役立ちます。
また、指先や足先などの末梢血管を広げ、血行をよくする効果もあります。
冷え性の人は、意識してビタミンEを摂取するとよいでしょう。
脂質の酸化を防ぐ
ビタミンEは、強い抗酸化力を持つビタミンです。
ビタミンEは体内で発生した活性酸素に素早く反応し、脂質の酸化を防ぐ働きがあります。
動脈硬化の原因のひとつである悪玉コレステロールの生成も、多くは脂質の酸化によるものです。
ビタミンEは、脂質異常症などの生活習慣病予防にも効果があるとされています。
ビタミンEを食べ物から摂る際の注意点
さまざまな食べ物に豊富に含まれているビタミンEは、非常に酸化されやすい性質を持っています。
ここでは、ビタミンEを食べ物から摂る際の注意点を紹介します。
光に気をつける
ビタミンEは光に弱く、とくに紫外線により分解しやすい成分です。
ビタミンEを含む食べ物の保存時は、なるべく光が当たらないよう、冷暗所に保管したり、光を通さない容器に入れたりするとよいでしょう。
また、空気もビタミンEが酸化される要因なので、しっかりと封をすることも大切です。
油の場合は小さめのボトルで購入し、早めに使い切ると、ビタミンEの含有量を保ったまま使えます。
鮮度のよい食べ物や油を選ぶ
ビタミンEは、非常に酸化されやすい性質があります。
ビタミンEの抗酸化力は、他の成分が酸化される前に、代わりにビタミンEが酸化されることで発揮されます。
しかし、食べる前にすでにビタミンEが酸化され分解していると、抗酸化作用が期待できなくなるのです。
摂取する際は、できるだけ鮮度のよい食べ物を選ぶと、ビタミンEを損なわずに摂れます。
油脂と一緒に摂る
ビタミンEは、脂溶性の栄養素であるため、油と一緒に摂ると吸収率が上がります。
アボカドやナッツといった脂質が豊富な食べ物や、ひまわり油などの油脂類は、とくにビタミンEの摂取に効果的な食べ物です。
かぼちゃやモロヘイヤといった脂質が少ない食べ物は、油で炒めたり、ナッツとあえたりすると、ビタミンEを効率よく摂取できます。
ビタミンEと一緒に摂りたい栄養素
ビタミンEとあわせて摂ると、より高い効果が期待できる栄養素が、ビタミンAとCです。
それぞれ強い抗酸化作用を持ち、まとめてビタミンACE(エース)とも呼ばれているのです。
ここでは、ビタミンEと一緒に摂りたい、ビタミンAとCの働きを解説します。
ビタミンA
ビタミンAも、強い抗酸化力を持っています。
ビタミンAは、肌や粘膜を健康に保つ働きがあり、乾燥や細菌などから身を守るのに役立ちます。
緑黄色野菜(β-カロテンとして含有)やレバーなどにとくに多く含まれ、ビタミンEが豊富な油で炒めると、より強い抗酸化作用を見込めるでしょう。
ビタミンAは脂溶性で熱に強いため、加熱調理にもおすすめです。
ビタミンC
ビタミンCも強い抗酸化力を持っています。
とくにビタミンCは、一度体内で酸化したビタミンEを、再利用できるようにする働きもあります。
ビタミンCのおかげで、ビタミンEが何倍もの効果を発揮できるのです。
ただし、ビタミンCは熱に弱い性質があります。
ビタミンCが多く含まれる生野菜のサラダに、ビタミンEが豊富なアボカドやナッツを加えると、ビタミンEとCが効率的に摂取できるでしょう。
【耳より情報】ふるさと納税で美味しい食材がもらえる!
ふるさと納税を活用すれば、新鮮な魚介類や厳選されたお肉、旬の野菜やフルーツなど、全国の特産品や美味しい食材を手に入れることができます。
しかも、地域の活性化を応援しながら税控除を受けられるメリットも。
この機会にぜひ、ふるさと納税で美味しい食材を手に入れて、食卓を豊かにしてはいかがでしょうか!